SanMax SMD4-U32G48M-26V-Q


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Intel Skylake-Xのクアッドチャンネル8枚刺しやAMD Ryzenのデュアルチャンネル2枚刺しがサポートするDDR4-2666MHzにネイティブ対応となるDDR4-2666DRAM採用1RANK(8チップ片面実装)メモリの8GB×4=32GBモデル、「SanMax SMD4-U32G48M-26V-Q」のレビュー用サンプルを正規販売店PCショップアークよりお借りできたのでレビューします。SPD:DDR4-2666 CL19-19-19 1.2VoltでBIOSからの設定なしで2666MHz動作が可能なDDR4メモリです。
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SanMax SMD4-U32G48M-26V-Q レビュー目次


1.SanMax SMD4-U32G48M-26V-Qの外観
2.検証機材、メモリOCの基本と手順
3.SanMax SMD4-U32G48M-26V-QをSkylake-X環境で試す
4.AMD Ryzen環境の定格動作とメモリOCについて
5.SanMax SMD4-U32G48M-26V-Qのレビューまとめ




SanMax SMD4-U32G48M-26V-Qの外観

まず最初にSanMax SMD4-U32G48M-26V-Q DDR4メモリの外観をチェックしていきます。
パッケージ表面右下にシールが貼られていますが、保証期間は購入から5年間です。
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紙製の外パッケージを開けると中にはピンク色のプチプチの袋に包装されて4枚のメモリモジュールが個別に収められていました。
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Skylake-Xのクアッドチャンネル、2666MHz検証をメインの目的にサンプルをお借りしたので4枚組です。
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緑色のPCB基板にメモリチップが実装されているという見た目はいたって普通のDDR4メモリです。
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製品ページでも紹介されているとおりメモリチップはマイクロン製です。
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検証機材、メモリOCの基本と手順

SanMax SMD4-U32G48M-26V-Qの動作検証やメモリOCを行う前に、検証機材の紹介とメモリOCの基本・手順について紹介します

SanMax SMD4-U32G48M-26V-Q DDR4メモリのメモリOCを行う環境としては、以下の検証機材で構成されているベンチ機を使用しました。
テストベンチ機の構成
Intel Skylake-X 検証機材
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AMD Ryzen 検証機材
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OS Windows10 64bit Home

CPU

Intel Core i9 7900X
10コア20スレッド (レビュー
AMD Ryzen 7 1800X
レビュー

CPUクーラー

Fractal Design Celsius S36
(レビュー予定)
Corsair H110i
レビュー

M/B


【動作検証・OC検証】
MSI X299 GAMING PRO CARBON AC
レビュー

【動作確認】
・ASUS PRIME X299-DELUXE
レビュー
・ASUS ROG STRIX X299-E GAMING
・ASRock Fatal1ty X299
 Professional Gaming i9
レビュー
・ASRock X299 Taichi
・GIGABYTE X299 AORUS Gaming 7
レビュー
・GIGABYTE X299 AORUS Gaming 9
・MSI X299 GAMING M7 ACK


ASUS ROG
CROSSHAIR VI HERO
レビュー
メインメモリ SanMax SMD4-U32G48M-26V-Q
8GB×2=16GB
SPD:DDR4-2666 CL19-19-19 1.2V
GPU ・MSI GeForce GT 1030 2GH LP OC
ファンレス (レビュー
・ASUS ROG STRIX GeForce GTX 1080 Ti
レビュー
システム
ストレージ
Samsung 850 PRO 256GB Samsung 950 PRO 512GB
NVMe接続M.2 SSD (レビュー
電源ユニット Corsair RM650i
レビュー
PCケース/
ベンチ板
STREACOM BC1 (レビュー

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実際にメモリのオーバークロックを行う前にメモリのOCについても紹介しておきます。
今回はASRock Z270 SuperCarrierの設定項目に合わせて紹介しますが、マザーボードメーカーによってレイアウトこそ多少異なるものの、メモリOC設定の方法については基本は共通なのでここの説明を一通り読めば予備知識としては十分だと思います。プラットフォーム別でも、18年最新のIntel第8世代CoffeeLake-S CPUに対応するIntel 300シリーズマザーボードであればほぼ全ての機種で似たような設定が可能です。またIntel Skylake-X&X299マザーボード環境、AMD Ryzen&AM4マザーボード環境、AMD Ryzen Threadripper&X399マザーボード環境でもメモリOCの手順はほぼ同じです。
まず大前提としてオーバークロックはメーカー保証外の行為であり製品の破損やデータの消失もすべて自己責任となります。オーバークロック検証時は最小構成(CPU、マザーボード、メモリ、システムストレージ、グラフィックボード)以外は基本的にすべて外し、可能ならOC検証用のシステムストレージを用意するなど細心の注意を払ってください。最近のPCパーツは常識的な範囲内であればOCしても壊れることは滅多にないはずですが、データの破損は依然としてよくあることなので大切なデータは予め隔離するかバックアップをとってください。

CPUやGPUのオーバークロックと違ってメモリには負荷テストで落ちる(BSODやフリーズ)わけでもないのに、長期的に見てランダムにソフトウェアでエラーが発生するなどといったケースもあり、実用を兼ねるOCとしては比較的難易度が高いです。

最低限の安定性検証は必要なのでメモリOC時のストレステストについて、管理人は経験的にHCI memtestで200%カバーを確認後、動画のエンコードテストを30~60分で安定動作と判断しています。記事内で行ったメモリOCについては特に記載がなければ上記の検証クリアで安定動作としています。HCI Memtest
また18年に入ってから新たにリリースされた「Ram Test(レビュー)」という海外のメモリ安定性検証ソフトが軽量かつ使いやすく、1000円程の有料ソフトですがおすすめです。RAM Test
その他にも負荷テストにはPrime95やOCCTなどかなり重いストレステストを使うユーザーも多いようですが、CPUにしろメモリにしろ専用負荷ソフトを使ってOCの安定性検証をしていても落ちるときは落ちるので、ある程度のところで見切りをつけて、日頃のバックアップを心掛け、落ちた時は設定を緩めるか電圧を盛るほうが手っ取り早いというのが管理人の持論です。

メモリOCに伴うBSODやフリーズ以外の細かいトラブルについては次の記事でまとめたりコメント欄を情報交換に開放しているので活用してください。
DDR4メモリのオーバークロックで発症した不具合と解決策について
メモリのオーバークロックで発症した不具合と解決策について

CPUの倍率変更OCと違って、メモリOCの設定段階では正常にPOSTできずBIOSにすらたどり着けないケースもあり、そういった場合はCMOSクリア(BIOS設定の初期化)が必要になる場合があります。CMOSクリアの方法はオンボードやリアI/Oに実装されたスイッチを使用したり、オンボードジャンパーピンを使用したりとマザーボードによって方法が異なります。メモリOCを実践する前に予めCMOSクリアの方法をチェックしておいてください。
CMOS Clear_1CMOS Clear_2


前置きはこのあたりにして、メモリのオーバークロックに関するBIOSの設定について、Core i7 7700KなどKabyLake-S CPUに対応するZ270チップセット搭載マザーボードのASRock Z270 SuperCarrierを例に詳しく紹介していきます。
Memory OC Setting_2

メモリの性能は簡単に言うと『動作クロックが高く』『タイミングが小さい』ほど性能が高くなります。
そのためメモリOCを手動で行う手順を簡単にすると、「1.電圧を上げて動作可能なクロックを探し」、「2.そのクロックにおいて正常に動作する最小のタイミングを探る」という2つの手順を繰り返すことになります。最初のメモリタイミング設定については「16-18-18-36」とか「18-18-18-38」とか「20-20-20-40」とか、何でもいいのでてきとうに決め打ちするか、マザーボードの自動設定にお任せしてしまいます。動いたらラッキーでタイミングを小さく刻み、動かなかったらタイミングを緩めてまたチャレンジする、という具合で特定のメモリ周波数についてチェックしていきます。

メモリのOCでは、G.SkillやCorsairなどからOCプロファイルを収録した選別済みOCメモリという便利なものが販売されています。XMPなどOCプロファイルによるOC対応がうたわれているOCメモリでは、上の手順によるメモリのオーバークロック、つまりOC耐性の選別をメモリメーカー側がすでに行って、その個体(メモリモジュール)について動作確認をしています。IntelプラットフォームではこういったOCプロファイルのことを「インテル エクストリーム・メモリー・プロファイル(XMP)」と呼んでいます。XMPはIntelが策定したものなので、厳密にいうとAMD環境には非対応ですが、XMPプロファイルに収録されたメモリ周波数とタイミングの設定値からAMD環境に合わせたメモリOCプロファイルを自動生成する機能として、「ASUS D.O.C.P」や「MSI A-XMP」などが各社マザーボードのBIOS上に機能として用意されており、XMPがほぼデファクトスタンダード的扱いになっているので、OCプロファイルによるメモリOCを”XMPでOCする”とまとめて表現してしまう場合もあります。
ともあれOCプロファイルによるメモリOCではメーカーが動作確認を行ったメモリモジュールでOCプロファイルを適用するだけなので、メーカーが確認済みもしくは類似の環境(主にQVLに記載のあるマザーボード)が用意できれば簡単にメモリをオーバークロックができます。


以上を念頭にBIOS(UEFI)メニューから行う具体的なメモリOCのBIOS設定を見ていきます。なおOC設定を詰めていく時はWindowsとBIOSを頻繁に行き来することになるので、BIOS(UEFI)への再起動ショートカットを作っておくと非常に便利です。BIOS(UEFI)への再起動ショートカットの作り方も別の記事で紹介しています。

ASRock Z270 SuperCarrierでは「OCツール - DRAM設定」の設定ページ内にある「設定の読み込み」で「自動(カスタム設定)」と「XMP」の2種類からメモリの動作クロックとタイミングを設定できます。メモリOC設定_2
「XMP」は上で紹介したように各メモリメーカーが一定環境で動作確認を行ったメモリのオーバークロックプロファイルがメモリに収録されており、その値が適用されて自動的にメモリ周波数とメモリタイミングがOCされます。XMPを使用しない場合は、「DRAM Frequency(メモリ周波数)」の項目とAutoにすると、DDR4メモリごとにSPDプロファイルに設定された2133MHz~2666MHzの動作周波数とタイミングによる定格動作となります。ASRock Z270 SuperCarrierなどASRock製のマザーボードでは「自動」モードが事実上のカスタム設定モードになっており、「DRAM Frequency(メモリ周波数)」でプルダウンメニューから動作周波数を選択できます。メモリOC設定_2
XMP対応OCメモリの仕様値ではメモリ周波数に加えて「16-18-18-36」のようなメモリタイミングについての表記に見え覚えのある読者も多いと思います。このワンセットになった数字はファーストタイミングもしくはプライマリタイミングとも呼ばれ、Intel/AMD環境毎やマザーボードベンダー毎に表記がやや異なるものの、前から順に「CAS Latency (tCL」)」、「RAS to CAS (tRCD)」、「RAS Precharge (tRP)」、「RAS Active Time (tRAS)」となっています。ユーザーが各自でメモリタイミングを手動設定する場合は上の4つに加えて「Reflash Cycle Time (tRFC)」と「Command Rate:1 or 2」の計6つについて設定し、残りはマザーボードの自動設定にお任せしてしまうのが、比較的簡単でおすすめな設定方法です。メモリOC設定_3
メモリのタイミングには他にも多くの項目がありますが、基本的には上の6つを適切に設定すればOKです。XMPの場合は自動的に動作確認済みのタイミングが適用されますし、マニュアル設定の場合でも設定値Auto(自動)であればマザーボード側がメモリ周波数に合わせて適当に設定を行ってくれます。
最初に書いたようにタイミングは小さい方が性能が高くなります。ただタイミングの設定は少し難しいのでXMPかAuto設定にお任せしてしまうのが手っ取り早くておすすめです。

なおメモリクロックもCPUコアクロック同様にBCLK(ベースクロック、FSBなどとも)に対する倍率なので、BCLKを変更することでBCLK:100MHz時の4133MHz上限から、例えばBCLK:120MHzにすると上限5000MHzに引き上げられます。ただしBCLKを使ったOCはかなり難易度が高いので基本的に100MHz固定が推奨です。
メモリOC設定_4メモリOC設定_5

DDR4メモリでメモリ周波数をOCする場合2133MHz~2933MHzあたりまでであれば、DRAM電圧は定格の1.200Vで問題なく動作することが多いですが、メモリ周波数3000MHz以上を狙う場合はDRAM電圧を1.350V以上まで昇圧する必要があります。マザーボードによってはメモリ周波数に応じて自動で設定してくれるものもありますが、手動設定のほうが確実なので予め設定しておくのがおすすめです。
メモリOC電圧_1
なおDRAM電圧を盛ると当然発熱は大きくなりますが、1.350~1.380V程度であればCPUソケット周辺に直接風の当たらない簡易水冷環境であってもOCメモリに設置されたヒートシンクによるパッシブ冷却で基本的に問題ありません。メモリ周波数4000MHz以上になると1.400V以上が要求され、OC自体も難しくなり発熱も大きくなってくるので、IntelプラットフォームのCoffeeLake-S(Z370)、KabyLake-S(Z270)、Skylake-X(X299)の環境では3200~3600MHz、AMDプラットフォームのRyzen(X470/X370)やRyzen Threadripper(X399)の環境では2933~3200MHzを狙うのが難易度的には比較的簡単なのでおすすめです。

説明の順番が前後してしまいましたが、初めてメモリのOCをする場合は、メモリ周波数やタイミングを変更する前に、HWinfoなどのモニタリングソフトを使用してBIOSで指定した電圧設定が正常に反映されているか確認しておくとメモリOCに失敗した時に原因切り分けに役立ちます。メモリOC電圧_4

Intel CPUのKabyLake-S(Core i7 7700Kなど)やBroadwell-E(Core i7 6950Xなど)でDDR4メモリの動作クロックを3000MHz以上にOCする場合はDRAM電圧だけでなく「電圧設定」の項目内にある「VCCSA」も適度に盛ってやるとメモリOCの動作が安定します。またAMD Ryzen CPU環境の場合は「SOC電圧」を昇圧します。
設定の目安としてはIntel環境の「VCCSA」なら1.200~1.250V程度、AMD環境の「SOC電圧」なら1.100~1.200V程度を狙うといいようです。一部のマザーボードではメモリ周波数で高い数値を選んだ時やXMP適用時にこれらの電圧を自動的に昇圧してくれるものもありますが、メモリのOCを行うときはメモリ電圧同様に手動で設定しておくのがおすすめです。メモリOC電圧_2

また一部のマザーボードではメモリOCに伴いPCI-E拡張デバイスの検出不可やUSB機器同士の干渉といった不具合が生じる場合があります。グラフィックボードを検出できないと画面が暗転したまま表示できなくなるので非常に困ります。この不具合が発生した場合、CoffeeLake-SやSkylake-XなどIntel環境では「VCCIO」や「PCH Core Voltage」(マザーボードメーカーごとに表記が若干異なる)を1.150~1.200V程度に盛ると安定します。
検証機材のASRock Z270 SuperCarrierでもメモリ周波数を3000MHz以上にOCすると、PCI拡張デバイスの認識に不具合が発生しましたが、「VCCIO」を適当に盛ってやることでメモリをOCしても正常に動作しました。
メモリOC電圧_3


メモリのオーバークロックの方法や基礎知識については以上となります。BIOS上のOC設定のレイアウトについてはマザーボードベンダーが決まればほぼ共通です。下記のレビュー記事一覧から自分が使っているのと同じメーカーのマザーボードのレビュー記事を探して、OC設定の章を参考にしてみてください。
CoffeeLake-S対応Z370マザーボードのレビュー記事一覧へ
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SanMax SMD4-U32G48M-26V-QをSkylake-X CPU&X299マザーボードで試す

SanMax SMD4-U32G48M-26V-Q DDR4メモリをSkylake-X&X299マザーボードの検証機材にセットアップして早速動作検証を行っていきます。

「SanMax SMD4-U32G48M-26V-Q」はネイティブ2666MHz対応の製品仕様通り、特にBIOSから設定を行わずともX299環境のクアッドチャンネルでしっかりと2666MHzで動作しました。管理人の手元にある8つのX299マザーボードで動作確認してみましたがいずれも定格で2666MHzで正常に動作しています。

・MSI X299 GAMING PRO CARBON AC(レビュー
MSI X299 GAMING PRO CARBON AC

・ASUS PRIME X299-DELUXE(レビュー
ASUS PRIME X299-DELUXE

・ASUS ROG STRIX X299-E GAMING
ASUS STRIX X299-E GAMING

・ASRock Fatal1ty X299 Professional Gaming i9(レビュー
ASRock Fatal1ty X299 Professional Gaming i9

・ASRock X299 Taichi
ASRock X299 Taichi

・GIGABYTE X299 AORUS Gaming 7(レビュー
GIGABYTE AORUS X299 Gaming 7

・GIGABYTE X299 AORUS Gaming 9
GIGABYTE AORUS X299 Gaming 9

・MSI X299 GAMING M7 ACK
MSI X299 GAMING M7 ACK


定格の正常動作もサクッと簡単に確認できたので、上で解説したメモリOCの手順に従ってメモリ周波数のOCを実践してみました。メモリOCについてはCore i9 7900Xと「MSI X299 GAMING PRO CARBON AC」(レビュー)を使用した検証機で行います。
SanMax SMD4-U32G48M-26V-Q review_08324

メモリタイミングについては簡単のため「CAS Latency (tCL」)」、「RAS to CAS (tRCD)」、「RAS Precharge (tRP)」、「RAS Active Time (tRAS)」、「Reflash Cycle Time (tRFC)」、「Command Rate」の6つのみ定格と同じ値に固定して残りは自動設定とし、DRAM電圧も1.35Vに固定、メモリ周波数のみを2133MHz~3200MHzで変更します。
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この設定でSanMax SMD4-U32G48M-26V-Qのクアッドチャンネル4枚刺しでメモリ周波数3200MHzが正常に起動しました。
SanMax SMD4-U32G48M-26V-Q_3200MHz_OC_1

memtestや動画のエンコードによる負荷テストでも特にエラーは発生しなかったので、マザーボードとの相性もあると思いますが「SanMax SMD4-U32G48M-26V-Q」は手動OCでクアッドチャンネルの3200MHz動作を狙えそうです。
SanMax SMD4-U32G48M-26V-Q_3200MHz_OC_3
SanMax SMD4-U32G48M-26V-Q_3200MHz_OC_2
「SanMax SMD4-U32G48M-26V-Q」はXMPに対応したOCメモリと異なりヒートシンクなしでメモリチップが剥き出しの状態ですが、3200MHz, 1.35VにOCした状態で負荷をかけてみてもメモリチップの温度は50度程度でした。この程度のOCであれば発熱による破損についてはさほど心配はないと思います。
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続いてAIDA64のメモリベンチマーク機能を使用して読込速度、書込速度、遅延など基本的なメモリ性能がメモリ周波数のOCによって向上しているかチェックしてみました。メモリ周波数を上げることで読込速度/書込速度が上がり、遅延時間は短くなっていることがわかります。
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SanMax SMD4-U32G48M-26V-Q_AIDA64_2

また国内最大手かつ大人気のMMO RPG「ファイナルファンタジーXIV 紅蓮のリベレーター」はGPUやCPUの序列に下剋上が発生するレベルでメモリの動作クロックが重要になってくるという珍しいゲームです。
「SanMax SMD4-U32G48M-26V-Q」がネイティブ対応する2666MHzだけでなく、DDR4メモリの自動設定周波数として一般的な2133MHzや今回手動OCを行った3200MHzなど各種メモリ周波数についてそのパフォーマンスをグラフィックボードにGTX 1080 Tiを使用してチェックしてみました。
DSC08326

実際のベンチマークにおけるフレームレート推移比較するとメモリ周波数を上げることによって全く同じ環境でもボトルネックが大幅に改善されているのが一目瞭然でわかります。
SanMax SMD4-U32G48M-26V-Q_FF14_FPS_1
またベンチマーク中のフレームレートを昇順に並べなおして下位10%を抜粋した比較グラフが次のようになっています。上のグラフよりもメモリ周波数によるFPSの向上がわかりやすいと思います。
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さらに下位5%の平均をメモリ周波数別で比較してみました。
SanMax SMD4-U32G48M-26V-Q_FF14_FPS_3


「ファイナルファンタジーXIV 紅蓮のリベレーター」のメモリOCに関連するパフォーマンスについては次の記事でも詳細に検証しています。
FF14 紅蓮のリベレーターで絶対に60FPSを切らないためのメモリOCを徹底解説!
FF14 紅蓮のリベレーターで絶対に60FPSを切らないためのメモリOCを徹底解説!



AMD Ryzen環境の定格動作とメモリOCについて

今回はクアッドチャンネルで2666MHzをサポートするSkylake-X CPU&X299マザーボード環境における検証がメインの目的でしたが、AMD Ryzen環境もデュアルチャンネルかつ2枚刺しであれば2666MHzをサポートしているので、Ryzen 7 1800XとASUS ROG CROSSHAIR VI HEROを使用した検証機にて動作検証を行ってみました。

まずは特に設定を行わずデュアルチャンネル、4枚刺しで「SanMax SMD4-U32G48M-26V-Q」を検証機材へ装着してみました。
SanMax SMD4-U32G48M-26V-Q review_08319

製品公式ページではAMS Ryzen環境でデュアルチャンネル4枚刺しの場合は2400MHz動作と注記されていましたが、特に問題なく2666MHzで起動しました。
Sanmax_ryzen_2666

さらにデュアルチャンネル、4枚刺しのままで手動でメモリ周波数のOCを行ってみました。OC設定は下のBIOSのスクリーンショットの通りメモリ周波数2933MHz、メモリタイミング18-18-18-18-38です。
Sanmax_ryzen_OC_BIOS (1)Sanmax_ryzen_OC_BIOS (2)Sanmax_ryzen_OC_BIOS (3)
この設定についても特に問題なく起動してmemtestでもエラーは出ませんでした。
Sanmax_ryzen_2933_1
Sanmax_ryzen_2933_2

3200MHzについては残念ながら4枚刺し、2枚刺しともに起動してもmemtest中にBSODになってしまいました。とはいえ「SanMax SMD4-U32G48M-26V-Q」であればデュアルチャンネル、4枚刺しでもAGESA 1.0.0.6対応BIOSに更新されたマザーボードで使用するなら2666MHzか2933MHzで安定して運用できそうです。


SanMax SMD4-U32G48M-26V-Qのレビューまとめ

最後にネイティブ2666MHz対応DDR4メモリ「SanMax SMD4-U32G48M-26V-Q」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。

良いところ
  • ネイティブ2666MHzに対応するDDR4メモリ
  • 5年間の正規保証
悪いところor注意点
  • 特になし

「SanMax SMD4-U32G48M-26V-Q」のレビュー用サンプルによる検証では8種類のX299マザーボードにおいていずれの環境でも仕様値通りにメモリ周波数2666MHzで正常に動作しました。
既存のDDR4メモリはその多くが手動でBIOS設定を行わない定格動作では多くが2133MHz、一部2400MHzがあるという状況にあって、「SanMax SMD4-U32G48M-26V-Q」は現状では数少ないネイティブ2666MHzに対応するDDR4メモリです。
自分でメモリ周波数のOC設定を行うのが不安であるとか、Skylake-X&X299マザーボードの環境でクアッドチャンネルの2666MHz動作を確実に実現したいというユーザーにとって「SanMax SMD4-U32G48M-26V-Q」は最適なDDR4メモリだと思います。

以上、「SanMax SMD4-U32G48M-26V-Q」のレビューでした。
SanMax SMD4-U32G48M-26V-Q






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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)



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