CFD PG4VNZ


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最新のPHISON PS5018-E18コントローラーとMicron製TLC型3D NAND(B27B)を採用し、PCIE4.0x4接続で連続読み出し7000MB/sに達するNVMe M.2 SSD「CFD PG4VNZ 1TB(型番:CSSD-M2M1TPG4VNZ)」をレビューします。
最大容量で連続書き込み6850MB/sに達する「CFD PG4VNZ 2TB」も加えて、同時期に発売されたSamsung SSD 980 PROやWD_BLACK SN850、PCIE4.0アーリーアダプターなPhison PS5016-E16採用リファレンスSSDと各種ベンチマークで徹底比較していきます。

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製品公式ページ:https://www.cfd.co.jp/product/ssd/cssd-pg4vnz_series/





CFD PG4VNZ 1TB / 2TB レビュー目次


1.CFD PG4VNZについて
2.CFD PG4VNZ 1TB / 2TBの外観
3.CFD PG4VNZ 1TB / 2TBの検証機材と基本仕様


4.CFD PG4VNZ 1TB / 2TB のベンチマーク比較
5.CFD PG4VNZ 1TB / 2TBの連続書き込みについて
6.CFD PG4VNZ 1TB / 2TBの温度とサーマルスロットリングについて


7.CFD PG4VNZ 1TB / 2TBの実用性能比較
8.CFD PG4VNZ 1TB / 2TBのデータコピー・ゲームロード比較
9.CFD PG4VNZ 1TB / 2TBのレビューまとめ




【機材協力:CFD】



CFD PG4VNZについて

「CFD PG4VNZ」は、メモリコントローラーにPCIE4.0対応のPHISON PS5018-E18、メモリチップにMicron製TLC型3D NAND(B27B)が採用された、NVMe(PCIE4.0)接続でM.2 2280フォームファクタのM.2 SSDです。
「CFD PG4VNZ」にはSSD容量として500GB(型番:CSSD-M2M5GPG4VNZ)、1TB(型番:CSSD-M2M1TPG4VNZ)、さらに2TB(型番:CSSD-M2M2TPG4VNZ)の3モデルがラインナップされています。

「CFD PG4VNZ」のアクセススピードは容量によって若干異なりますが、最大でシーケンシャル読出7000MB/s、シーケンシャル書込6850MB/s、ランダム読出650,000 IOPS、ランダム書込700,000 IOPSの超高速アクセスを実現しています。

「CFD PG4VNZ」のMTBFは-万時間、書込耐性は500GBが350TBW、1TBが700TBW、2TBが1400TBWとなっており、メーカーによる製品保証期間は5年間です。


CFD PG4VNZ スペック一覧
容量 500GB
型番:CSSD-M2M5GPG4VNZ
1TB
型番:CSSD-M2M1TPG4VNZ
2TB
型番:CSSD-M2M2TPG4VNZ
インターフェース
NVMe(PCIE4.0x4)
メモリコントローラー PHISON PS5018-E18
メモリー Micron製TLC型3D NAND(B27B)
キャッシュ 512MB LPDDR4 1GB LPDDR4
2GB LPDDR4
連続読出 7000MB/s
連続書込 2850MB/s 5500MB/s 6850MB/s
ランダム読出 170,000 IOPS 350,000 IOPS 650,000 IOPS
ランダム書込 600,000 IOPS 700,000 IOPS 700,000 IOPS
消費電力(avg) - W
- W
- W
動作温度範囲 0°C~70°C
MTBF -万時間
書込耐性 350TBW 700TBW 1400TBW
保証期間 メーカー5年



CFD PG4VNZ 1TB / 2TBの外観

まず最初にCFD PG4VNZ 1TB / 2TBの外観や付属品について簡単にチェックしておきます。
今回入手したサンプル機はSSD本体のみですが、CFD PG4VNZシリーズは下写真のような紙製のパッケージに梱包されており、パッケージを開くとSSD本体は静電防止ビニールに包まれた状態で厚紙のスペーサーに収められています。
CFD PG4VNZ
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CFD PG4VNZのSSD本体デザインについては普通にM.2 2280サイズ、M-Key型のM.2 SSDです。PCB基板は黒色になっています。
CFD PG4VNZでは表面に実装された各素子がサーマルパッドを介してマザーボード備え付け等の社外製ヒートシンクによって効率的に冷却できるよう、裏面に製品シールが貼られています。
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CFD PG4VNZに関してはマザーボードのM.2 SSDヒートシンクと組み合わせることが想定されており、標準ではヒートシンクを搭載していません。CFD公式にもヒートシンクを装着するか、十分なエアフローがある環境での使用が推奨されています。

CFD PG4VNZの表面にはM.2端子の側から順にメモリコントローラー、その隣にDRAMキャッシュ、残り2/3のスペースには4枚のメモリチップが実装されています。
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メモリコントローラーは公式仕様の通り、12nmプロセスで製造される最新PHISON PS5018-E18です。前PHISON PS5016-E16ではチップ表面にはニッケルメッキの金属製プレートが装着されていましたが、今回は金属製プレートなどの放熱を補助するパーツは装着されていません。12nmプロセスにアップデートされたので低発熱になっていることが期待できそうです。
データ保存領域となるNANDメモリについては公式情報ではMicron製TLC型3D NAND(B27B)とのことでしたが、流石にCrucial製品でもないのでNANDメモリ上にはMicronのメーカーロゴの刻印はありません。LPDDR4キャッシュメモリはSK Hynix製でした。
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表面の素子実装については500GB/1TB/2TBの各容量でほぼ共通ですが、製品シールの貼られている裏面は2TBモデルのみ、DRAMキャッシュ1枚とNANDメモリチップ4枚などが実装されています。
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「CFD PG4VNZ」の2TBモデルだけは両面実装なので一応注意してください。
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CFD PG4VNZの設置場所について

CFDの公式ページにおいて、『パフォーマンスを最大限発揮するため、本体のセットアップはCPUに一番近いM.2 PCIe Gen4レーンに設置してください。』との注記がありますが、これについて若干補足をしておきます。
CFD PG4VNZ_setup

まず基礎知識としてPCに増設できるSSDやUSB機器など各種IOポートにはCPU直結PCH(チップセット)経由の2種類があります。
下はAMD Ryzen 3000/5000シリーズとAMD B550チップセットのダイアグラム(IOポート接続・帯域の模式図のこと)です。Ryzen&B550プラットフォームではチップセット以下はPCIE3.0接続となり、PCIE4.0x4に対応しているのはCPU直結PCIEレーンのM.2スロットだけです。
AMD B550_diagram

続いて下はAMD RyzenとAMD X570チップセットのダイアグラムです。先ほどのB550とは違って、CPU-PCH間もPCIE4.0x4で接続されているので、「M.2スロット-PCH-CPU」をPCIE4.0x4で接続でき、理論的にはCPU直結PCIEレーンのM.2スロットと同様にPCIE4.0対応NVMe M.2 SSDを使用できます。
AMD X570_diagram

最後にAMD Ryzen ThreadripperとAMD TRX40チップセットのダイアグラムです。PCIE4.0に関する基本的な事情は先のAMD X570と共通ですが、CPU-PCH間がAMD TRX40チップセットではPCI4.0x8で2倍の帯域です。
例えばPCH側に2基のPCIE4.0x4対応NVMe M.2 SSDが接続されていて同時にアクセスが発生した場合、CPU-PCH間の接続帯域がトータルアクセススピードの上限になります。AMD B550ならPCIE3.0x4なので3500MB/s程度、AMD X570ならPCIE4.0x4なので7000MB/s程度、AMD TRX40ならPCIE4.0x8なので2つのPCIE4.0x4対応NVMe M.2 SSDでフルアクセスが可能です。
なおAMD X570でもCPU直結レーンとPCH経由の2つでそれぞれPCIE4.0対応SSDが接続されていれば、同時にフルアクセスが可能です。
AMD TRX40_diagram

以上を踏まえて、CFDの公式ページにおいて『パフォーマンスを最大限発揮するため、本体のセットアップはCPUに一番近いM.2 PCIe Gen4レーンに設置してください。』との注記がなぜされているかというと、『多くのマザーボードにおいてCPU直結レーンのM.2スロットはCPUソケット直下に配置されているから』です。
正確に言うと『組み合わせて使用するマザーボードに合わせて、CPU直結PCIEレーンに接続されたM.2スロットにCFD PG4VNZを設置してください』というのが正しい表現になります。

また、AMD B550はともかくAMD X570やAMD TRX40であればPCH経由でもPCIE4.0x4接続なのにどうして?と思われるかもしれませんが、PCH経由の接続は実際のところ若干の速度低下を伴う可能性があります。
製品公式ページで表記されているアクセススピードを発揮できないかもしれないので、メーカーとしては最大性能を発揮できる、Ryzen(Threadripper) CPU直結PCIEレーンに接続されたM.2スロットを推奨しているというわけです。
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CFD PG4VNZ 1TB / 2TBの検証機材と基本仕様

「CFD PG4VNZ 1TB」の各種検証を行う環境としては、PCIE4.0に対応するAMD Ryzen Threadripper 3970X&ASRock TRX40 Taichiなどで構成されているベンチ機を使用しました。構成の詳細は下記テーブルの通りです。
テストベンチ機の構成
CPU AMD Ryzen Threadripper 3970X(レビュー
CPUクーラー ENERMAX LIQTECH TR4 II 360
360サイズ簡易水冷 (レビュー
Noctua NF-A12x25 PWM x3 (レビュー
メインメモリ G.Skill Trident Z RGB
F4-3200C14Q-32GTZRX
(+F4-3600C14D-16GTZN×2セット)
DDR4 8GB*8=64GB (レビュー
3600MHz, 14-15-15-35-CR1
マザーボード
ASRock TRX40 Taichi(レビュー
ビデオカード Palit GeForce RTX 3090 GamingPro OC
レビュー
システムストレージ
Samsung SSD 860 PRO 256GB
レビュー
OS Windows10 Pro 64bit
電源ユニット Corsair HX1200i (レビュー
ベンチ板 STREACOM BC1 (レビュー

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第3世代Ryzen Threadripper検証環境のシステムメモリには、第3世代Ryzenプラットフォームに最適化されたハイパフォーマンスOCメモリの最速モデル「G.Skill Trident Z Neo F4-3600C14Q-32GTZN」を使用しています。3600MHz/CL14の最速モデル、3200MHz/CL14や3600MHz/CL16といった定番スペックがラインナップされ、高級感のあるヒートシンクや8分割ARGB LEDを搭載してデザイン面でも優れる「G.Skill Trident Z Neo」シリーズは、第3世代Ryzenや第3世代Ryzen Threadripperの自作PCで性能を追求するなら間違いのないオススメなOCメモリです。
「G.Skill Trident Z Neo F4-3600C14Q-32GTZN」をレビュー
G.Skill Trident Z Neo F4-3600C14Q-32GTZN

第3世代Ryzen Threadripper関連の検証機材としてTRX40マザーボードには「ASRock TRX40 Taichi」を使用しています。「ASRock TRX40 Taichi」は自作PCマザーボード向けとしては初となる90A対応Dr. MOSで構成される16フェーズの超堅牢なVRM電源回路、そして全高54mmの超大型かつアクティブ冷却ファン搭載のVRM電源クーラーを搭載しており、PBOによる全コア4GHzクロックアップを施したRyzen Threadripper 3990Xが運用可能な抜群のパフォーマンスを発揮します。各社がハイエンドモデルでE-ATXなど大型サイズを採用する中、標準のATXサイズで使い勝手の良いマザーボードとなっており、TRX40マザーボードの中でも特にオススメの1枚です。
「ASRock TRX40 Taichi」をレビュー。ATXサイズで32コアスリッパに完全対応!
ASRock TRX40 Taichi


「CFD PG4VNZ 1TB」の検証環境については上述の通り、AMD Ryzen Threadripper 3970XやASRock TRX40 Taichiで構成されるテストベンチ機を使用していますが、M.2 SSDの設置方法として、ASRock TRX40 Taichiでは「CPU直結PCIEレーンのM.2スロット」、「PCH経由PCIEレーンのM.2スロット」、「CPU直結PCIEレーンのPCIEスロット5段目」、「CPU直結PCIEレーンのPCIEスロット7段目」の4つの候補があります。
CFD PG4VNZ 1TB review_04328_DxO
予備検証としてSamsung SSD 980 PRO 1TBを使用して、どのPCIEスロット・M.2スロットで検証を行うのが最適なのか調べてみたところ、一例としてPCMark10 Storage Testの結果を抜粋しますが、最も高速なのは「CPU直結PCIEレーンのPCIEスロット5段目」、それと僅かな差で2位、3位が「CPU直結PCIEレーンのM.2スロット」、「CPU直結PCIEレーンのPCIEスロット7段目」、最も遅いのは「PCH経由PCIEレーンのM.2スロット」という結果でした。
CrystalDiskMarkの測定結果においても上位3つは似たようなスコアになりますが、「PCH経由PCIEレーンのM.2スロット」だけは若干低めのスコアでした。
Samsung SSD 980 PRO 1TB_test_where
実用上は大した差ではないのですが、比較検証に当たってはできるだけボトルネックや誤差になる要因は排除したかったので、今回の検証において検証ストレージはいずれも「CPU直結PCIEレーンのPCIEスロット5段目」に設置して測定を行っています。
性能的に近い「CPU直結PCIEレーンのM.2スロット」を選ばなかったのは、グラフィックボードの直下になるため着脱が手間であること、冷却面で確実性に欠ける(実用上は問題ないはずですが)こと等が理由です。
PCIE to M.2変換拡張ボードが必要になるので「Aquacomputer kryoM.2」を使用しています。同製品は仕様上、PCIE3.0x4対応品ですが、後ほど掲載するベンチ結果の通り、PCIE4.0x4接続NVMe M.2 SSD「CFD PG4VNZ 1TB」のポテンシャルをシッカリと発揮できることが確認できています。
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またSSD温度の検証を除いて、各SSDが性能を最大限に発揮できるようにスポットクーラーで風を当てた状態で測定を行っています。
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上の検証結果のようにCFD PG4VNZについても最大性能を出すためには「CPU直結PCIEレーンのPCIEスロット」もしくは「CPU直結PCIEレーンのM.2スロット」が推奨です。とはいえAMD TRX40チップセット経由でも大幅な性能低下はありませんでした。
CFD PG4VNZ 1TB(M.2 PCH)_CDM7
CFD PG4VNZ 1TB_test_where


「CFD PG4VNZ 1TB」のボリュームをWindows10上で作成したところ、空きスペースは931GBでした。
CFD PG4VNZ 1TB_CDI
また「CFD PG4VNZ 500GB」のボリュームをWindows10上で作成したところ空きスペースは465GB、「CFD PG4VNZ 2TB」は1.62TBでした。
CFD PG4VNZ 500GB_CDI
CFD PG4VNZ 2TB_CDI



CFD PG4VNZ 1TB / 2TBのベンチマーク比較

「CFD PG4VNZ 1TB」と「CFD PG4VNZ 2TB」の性能を測るためストレージに関する基本的なベンチマークソフトを使用して測定を行います。
比較対象として同じくPCIE4.0x4対応NVMe M.2 SSDの「Samsung SSD 980 PRO 1TB(レビュー)」、「WD_BLACK SN850 NVMe SSD 1TB(レビュー)」、メモリコントローラーPhison PS5016-E16を搭載したリファレンスSSD(CFD PG3VNF、Corsair Force MP600、GIGABYTE AORUS NVMe Gen4 SSDなどが該当)を使用しています。
加えて現在主流なPCIE3.0x4対応NVMe M.2 SSDの「Samsung SSD 970 PRO 1TB(レビュー)」、「Samsung SSD 970 EVO Plus 1TB(レビュー)」、「Crucial P5 1TB(レビュー)」、「WD Black SN750 NVMe SSD 1TB(レビュー)」、PCIE3.0x8対応AICカード型NVMe SSD「WD_BLACK AN1500 Add-in-Card 4TB(レビュー)」等でも同様の測定を行いました。

まずはCrystalDiskMark7.0.0f (8GiB, +Mix)について、「CFD PG4VNZ 1TB / 2TB」やその他の比較対象ストレージのベンチマーク結果は次のようになっています。
「CFD PG4VNZ 1TB」のベンチマークススコアは公称製品スペック通り、連続読み出し7000MB/s、連続書き込み5500MB/sとなりました。先行して発売されたPhison PS5016-E16を搭載したPCIE4.0対応NVMe M.2 SSDを大幅に上回るスコアです。
連続アクセスも高速ですが地味に目を見張った注目ポイントが4Kランダム読み出しです。既存のSSDでは高速な製品でも60MB/s程度に留まるのですが、「CFD PG4VNZ 1TB」は70MB/sオーバーをマークしています。
CFD PG4VNZ 1TB_CDM7
CFD PG4VNZシリーズは最大容量の2TBモデルで連続性能において最速となっており、既存のPCIE4.0対応NVMe M.2 SSDでは最速の6GB/sを大きく上回る、6600MB/sの連続書き込み速度をマークしています。
CFD PG4VNZ 2TB_CDM7
最小容量の500GBモデルは連続読み出しが少し下がりますが、それでも6500MB/sをマークし、4Kランダム読み出しも70MB/s越えと高速です。一方で連続書き込み性能は2700MB/s程度と、PCIE3.0x4接続NVMe M.2 SSD相当の性能です。
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以下、各種比較対象SSDのベンチマークスコアになっています。
Samsung SSD 980 PRO 1TB_CDM7
WD_BLACK SN850 NVMe SSD 1TB_CDM7
Phison PS5016-E16_CDM7
Samsung SSD 970 PRO 1TB_CDM7Samsung SSD 970 EVO Plus 1TB_CDM7
Crucial P5 1TB_CDM7WD Black SN750 1TB_CDM7
WD Black AN1500 4TB_CDM7Crucial MX500 1TB_CDM7


ATTO Disk Benchmark 4.00.0f2(512B-64MB, 8GB, QD1/QD4)について、「CFD PG4VNZ 1TB / 2TB」やその他の比較対象ストレージのベンチマーク結果は次のようになっています。
ATTO Disk Benchmarkはブロックサイズ別のシーケンシャル性能を主にチェックするベンチマークなので4KB~1MBを抜粋してリード/ライト性能をグラフにして比較しました。
CFD PG4VNZ 1TB_ATTO_QD1_read
CFD PG4VNZ 1TB_ATTO_QD1_write
CFD PG4VNZ 1TB_ATTO_QD4_read
CFD PG4VNZ 1TB_ATTO_QD4_write
CFD PG4VNZ 1TB_ATTO_QD1CFD PG4VNZ 1TB_ATTO_QD4
CFD PG4VNZ 2TB_ATTO_QD1CFD PG4VNZ 2TB_ATTO_QD4
CFD PG4VNZ 500GB_ATTO_QD1CFD PG4VNZ 500GB_ATTO_QD4


AS SSD Benchmark v2.0.6821.41776(5GB)について、「CFD PG4VNZ 1TB / 2TB」やその他の比較対象ストレージのベンチマーク結果は次のようになっています。
CFD PG4VNZ 1TB_AS
CFD PG4VNZ 2TB_AS
CFD PG4VNZ 500GB_AS

Samsung SSD 980 PRO 1TB_AS
WD_BLACK SN850 NVMe SSD 1TB_AS
Phison PS5016-E16_AS
Samsung SSD 970 PRO 1TB_ASSamsung SSD 970 EVO Plus 1TB_AS
Crucial P5 1TB_ASWD Black SN750 1TB_AS
WD Black AN1500 4TB_ASCrucial MX500 1TB_AS



CFD PG4VNZ 1TB / 2TBの連続書き込みについて

「CFD PG4VNZ 1TB」と「CFD PG4VNZ 2TB」に連続書き込みを行った場合の動作についてチェックします。

TLC型やQLC型と呼ばれる3bit以上のマルチレベルセルで動作するNANDが採用されているSSDでは、マルチレベルセル化によって遅くなる書き込み速度の底上げのため、NANDメモリの一部を高速キャッシュ領域とする機能が実装されています。
2020年現在、TLCやQLCの記憶領域を動的にSLC化する製品が多いので、この高速キャッシュ領域のことをSLCキャッシュと呼ぶことにします。(可能性としてTLC型SSDやQLC型SSDがMLCで高速キャッシュを構築することもありうる)

このようなSLCキャッシュを有するSSDにおいては、連続した大容量の書き込みによって書き込み総量がSLCキャッシュを超過した場合、書き込み速度がステップ状にガクッと下がります。
例えば600MB/sが理論的な上限速度となるSATA SSDの場合は、動画ファイルなど数十GB以上の単一ファイルの連続書き込みが発生すると、SLCキャッシュ超過後はCrystalDiskMarkなどベンチマークソフトで表示される500MB/s程度の連続書き込み速度を維持できず、100~200MB/sまで書き込み速度が低下する可能性があります。


最新のMicron製TLC型3D NANDをメモリチップに採用する「CFD PG4VNZ 1TB」がどのような挙動を見せるのか確認してみたところ、製品仕様でも紹介されているように書き込み開始直後は5000MB/sに達する書き込みスピードを発揮しており、使用済み容量が0GBで始まると、その後100GB以上もSLCキャッシュを使用できることが分かります。
CFD PG4VNZ 1TB_HDT
使用済み容量0GBの状態からデータを連続で書き込んでいった時のSLCキャッシュの挙動を確認するため、連番のテストフォルダを作成して、そこへ順番に100GB(50GB×2)の動画ファイルを別のストレージからコピーしてみました。
この方法でSLCキャッシュの容量を確認してみたところ、書き込み総量が200GBを超えた辺りからSLCキャッシュの超過による速度低下が徐々に現れ始め、350GBを超えると書き込み速度がキャッシュ外速度で安定します。「CFD PG4VNZ 1TB」についてはSLCキャッシュ超過後の書き込み速度は600MB/s程度でした。
WD Black SN850 1TB_SLC-Cache_0GB-Fill
「CFD PG4VNZ 1TB」のSLCキャッシュ容量は空き容量に依存した可変容量となっているので、もう少し詳しく検証してみたところ、少なくとも3段階くらいの可変容量であることが分かりました。
「CFD PG4VNZ 1TB」の場合、空き容量が900GB~600GB程度の間は100GBを超える非常に大きい容量のSLCキャッシュを使用できますが、空き容量が500GB~250GBまで下がるとSLCキャッシュ容量が60GB程度の固定容量に近い状態になります。そこからさらに空き容量が200GB以下まで下がるとSLCキャッシュは20GB程度まで低下します。
CFD PG4VNZ 1TB_SLC-Cache_500GB-Free
CFD PG4VNZ 1TB_SLC-Cache_250GB-Free
CFD PG4VNZ 1TB_SLC-Cache_200GB-Free

このSLCキャッシュ構造は最大容量の2TBモデル「CFD PG4VNZ 2TB」でも概ね共通しており、100GB超のSLCキャッシュが使用できるのは空き容量500GB程度までとなっており、その後、空き容量が500GB~400GBの間では50~60GB前後のSLCキャッシュを使用でき、さらに空き容量が300GB以下になるとSLCキャッシュも30GB程度(おそらく10GB以上を下限として空き容量の10%程度)まで下がります。SLCキャッシュ超過後の書き込み速度は2TBモデルでは1000MB/s程度です。
CFD PG4VNZ 2TB_SLC-Cache_500GB-Free
CFD PG4VNZ 2TB_SLC-Cache_400GB-Free
CFD PG4VNZ 2TB_SLC-Cache_300GB-Free



CFD PG4VNZ 1TB / 2TBの温度とサーマルスロットリングについて

NVMe M.2 SSDでは重要になる項目として「CFD PG4VNZ 1TB」の温度とサーマルスロットリングについてチェックしていきます。
なお、このテストについては「CFD PG4VNZ 2TB」で測定を行わず、CFD PG4VNZを代表して、「CFD PG4VNZ 1TB」のみについて検証しています。

アクセススピードが数GB/sに及ぶ非常に高速なNVMe接続に対応したM.2 SSDでは、そのコンパクトさゆえに放熱性能には表面積的な限界があり、連続したアクセスが発生するとメモリチップやメモリコントローラーが高温になって速度制限がかかるサーマルスロットリングが発生する可能性があることが知られています。
「CFD PG4VNZ 1TB」について、連続した高速アクセス発生時の温度やサーマルスロットリング発生の有無をソフトウェアモニタリングとサーモグラフィーカメラを使用して検証します。

CFD PG4VNZ 1TBのSSD温度の測定やサーマルスロットリング発生の有無の確認については、ASRock TRX40 Taichiのマザーボード上、下段M.2スロットに設置して測定を行いました。
CFD PG4VNZ review_06173_DxO
PCIE4.0対応NVMe M.2 SSDは高速な反面、従来よりも発熱が大きくなっており、ヒートシンクの装着が必須、もしくはSSD周辺に適度なエアフローがメーカーから要求されています。一方で近年の自作PC向けマザーボードではM.2 SSDヒートシンクの搭載が標準的になってきています。
今回の検証では上の写真のようにASRock TRX40 Taichiに標準搭載されているSBファン(2400RPM程度、標準設定の最低速度でファンノイズはほぼない)によってSSD周辺にエアフローがある状態、そして下の写真のようにマザーボード標準搭載のM.2 SSDヒートシンクも使用した状態の2つのケースについて、CFD PG4VNZ 1TBのSSD温度やサーマルスロットリング発生の有無を検証していきます。
CFD PG4VNZ 1TB / 2TB review_05466_DxO
測定時の検証負荷としてはCrystalDiskMark7.0.0f (8GiB)を使用し、間を置かず複数回ベンチマークをループさせ、その間のSSD温度や読み出し・書き込み速度のモニタリング値はHWiNFOを使用してログを取得します。
NVMe SSD_temp test


CFD PG4VNZ 1TBの検証結果を確認する前に比較参考のサンプルとして、同じくPCIE4.0対応NVMe M.2 SSD「Samsung SSD 980 PRO 1TB」において、上記の負荷テストを実行した結果を確認しておきます。
「Samsung SSD 980 PRO 1TB」に関して公式には”適切なエアフローがあればOK”とことなので、マザーボード備え付けヒートシンクを装着せずに、SBファンによってSSD周辺にエアフローがある状態で測定を行いました。
NVMe SSD_temp test_980PRO
Samsung SSD 980 PRO 1TBのSSD温度とアクセススピードの推移は下のようになっています。Samsung SSD 980 PRO 1TBではメモリコントローラーとメモリチップの2種類の温度についてソフトウェアモニタリングが可能になっているようです。ベンチマークを複数回繰り返しても、メモリコントローラーは90度以下、メモリチップも70度前後に収まっており、サーマルスロットリングによる大幅な速度低下も発生していません。
Samsung SSD 980 PRO 1TB_temp_2_with-SBFan
負荷テスト終盤におけるSamsung SSD 980 PRO 1TBのサーモグラフィーは下のようになっています。サーモグラフィーでもソフトウェアモニタリング同様に、Samsung SSD 980 PRO 1TBの右端にあるメモリコントローラー温度は80度半ばまで達し、左半分に実装されたメモリチップは70~80度を示しています。
Samsung SSD 980 PRO 1TB_FLIR_with-SBFan


続いて本題となるCFD PG4VNZ 1TBについて、まずはSBファンによってSSD周辺にエアフローがある状態で、温度やサーマルスロットリングの有無をチェックしていきます。
まずソフトウェアモニタリングによるCFD PG4VNZ 1TBのSSD温度とアクセススピードの推移は下のようになっています。上述の通り、CFD PG4VNZ 1TBに関してはソフトウェアモニタリングが可能な温度はおそらくメモリチップ付近だと思います。
ベンチマークを実行するとソフトウェアモニタリング上の温度は70度以下ですが、1週目の書き込みテスト辺りですでにサーマルスロットリングが発生し書き込み速度が大幅に低下しているのが分かります。
4周目でアクセスが発生していないのはあえて5分程度インターバルを取っているためですが、時間を置いてSSD温度が下がればアクセススピードは元に戻るものの、やはり1週目でサーマルスロットリングによる速度低下が発生します。
CFD PG4VNZ 1TB_temp_2_with-SBFan
サーモグラフィーで確認できるCFD PG4VNZ 1TBの温度は、メモリコントローラーのホットスポットが90度近くに達しているものの、左寄りにあるメモリチップ等は60度以下で比較的に低温です。
CFD PG4VNZ 1TBではメモリコントローラーの温度が90度を超過しないよう、かなり積極的に温度依存で速度制御が行われているようです。理想的な性能を安定して発揮するためには『ヒートシンクの併用は必須』と言っていい結果だと思います。
CFD PG4VNZ 1TB_FLIR_air

続いてマザーボード備え付けM.2 SSDヒートシンクによる冷却も追加した状態について、CFD PG4VNZ 1TBの温度やサーマルスロットリングの有無をチェックしていきます。
まずソフトウェアモニタリングによるCFD PG4VNZ 1TBのSSD温度とアクセススピードの推移は下のようになっています。
SBファンによるエアフローだけではサーマルスロットリングによる大幅な速度低下が発生していましたが、今回はベンチマークを複数回繰り返してもサーマルスロットリングによる速度低下は確認できず、ソフトウェアモニタリングのメモリチップ温度も最大で60度未満に収まっています。
ヒートシンク併用が必須ではあるものの、単純な金属製プレート型のSSDヒートシンクを装着するだけでこれくらい温度が低くなり、速度も安定するのであれば、マザーボード備え付けのSSDヒートシンクを組み合わせるだけでCFD PG4VNZ 1TBは安心して長期運用が可能だと思います。
CFD PG4VNZ 1TB_temp_3_with-HS
サーモグラフィーで確認できるヒートシンクの表面温度は55度前後、ヒートシンク全体に熱が均一に拡散している様子が分かります。
CFD PG4VNZ 1TB_FLIR_hs


繰り返しになりますが、従来のPCIE3.0x4よりもさらなる高速化を果たしたPCIE4.0x4対応NVMe M.2 SSDは発熱も増しており、マザーボード備え付けヒートシンクや市販のM.2 SSDヒートシンクとの併用が推奨されます。
最近のマザーボードはM.2 SSDヒートシンクを標準で搭載しているものも多いですが、個別に購入する場合、PCIE拡張ボードタイプなら「AquaComputer kryoM.2 無印/evo」、マザーボードM.2スロットで使用するコンパクトタイプなら「「SilverStone SST-TP02-M2」などがオススメです。
M.2 SSDヒートシンクのレビュー記事一覧へ
M.2 SSDヒートシンク


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CFD PG4VNZ 1TB / 2TBの実用性能比較

「CFD PG4VNZ 1TB」と「CFD PG4VNZ 2TB」の実用性能をPCMark10 Storage Testを使用してチェックしていきます。PCMark10 Storage TestはWindows10 OSの起動速度、PhotoshopやPremiere ProといったAdobeアプリの起動速度、PCゲームの起動速度、AdobeアプリやMicrosoft Officeの素材領域としての読み出し・書き込み速度など、SSDの実用性能について測定できるベンチマークソフトです。

PCMark10 Storage Testは、NVMe SSDなど最新の高速ストレージについて、Windows10 OSの起動、OfficeやAdobe系ソフトなどアプリケーションの起動、PCゲームの起動、OfficeやAdobe系ソフトで使用する素材データ領域としての読み出し・書き込み性能といった、実用的なストレージ性能を測定するベンチマークソフトとなっており、”Trace”と呼ばれる23種類のテストで構成されています。
当サイトでは同ベンチマークを使用した評価に当たって、ストレージの用途を、Windowsや各種アプリケーションをインストールする『システムストレージ』、PCゲームをインストールする『ゲームストレージ』、各種アプリケーションで使用する素材を保存しておく『データストレージ』の3種類に大別し、23種類のうち17種類のテストを下記のように振り分けました。
PCMark10 Storage Test_trace

ベンチマーク測定に使用するPCMark10 Storage Testには上の概要で紹介したように23種類のテストがあるので、その中からシステム/ゲーム/データの3種類に大別された17種類のテストの結果を抜粋し、各テストにおいてSamsung SSD 980 PRO 1TBを基準として性能比率を算出、それらの平均値を取り、「CFD PG4VNZ 1TB / 2TB」など各種SSDに関して総合的なSSD実用性能の比較グラフ(パフォーマンスサマリー)を作成しました。
CFD PG4VNZ 1TB_PCM10_1_Summary
PCMark10 Storage Testでは一部製品において使用済み容量が大きくなると0%使用時に比べて性能が低下するという傾向が見られることがありました。(Silicon Motion製メモリコントローラーを採用する製品に多い)
「CFD PG4VNZ 1TB」については総容量のうち50%以上が使用済みになっていても、PCMark10 Storage Testのスコアに大きな変化はなく誤差か、大きくとも5%程度の微減でした。使用済みデータが増えてきた状態の実用シーンでも性能が大幅に下がる心配はなさそうです。
CFD PG4VNZ 1TB_PCM10_vs-50%Fill

CFD PG4VNZ 1TBを、1年以上前にPCIE4.0x4対応NVMe M.2 SSDとして世界初の製品化を果たした、同じくPhison製のPS5016-E16コントローラー採用リファレンスSSDと、PCMark10 Storage Testの個別Traceについて比較(Phison PS5016-E16を100%として性能差をパーセント表示)すると、ほぼ全てにおいて大幅な高速化を果たしているのが分かります。
CFD PG4VNZ 1TB_PCM10_vs-PhisonE16
一方で同じくPCIE4.0対応NVMe M.2 SSD第2世代なSamsung SSD 980 PROと比較すると見劣りします。特にシステムストレージとしての性能で落差が大きく、4Kランダム性能で差がついたのではないかと思います。
CFD PG4VNZ 1TB_PCM10_vs-980PRO 1TB


システムストレージとしての性能に大別された7種類のテスト結果を使用して、各テストにおいてSamsung SSD 980 PRO 1TBを基準として性能比率を算出、それらの平均値を取り、「CFD PG4VNZ 1TB / 2TB」など各種SSDに関してシステムストレージとしてのSSD実用性能の比較グラフ(パフォーマンスサマリー)を作成しました。
CFD PG4VNZ 1TB_PCM10_2_Summary_System

ゲームストレージとしての性能に大別された3種類のテスト結果を使用して、各テストにおいてSamsung SSD 980 PRO 1TBを基準として性能比率を算出、それらの平均値を取り、「CFD PG4VNZ 1TB / 2TB」など各種SSDに関してゲームストレージとしてのSSD実用性能の比較グラフ(パフォーマンスサマリー)を作成しました。
CFD PG4VNZ 1TB_PCM10_3_Summary_Game

データストレージとしての性能に大別された7種類のテスト結果を使用して、各テストにおいてSamsung SSD 980 PRO 1TBを基準として性能比率を算出、それらの平均値を取り、「CFD PG4VNZ 1TB / 2TB」など各種SSDに関してデータストレージとしてのSSD実用性能の比較グラフ(パフォーマンスサマリー)を作成しました。
CFD PG4VNZ 1TB_PCM10_4_Summary_Data

当レビュー記事中では簡単に、総合、システム、ゲーム、データの4種類のサマリーのみを取り挙げていますが、PCMark10 Storage Testの測定データの取り扱いに関する注意、リアルタイムでの最新データ(当レビュー記事のデータは執筆当時のものなので、新製品の比較データは掲載されていない)、個別のTraceの比較データについては下の記事で解説しているので、詳細についてはこちらを参照してください。
本当に速いSSDはどれか?SSDの実用性能を比較
本当に速いSSDはどれか?SSDの実用性能を比較



CFD PG4VNZ 1TB / 2TBのデータコピー・ゲームロード性能比較

続いて「CFD PG4VNZ 1TB」と「CFD PG4VNZ 2TB」で大容量・多数データのコピーやPCゲームのロード時間など実際の使用について性能比較をしてみました。

比較対象として同じくPCIE4.0x4対応NVMe M.2 SSDの「Samsung SSD 980 PRO 1TB(レビュー)」、「WD_BLACK SN850 NVMe SSD 1TB(レビュー)」、メモリコントローラーPhison PS5016-E16を搭載したリファレンスSSD(CFD PG3VNF、Corsair Force MP600、GIGABYTE AORUS NVMe Gen4 SSDなどが該当)を使用しています。
加えて現在主流なPCIE3.0x4対応NVMe M.2 SSDの「Samsung SSD 970 PRO 1TB(レビュー)」、「Samsung SSD 970 EVO Plus 1TB(レビュー)」、「Crucial P5 1TB(レビュー)」、「WD Black SN750 NVMe SSD 1TB(レビュー)」、PCIE3.0x8対応AICカード型NVMe SSD「WD_BLACK AN1500 Add-in-Card 4TB(レビュー)」等でも同様の測定を行いました。

まずはファイルのコピーに関する実性能比較となります。検証に使用するデータとしては総容量が約80GBで多数のファイルが入ったPCゲームフォルダ(The Witcher 3とRise of the tomb Raiderなど)、および容量50GBの単一動画ファイルの2種類を使用しています。
Copy File
データのコピーにおいては当然ですが、元データのあるストレージの読み出し性能とコピー先の書き込み性能の両方が重要になります。測定においては書き込み先/読み出し元の対象となるストレージが必要になるため、各ストレージのコピー相手にはM.2-PCIE変換アダプタAquacomputer kryoM.2に設置したSamsung SSD 980 PRO 1TBを使用しています。

Windows10ファイルシステムのエクスプローラーを使用したコピー速度は2GB/s前後で上限になり(2スレッド並列コピーすると少し変わってくるのですが)、PCIE3.0x4接続のSamsung SSD 970 PRO 1TBと比較して、Phison PS5016-E16搭載リファレンスモデルに準拠したPCIE4.0x4対応NVMe M.2 SSDでも優位な性能が確認できなかったため、同テストにおけるコピー相手ストレージは長らく「Samsung SSD 970 PRO 1TB」で統一しました。
しかしながら、同テストについて各種ストレージで検証を行う前に、980 PRO 1TBと970 PRO 1TBの2種類だけに絞って予備検証の比較を行ったところ、「Samsung SSD 980 PRO 1TB」の優位性がハッキリと確認できたので、コピー相手ストレージとして選択しました。
CFD PG4VNZ 1TB_copy_vs-970PRO
コピーテストにおいて検証ストレージがコピー相手のCFD PG4VNZ 1TBと同じくNVMe SSDの場合は、ASRock TRX40 Taichiの1段目PCIEスロットにグラフィックボード、5段目PCIEスロットに検証ストレージ、以上はこれまでの検証と共通ですが、7段目PCIEスロットにコピー相手ストレージのSamsung SSD 980 PRO 1TBを設置しています。
CFD PG4VNZ 1TB review_05424_DxO
ASRock TRX40 Taichiにおいて5段目のPCIEスロットと7段目のPCIEスロットはいずれもCPU直結PCIEレーンに接続されているのでデータコピーにおいて帯域がボトルネックになることはありません。また余談ですが、TRX40環境の場合はCPU-PCH間がPCIE4.0x8レーンで接続されているので、仮に2つのNVMe(PCIE4.0x4) SSDが両方ともPCHに接続されていたとしても帯域的には問題がありません。
CFD PG4VNZ 1TB review_04328_DxO
TRX40-Platform


「CFD PG4VNZ 1TB / 2TB」など各種検証ストレージとSamsung SSD 970 PRO 1TBとの間で50GBの動画ファイルおよび80GBのゲームフォルダをコピーした時間の比較結果は次のようになりました。
まずは50GBの動画ファイルのコピーについてですが、動画ファイルは単一の大容量ファイルなので実際のコピーではベンチマークのシーケンシャルリード・ライト性能が重要になってきます。
「CFD PG4VNZ 1TB / 2TB」は動画ファイルのコピー読み出しにおいて、長らく首位をキープし続けていたPCIE3.0対応NVMe M.2 SSDのSamsung 970 PRO 1TBよりも10%近い高速化を果たしています。Windowsエクスプローラー上でのコピーはソフトウェア側がボトルネックになりつつある中でさらに数字を伸ばしてきたのは感動的です。
CFD PG4VNZ 1TB_copy_1_movie_read
CFD PG4VNZ 1TBは動画ファイルのコピー書き込みにおいて、読み出しを行うコピー相手が「Samsung SSD 980 PRO 1TB」なので比較対象各種も高速な書き込み速度を発揮しており、TLC型NANDで共通しているせいか、上位層のスコアは固まっています。
CFD PG4VNZ 1TB_copy_2_movie_write

続いてゲームフォルダのコピーについてですが、ゲームフォルダは大小様々なファイルを含むので、実際のコピーではベンチマークの連続性能だけでなく、ランダム性能も重要になってきます。
「CFD PG4VNZ 1TB / 2TB」はゲームフォルダのコピー読み出しにおいて、Samsung SSD 980 PRO 1TBやWD_BLACK SN850 NVMe SSD 1TBなど同じくPCIE4.0対応SSD第2世代の競合製品と比べて読み出し速度が僅かに遅いものの、PCIE4.0アーリーアダプターなPhison PS5016-E16やPCIE3.0対応SSDの970 PROよりも順調に速度を伸ばしました。
CFD PG4VNZ 1TB_copy_3_game_read
「CFD PG4VNZ 1TB / 2TB」はゲームフォルダのコピー書き込みにおいて、動画ファイルのコピー書き込み同様に、読み出しを行うコピー相手が「Samsung SSD 980 PRO 1TB」なので比較対象各種も高速な書き込み速度を発揮しており、TLC型NANDで共通しているせいか、上位層のスコアは固まっています。
CFD PG4VNZ 1TB_copy_4_game_write


続いてPCゲームのロード時間について、通常では実際のゲームでロード時間の比較検証を行うのですが、今回は割愛することにしました。
下のグラフを見ての通り、当サイトで採用している従来通りの測定方法では最速のIntel Optane 905Pと、その次に高速なSamsung SSD 970 PROでも1秒弱の差しかありません。
当レビューにおけるこれまでの傾向からすると「CFD PG4VNZ 1TB」は970 PROよりは速いはずなのですが、一方でランダム性能の差からいってIntel Optane 905Pを超えるとは考えにくいというのは妥当な推測だと思います。
検証環境が変わっているので一からの測定となるため実施するとなるとかなり大変で、精度を求めた時の測定労力に見合った面白い結果が得られるとも思えないので今回は省略することにしました。
CFD PG4VNZ 1TB_game
なおゲームストレージとしての性能についてはPCMark10 Storage Testを使用した実用性能比較の章でも比較していますが、当サイト独自の検証結果とはストレージ種類別の性能差の傾向が異なります。
理由については、PCMark10 Storage Testは『ゲームクライアントの起動からスタートメニューまで』のロード時間に対して、今回の比較では『スタートメニューから任意のセーブ状況まで』のロード時間となっているからではないかと思います。特定のデータをロードすることが決まっているならPCMark10 Storage Testのように高速化の恩恵を受けやすく、ファストトラベルのようにユーザーの行動によってランダムに変わる読み出し内容だと、現状のSSDではなかなか差が出しにくいようです。
CFD PG4VNZ 1TB_PCM10_3_Summary_Game





CFD PG4VNZ 1TB / 2TBのレビューまとめ

最後にPCIE4.0対応NVMe M.2 SSDの「CFD PG4VNZ 1TB(型番:CSSD-M2M1TPG4VNZ)」と「CFD PG4VNZ 2TB(型番:CSSD-M2M2TPG4VNZ)」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。

良いところ
  • NVMe(PCIE4.0x4)規格として理想的な読み出し7.0GB/s、書き込み5.5~6.5GB/s(最大)
  • 4Kランダム読み出しがPCIE3.0製品より高速な70MB/s以上(CDM7)
  • PCMark10ストレージテストによる実用性能で970 PROを20%程度も上回る
  • ファイルコピー性能でも970 PROよりも高速に
  • TLC型SSDなのでNVMe M.2 SSDとして標準的な価格帯
  • 最大容量2TBモデルがラインナップ
  • メーカー正規保証期間が5年間
悪いところor注意点
  • TLC型なのでSLCキャッシュ超過後に速度低下が発生する
    キャッシュ容量は空き容量依存(詳細)で、超過後の書き込み速度は600~1000MB/s程度
  • メモコン温度依存の速度制御が積極的なのでM.2 SSDヒートシンクの併用は必須

「CFD PG4VNZ 1TB / 2TB」を検証してみたところ、基礎的な各種ベンチマークや実際の性能検証の多くにおいて、PCIE4.0アーリーアダプターなPhison PS5016-E16採用リファレンスSSDやPCIE3.0対応SSDでは最速だったSamsung SSD 970 PROを明確に上回る性能を発揮し、SSD実用性能を測定するPCMark10ストレージテストでもSamsung SSD 970 PROを20%程度上回りました。

ただ、先行して発売されたPCIE4.0対応SSDのSamsung 980 PROやWD_BLACK SN850と比較するとランダム性能の伸びが小さいからか、もう1歩及ばない結果でした。CrystalDiskMarkなどIO性能系ベンチマークで見られる1TBモデルで5500MB/s、最大容量の2TBモデルでは6500MB/s超に達する連続書き込み速度には目を見張るものがあるのですが、実用的な評価は難しいところ。
競合製品が4Kランダム性能を90MB/s近くまで伸ばした一方で、CFD PG4VNZも従来比では高速化しているものの70MB/s程度に留まったのが要因ではないかと思います。
一方で価格面では競合2製品よりも各容量モデルで若干安いのでCFD PG4VNZにコストメリットがあることは考慮してもいいかもしれません。


「CFD PG4VNZ」にはTLCタイプ3D NANDメモリが採用されているので、多くのTLC型SSDと同様の特徴が大容量書き込み時にでており、今回検証した1TBモデルと2TBモデルでは容量可変のSLCキャッシュを超過すると、5000MB/s超の理想値から1TBモデルでは600MB/s程度、2TBモデルは1000MB/s程度まで書き込み速度が低下します。
SLCキャッシュ容量の挙動は少し複雑で少なくとも3段階の可変となっており、簡単化して説明すると、使用済み容量が少ない状態では100GB以上のSLCキャッシュを使用できますが、1TBモデルと2TBモデルでは500GB程度という空き容量を境にして、それ以下の空き容量においては、SLCキャッシュ容量は空き容量の10%程度まで減少します。

また注意点として「CFD PG4VNZ」は温度検証において確認した通り、メモリコントローラーの温度が90度を超過しないよう、かなり積極的に温度依存で速度制御が行われるようです。理想的な性能を安定して発揮するためには『ヒートシンクの併用は必須』、市販品やマザーボード備え付けのM.2 SSDヒートシンクを併用してください。

PCIE4.0対応SSDについては、アーリーアダプターなPhison PS5016-E16採用リファレンスSSDがPCIE3.0対応のSamsung SSD 970 PROと比較してCDM等で測定されるIO性能くらいしか見るところがなくあまり評価は高くなかったのですが、CFD PG4VNZを含め2020年後半の新製品の登場でその評価も一変しました。
すでにAMD Ryzen環境はPCIE4.0対応NVMe SSDをサポートしており、Intel環境でも次の第11世代CPU環境でサポートが公表されているので、「CFD PG4VNZ」はPCIE4.0対応NVMe SSDとして検討する価値のある製品だと思います。

以上、「CFD PG4VNZ 1TB / 2TB」のレビューでした。
CFD PG4VNZ


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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)



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