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全世界でメモリのトップシェアを誇るKingston様(以下敬称略)から同社の中核的な取扱商品であるDDR4メモリの「HyperX Predator DDR4メモリ 8GB*2=16GB (型番:HX433C16PB3K2/16)」をご提供頂きましたので、同製品のレビューを行います。
HyperX Predator DDR4メモリには3000MHz、3200MHz、3333MHzの3種類がリリースされていますが今回は最上位となる「3333MHz, 16-18-18-36, 1.35V」の個体をご提供いただけました。
製品公式ページ:http://www.hyperxgaming.com/jp/memory/predator-ddr4
HyperX Predator DDR4メモリは寸法など詳細な製品仕様が記載されたPDFファイルが公開されています。
製品仕様PDF:http://www.kingston.com/dataSheets/HX433C16PB3K2_16.pdf
HyperX Predator DDR4メモリ レビュー目次
0.世界最大手メモリメーカーKingstonについて
1.HyperX Predator DDR4メモリの外観・セットアップ
2.DDR4メモリをオーバークロックする方法
3.HyperX Predator DDR4メモリをi5 6400でOC
4.HyperX Predator DDR4メモリをi7 6700KでOC
5.HyperX Predator DDR4メモリのレビューまとめ
6.【続】HyperX Predator DDR4メモリをOC
世界最大手メモリメーカーKingstonについて
Kingstonは冒頭コメントでも書いたように世界最大のメモリ製造・販売会社で1987年創業と歴史も長く、自作PCでは文字通り老舗な会社です。Kingston Technology Company(URL:http://www.kingston.com/jp/company)
1987年 - Kingston® が単一の製品で市場に参入。 創立者のJohn Tu氏とDavid Sun氏は当時、表面実装型メモリチップの深刻な供給不足の解決に向け、業界標準を塗り替えるメモリモジュールを開発してこの需要を満たしました。この技術はその後何年も続く業界標準となったのです。
メモリ業界で最もきめ細かく厳格なテストプロセス、優れた無料サポートセンター、革新的な技術の継続開発など、Kingston Technology は創立以来、品質と信頼性で常に業界標準を更新してきました。(以下略)
今日のKingston
Kingstonはメモリ製品で世界最大の単独メーカーに成長しました。カリフォルニア州ファウンテンバレーに世界本社をおき、世界で4000人を超える従業員を抱えています。Fortune Magazineでは「就職先に選びたい全米ベスト企業」の一社に選ばれています。これは尊敬、忠誠心、柔軟性を理念とするKingstonの模範的企業文化が反映されていることを意味します。
従業員は会社の重要な資産であり、弊社を成功に導くのは各個人の貢献であるといえます。これはKingstonが堅持する信条です。
なぜKingstonを選ぶべきか?
優れた品質: Kingston®は生産の各段階ですべてのコンポーネントを調査、ならびにすべてのモジュールをテストします。
互換性の保証: Kingstonはメモリをカスタマイズし、100%の互換性を保証します。
便宜性: 数千にものぼるさまざまなシステムにそれぞれ対応する完全メモリソリューションをKingstonは低価格で提供します。
安定性: 1987年に創立したKingstonは業界で最大の独立系メモリモジュールメーカーに成長しました。
信頼性: 最高品質のコンポーネントを使用し、100パーセントテストを実施していることから、Kingstonは市場で最も信頼性の高いメモリ製品を提供します。
専門知識: DRAMプロセスのウェーハーカット、ICのケース化、モジュールのアセンブリ、そして最終製品のテストに至るまで、Kingstonはプロセスのあらゆる部分を管理しています。
保証: Kingstonはすべてのメモリモジュールとフラッシュカードを製品寿命期間にわたって保証
DDR4メモリの国内市場に流通しているメーカーやブランドでは、低価格帯としてはCrucialやA-DATAが価格破壊を進めており、初めての自作PCではCFDが好まれ、高級OCメモリとしてはG.SkillやCorsairの人気が高いです。またラップトップ等モバイルPCの換装向けメモリとしてはバッファローやIO-DATAのユーザーもかなり多いですね。
これらに比べると低価格帯ではやや健闘しているものの国内では決して知名度は高くないKingston製メモリですが、世界的に見ればKingston製メモリの信頼性や評価は非常に高いので性能についても期待が高まります。
前置きはこのあたりにして早速レビューしていこうと思います。
HyperX Predator DDR4メモリの外観・セットアップ
HyperX Predator DDR4メモリのパッケージやメモリ外観などをチェックしていきます。HyperX Predator DDR4メモリのパッケージは他のHyperXブランド製品と同系統のマットなブラックとレッドの紙製パッケージになっています。メモリの種類・周波数・容量が大きく書かれたシールが貼ってあるので、仕様が一目でわかるのが便利です。
KingstonのHyperXメモリはPredatorで3つ目ですが、同じくDDR4のSavage、ノートPC・NUC用のImpactといずれも永久保証になっています。
パッケージを縦に開くと透明なプラスチックのスペーサーでメモリが2枚入っていました。今回の試供品は2枚組ですがプラスチックのスペーサーは2段積みで入っており下側は空でした。4枚組と梱包は共通みたい。
HyperX Predator DDR4メモリの全体像がこちら。カラーリングは黒とグレーの2色で、グレーの下地に黒色の矢印が外側から接近していって中央でXになるみたいな意匠になっています。
HyperXのブランドロゴはシルバーになっています。
ヒートシンクは厚みのあるかなりガッチリとしてアルミの1枚板です。
下画像2枚もHyperXブランドのSavageというDDR4メモリですが、コンパクトスリムなSavageに対して、重厚感のある大型ヒートシンクでOCの発熱にも耐えられそうなHyperX Predatorという具合に差別化もされています。実際にカタログスペック上は最大3000MHzのSavageに対して、今回のレビュー品のようにHyperX Predatorは最大3333MHzという高周波数で動作可能な選別品になっています。
検証環境のベンチ機に組み込みました。最近のゲーミングやハイエンドなマザーボードはPCB基板が黒色のものが多いので、黒一色のヒートシンクは背景に溶け込んでHyperXロゴだけが浮かび上がってきます。
検証機材のベンチ機の構成は次のようになっています。
テストベンチ機の構成 | |
CPU | i5 6400 |
M/B | ASRock Z170M OC Formula |
メインメモリ | DDR4 8GB*2=16GB |
システム・ベンチ ストレージ |
SSD 540 M.2 240GB |
OS | Windows10 64bit Home |
電源ユニット | Corsair RM650i |
メモリOCの性能比較には、Cinebenchというベンチマークソフトによる測定に加えて、FF14ベンチの8分間で4GBの動画をAviutl&x264でエンコードしてその作業時間で比較を行いました。
DDRメモリをオーバークロックする方法
メモリのオーバークロックについて簡単な説明をしておきます。
メモリの性能は「動作周波数」と「タイミング」の2種類で決まります。
動作周波数が高く、タイミングが小さいほどメモリの性能は高くなると考えればOKです。OCの設定の手順としては、まず電圧を調整しつつメモリの周波数を上げ、それからその周波数でタイミングを小さく刻んでいきます。周波数を上げる段階ではタイミングについてはマザーボードの自動設定に任せてしまいます。(上級者になると感覚で周波数とタイミングをてきとうに入れながら煮詰めてくようですが管理人のスキルでは無理。)
HyperX Predator DDR4メモリのようなOCメモリと呼ばれる製品では、XMPという事前に動作確認済みのメモリのOCプロファイルが収録されており、それを適用することでほぼ自動的なメモリOCが可能です。
XMPの適用方法はマザーボードのBIOSにもよりますが、ASrock製のSkylake CPU対応100シリーズマザーボードであれば次の画像のようにOCツールのDRAM設定からXMPプロファイルとして表示される項目から選ぶだけでOKと非常にお手軽になっています。
XMPの適用の際にメモリ電圧などが自動で上げられたり、上げられなかったりはマザボによって違うので、XMP適用で失敗した場合は手動で電圧を上げる必要があります。
ただしXMPプロファイルの利用についてはマザーボードによる相性問題が発生する場合もあります。そういった時は手動で設定する必要があります。とはいえSkylake CPUであればメモリのOCも簡単です。
メモリ周波数はそのままの名前で設定項目があるのでプルダウンから希望の周波数を選びます。
周波数が3000MHzなど定格の2400MHzよりも高い値を手動で設定する場合は、電圧設定からDRAM電圧を1.350V程度、VCCSAやVCCIOの電圧を定格の時よりも0.100~0.200Vほど適度に盛ってやります。
以上の設定が完了したら、設定をセーブしてPCを起動します。無事にOSが起動したらCPU-Zなどのインフォソフトを使って現在のメモリタイミングを確認します(マザボによってはBIOSからも現在のタイミングは確認できます)。このタイミングを元にして少しずつ各タイミングの数字を小さくしていく形で、最適なタイミングを詰めていきます。また動作が安定しない場合は電圧を適宜、追加で盛ったりします。
HyperX Predator DDR4メモリをi5 6400でOC
早速、HyperX Predator DDR4メモリを上記の検証環境でオーバークロックして性能を検証していきます。
ちなみにi5 6400でHyperX Predator DDR4メモリを特にBIOSからの設定をしなかった場合はメモリの周波数とタイミングは次のようになりました。
この状態での性能はCinecenchのスコアは511、エンコード時間は39分11秒(2351秒)となりました。
「HyperX Predator DDR4メモリ 8GB*2=16GB (型番:HX433C16PB3K2/16)」には「3333MHz, 16-18-18-36」と「3000MHz, 15-17-17-36」の2種類のプロファイルが存在するので、まずは動作周波数が低いほうの「3000MHz, 15-17-17-36」のプロファイルを適用して起動してみました。
「3000MHz, 15-17-17-36」のXMPプロファイルを適用したところ、Cinecenchのスコアは521、エンコード時間は38分36秒(2316秒)となりました。ベンチマークスコアが向上し、エンコード時間も減少しています。
続いて本命のXMPプロファイルである「3333MHz, 16-18-18-36」を有効化して設定をセーブし、BIOSを退出、OSを起動しようとしたのですが……、POST失敗しました。
検証機材に使っているASRock Z170M OC FormulaのBIOSのアップデートを行い、設定も初期化してOC関連の設定項目をすべてデフォルトの状態でXMPのみを適用して再調整しましたが残念ながらやはりりエラーが出ました。続いて次のスクショのようにメモリのOCに関連のありそうな電圧を盛って再々挑戦するも失敗しました。
そこで上記の電圧設定のままで周波数を2933MHz、3066MHz、3200MHz、3333MHzと動作周波数を上げていったところ(タイミングは自動)、3200MHzまでは動作可能だったのですが、3333MHzはやはり起動できませんでした。
残念ながら管理人のメモリOCスキルでは3333MHzを動作させることができなかったので、試供品提供元(Kingston)に問い合わせたところ、初期不良の可能性があるとのことでサンプルの交換対応となりました。動作不可能の連絡から症状の確認、交換品の発送まで1日程度と交換対応は非常に迅速でした。
あらたなサンプルが届いたので「3333MHz, 16-18-18-36」に再々々挑戦したのですが……、やはりダメでした。どうにも動作してくれないので先ほどと同様に手動OCを試したところ、今度は3200MHzすら起動できず、3066MHzが起動できる上限でした。
確認のためタイミングを20-20-20-44-600とかかなり緩くして3333MHzなども起動を試してみたのですがどうにも正常に起動してくれず、「CPUのメモコンのOC耐性」か「マザボとメモリの相性問題」じゃないかな?と思いました。
ただ検証機材のASRock Z170M OC Formulaは公式ページによると最大4333MHzのOCメモリにも対応しているオーバークロッカー向けのマザーボードなので3333MHz程度なら相性問題はないんじゃないか?と思って、i5 6400のメモコンのOC耐性や非K付きCPUであることが原因ではないかと考えました。
管理人も無償でサンプル品を提供(貸出じゃない)していただいており、1度交換もしていただいているので、このまま動きませんでした、テヘペロではレビューの信用にも関わる!と思って……、
i7 6700Kを補充しました。
余談ですがIntel TS15Aは付属クーラー比で3倍にデカいヒートシンクに銅製コアを採用しており、プッシュピン式なのでベンチ機では扱いやすく冷却性能も高そうと思い一緒に購入しました。
あとi7 6700も当然のように殻割りしてます。殻割にはKS発の殻割りツール「Rockit 88」をまだ使っていなかったのでそれを使いました。i5 6400も元ははHyper-OCを試すために買ったのでハイエンドGPUの検証にも使うベンチ機としては非力だったのでkabylakeが出たら最上位のK付きを買おうと思っていたのですが、今回は渡りに船な気がして6700Kをぽちりました。
HyperX Predator DDR4メモリをi7 6700KでOC
CPUをi7 6700Kに交換してさらなるチャレンジをしました。
……あかんかった。なんという出オチ感。
最終的にi7 6700Kでもi5 6400の時同様に「3333MHz, 16-18-18-36」のXMPプロファイルを適用したところ、正常に起動させることはできませんでした。
上と同様に手動でメモリ周波数をOCしていった結果、新しいサンプルではi5 6400で起動できなかった3200MHzがi7 6700Kでは起動させることができたのですが、肝心の3333MHzの起動にはたどり着けませんでした。
残念ながら管理人のメモリOCスキルではこうなってくると手の出しようがなく、再度メーカーにi7 6700Kに交換しても動かなかった旨を伝えたところ、メーカー側で動作検証を行ったマザーボードのリストに「ASRock Z170M OC Formula」はないのでおそらく、マザボとメモリの相性問題とのことでした。
ちなみに「HyperX Predator DDR4メモリ 8GB*2=16GB (型番:HX433C16PB3K2/16)」の動作確認済みマザーボードの一覧は公式ホームページで公開されています。
http://www.hyperxgaming.com/jp/certifications
マザボの公式ページでも動作確認済みのOCメモリの一覧が載っていたりしますが、メモリについてもKingstonだけでなくG.SkillなどのOCメモリの公式ページで動作確認済みのマザーボードが公開されているので、OCメモリを購入する場合はマザボとの組み合わせも注意して確認したほうがいいみたい。
で、マザボもポチっちゃの?いつ買うの? 今でしょ!
とはいかず、流石に心も折れたので今回は現状手持ちの環境で検証を続行することにしました。
まずはBIOSから特に設定を行わず自動で任せたところ次のようになりました。
i5 6400の時と同様に動画のエンコードを行ったところ、エンコード時間は22分59秒(1379秒)でした。
さらに正常に起動が可能だった3000MHzのXMPプロファイルを適用してみました。
この状態で同様に動画のエンコードを行ったところ、エンコード時間は22分37秒(1357秒)でした。
最後に下画像の電圧設定で当検証環境で可能な限りメモリ周波数を上げ、タイミングを小さくしました。
3200MHz、18-18-18-40で正常に起動しました。
この状態で同様に動画のエンコードを行ったところ、エンコード時間は22分30秒(1350秒)でした。
HyperX Predator DDR4メモリのレビューまとめ
HyperX Predator DDR4メモリのサンプルによる検証では管理人の検証環境の都合で本来期待されるXMPによる3333MHz動作は残念ながら検証できませんでしたが、一つ下のプロファイルである3000MHzのXMPは通常通り簡単に適用でき、手動OCによって最高で「3200MHz、18-18-18-40」の動作周波数とタイミングによる正常動作が確認できました。
メモリについては必要な容量(現在のゲーミングデスクトップPCなら16~32GBあれば十分)さえ満たせば、OCによる性能の向上はCPUやGPUのOCに比べると実感しにくい部類なので、一口にOCメモリと言っても性能向上を狙うよりはオシャレなヒートシンク目当てに自作PCの装飾的な感覚で購入するのが個人的にはおすすめな買い方だと思っています。
HyperX Predator DDR4メモリは外観でも紹介したように一枚板アルミを切り抜いたような重厚なデザインになっているので、このデザインが気に入ったなら購入しても悪くない製品だと思います。
【続】HyperX Predator DDR4メモリ OC
HyperX Predator DDR4メモリの互換性確認マザーボードではありませんが、ASUS MAXIMUS VIII IMPACTで再度メモリのオーバークロックにチャレンジしてみました。ASUSマザボの場合はBIOSのオーバークロックの項目最上段にある「AI Overclock Tuner」をXMPに設定して、XMPの項目からプロファイルを指定します。
M8Iと6700Kで試してみたところ……、3333MHzのXMPであっさり起動しました。
(VRAM電圧を1.35V、VCCSAを1.2Vに盛っています。)
どうやらHyperX Predator DDR4メモリはASRock Z170M OC Formulaとは相性が悪かった or 同マザボはメモリOCに向かない or メモリOCができないハズレ個体のマザボだったようです。
M8Iと6700でメモリを定格にした時、同様にエンコードを行ったところエンコード時間は23分14秒でした。
CPUのクロックなどはそのままに3333MHzにOCしたところ22分37秒となり、36秒のエンコード時間の短縮に成功しました。
なんとかHyperX Predator DDR4メモリを仕様値通り動作させることができたので、これにて無事に「HyperX Predator DDR4メモリ 8GB*2=16GB (型番:HX433C16PB3K2/16)」のレビューは完了です。
メモリOCについてはXMPであっても互換性のあるマザーボードが指定されており、相性の悪いマザーボードでは動作しない可能性があるので注意が必要ですが、HyperX Predator DDR4メモリは外観でも紹介したように一枚板アルミを切り抜いたような重厚なデザインになっているので、このデザインが気に入ったなら購入しても悪くない製品だと思います。
関連記事
・HYPERX IMPACT S.O.DIMM DDR4メモリをレビュー。NUC6i7KYKで3000MHz越えのお手軽メモリOCを実践してみた。・Kingston製のゲーマー向けHyperX Savage DDR4メモリ 16GB(8GB×2)をレビュー
(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)
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2666以上では、かなり苦戦しまして
ハイクロックになりますと
自動の部分は、手打ちすると安定したりしました
リファレンスクロックの100mhz と133mhz と自動の選択で
自動だと不安定で
100 mhz 固定すると安定した事が
あります
これで、2800 安定で回せるようになりました
サードタイミングとかは、自動ですと起動毎に数値が変わったりしますので
良さげな時はのをメモって、全て手打ちにしてます