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G.Skill Ripjaws Vシリーズから、XMP OCプロファイルによるメモリ周波数4000MHzかつメモリタイミングCL15の超低レイテンシなオーバークロックに対応する8GB×4=32GBのメモリキット「G.Skill Ripjaws V F4-4000C15Q-32GVK」をレビューします。
製品公式ページ:https://www.gskill.com/product/165/184/1580375503/F4-4000C15Q-32GVK-Overview
G.Skill Ripjaws V レビュー目次
1.G.Skill Ripjaws Vの外観
2.メモリOC検証機材、メモリOCの基本と手順
3.G.Skill Ripjaws V F4-4000C15Q-32GVKのメモリOCを試す
4.G.Skill Ripjaws V F4-4000C15Q-32GVKのレビューまとめ
---【注意】--------------------------
メモリOCで有名なXMPプロファイルは「インテル エクストリーム・メモリー・プロファイル」の略称でありIntelの策定した規格なので、AMD Ryzen/Ryzen Threadripper環境において”XMPでOCする”等の表現をするのは厳密には正しくありません。ただしXMPプロファイルに収録されたメモリ周波数とタイミングの設定値からAMD Ryzen環境に合わせたメモリOCプロファイルを自動生成する機能として、「ASUS D.O.C.P」や「MSI A-XMP」などが各社マザーボードのBIOS上に機能として用意されているので、AMD製CPU環境においてもXMPプロファイルを流用したメモリOCを当記事中では便宜上細かいことを気にせずに”XMPを使用したOC”などXMPとして表記します。
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G.Skill Ripjaws Vの外観
まず最初に「G.Skill Ripjaws V」の外観をチェックしていきます。同社のハイエンドブランド製品であるG.Skill Trident Zシリーズは専用の紙製パッケージに梱包されていますが「G.Skill Ripjaws V」はブリスターパックの簡易梱包です。
「G.Skill Ripjaws V F4-4000C15Q-32GVK」は8GB×4=32GBの4枚組メモリキットなので、ブリスターパックに両面に2枚ずつメモリが収められています。
「G.Skill Ripjaws V」には、艶のあるブラックカラーで機械装甲のようなデザインのアルミニウム製ヒートシンクが装着されています。中央にはG.Skill Ripjaws Vのロゴシールが貼られています。「G.Skill Ripjaws V」の全高は42mmとなっており、G.Skill Trident Zシリーズに比べると低いですが、ロープロファイルというわけではありません。
「G.Skill Ripjaws V」のアルミニウム製ヒートシンクは一応メモリチップの放熱板としての役割もありますが、左右端のメモリチップは一部がヒートシンクからはみ出していたり(近年の高速メモリではメモリチップの実装位置が下がってきたため)、またメモリチップとヒートシンクを接着する熱伝導両面テープが浮いていたりします。
G.Skill Trident Zシリーズに慣れていた管理人には結構雑な作りに感じました。
G.Skill Ripjaws VシリーズはDDR4メモリが登場した当初、G.Skill製メモリのハイエンドモデルの位置付けで、カラーバリエーションが豊富でしたが、Trident Zシリーズの登場で、上位モデルと同等スペックのメモリモジュールながら安価な製品という扱いに変わり、市販されるカラーも基本的に黒一色になっています。
ちなみにメモリ周波数4000MHzかつメモリタイミングCL15の超低レイテンシなオーバークロックに対応する8GB×4=32GBのメモリキットは「G.Skill Ripjaws V」以外にも、Trident Z RyoalやRGBシリーズからも発売されており、放熱ヒートシンクが重厚、LEDイルミネーション搭載とあって、メモリスペック自体は同等ですが、価格が高く設定されています。
メモリOC検証機材、メモリOCの基本と手順
「G.Skill Ripjaws V」の定格動作やXMP/手動設定を使用したオーバークロックの検証を行う前に、検証機材の紹介と、メモリOCの基本・手順についての説明をしておきます。「G.Skill Ripjaws V」の検証を行う環境として、Core i9 9900K&Z390マザーボードで構成されるIntel LGA1151環境の検証機を用意しました。
テストベンチ機の構成 | ||
OS | Windows10 Home 64bit | |
CPU |
Core i9 9900K (レビュー) |
|
MB | ASUS Prime Z390-P | |
CPUクーラー | 【Intel】 Fractal Design Celsius S36 (レビュー) 【AMD】 Corsair H150i PRO RGB (レビュー) Noctua NF-A12x25 PWM (レビュー) |
|
グラフィックボード |
MSI GeForce GT 1030 2GH LP OC ファンレス (レビュー) |
|
システム ストレージ |
Samsung 860 PRO 256GB (レビュー) |
|
電源ユニット |
Corsair HX1200i (レビュー) |
|
PCケース/ ベンチ板 |
STREACOM BC1 (レビュー) |
ベンチ機のシステムストレージにはSamsung製MLCタイプ64層V-NANDのメモリチップを採用する18年最速のプロフェッショナル向け2.5インチSATA SSD「Samsung SSD 860 PRO 256GB」を使用しています。Samsung SSD 860 PROシリーズは容量単価が高価ではあるものの、システムストレージに最適な256GBや512GBモデルは製品価格としては手を伸ばしやすい範囲に収まっており、Intel Core-XやAMD Ryzen TRのようなハイエンドデスクトップ環境はもちろん、メインストリーム向けでもハイパフォーマンスな環境を目指すのであれば、システムストレージ用に一押しのSSDです。
・「Samsung SSD 860 PRO 256GB」をレビュー
OCメモリの選び方や具体的なオーバークロックの設定方法については、こちらの記事を参考にしてください。
・【できる!メモリOC】 OCメモリの選び方から設定まで完全解説
G.Skill Ripjaws VのメモリOCを試す
「G.Skill Ripjaws V F4-4000C15Q-32GVK」を使用し、Intel第9世代CPU&Z390マザーボードの検証機材にセットアップして、メモリオーバークロックの動作検証を行っていきます。G.Skill Ripjaws Vシリーズにはメモリ周波数2133MHz~4000MHzまでのXMPプロファイル、2枚組or4枚組or8枚組、メモリ容量16GB(8GB×2)~256GB(32GB×4)など多種多様なモデルがラインナップされています。
なおOCプロファイル(XMP)についてはあくまでメーカーによる”動作確認済み”の選別品であって”動作保証ではない”ので注意してください。マザーボードやCPUとの相性によってはXMPプロファイル通りに動作しない場合もあります。メーカー製品公式ページでは型番ごとにQVL(Qualified Vendor's List)として組み合わせ使用が推奨されるマザーボード/プラットフォームもリストアップされているのでG.Skill Trident Z NeoシリーズのOCメモリの購入前にはそちらも合わせて参考にしてください。
製品公式ページ:https://www.gskill.com/products/1/165/184/Ripjaws-V
ちなみにG.SkillのOCメモリにはBIOSからマニュアル設定もしくはXMPプロファイルでOCして故障したとしても、焼損・破損がなければ無期限に新品と交換可能という非常に手厚い保証があるのでメモリのオーバークロックを安心して行えます。保証期間も基本的に無期限の永久保証です。
G.SKILLメモリモジュール保証規定(リンクスインターナショナル)------------------
正しい使用方法に従った上で製品が正常に動作しなかった場合、かつ、保証期間内と認められた場合に限り無償修理対応を致します。保証の対象は製品単体及び製品の付属品までとなります。
G.SKILLメモリについては、マザーボードBIOS(UEFI)でIntel XMPプロファイルの適用、及び動作クロック・タイミングや駆動電圧の変更などに起因する故障で、かつ、製品に焼損・破損等がみられない場合においては保証対象となります。保証期間内であっても次の項目に該当する場合は保証対象外となります。
--(https://www.links.co.jp/support/gskill/)--------
今回検証を行う「G.Skill Ripjaws V F4-4000C15Q-32GVK」はメモリ周波数4000MHz/メモリタイミングCL15-16-16-36というIntel第9世代Core-SやIntel第10世代Core-Xの環境で最高のパフォーマンスを発揮するために選別されたOCプロファイルが収録される、デュアルチャンネル対応4枚組モデルです。
Intel Z390やIntel X299のハイエンドマザーボードなら基本的に動作すると思いますが、QVLに掲載されている製品はあまり多くないので注意が必要です。
OCプロファイルによるメモリ周波数4000MHz/メモリタイミングCL15のオーバークロックに対応する8GB*4=32GBメモリキット「G.Skill Ripjaws V F4-4000C15Q-32GVK」については、選別によって高メモリ周波数かつ低レイテンシな個体が生まれやすいSamsung B-Dieの1Rankメモリモジュールが採用されていました。(製品型番およびスペックはそのままでも、メモリモジュールについてはロットやバージョンで変更される可能性があります。)
前置きはこの辺りにして「G.Skill Ripjaws V F4-4000C15Q-32GVK」を使用し、メモリOCを実践していきます。
Intelのメインストリーム向けCPUである第9世代Core-Sの8コア16スレッドモデルCore i9 9900KとZ390マザーボードの環境で「G.Skill Ripjaws V F4-4000C15Q-32GVK」のOCプロファイルによるOCを実践してみました。Z390マザーボードにはF4-4000C15Q-32GVKのQVLに掲載されているASUS Prime Z390-Pを使用しています。
BIOSから行うOC設定として、特にひねりもなく「G.Skill Ripjaws V F4-4000C15Q-32GVK」に収録されたXMP OCプロファイルを適用しました。
高速メモリが動作しやすいIntelのメインストリーム環境とはいえ、メモリ周波数4000MHzかつメモリタイミングCL15-16-16-36-CR2の超低レイテンシ設定が、「G.Skill Ripjaws V F4-4000C15Q-32GVK」ならOCプロファイルの適用1発で簡単に安定動作するのは圧巻です。
G.Skill Ripjaws V F4-4000C15Q-32GVKのレビューまとめ
最後に「G.Skill Ripjaws V F4-4000C15Q-32GVK」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。良いところ
- 全高42mmで比較的低いメモリヒートシンク
- 簡単にメモリのオーバークロックが可能なIntel XMP 2.0に対応
- Intel第9世代Core-S環境で8GB*4=32GBが4000MHz/CL15が正常動作
- 上位モデルTrident Zに比べるとヒートシンクがチープ
「G.Skill Ripjaws V F4-4000C15Q-32GVK」ではメーカー動作確認済みのOCプロファイルを使用することによって、Intel第9世代Core-S&Z390マザーボード環境においてデュアルチャンネル4枚刺し32GB容量で、メモリ周波数4000MHz&メモリタイミング15-16-16-36のオーバークロックがOCプロファイルによって手軽に行え、安定動作が確認できました。
4000MHz/CL15の超低レイテンシがOCプロファイルによって1発動作するのは非常に魅力的で、Intel第9世代Core-SやIntel第10世代Core-Xにおいて最高のパフォーマンスを追求するなら是非検討してみてください。
10コア20スレッド「Core i9 10900K」など第10世代Comet Lake-S CPU&Z490マザーボード環境の検証機材として用意したので、5月20日以降に公開を予定しているレビューも是非お楽しみに!
以上、「G.Skill Ripjaws V F4-4000C15Q-32GVK」のレビューでした。
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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)
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