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Intelのメインストリーム向けCPUとしては初の8コア16スレッドとなる「Core i9 9900K」を筆頭に、第9世代CoffeeLake Refresh-S CPUが9月20日から全世界同時で販売が解禁されます。
CPU本体の販売解禁に先駆けてIntel第9世代Core-S CPUを搭載するBTO PCが各社からリリースされたので、「Core i9 9900K」などIntel第9世代Core-S CPUを搭載したBTO PCについて各社製品の比較とおすすめ機種の紹介をします。
目次
1.CPUの性能についての基本知識
2.Intel第9世代Core-S CPUの特徴
3.Intel第9世代Core-S CPUに最適なグラフィックボードを選ぶ
4.BTO PC詳細スペックの賢い決め方
5.BTO PCメーカー別の簡易比較と特集記事
6.簡易水冷グラフィックボード搭載BTO PCがおすすめ
7.Intel第9世代Core-S CPU搭載BTO PCの各社ラインナップ
8.Intel第9世代Core-S CPUの価格比較
9.Intel第9世代Core-S CPUを搭載するおすすめBTO PCまとめ
CPUの性能についての基本知識
Intel第9世代Core-S CPU搭載PCを搭載したBTO PCについて紹介する前に、最初にCPUの性能に関する基礎知識を説明します。CPUの性能はものすごく単純に考えれば「スレッド数×コアクロック」となります。
例えば1コアのCPUがあったとします。このCPUが1.0GHzで動くとき、Hzというのは1秒間に1回という単位なので、このCPUは1.0秒間に1×10の9乗回の計算ができます。2.0GHzであれば2.0×10の9乗回ですね。
2コアのCPUが1.0GHzで動くときも2.0×10の9乗回計算ができます。
今は単純に”CPUのコア”と呼んでいますが、1つのコアの中には様々な演算機が組み込まれています。例えば足し算専用の演算機と掛け算専用の演算機が1つのコアにそれぞれ1基ずつ組み込まれているCPUのコアは足し算と掛け算を平行して同時に行うことができます。
そんなCPUのコアに対して1秒間に1×10の9乗回の足し算をしろという仕事が与えられたら、1コア1GHzのCPUは1秒間でその仕事を終えます。そしてその1秒の間、コアの中にある掛け算用の演算機は止まったままでもったいないことになります。
一方、個別に行える1×10の9乗回の足し算と1×10の9乗回の掛け算をしろ、と言われたときに1コアの中の足し算用の演算機と掛け算用の演算機を同時に動かしてCPUコアの中にあるリソースを有効活用しよう、というのが「マルチスレッディング」というCPUの機能になっています。
マルチスレッディング機能についてはIntel CPUでは「ハイパースレッディング(Hyper Threading)」、AMD CPUでは「サイマルテイニアス マルチスレッディング(Simultaneous multithreading)」と名付けられています。
物理的には1コアしかありませんが見かけ上は2コアで動作していると見なせるので、論理2コアなどとも呼び、2コア4スレッドとか4コア8スレッドと呼ばれます。
マルチスレッディングを行えない4コアCPUに比べて行うことのできる4コア8スレッドのCPUは理想的には同じ時間内に2倍の計算が可能です。マルチスレッディングが登場したての頃はプログラム側の対応が未熟だったので大した差はないとも言われていましたが、最近はプログラムも大分賢くなってきており、マルチスレッディングの恩恵を受けられるシーンも増えています。
というわけで最初に書いたようにCPUの性能は「スレッド数×コアクロック」と考えればOKです。
Intel第9世代Core-S CPUの特徴
Intelのメインストリーム向けCPUとしては初の8コア16スレッドとなる「Core i9 9900K」などを含む第9世代CoffeeLake Refresh-S CPUが10月9日に正式に発表されました。Intel第9世代Core-S CPUのロンチと同時に発表された初期ラインナップは最上位で8コア16スレッドの「Core i9 9900K」、8コア8スレッドの「Core i7 9700K」、6コア6スレッドの「Core i5 9600K」の3モデルとなっており、世界最高のゲーミングCPUとして打ち出されています。「Core i9 9900K」「Core i7 9700K」「Core i5 9600K」の詳細スペックは次のようになっています。「Core i9 9900K」は同社のメインストリーム向けとしては8コア16スレッドのメニーコア化に加えて、Intel躍進の原動力となった8086プロセッサの発売から40周年を記念して6月8日から全世界同時発売された限定モデル「Core i7 8086K」と同様に一部コアのブーストクロック5.0GHzに対応しています。
Intel第9世代Core-S CPU スペック |
|||||
CPU | コア/ スレッド |
最大ブースト /ベースクロック |
キャッシュ | TDP | 価格 |
Core i9-9900K |
8 / 16 |
5.0GHz (1/2コア) 3.6GHz |
16MB | 95W | 6.5万円 |
Core i7-9700K |
8 / 8 | 4.9GHz (1コア) 3.6GHz |
12MB | 95W | 5.2万円 |
Core i5-9600K |
6 / 6 | 4.6GHz (1コア) 3.7GHz |
9MB | 95W | 3.5万円 |
Intel第9世代Core-S CPUは世界最速のゲーミングCPUとアピールされている通り前世代に対して10%、3年前のゲーミングPCに対しては40%程度のゲーミング性能の向上を実現しており、8コア16スレッドの他コア化を果たしたCore i9 9900Kに至ってはAdobe Premiere Proなどクリエイティブワークに関しても前世代から35%程度の高速化を果たします。
Intel第9世代Core-S CPUと組み合わせるマザーボードとしては既存の300シリーズチップセット搭載製品に加えて、Z370同様に倍率ロックフリーに対応し、USB3.1 Gen2コントローラー等が追加されたZ390チップセット搭載の新マザーボードで使用できます。PCH経由PCIEレーンは24レーンが確保されており、高速NVMe SSDを複数接続することも可能です。
Intel第9世代Core-S CPUの初期ラインナップやいずれも倍率ロックフリーなK付きCPUになっており、CPUダイとヒートスプレッダ間のTIMがシリコングリスからソルダリングと改善されたことによって、Z390/Z370マザーボードと組み合わせた場合のOC耐性も前世代より向上しています。
BTO PCで選択するメインストリーム向けCPUには、今回紹介するCore i9 9900KなどIntel第9世代Core-S CPU以外に、Core i7 8700Kなど前世代のIntel第8世代Core-S CPUや、Ryzen 7 2700Xなど競合メーカーAMDの第2世代Ryzen CPUがありますが、各種CPUの機能を簡単に比較すると次のようになっています。
WQHD解像度や4K解像度など高解像度の60FPSゲーミングであればCore i7 8700KやRyzen 7 2700Xなどでも問題ありませんが、最大で240Hzに達するゲーミング液晶モニタと組み合わせてハイフレームレートでPCゲームを行うのであればCore i9 9900Kがお勧めになります。
ゲーミングPC用メインストリーム向けCPU簡易比較 | |||
Core i9 9900K | Core i7 8700K | Ryzen 7 2700X | |
コア/スレッド数 | 8コア16スレッド | 6コア12スレッド | 8コア16スレッド |
最大クロック | 5.0GHz | 4.7GHz | 4.2GHz |
全コアクロック | 4.7GHz | 4.3GHz | 3.7GHz |
60FPSターゲット (FHD/WQHD/4K) |
〇 |
〇 | 〇 |
100FPSオーバー | 〇〇 |
〇 |
△ |
プレイ動画の 録画・配信・編集 |
〇 | △ |
〇 |
価格 | 6.5万円 | 4.4万円 | 3.8万円 |
Intel第9世代Core-S CPUは価格が割高になっているので用途に合わせて前世代Core-Sや第2世代Ryzenも検討してみてください。
・Intel第9世代CoffeeLake Refresh-Sのレビュー記事一覧へ
Intel第9世代Core-S CPU搭載PCに最適なグラフィックボードを選ぶ
今回の記事ではCPUについて先に説明を行いましたが、実はPCゲーム用のBTO PCを選択する時にまず最初に注目すべきは”グラフィックボード”です。グラフィックボードの選択でPCゲームの快適さが9割がた決まると言っても過言ではないくらい重要なパーツになっていますし、グラボを選択してからその他のパーツを選択するのがゲーム用BTO PCを選ぶ定石です。Intel第9世代Core-S CPUは最新の高画質PCゲームにも余裕で対応可能な性能があるので、Intel第9世代Core-S CPU搭載PCには現行最新のNVIDIA GTX 10XXシリーズやAMD RADEON RX 5XXシリーズと組み合わせるのがおすすめです。
下の表は現行最新グラフィックボードの性能や予算についてGPU別BTO PCの早見表になっています。上位に上がるほど性能が高く、価格も高価になっています。PCゲーム向けBTO PCの選び方として一般にはGTX 1060~GTX 1080 Tiの4バリエーションからの選択をおすすめしていますが、ゲーミングCPUとしては最高クラスの性能を実現したCore i9 9900Kを組み合わせるとのであれば最低でもGTX 1080やRX Vega 64以上のグラフィックボードを選択したいところです。
NVIDIA RTX 20 | NVIDIA GTX 10 |
AMD | グラフィック | 価格 |
RTX 2080 Ti SLI(マルチGPU) <紹介記事> |
-万円~ | |||
RTX 2080 Ti <紹介記事> |
GTX 1080 Ti SLI(マルチGPU) <紹介記事> |
UWQHD・最高 4K/60FPS+ |
30.0万円~ | |
RTX 2080 <紹介記事> |
GTX 1080 Ti <紹介記事> |
UWQHD・最高 4K |
24.0万円~ |
|
RTX 2070 <紹介記事> |
GTX 1080 <紹介記事> |
RX Vega 64 |
WQHD・最高 VIVE Pro対応 |
20.0万円~ |
GTX 1070 / Ti <紹介記事> |
RX Vega 56 | フルHD・最高 WQHD・高 |
16.0万円~ | |
GTX 1060 3/6GB <紹介記事> |
RX 580/570 4/8GB |
フルHD・高 VR HMD対応 |
12.0万円~ | |
GTX 1050 Ti GTX 1050 <紹介記事> |
RX 560 2/4GB |
FF14 入門 E-Sports |
10.0万円~ |
18年9月現在、NVIDIAの次世代GPU”GeForce RTX 20XXシリーズ”のRTX 2080 TiやRTX 2080は、現行モデルに比べて高価です。PCパーツの換装の中でグラフィックボードの交換は比較的簡単な部類であり、GTX 1080以上のGPUを選択しておけば電源ユニット的にも十分対応可能なので、コストパフォーマンスを重視するのであれば、GPUは現行のGeForce GTX 10XXシリーズでいいと思います。
・【できる!グラボ交換】 グラフィックボード・ビデオカードの増設・換装の方法
ゲーム向けのBTO PCの選び方をものすごく簡単に説明すると上の早見表のようになっています。
ローエンドGPUのGTX 1050 TiやRX 560搭載BTO PCはOverWatchのようなE-Sports系ゲームやFF14のようなMMO RPGなど比較的軽量なPCゲームに対応可能です。ある種の最低水準なのであまり初心者向けの選択肢ではないように思います。
GTX 1080やGTX 1080 TiでマルチGPU(SLI)を搭載したモデルはかなり例外的な製品なので、早見表の中で太字で強調した4つからPCゲーム向けBTO PCの選び方は4バリエーションと考えればOKです。
ちなみに4バリエーション中では最下位になっているGTX 1060やRX 580/570について、性能が微妙なのか?というとそんなことは全くありません。例えば国内でも人気の根強いファイナルファンタジー14のベンチマークスコアはどちらもフルHDの最高品質で10000を超えており、比較表のグラフィック項目でも書いたように「フルHDの高画質設定」であれば最新の高画質PCゲームを快適に(平均60FPSで)プレイ可能になっています。
さらにその他の有名な高画質PCゲーム各種のフルHD・高画質設定におけるベンチマーク結果がこちら。
ベンチマーク測定を行ったタイトルは、The Division(プリセット:高)、Grand Theft Auto V(グラフィック設定)、Assassin's Creed Syndicate(プリセット:高)、Mirrors Edge Catalyst(プリセット:最高)、The Witcher3(グラフィック設定)、Dark Souls III(最高設定)、Deus Ex: Mankind Divided(DX11、High設定、AAなし)、Rise of the Tomb Raider(高設定、FXAA、DX12)、BattleField1(最高設定、DX11)、TitanFall2(グラフィック設定)、Gears of War 4(最高設定)以上の11タイトルです。
NVIDIA GeForce GTX 1060やAMD RADEON RX 580/570搭載のBTO PCであれば最新の高画質PCゲームでもフルHD解像度、高画質設定で60FPSで安定してプレイ可能になっています。
NVIDIAかAMDのどちらのGPUを選べばいいかについてですが、上の表でいくと競合製品の比較ではNVIDIAのほうが既存のPCゲームの多くでは若干性能が高いのと、プレイ動画録画機能のShadowPlayの動作が軽くて非常に優秀です。国内シェアも高いため各社のラインナップも豊富で選択肢の幅が広いです。
AMDはまだ採用タイトルは少ないですが最新APIのDX12ゲームではNVIDIAよりも若干性能が高く、NVIDIAの競合GPU比で価格もやや安くなっています。またNVIDIA Shadow Playと遜色ない軽量さのプレイ動画録画機能「AMD ReLive」や動画の倍速補完機能「AMD Fluid Motion」(紹介記事)があるのでマルチメディアに楽しむユーザーにはおすすめかもしれません。
BTO PC詳細スペックの賢い決め方
続いてグラフィックボード以外の構成パーツの選び方を紹介していきます。一口に○○グラフィックボード搭載BTO PC(BTO パソコン)と言ってもCPUやストレージなど多くの構成パーツにはBTO PCメーカー各社で違いがあり、それが各BTO PCの価格の違いに直結しています。
そのためググった時によく出てくる”BTO PCの価格比較”をうたうもので、各メーカーのデフォルト価格を載せているだけのサイトはほぼ当てになりません。
(全部とは言いませんが、BTO PCでカスタマイズしないユーザー以外にはほぼ意味がないと思います)
そこでどうするのかというと先ほどグラフィックボード別で大まかな価格帯を選んだので、次は「CPU」「メモリ」「電源容量」「ストレージ」「マザーボード」のBTO PCの主要な5パーツに注目します。これら5つの適切な選び方さえ知っていれば各自でカスタマイズすれば簡単にリアルタイムな価格比較もできて自分にとって一番コスパが高くおすすめなBTO PCを選択可能になります。
- CPUについては8コア16スレッドのCore i9 9900K、8コア8スレッドのCore i7 9700K、6コア6スレッドのCore i5 9600Kの3モデルがありますが、単純にゲームをプレイするだけであれば6コアのCore i5で十分ですが、プレイ動画の配信や編集も行うならCore i9やCore i7がおすすめです。
- システムメモリはゲーム用途なら16GBあれば十分です。8GBでは足りない場合もあるので16GB以上を推奨します。メモリ枚数は合計容量が同じなら4枚でなくて2枚でOK。
- 電源容量はグラフィックボードにも依存しますがシングルグラフィックボード環境であれば500~700W以上なら十分です。変換効率は予算が許すならGold認証以上を選ぶと静音性の高い電源になる可能性が高くなります。
- システムストレージ(WindowsOSをインストールするストレージ)は必ずHDDではなくSSDを選んでください。HDDよりもGB単価は上がりますが実際に体感できるレベルでSSDのほうがキビキビ動きます。Windows10をインストールするシステムドライブのサイズは240GB以上であればOKです。
ゲーム用ストレージもSSDで容量は可能なら960GB、少なくても480GBが望ましいです。480GB以上のSSDは1.2万円程度でパーツのみを購入できるので各自でBTO PC購入後に増設してもかまいません。
- マザーボードは「X399」などチップセット名だけでなく「ASUS PRIME Z390-A」のように市販のマザーボード名が記載されているor市販マザボを選択できるBTOが推奨です。市販のマザボであれば専用のマニュアルも存在しますし、何かトラブルがあってもググって解決法を見つけるのが容易になります。マザボメーカーは日本語マニュアルが一番しっかりしていてユーザー数の多いASUSを選ぶのが鉄板です。
以上の5項目さえ守ればそうそうハズレを引くことはないはずです。あと、これからゲーム用PCを購入するならOSはWindows10 Home 64bitの一択です。バージョンはProでなくてHomeで大丈夫です。
グラフィックボードや電源ユニットなどBTO PCを選択する上で主要なパーツについては、個別のまとめ記事も公開しているので予備知識としても参考にしてください。
・【できる!自作PC】2019年最新CPUの選び方とオススメCPUを徹底解説
・Ryzen 5 3600とCore i5 9400Fはどちらが買いか徹底比較!
・おすすめグラボまとめ。予算・性能別で比較。各社AIBモデルの選び方
・【SATA SSD vs NVMe SSD vs HDD】 ゲームロード時間を比較
・おすすめSSDまとめ。QLC/TLC/MLCやNVMe/SATA3.0など最新SSD事情を解説
・自作PC電源ユニット(PSU)の徹底解説とおすすめ電源の選び方
BTO PCメーカー別の簡易比較と特集記事
ここからは各社のBTO PCのラインナップをチェックして価格や構成パーツについて比較していきますが、その前に当サイトでもよく紹介するBTO PCメーカーの取り扱いモデルについて簡単な比較表を紹介しておきます。各パーツを個別に選択できるほうが管理人的には好みですが、固定のほうが価格面では優れていることが多いです。BTO PCメーカーの特徴比較 | ||||
グラフィックボードのモデル | PCケース | マザーボード | 納期 | |
サイコム | 〇:選択可能 | 〇:自作向け | 〇:選択可能 | |
TSUKUMO | 固定 | 自社オリジナル | 固定 (ほぼASUS製) |
|
ドスパラ | 固定 | 自社オリジナル |
固定 |
◎: 最短当日 |
PCショップアーク | 〇:選択可能 | 〇:自作向け | 〇:選択可能 | |
パソコン工房 | 固定 | △:自作向ベースのオリジナル |
固定 | 〇: 翌日出荷オプションあり |
マウスコンピューター |
固定 | △:自作向ベースのオリジナル | 固定 |
・TSUKUMO「G-GEAR」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方
・ドスパラ「GALLERIA」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方
・マウスコンピューター「G-Tune」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方
簡易水冷グラフィックボード搭載BTO PCがおすすめ
Core i9 9900KなどIntel第9世代Core-S CPUを搭載したBTO PCとしてサイコムからはCPUとGPU(グラフィックボード)の両方に簡易水冷クーラーを採用するデュアル水冷をコンセプトにしたBTO PC「G-Master Hydro」シリーズがリリースされており、自作er目線から見ても高い冷却性能と静音性から当サイトではお勧めしています。下のグラフはGeForce GTX 1080 Tiの例ですが簡易水冷クーラーであればラジエーターの設置スペースを確保する必要があるもののコア温度は50度前後で運用が可能になります。(詳細はこちらの記事で) グラフィックボードの場合、空冷と比較して簡易水冷の冷却性能と静音性は抜群に優秀なので高性能なGPUを搭載するBTO PCを購入するなら、簡易水冷の導入を検討する価値は十分にあります。
Core i9 9900KなどIntel第9世代Core-S CPUを搭載したG-Master Hydroシリーズの主だった製品としてはPCケースのサイズ別で、高い拡張性と最新トレンドが組み合わさった新定番PCケース「Fractal Design Define R6」を採用しているミドルタワーBTO PC「G-Master Hydro Z390 II」、360サイズラジエーターの大型簡易水冷CPUクーラーを採用する上位モデル「G-Master Hydro Z390 Extreme」、同じくFractal Design製でコンパクトな「Fractal Design Define Mini C」を採用するマイクロタワーBTO PC「G-Master Hydro Z390-Mini」、Mini-ITX対応でウルトラコンパクトな「Phanteks Enthoo Evolv ITX」を採用する「G-Master Hydro Z390-ITX」の4機種がラインナップされています。
Ryzen 7 1800XとGTX 1080 Tiを搭載した旧モデルですが、「G-Master Hydro X370A」のレビュー記事を公開中なので参考にしてください。
・Ryzen CPU&簡易水冷グラボ搭載「G-Master Hydro X370A」をレビュー
Core i9 9900K&簡易水冷グラボ搭載「G-Master Hydro-Z390 II」
Intel第9世代Core-S CPU搭載BTO PCの各社ラインナップ
「サイコム」「TSUKUMO」「PCショップアーク」「ドスパラ」「パソコン工房」「マウスコンピューター」など当サイトで紹介している主要6社のIntel第9世代Core-S CPU搭載BTO PCについてまずは簡単に紹介します。1.PCショップアーク
PCショップアークからはCore i9 9900KなどIntel第9世代Core-S CPUを搭載したBTO PCとして「CROYDON CY-IC8Z39A-N28T」と「CROYDON CY-IC8Z39A-NR4」と「CROYDON CY-IC8Z39M-FDM」の3機種がラインナップされています。CPUはいずれもCore i9 9900KからCore i5 9600Kまで自由に変更可能です。PCケースにはFractal DesignやNZXT製の最新PCケースが採用されており拡張性にも優れています。マザーボードについてもK付きCPUのOCに対応したZ390チップセット搭載の市販品が採用されています。グラフィックボードについては標準がGTX 1080、GTX 1080 Ti、RTX 2080、RTX 2080 Tiなどハイエンドクラスのものが選択可能です。自作PC向けパーツを選択できて自由度は高いですがPCパーツに詳しくない初心者には難しいかも。2.TSUKUMO(ツクモ) eX.computer
ツクモeX.computerからはCore i9 9900KなどIntel第9世代Core-S CPUを搭載したBTO PCとしてスタンダードタワーの「G-GEAR GA7J-G181/ZT」と高級フルタワーの「G-GEAR neo GX9J-C181/ZT」の2モデルがラインナップされています。スタンダードモデル「G-GEAR GA7J-G181/ZT」と高級フルタワー「G-Gear neo GX9J-C181/ZT」にはASUS製の高耐久ゲーミングマザーボード「ASUS TUF Z390-PLUS GAMING」が採用されているのが魅力的です。グラフィックボードにはRTX 2080やRTX 2080 Tiが選択できますが、グラフィックボードのベンダーやモデルを指定できません。3.パソコン工房
パソコン工房からはCore i9 9900KなどIntel第9世代Core-S CPUが搭載されたBTO PCとしてミドルタワーPCケース採用LEVEL∞ R-Classシリーズから複数のモデルがリリースされています。Core i7 9700K搭載モデルとしては、GTX 1060を搭載した「LEVEL-R039-i7K-RNR」、RTX 2070を搭載した「LEVEL-R039-i7K-TOVI-FB」、RTX 2080を搭載した「LEVEL-R039-i7K-VOVI-FB」の3機種が、またCore i9 9900Kを搭載したモデルとしては、GTX 1070 Tiを搭載した「LEVEL-R039-i9K-TXVI」、RTX 2080 Tiを搭載した「LEVEL-R039-i9K-XYVI-FB」の2機種がラインナップされています。CPUとグラフィックボードの組み合わせはいずれも固定となっており、マザーボードはZ390チップセット搭載ですが市販品ではありません。カスタマイズ性が乏しいのでCPUとGPUの組み合わせがで欲しいものがなければ選択しにくいラインナップです。4.サイコム
サイコムではCore i9 9900KなどIntel第9世代Core-S CPUを選択可能なBTO PCとして、スタンダードなミドルタワーPC「G-Master Spear Z390」やマイクロタワーPC「G-Master Spear Z390-Mini」など複数のシリーズがラインナップされています。今回は拡張性やメンテナンス性に優れたミドルタワーPCケースを採用している「G-Master Spear Z390」に的を絞って紹介します。「G-Master Spear Z370」にはCooler Masterというメーカーの自作er界隈で非常に評価の高いPCケースが採用されています。CPUはCore i9 9900KからCore i5 9600Kまで自由に変更可能です。カスタマイズ項目が多様で採用パーツも高品質なBTOメーカーなので”わかっている”人にはありがたいのですが、初心者向きとは言い辛いかもしれません。グラフィックボードのベンダーやモデルをカスタマイズで選択可能です。
5.ドスパラ
ドスパラからはCore i9 9900KなどIntel第9世代Core-S CPUを搭載したBTO PCとしてハイエンドミドルタワーPC「GALLERIA Z」シリーズから、Core i7 9700とRTX 2080を搭載するミドルタワーPCの「GALLERIA ZG i7-9700K」、Core i9 9900KとRTX 2080 Tiを搭載するミドルタワーPCの「GALLERIA ZZ i9-9900K」の2機種がリリースされています。CPUとGPUが固定になっており変更はできません。カスタマイズ性が乏しいのでCPUとGPUの組み合わせがで欲しいものがなければ選択しにくいラインナップです。ミニタワーPCケース採用の「GALLERIA M」シリーズや「GALLERIA D」シリーズ、TVラックにも収納可能なスリムPC「GALLERIA S」シリーズについてはまだIntel第9世代Core-S CPU搭載モデルがリリースされていません。
18年10月現在、Intel第9世代Core-S CPUやRTX 20グラフィックボードが品薄なので納期に時間がかかっていますが、ドスパラBTO PCは”当日出荷可能、カスタマイズしても翌日”という驚愕の納期速度を誇っているので早く欲しいユーザーにとっては有力な候補だと思います。グラフィックボードのベンダーやモデルを指定できませんが、標準で3スロット占有の高冷却性能モデルが採用されています。
6.マウスコンピューター
マウスコンピューターについてはCore i9 9900KなどIntel第9世代Core-S CPUを搭載したBTO PCとしてG-TuneデスクトップPCの基本3ブランドのうち高級品の「MASTERPIECE (Z390)」(PCケース詳細)から複数モデルがリリースされています。CPUにはCore i7 8700KもしくはCore i9 9900Kしか選択できません。カスタマイズの幅は広くありませんが、その分だけ他社と比べて安価になっています。オプション料金+2000円がかかりますが対象製品は翌営業日出荷と納期も速いのが特徴です。グラフィックボードのベンダーやモデルをカスタマイズ(選択)できません。マウスコンピューターからは「NEXTGEAR-MICRO」、「NEXTGEAR」、「MASTERPIECE」の3シリーズをベースにして、CPU&GPUセット別で細かく分類されたBTO PCが販売されています。詳しくは『マウスコンピューター「G-Tune」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方』の記事を参考にしてください。
Intel第9世代Core-S CPU搭載BTO PCを価格比較
ここでは上で簡単に紹介した各社のBTO PCからコスパの高そうなモデルをピックアップして、管理人おすすめな構成をベースにしてパーツも公平になるように揃え、Intel第9世代Core-S CPU搭載BTO PCの価格比較を行います一口にBTO PCと言ってもCPUやストレージに各社違いがありカスタマイズ可能なのでデフォルト価格をリストアップして高い安いと判断するのはあまり意味がありません。構成パーツによって価格が上下するので可能な限り公平な比較を行うため次のパーツ構成に可能な限り合わせる形で価格比較を行います。
Intel第9世代Core-S CPUを搭載したBTO PCの賢い選び方については第4章を参照してください。賢い選び方に従って各自でカスタマイズすればリアルタイムで価格比較が可能です。
表の基本パーツ構成に可能な限り準拠した状態で価格を比較します。
価格比較用のパーツ構成 | |
OS | Windows10 Home 64bit |
CPU | Core i9 9900K |
メモリ | 16GB (8GB*2) |
グラボ | GeForce RTX 2080 |
システムストレージ | SSD 240GB |
データストレージ | なし(実際の購入に際しては 480GB以上のSSDが推奨) |
電源 | 700W~ (Gold認証以上が推奨) |
その他付属品 | なし |
比較を行う上での注意点
・ゲーム用のデータストレージは480GB以上のSSDがおすすめですが、個別に購入しても問題ないので簡単のためになしの設定で比較します。ちなみに480~512GBのSSDの価格相場は1.2万円程です。
・各社カスタマイズできない設定で1TB HDD(2千円程度)やオリジナルCPUクーラー(2~3千円程度)の有無があり最終価格には数千円誤差がある場合があります。
BTOメーカー | 型番 | 電源 | マザーボード | 参考価格 |
PCショップアーク |
CROYDON CY-IC8Z39M-FDM |
Antec HCG GOLD 750W Gold |
ASUS PRIME Z390M-PLUS Micro-ATX |
29.1万円 |
TSUKUMO |
G-GEAR neo GX9J-C181/ZT |
Seasonic SSR-750FM 750W Gold |
ASUS TUF Z390-PLUS GAMING ATX |
30.6万円 |
パソコン工房 GPUがRTX 2080 Ti SSDがNVMe 500GB |
LEVEL-R039-i9K-XYVI-FB |
800W Titanium |
Z390 ATX 詳細不明 |
36.5万円 |
サイコム G-Master Hydro Z390はGPUが簡易水冷GTX 1080 Ti |
G-Master Spear Z390 | SilverStone SST-ST75F-GS V2 750W Gold |
ASRock Z390 Pro4 ATX |
30.2万円 |
G-Master Hydro Z390 |
SilverStone SST-ST75F-GS V2 750W Gold |
ASRock Z390 Extreme4 ATX |
31.8万円 | |
ドスパラ GPUがRTX 2080 Ti |
GALLERIA ZZ i9-9900K |
SilverStone SST-ST75F-PT 750W Platinum |
Z390 ATX 詳細不明 |
34.5万円 |
マウス コンピューター メモリ32GB SSDがNVMe 500GB |
MASTERPIECE i1640PA2-SP |
800W Titanium |
Z390 ATX 詳細不明 |
33.8万円 |
おすすめIntel第9世代Core-S CPU搭載BTO PCのまとめ
構成パーツが多少違うので誤差はあるものの、各BTOメーカーやPCの種類で上の表のような価格になることが分かりました。上記参考価格とBTOメーカーの特色を踏まえて簡単にまとめます。- PCショップアークのカスタマイズの幅も広く、自作PC向けPCケースが採用されているので、拡張性が高くメンテナンス性にも優れています。
- TSUKUMOはパーツの品質は良く上位モデルのG-GEAR neoはPCケースの拡張性も高いのですが、カスタマイズ性のより高いBTO PCがあるので難しいところです。
- パソコン工房はCPUとGPUの組み合わせが固定なので価格面でのが比較しにくいのですが、マザーボードや電源ユニットが詳細不明であり、ラインナップも少ないので、今のところはあえておすすめするポイントがありません。
- サイコムについてはPCショップアークと同じ傾向のBTO PCです。PCケースの拡張性も高く、各パーツも素性がはっきりしてい価格も標準的です。大本命のG-Master Hydroシリーズもリリースされていますが、RTX 20XXシリーズの簡易水冷グラフィックボード採用モデルを待ちたいことろです。
- ドスパラはマザーボードの詳細が不明でオリジナルPCケースが微妙であり、CPUとGPUの組み合わせが固定されておりカスタマイズ性も乏しくなっています。価格が安価なのと、「当日で出荷可能、カスタマイズしても翌日」という納期に関する面では頭一つ飛び抜けています。早く欲しいということであればかなり有力な候補でしょう。
- マウスコンピューターは電源とマザーボードの詳細が不明で、価格もやや高いのでおすすめし難い感じです。メモリも32GBは基本的に必要ないので。
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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)
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