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PCへの転送速度が向上した高コストパフォーマンスなSDXCカードの最新モデル「Samsung SDXCカード EVO Plus(2021) 256GB」と「Samsung SDXCカード PRO Plus(2021) 256GB」をレビューします。
同社旧モデルやSanDisk製SDXCカードと比較して、読み書き性能やフルサイズミラーレス一眼カメラでの連写記録性能を徹底検証していきます。

代理店公式ページ
EVO Plus:https://www.itgm.co.jp/product/sd-evo-plus-2021.php
PRO Plus:https://www.itgm.co.jp/product/sd-pro-plus-2021.php
Samsung SDXCカード EVO/PRO Plusについて
「Samsung SDXCカード EVO Plus(2021)」と「Samsung SDXCカード PRO Plus(2021)」は、日本国内では2022年2月に発売されたばかりの、Samsung純正、通常サイズのSDHC/SDXCカードです。(注:32GB容量モデルはSDXCではなくSDHCとなりますが、今回は256GB容量モデルをレビューしており、記事の内容的にも128GB以上のモデルを重視しているので、以下、”SDXC”と限定して表記します。)
Samsung製SDXCカードにはメインストリーム向けの「EVO Plus」と、RAW写真ファイルや4K動画ファイルを取り扱うプロフェッショナル向けの「PRO Plus」の2種類が展開されています。

Amazon.co.jp公式から販売されているSamsung製のSDカードやmicroSDカードは、Samsung製のPC向けSSDと同じく、「ITGマーケティング株式会社」が国内正規代理店です。
ITGマーケティングを介して購入した製品であれば10年保証が受けられると聞いて、不安に思う自作erはいないと思います、ちゃんとした会社です。

国内正規品がAmazonの取り扱い&出荷でAmazon上で販売されているという縛りで、「Samsung SDXCカード EVO Plus(2021)」と「Samsung SDXCカード PRO Plus(2021)」、「SanDisk SDXCカード Extreme」、「SanDisk SDXCカード Ultra」のスペックや価格を比較すると次の表のようになっています。
最新の製品だけあって、同価格帯でも「Samsung SDXCカード EVO/PRO Plus (2021)」のほうが読み書き性能が高スペックとなっており、また上位モデルのPRO Plus (2021)は512GBの大容量モデルがラインナップされているところが魅力です。
なお上の比較表では256GB容量モデルのスペックを抜粋していますが、各製品で最小32GB容量までラインナップされていて32GB/64GBの容量下位モデルはスペック、特に書き込み速度が下がる傾向もあるので、購入の際は注意してください。
Samsung SDXCカード PRO Plus(2021)など相対的に高価な上位モデルでも128GBで4000円程度なので、最低でも128GBを購入するのが管理人的にはオススメです。
概要についてはこの辺りにして「Samsung SDXCカード EVO/PRO Plus (2021)」の製品実物をチェックしていきます。なお今回のサンプル機はSamsung製SDカードの国内正規代理店 ITGマーケティングよりご提供頂きました。
「Samsung SDXCカード EVO Plus(2021)」と「Samsung SDXCカード PRO Plus(2021)」はいずれもプリントが異なる同種の紙製パッケージに封入されています。

上の概要でも説明したようにAmazonで販売されている「Samsung SDXCカード EVO/PRO Plus」の国内正規品は、当サイトでもレビューしているSamsung製SSDストレージと同様にITGマーケティングの取り扱いです。国内正規品を購入することで10年間の製品保証を受けることができます。
マーケットプレイスで販売されている非正規品は保証対象外になるので、購入時は”Amazon.co.jpの販売・発送”となっているか確認するのに加えて、届いた製品に販売元のシールがちゃんと貼ってあるかどうかもチェックしてください。(下は参考写真で、2020年モデルのもの)

「Samsung SDXCカード EVO Plus(2021)」と「Samsung SDXCカード PRO Plus(2021)」はSDカード本体、プラスチック製のガワが白色になっています。表面中央に貼られたシール以外ではEVO PlusとPRO Plusに見た目の違いはありません。




上の写真を見ての通り、「Samsung SDXCカード EVO/PRO Plus (2021)」の背面には”✓”マークが刻印されており、Samusng正規品かどうかを判別できる純正ツール「Samsung Card-UFD Authentication Utility」に対応しています。
メモリカードリーダーを介してPCに「Samsung SDXCカード EVO/PRO Plus (2021)」を接続し、同ソフトウェアを使用することで、入手したSamsung製メモリーカードが本物かどうか、簡単に真贋判定が可能です。

SDカードは黒色の製品が多いので「Samsung SDXCカード EVO/PRO Plus (2021)」は目を引きやすいカラーリングです。

製品ロゴの下にはメモ書きできる空白があり、その下には対応するSDカード速度規格のスピードクラス・ビデオクラスのアイコンや、製品公称の読み出し・書き込み速度が表記されています。
上位モデルのPRO Plusは書き込み速度が製品公称値として公開されているのが特徴です。

右端中央のやや上寄りには書き込みロックのスライドスイッチがあります。

Samsung SDXCカード EVO/PRO Plusの性能を比較検証
「Samsung SDXCカード EVO Plus (2021) 256GB」と「Samsung SDXCカード PRO Plus (2021) 256GB」の性能を比較検証していきます。「Samsung SDXCカード EVO Plus (2021) 256GB」はアウトボックスの状態で、exFATのファイルシステムでフォーマット済み、使用可能な空き容量は238GBでした。

上位モデルの「Samsung SDXCカード PRO Plus (2021) 256GB」も同じくexFATのファイルシステムでフォーマット済み、使用可能な空き容量は238GBでした。

PC向けSSD同様にSDカードでも定番のベンチマークCrystalDiskMark8.0を使用して、「Samsung SDXCカード EVO Plus (2021) 256GB」や「Samsung SDXCカード PRO Plus (2021) 256GB」の基本的な性能をチェックしてみます。
PCとの接続にはUHS-I対応SDXCカードリーダー「Elecom MR3-K012BK」、最新規格UHS-IIに対応したSDカードリーダー「Kingston MobileLite Plus UHS-II SD Card Reader」、CFexpress Type Aカードにも対応する「ProGrade Digital CFexpress Type A and SDXC UHS-II Dual-Slot Card Reader」などを使用しています。

まず一般的なUHS-I対応SDXCカードリーダーと組み合わせた場合、「Samsung SDXCカード EVO Plus (2021) 256GB」は連続読み出し97MB/s、連続書き込み86MB/sでUHS-I規格のSDXCカードとしては理想的な数字です。

また上位モデル「Samsung SDXCカード PRO Plus (2021) 256GB」も一般的なUHS-I対応SDXCカードリーダーと組み合わせた場合、連続読み出し97MB/s、連続書き込み86MB/sとなります。

「Samsung SDXCカード EVO/PRO Plus (2021)」は”UHS-I DDR200”という少々特殊な規格に対応したSDXCカードリーダーと組み合わせた場合に、UHS-I規格として一般的な連続読み出し100MB/s、連続書き込み90MB/sを上回る性能を発揮できます。
国内で発売済みかつ国内正規代理店から動作確認済みのSDXCカードリーダーとして、「Delkin DDREADER-55」や「Lexar LRW450UB」があり、詳細は国内正規代理店のサポートページで公表されています。

上記サポートページには掲載されておらず、SDカードリーダー自体としても特に記載がないのですが、「ProGrade Digital CFexpress Type A and SDXC UHS-II Dual-Slot Card Reader」はUHS-I DDR200の速度で動作が可能でした。
一方で、「Kingston MobileLite Plus UHS-II SD Card Reader」はUHS-I DDR200の速度で動作せず、通常のUHS-Iの速度でした。しかしSanDisk Extreme/Extreme Proを組み合わせると100MB/sを超えるアクセススピードを発揮しました。
「Samsung SDXCカード EVO/PRO Plus (2021)」で100MB/s超の速度を発揮できるかどうかについては、上位規格のUHS-IIに対応しているものなら可能性はあるものの、やはり組み合わせるカードリーダーとの相性が大きいようなので、動作確認が取れている製品から選ぶのが無難です。
「Samsung SDXCカード EVO Plus (2021) 256GB」はUHS-I DDR200に対応したSDXCカードリーダーと組み合わせた場合、公式仕様の通り、連続読み出し130MB/sを発揮します。また公式仕様では記載のない連続書き込みも120MB/s程度と高速です。

上位モデル「Samsung SDXCカード PRO Plus (2021) 256GB」もUHS-I DDR200に対応したSDXCカードリーダーと組み合わせた場合、公式仕様の通り、連続読み出し160MB/s、連続書き込み120MB/sを発揮します。

参考までに、SDXCカードリーダーを「Samsung SDXCカード EVO/PRO Plus (2021)」がUHS-I DDR200で接続可能だったProGrade製で統一して、同社旧モデルやSanDisk SDXCカード Extreme(2020年購入)の128GB容量モデルでもCrystalDiskMark8.0でベンチマーク測定をしてみました。
「Samsung SDXCカード EVO/PRO Plus (2021)」は旧モデルよりも高速化しており、同価格帯で競合する製品よりも読み書きが高速なのが分かります。

続いてIOベンチではなく、もうちょっと実用寄りな検証結果をご紹介していきます。
フルサイズのミラーレス一眼カメラ Sony α1のJPEG保存(50M, X.FINE)、最速30枚/秒のHi+モードで連写を行い、「Samsung SDXCカード EVO/PRO Plus (2021) 256GB」がどれくらい速く写真保存を完了できるか比較してみました。

Sony α1で撮影する対象は当然同じ、各SDカードはフォーマット直後の状態で連写をスタートしています。連写で撮影する枚数は200枚になるよう揃えました。合計容量は5GB程度でした。

Sony α1のJPEG保存連写によるSDカード書き込み性能比較の結果は動画にまとめました。
動画を見ての通り、「Samsung SDXCカード EVO Plus (2021) 256GB」と「Samsung SDXCカード PRO Plus (2021) 256GB」はカメラに装着すると書き込み性能はほぼ同等でした。UHS-Iの接続規格が上限になるので妥当な結果です。
前世代と比較すると、2020年モデルのPRO PlusもUHS-I規格の上限には達していたので、やはり書き込み性能は同等です。一方で2020年モデルのEVO Plusは書き込み性能がUHS-I規格の上限よりも若干低かったので10秒程度遅れて保存が完了します。
ミラーレス一眼カメラや4Kビデオカメラの記録メディアとして使用する場合、UHS-I規格が上限になるので、撮影の実用シーンにおいてEVO PlusとPRO Plusで目立った性能差が出ることはなさそうです。
ただメモリは書き込みを重ねる毎に性能が下がる傾向はあるので、信頼性を求めるなら書き込み性能が公表されているPRO Plusを選ぶのが無難だと思います。
一方でPCに取り込んで編集するとなると、PCからの読み出しについては対応メモリカードリーダーを組み合わせることで、EVO Plusなら130MB/s、PRO Plus (2021)なら最大160MB/sと、一般的なUHS-I対応SDXCカードの90~100MB/sよりも高速なデータ転送が可能なのはシンプルに魅力です。100枚単位の大量な写真、4K/8Kの高解像度動画といった大容量データを扱うなら役立つ機能だと思います。
以上、「Samsung SDXCカード EVO/PRO Plus 256GB」のレビューでした。

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高コスパなSDXCカード「Samsung SDXCカード EVO / PRO Plus (2021)」をレビュー。
— 自作とゲームと趣味の日々 (@jisakuhibi) March 11, 2022
旧モデルや他社製品と比較して、読み書き性能やフルサイズミラーレス一眼カメラでの連写記録性能を徹底検証https://t.co/fwOmTO0xFS pic.twitter.com/QE07iUNwqc
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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)
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