G.Skill Trident Z Black F4-4400C19D-16GTZKK


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Intel KabyLake-X CPU&X299環境とIntel CoffeeLake-S&Z370環境に対応するデュアルチャンネル2枚組DDR4メモリで、XMP4400MHzに対応する超高選別なOC DDR4メモリ「G.Skill Trident Z Black F4-4400C19D-16GTZKK」を動作確認メインでレビューしていきます。公式QVLで4400MHzの動作が公表されているCore i7 7740X&ASRock X299 OC FormulaにおけるXMPによるOCの動作確認に加えて、リストにはないCore i7 8700K&ASUS ROG MAXIMUS X HERO(WIFI)環境でメモリ周波数がどこまで伸び、メモリタイミングをどこまで詰めることができるのか検証していきます。
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製品公式ページ:https://www.gskill.com/en/product/f4-4400c19d-16gtzkk
G.Skill Trident Z F4-4400C19D-16GTZKK

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G.Skill Trident Z F4-4400C19D-16GTZKK レビュー目次


1.G.Skill Trident Z Black F4-4400C19D-16GTZKKの外観
2.検証機材、メモリOCの基本と手順
3.G.Skill Trident Z Black F4-4400C19D-16GTZKKのオーバークロック
4.G.Skill Trident Z Black F4-4400C19D-16GTZKKのレビューまとめ




G.Skill Trident Z F4-4400C19D-16GTZKKの外観

まず最初に「G.Skill Trident Z Black F4-4400C19D-16GTZKK」の外観をチェックしていきます。
「G.Skill Trident Z Black F4-4400C19D-16GTZKK」はデュアルチャンネル対応2枚組のメモリキットなので、G.Skill Trident Z Blackのメモリヒートシンクが装着された2枚のDDR4メモリがプラスチック製スペーサー上に収めれています。
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G.Skill Trident Zシリーズと言えば表裏でヒートシンクのカラーが違ったり、上部のプラスチップバーのカラーがアクセントになっているのが特徴でしたが、「G.Skill Trident Z Black F4-4400C19D-16GTZKK」はその名前の通りブラックで統一されています。
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ヘアライン処理の施されたアルミニウムヒートシンクがたまらなくクールです。
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ヒートシンク上部には放熱のため3枚羽の放熱フィンが伸びています。ちなみにバリエーションモデルでLEDイルミネーション搭載のTrident Z RGBは発光面積を広くするため放熱フィンが2枚羽なので、OCメモリの冷却性能を考えると非発光モデルに軍配が上がります。
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G.Skill Trident Z Blackの組み込みイメージをいくつか載せておきます。
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検証機材、メモリOCの基本と手順

「G.Skill Trident Z Black F4-4400C19D-16GTZKK」の動作検証やメモリOCを行う前に、検証機材の紹介とメモリOCの基本・手順について紹介します
G.Skill Trident Z Black F4-4400C19D-16GTZKKのメモリOCを行う環境としては、QVLに掲載されている「ASRock X299 OC Formula」を始めとして以下のテーブルに表記した検証機材で構成されているベンチ機を使用しました。
テストベンチ機の構成
OS Windows10 Home 64bit

CPU

Core i7 7740X
殻割り&クマメタル化
レビュー
Core i7 8700K
殻割り&クマメタル化
レビュー
M/B ASRock X299 OC Formula
レビュー
ASUS ROG MAXIMUS X
HERO(Wi-Fi AC) (レビュー
メインメモリ G.Skill Trident Z Black
F4-4400C19D-16GTZKK
DDR4 8GB*2=16GB
グラフィックボード
MSI GeForce GT 1030 2GH LP OC
ファンレス (レビュー
システム
ストレージ
Samsung 850 PRO 256GB (レビュー
ゲームデータ
ストレージ
SanDisk SSD Ultra 3D SATA SSD
SDSSDH3-2T00-J25 (レビュー
電源ユニット
Corsair HX1200i
レビュー
PCケース/
ベンチ板
STREACOM BC1 (レビュー

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実際にメモリのオーバークロックを行う前にメモリのOCについても紹介しておきます。
今回はASRock Z270 SuperCarrierの設定項目に合わせて紹介しますが、マザーボードメーカーによってレイアウトこそ多少異なるものの、メモリOC設定の方法については基本は共通なのでここの説明を一通り読めば予備知識としては十分だと思います。プラットフォーム別でも、18年最新のIntel第8世代CoffeeLake-S CPUに対応するIntel 300シリーズマザーボードであればほぼ全ての機種で似たような設定が可能です。またIntel Skylake-X&X299マザーボード環境、AMD Ryzen&AM4マザーボード環境、AMD Ryzen Threadripper&X399マザーボード環境でもメモリOCの手順はほぼ同じです。
まず大前提としてオーバークロックはメーカー保証外の行為であり製品の破損やデータの消失もすべて自己責任となります。オーバークロック検証時は最小構成(CPU、マザーボード、メモリ、システムストレージ、グラフィックボード)以外は基本的にすべて外し、可能ならOC検証用のシステムストレージを用意するなど細心の注意を払ってください。最近のPCパーツは常識的な範囲内であればOCしても壊れることは滅多にないはずですが、データの破損は依然としてよくあることなので大切なデータは予め隔離するかバックアップをとってください。

CPUやGPUのオーバークロックと違ってメモリには負荷テストで落ちる(BSODやフリーズ)わけでもないのに、長期的に見てランダムにソフトウェアでエラーが発生するなどといったケースもあり、実用を兼ねるOCとしては比較的難易度が高いです。

最低限の安定性検証は必要なのでメモリOC時のストレステストについて、管理人は経験的にHCI memtestで200%カバーを確認後、動画のエンコードテストを30~60分で安定動作と判断しています。記事内で行ったメモリOCについては特に記載がなければ上記の検証クリアで安定動作としています。HCI Memtest
また18年に入ってから新たにリリースされた「Ram Test(レビュー)」という海外のメモリ安定性検証ソフトが軽量かつ使いやすく、1000円程の有料ソフトですがおすすめです。RAM Test
その他にも負荷テストにはPrime95やOCCTなどかなり重いストレステストを使うユーザーも多いようですが、CPUにしろメモリにしろ専用負荷ソフトを使ってOCの安定性検証をしていても落ちるときは落ちるので、ある程度のところで見切りをつけて、日頃のバックアップを心掛け、落ちた時は設定を緩めるか電圧を盛るほうが手っ取り早いというのが管理人の持論です。

メモリOCに伴うBSODやフリーズ以外の細かいトラブルについては次の記事でまとめたりコメント欄を情報交換に開放しているので活用してください。
DDR4メモリのオーバークロックで発症した不具合と解決策について
メモリのオーバークロックで発症した不具合と解決策について

CPUの倍率変更OCと違って、メモリOCの設定段階では正常にPOSTできずBIOSにすらたどり着けないケースもあり、そういった場合はCMOSクリア(BIOS設定の初期化)が必要になる場合があります。CMOSクリアの方法はオンボードやリアI/Oに実装されたスイッチを使用したり、オンボードジャンパーピンを使用したりとマザーボードによって方法が異なります。メモリOCを実践する前に予めCMOSクリアの方法をチェックしておいてください。
CMOS Clear_1CMOS Clear_2


前置きはこのあたりにして、メモリのオーバークロックに関するBIOSの設定について、Core i7 7700KなどKabyLake-S CPUに対応するZ270チップセット搭載マザーボードのASRock Z270 SuperCarrierを例に詳しく紹介していきます。
Memory OC Setting_2

メモリの性能は簡単に言うと『動作クロックが高く』『タイミングが小さい』ほど性能が高くなります。
そのためメモリOCを手動で行う手順を簡単にすると、「1.電圧を上げて動作可能なクロックを探し」、「2.そのクロックにおいて正常に動作する最小のタイミングを探る」という2つの手順を繰り返すことになります。最初のメモリタイミング設定については「16-18-18-36」とか「18-18-18-38」とか「20-20-20-40」とか、何でもいいのでてきとうに決め打ちするか、マザーボードの自動設定にお任せしてしまいます。動いたらラッキーでタイミングを小さく刻み、動かなかったらタイミングを緩めてまたチャレンジする、という具合で特定のメモリ周波数についてチェックしていきます。

メモリのOCでは、G.SkillやCorsairなどからOCプロファイルを収録した選別済みOCメモリという便利なものが販売されています。XMPなどOCプロファイルによるOC対応がうたわれているOCメモリでは、上の手順によるメモリのオーバークロック、つまりOC耐性の選別をメモリメーカー側がすでに行って、その個体(メモリモジュール)について動作確認をしています。IntelプラットフォームではこういったOCプロファイルのことを「インテル エクストリーム・メモリー・プロファイル(XMP)」と呼んでいます。XMPはIntelが策定したものなので、厳密にいうとAMD環境には非対応ですが、XMPプロファイルに収録されたメモリ周波数とタイミングの設定値からAMD環境に合わせたメモリOCプロファイルを自動生成する機能として、「ASUS D.O.C.P」や「MSI A-XMP」などが各社マザーボードのBIOS上に機能として用意されており、XMPがほぼデファクトスタンダード的扱いになっているので、OCプロファイルによるメモリOCを”XMPでOCする”とまとめて表現してしまう場合もあります。
ともあれOCプロファイルによるメモリOCではメーカーが動作確認を行ったメモリモジュールでOCプロファイルを適用するだけなので、メーカーが確認済みもしくは類似の環境(主にQVLに記載のあるマザーボード)が用意できれば簡単にメモリをオーバークロックができます。


以上を念頭にBIOS(UEFI)メニューから行う具体的なメモリOCのBIOS設定を見ていきます。なおOC設定を詰めていく時はWindowsとBIOSを頻繁に行き来することになるので、BIOS(UEFI)への再起動ショートカットを作っておくと非常に便利です。BIOS(UEFI)への再起動ショートカットの作り方も別の記事で紹介しています。

ASRock Z270 SuperCarrierでは「OCツール - DRAM設定」の設定ページ内にある「設定の読み込み」で「自動(カスタム設定)」と「XMP」の2種類からメモリの動作クロックとタイミングを設定できます。メモリOC設定_2
「XMP」は上で紹介したように各メモリメーカーが一定環境で動作確認を行ったメモリのオーバークロックプロファイルがメモリに収録されており、その値が適用されて自動的にメモリ周波数とメモリタイミングがOCされます。XMPを使用しない場合は、「DRAM Frequency(メモリ周波数)」の項目とAutoにすると、DDR4メモリごとにSPDプロファイルに設定された2133MHz~2666MHzの動作周波数とタイミングによる定格動作となります。ASRock Z270 SuperCarrierなどASRock製のマザーボードでは「自動」モードが事実上のカスタム設定モードになっており、「DRAM Frequency(メモリ周波数)」でプルダウンメニューから動作周波数を選択できます。メモリOC設定_2
XMP対応OCメモリの仕様値ではメモリ周波数に加えて「16-18-18-36」のようなメモリタイミングについての表記に見え覚えのある読者も多いと思います。このワンセットになった数字はファーストタイミングもしくはプライマリタイミングとも呼ばれ、Intel/AMD環境毎やマザーボードベンダー毎に表記がやや異なるものの、前から順に「CAS Latency (tCL」)」、「RAS to CAS (tRCD)」、「RAS Precharge (tRP)」、「RAS Active Time (tRAS)」となっています。ユーザーが各自でメモリタイミングを手動設定する場合は上の4つに加えて「Reflash Cycle Time (tRFC)」と「Command Rate:1 or 2」の計6つについて設定し、残りはマザーボードの自動設定にお任せしてしまうのが、比較的簡単でおすすめな設定方法です。メモリOC設定_3
メモリのタイミングには他にも多くの項目がありますが、基本的には上の6つを適切に設定すればOKです。XMPの場合は自動的に動作確認済みのタイミングが適用されますし、マニュアル設定の場合でも設定値Auto(自動)であればマザーボード側がメモリ周波数に合わせて適当に設定を行ってくれます。
最初に書いたようにタイミングは小さい方が性能が高くなります。ただタイミングの設定は少し難しいのでXMPかAuto設定にお任せしてしまうのが手っ取り早くておすすめです。

なおメモリクロックもCPUコアクロック同様にBCLK(ベースクロック、FSBなどとも)に対する倍率なので、BCLKを変更することでBCLK:100MHz時の4133MHz上限から、例えばBCLK:120MHzにすると上限5000MHzに引き上げられます。ただしBCLKを使ったOCはかなり難易度が高いので基本的に100MHz固定が推奨です。
メモリOC設定_4メモリOC設定_5

DDR4メモリでメモリ周波数をOCする場合2133MHz~2933MHzあたりまでであれば、DRAM電圧は定格の1.200Vで問題なく動作することが多いですが、メモリ周波数3000MHz以上を狙う場合はDRAM電圧を1.350V以上まで昇圧する必要があります。マザーボードによってはメモリ周波数に応じて自動で設定してくれるものもありますが、手動設定のほうが確実なので予め設定しておくのがおすすめです。
メモリOC電圧_1
なおDRAM電圧を盛ると当然発熱は大きくなりますが、1.350~1.380V程度であればCPUソケット周辺に直接風の当たらない簡易水冷環境であってもOCメモリに設置されたヒートシンクによるパッシブ冷却で基本的に問題ありません。メモリ周波数4000MHz以上になると1.400V以上が要求され、OC自体も難しくなり発熱も大きくなってくるので、IntelプラットフォームのCoffeeLake-S(Z370)、KabyLake-S(Z270)、Skylake-X(X299)の環境では3200~3600MHz、AMDプラットフォームのRyzen(X470/X370)やRyzen Threadripper(X399)の環境では2933~3200MHzを狙うのが難易度的には比較的簡単なのでおすすめです。

説明の順番が前後してしまいましたが、初めてメモリのOCをする場合は、メモリ周波数やタイミングを変更する前に、HWinfoなどのモニタリングソフトを使用してBIOSで指定した電圧設定が正常に反映されているか確認しておくとメモリOCに失敗した時に原因切り分けに役立ちます。メモリOC電圧_4

Intel CPUのKabyLake-S(Core i7 7700Kなど)やBroadwell-E(Core i7 6950Xなど)でDDR4メモリの動作クロックを3000MHz以上にOCする場合はDRAM電圧だけでなく「電圧設定」の項目内にある「VCCSA」も適度に盛ってやるとメモリOCの動作が安定します。またAMD Ryzen CPU環境の場合は「SOC電圧」を昇圧します。
設定の目安としてはIntel環境の「VCCSA」なら1.200~1.250V程度、AMD環境の「SOC電圧」なら1.100~1.200V程度を狙うといいようです。一部のマザーボードではメモリ周波数で高い数値を選んだ時やXMP適用時にこれらの電圧を自動的に昇圧してくれるものもありますが、メモリのOCを行うときはメモリ電圧同様に手動で設定しておくのがおすすめです。メモリOC電圧_2

また一部のマザーボードではメモリOCに伴いPCI-E拡張デバイスの検出不可やUSB機器同士の干渉といった不具合が生じる場合があります。グラフィックボードを検出できないと画面が暗転したまま表示できなくなるので非常に困ります。この不具合が発生した場合、CoffeeLake-SやSkylake-XなどIntel環境では「VCCIO」や「PCH Core Voltage」(マザーボードメーカーごとに表記が若干異なる)を1.150~1.200V程度に盛ると安定します。
検証機材のASRock Z270 SuperCarrierでもメモリ周波数を3000MHz以上にOCすると、PCI拡張デバイスの認識に不具合が発生しましたが、「VCCIO」を適当に盛ってやることでメモリをOCしても正常に動作しました。
メモリOC電圧_3


メモリのオーバークロックの方法や基礎知識については以上となります。BIOS上のOC設定のレイアウトについてはマザーボードベンダーが決まればほぼ共通です。下記のレビュー記事一覧から自分が使っているのと同じメーカーのマザーボードのレビュー記事を探して、OC設定の章を参考にしてみてください。
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Intel Core-X対応X299マザーボードのレビュー記事一覧
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G.Skill Trident Z F4-4400C19D-16GTZKKのオーバークロック

G.Skill Trident Z Black F4-4400C19D-16GTZKK DDR4メモリをSkylake-X&X299マザーボードの検証機材にセットアップして早速動作検証を行っていきます。

G.Skill Trident Zシリーズには2400MHzから4600MHzまで幅広い動作周波数のXMPプロファイルが収録されたモデルが国内で流通していますが、XMPについてはあくまでメーカーによる”動作確認済み”の選別品であって”動作保証ではない”ので注意してください。マザーボードやCPUとの相性によってはXMPプロファイル通りに動作しない場合もあります。メーカーの製品公式ページでは型番ごとにQVL(Qualified Vendor's List)として組み合わせ使用が推奨されるマザーボードもリストアップされているのでOCメモリの購入前にはそちらも合わせて参考にしてください。

「G.Skill Trident Z Black F4-4400C19D-16GTZKK」については対応マザーボードとしてKabyLake-X&X299環境の「ASRock X299 OC Formula」と「ASUS ROG RAMPAGE VI APEX」の2つに加えて、CoffeeLake-S&Z370環境の「ASUS ROG MAXIMUS X APEX」の3つが挙げられています。
G.Skill Trident Z Black F4-4400C19D-16GTZKK_QVL

またG.Skill製のOCメモリにはBIOSからマニュアルもしくはXMPでOCして故障したとしても焼損・破損がなければ無期限に新品と交換可能という非常に手厚い保証があるのでメモリのオーバークロックを安心して行えます。
G.SKILLオーバークロックメモリモジュール保証規定------------------
弊社の保証シールが貼られたG.SKILLオーバークロック メモリーモジュール製品の保証は、永久新品交換保証です。製品仕様に合致する適切な使用にもかかわらず、製品に故障等が発生した際には、原則として製品お預かりによる新品交換で対応をさせていただきます。なお、弊社の保証を受けられる際は購入店様と購入日の確定が可能な書類(レシート・納品書等)等のコピーが必要となりますので、大切に保管をしていただくようお願いします。

この保証は、マザーボードBIOS(UEFI)でメモリー動作設定を変更したこと(Intel XMPプロファイルの適用、動作クロック・タイミングや駆動電圧の変更など)に起因する故障で、かつ、製品に焼損・破損等がみられない場合も保証対象となります。
--(http://www.mustardseed.co.jp/support/warranty_gskill.html)--------


前置きはこの辺りにして早速、「G.Skill Trident Z Black F4-4400C19D-16GTZKK」のOC検証結果をチェックしていきます。
まずは「G.Skill Trident Z F4-4400C19D-16GTZKK」のQVLにも上がっている「ASRock X299 OC Formula」を使用して公式に動作確認済みのXMPプロファイルによる4400MHz OCを試してみました。
G.Skill Trident Z Black F4-4400C19D-16GTZKK
KabyLake-XのCore i7 7740XはSkylake-Xと違って動作倍率変更によるメモリ周波数のオーバークロックは最大4133MHzとなるので、BCLK変更によって4400MHz動作を狙うことになります。XMPプロファイルを選択するとメモリ周波数は4133MHz、BCLKは106.5MHzに自動で設定されます。
ASRock X299 OC Formula_BIOS (1)ASRock X299 OC Formula_BIOS (2)
XMPプロファイルを適用するだけでCore i7 7740X&ASRock X299 OC Formulaの環境でメモリ周波数4400MHz、メモリタイミング19-19-19-39-CR2にオーバークロックして安定動作が確認できました。
F4-4400C19D-16GTZKK_ASRX299 OCF_XMP4400MHz

QVLマザーボード「ASRock X299 OC Formula」を使用して「G.Skill Trident Z F4-4400C19D-16GTZKK」が仕様通りの動作ができることが確認できたので、続いてQVLではない環境のCoffeeLake-SのCore i7 8700K&ASUS ROG MAXIMUS X HERO (WIFI AC)でメモリの手動OCを試していきます。
DSC04796
ASUS ROG MAXIMUS X HERO (WIFI AC)のメモリOC設定として「メモリ周波数:4000MHz」「メモリタイミング:17-17-17-37-CR2」「メモリ電圧:1.400V」を適用しました。
ASUS ROG MAXIMUS X HERO_BIOS (1)ASUS ROG MAXIMUS X HERO_BIOS (2)ASUS ROG MAXIMUS X HERO_BIOS (3)
上記のOC設定でメモリ周波数4000MHz、メモリタイミング17-17-17-37-CR2にオーバークロックしたところ、Core i7 8700K&ASUS ROG MAXIMUS X HERO (WIFI AC)の環境で「G.Skill Trident Z F4-4400C19D-16GTZKK」の安定動作が確認できました。
F4-4400C19D-16GTZKK_ASUS M10H_4000MHz_CL17

Core i7 8700K&ASUS ROG MAXIMUS X HERO (WIFI AC)の環境での「G.Skill Trident Z F4-4400C19D-16GTZKK」のメモリOCについては、メモリ周波数4000MHzが限界でした。4133MHzや4200MHzにするとPOSTもクリアできずBIOSにもたどり着けませんでした。QVLにはOC特化板とはいえZ370マザーボードの「ASUS ROG MAXIMUS X APEX」も載っていたので4200MHzくらいは動くかなあと期待していたのですが、ASUS ROG MAXIMUS X HERO (WIFI AC)環境では難しいようです。


G.Skill Trident Z Black F4-4400C19D-16GTZKKのレビューまとめ

最後にXMP4400MHzに対応する高選別OC DDR4メモリ「G.Skill Trident Z Black F4-4400C19D-16GTZKK」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。

良いところ
  • KabyLake-X&CoffeeLake-S対応デュアルチャンネル8GB*2=16GBのDDR4メモリ
  • Intel XMP 2.0による4400MHz・19-19-19-39-CR2へOCに対応
  • Z370環境で4000MHz・17-17-17-37-CR2のOCに成功
  • 黒色で統一されたG.Skill Trident Z Blackのメモリヒートシンクがカッコいい
  • 焼損など物理的破損がなければ無期限に新品と交換可能な保証
     (http://www.mustardseed.co.jp/support/warranty_gskill.html)
悪いところor注意点
  • 国内販売価格が税込み4万円以上と容量単価で非常に高価
  • 一部のOC特化マザーボードでないと4400MHzの動作は難しい

「G.Skill Trident Z Black F4-4400C19D-16GTZKK」の検証では公式のQVLに載っているASRock X299 OC Fomulaと組み合わせることでXMPプロファイルによるメモリ周波数4400MHz、メモリタイミング19-19-19-39-CR2のOCが正常に動作することが確認できました。
またOC特化ではないもののゲーマー向けハイエンドマザーボードのエントリーモデルという位置づけなASUS ROG MAXIMUS X HERO (WIFI AC)とCore i7 8700Kを使用したCoffeeLake-S&Z370環境ではメモリ周波数4000MHz、メモリタイミング17-17-17-37-CR2で安定動作が確認できました。

デュアルチャンネル2枚組みXMP4000MHzのZ370環境向けOCメモリであれば、G.Skill Trident Zシリーズの別モデルだけでなく、他社製品も含めると選択肢はそこそこ数はあるので、Z370環境用の高選別OCメモリとしてあえて「G.Skill Trident Z F4-4400C19D-16GTZKK」を選択する必要はなさそうです。ASUS ROG MAXIMUS X HERO (WIFI AC)で4200MHzくらいが軽く回ってくれると嬉しかったのですが少し残念でした。とはいえ4000MHzくらいなら余裕なOC耐性はあるようなので、今後発売予定のIntel 8コアCPUやZ390環境の検証機材として十分活躍が期待できそうです。今後使用する検証機材として購入したのでとりあえず及第点かなと。

メモリについては必要な容量(現在のゲーミングデスクトップPCなら16~32GBあれば十分)さえ満たせば、OCによる性能の向上はCPUやGPUのOCに比べると実感しにくい部類なので、一口にOCメモリと言っても性能向上を狙うよりはオシャレなヒートシンク目当てに自作PCの装飾的な感覚で購入するのが個人的にはおすすめな買い方だと思っています。

以上、「G.Skill Trident Z Black F4-4400C19D-16GTZKK」のレビューでした。
G.Skill Trident Z Black F4-4400C19D-16GTZKK


G.Skill Trident Z Black DDR4メモリ
G.Skill Trident Z RGB DDR4メモリ
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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)



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