Crucial X10 Pro Portable SSD 1TB




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50mm×65mmmという指で摘まめるコンパクトサイズながら、USB3.2 Gen2x2接続によって最大2100MB/sの高速転送に対応するUSBモバイルストレージ「Crucial X10 Pro Portable SSD 1TB(型番:CT1000X10PROSSD9)」をレビューします。
「Crucial X10 Pro Portable SSD 1TB」をPCと帯域20GbpsのUSB3.2 Gen2x2で接続することによって、写真・動画の大容量データのコピー速度はどう変わるのか徹底検証していきます。



製品公式ページ:https://www.crucial.jp/ssd/x10-pro/CT1000X10PROSSD9





レビュー目次


1.Crucial X10 Pro Portable SSD 1TBについて
2.Crucial X10 Pro Portable SSD 1TBの外観・付属品


3.Crucial X10 Pro Portable SSD 1TBの検証機材と基本仕様

4.Crucial X10 Pro Portable SSD 1TBのベンチとコピー性能

5.Crucial X10 Pro Portable SSD 1TBのレビューまとめ


*レビュー内でUSB規格にも言及しますが、バージョンや帯域は下記の通りに考えて基本的に問題ありません。
USB4 20Gbps = USB3.2 Gen2x2
USB4 10Gbps = USB3.2 Gen2 = USB3.1 Gen2
USB4 5Gbps = USB3.2 Gen1 = USB3.1 Gen1 = USB3.0


【機材協力:Crucial】



Crucial X10 Pro Portable SSDについて

「Crucial X10 Pro Portable SSD」は帯域20GbpsのUSB3.2 Gen2x2接続に対応したUSBモバイルストレージです。USB3.2 Gen2やUSB3.0などホスト側に対する下方互換も備えています。
USB3.2 Gen2(USB 10Gbps)など下位規格への互換性もあるので変換アダプタやケーブルを用意すればPCのUSB Type-Aポートでも使用できますが、USB規格の仕様として20Gbpsの通信に対応しているのはUSB Type-Cポートだけなので注意してください。

「Crucial X10 Pro Portable SSD」は容量別でと1TB(型番:CT1000X10PROSSD9)と2TB(型番:CT2000X10PROSSD9)と4TB(型番:CT4000X10PROSSD9)の4モデルがラインナップされています。

「Crucial X10 Pro Portable SSD」は高速帯域20GbpsのUSB3.2 Gen2x2接続でPCと接続するので、最大でシーケンシャル読み出し 2100MB/s、シーケンシャル書き込み 2000MB/sの高速アクセスを実現しています。メーカーによる製品保証期間は5年間です。
Crucial X10 Pro Portable SSD_speed


「Crucial X10 Pro Portable SSD」はUSB3.2 Gen2に対応しているので最大帯域で、最新ゲーム機のPlayStation 5やXbox Series X|Sの外付けストレージとして使用できます。
ネイティブ対応タイトルの起動には非対応なものの、内蔵ストレージが満杯になった時にネイティブ対応タイトルのコピーインストール用バックアップ先として使用でき、後方互換タイトルであればインストール・起動も可能、スクリーンショットやビデオクリップの出力にも使用できるので、最新ゲーム機用の外付けストレージとしても最適な製品です。
なお、内蔵ストレージとしてHDDを搭載する旧型ゲーム機のPlayStation 4やXbox One Xの場合はゲームインストール先として使用できるだけでなく、ロード時間の短縮も期待できます。
PS5_Xbox-SX




ちなみにCrucialからは2024年現在、X10 Pro、X9 Pro(For Mac)、X9、X6の4種類のUSBモバイルストレージが展開されています。それぞれ特長は下記の通りです
  • X10 Pro: 帯域20GbpsのUSB3.2 Gen2x2対応、TLC型NAND採用、保証5年
  • X9 Pro: 帯域10GbpsのUSB3.2 Gen2対応、TLC型NAND採用、保証5年
    (For MacはiPhone/iPadなどApple環境に最適化され出荷時にAPFSにフォーマット済み)
  • X9: QLC型NAND採用なので性能保証は読み出しのみ1050MB/s、保証3年
  • X6: QLC型NAND採用なので性能保証は読み出しのみ最大800MB/s、保証3年
Crucial Portable SSD_2024


Crucial X10 Pro Portable SSD スペック
容量
(型番)
1TB
(CT1000X10PROSSD9)
2TB
(CT2000X10PROSSD9)
4TB
(CT4000X10PROSSD9)
インターフェース
USB3.2 Gen2x2 (USB 20Gbps)
コントローラー
Silicon Motion SM2320 (メーカー非公表)
メモリ Micron製 TLC型 176層3D NAND (メーカー非公表)
外形寸法
縦50mm x 横65mm x 厚さ10mm
重量
42g
連続読出 2100 MB/s
連続書込 2000 MB/s
耐久性能 IP55の耐水・耐塵性能
耐落下性能 最大2.0m、耐熱・耐衝撃・耐振動
保証期間 メーカー5年



Crucial X10 Pro Portable SSD 1TBの外観・付属品

まずは「Crucial X10 Pro Portable SSD 1TB」の外観や付属品について紹介していきます。
紙製パッケージを開くと透明プラスチック製スペーサーに「Crucial X10 Pro Portable SSD 1TB」のSSD本体とUSB Type-Cケーブルが収められています。
なお今回入手したサンプル機はSSD本体とUSBケーブルのみの開封済み品です。
DSC04862_DxO

続いて「Crucial X10 Pro Portable SSD 1TB」のポータブルSSD本体をチェックしていきます。
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「Crucial X10 Pro Portable SSD 1TB」は下位モデルのCrucial X9 Pro同様にアルミニウム金属製の高耐久かつ放熱性に優れた外装シェルに、ソフトで手触りの良い樹脂製の底面カバーを組み合わせた設計です。
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写真では分かり難いですが、底面の樹脂製カバーはラバー被膜っぽい摩擦感なのでツルツルした卓上でも滑り難くなっています。
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四角形でシャープな印象の強いデザインですが、外周は丸みのある縁取りになっているので、手で握った感触はソフトです。また天面のCrucialロゴから見て上下側面には凹みもあるので指先で持ち上げる時のホールド感も良好です。
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「Crucial X10 Pro Portable SSD 1TB」は外装カバーを上下に貫通する形でストラップホールが設けられています。加えてストラップホール内側にはSSDストレージのアクセスLEDも内蔵しています。
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「Crucial X10 Pro Portable SSD」はIP55の耐水・耐塵性能、および最高2メートルの耐落下性能を備えており、ハードな環境でも安心して持ち運ぶことができます。
Crucial X10 Pro Portable SSD_durability

「Crucial X10 Pro Portable SSD」の製品寸法は縦50mm×横65mm×厚さ10mmです。小型スマートフォンの縦半分程度と非常にコンパクトかつ薄型です。
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「Crucial X10 Pro Portable SSD」の重量は約41~42gです。コンパクトなサイズだけでなく重量も非常に軽く、ポケットに入れていても存在感を感じません。
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「Crucial X10 Pro Portable SSD」の天面ロゴからみて左側面にはUSBケーブルを接続するためのUSB Type-C端子が実装されています。
「Crucial X10 Pro Portable SSD」にはUSB3.2 Gen2x2(USB 20Gbps)に対応したUSB Type-Cケーブルが付属しているのでホスト側にUSB Type-C端子があれば各自でUSBケーブルを用意する必要はありません。
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「Crucial X10 Pro Portable SSD」はUSB3.2 Gen2(USB 10Gbps)など下位規格への互換性もあるので変換アダプタやケーブルを用意すればPCのUSB Type-Aポートでも使用できますが、USB規格の仕様として20Gbpsの通信に対応しているのはUSB Type-Cポートだけなので注意してください。



Crucial X10 Pro Portable SSD 1TBの検証機材と基本仕様

「Crucial X10 Pro Portable SSD 1TB」のベンチマーク測定やファイルコピー性能の検証をする前に、同製品の検証機材や基本仕様について紹介します。

「Crucial X10 Pro Portable SSD 1TB」の各種検証を行う環境としては、PCIE4.0/5.0に対応するAMD Ryzen 9 7950X&GIGABYTE X670E AORUS MASTERなどで構成されているベンチ機を使用しました。構成の詳細は下記テーブルの通りです。
テストベンチ機の構成
CPU AMD Ryzen 9 7950X (レビュー
CPUクーラー Fractal Design Celsius S36 (レビュー
Noctua NF-A12x25 PWM (レビュー
メインメモリ G.Skill Trident Z5 Neo
F5-6000J3038F16GX2-TZ5N
DDR5 16GB×2=32GB (レビュー
マザーボード
GIGABYTE X670E AORUS MASTER
レビュー
ビデオカード PNY GeForce RTX 4090 24GB XLR8
Gaming VERTO EPIC-X RGB OC 3FAN
レビュー
システムストレージ
Samsung SSD 990 PRO 1TB (レビュー
OS Windows 11 Pro 64bit 22H2
電源ユニット Corsair HX1500i 2022 (レビュー
ベンチ板 STREACOM BC1 (レビュー

DSC07770_DxO

システムメモリの検証機材には、Ryzen 7000用OCメモリのスイートスポットとアピールされているメモリ周波数6000MHz/CL30の低レイテンシなメモリOCに対応した「G.Skill Trident Z5 Neo(型番:F5-6000J3038F16GX2-TZ5N)」を使用しています。
G.Skill Trident Z5 NeoシリーズはAMD EXPOのOCプロファイルに対応した製品なので、AMD Ryzen 7000シリーズCPUで高性能なPCを構築するお供としてオススメのOCメモリです。ARGB LEDイルミネーションを搭載したバリエーションモデル G.Skill Trident Z5 Neo RGBもラインナップされています。
「G.Skill Trident Z5 Neo」をレビュー。EXPOで6000MHz/CL30のOCを試す!
G.Skill Trident Z5 Neo


検証機材に使用しているマザーボード GIGABYTE X670E AORUS MASTERのリアI/OにはUSB3.2 Gen2x2(USB4 20Gbps)に対応したUSBポートがあるので、USBモバイルストレージ側の最大帯域がUSB3.2 Gen2やUSB3.0など下方互換で対応できる製品は基本的にこのUBSポートに接続して検証しています。
AMD X670E_USB

「Crucial X10 Pro Portable SSD 1TB」はアウトボックス時点でファイルシステムがexFATにフォーマット済みとなっており、使用可能な空き容量は931GBでした。
Crucial X10 Pro Portable SSD 1TB_CDI

上述の通り「Crucial X10 Pro Portable SSD 1TB」は最初からexFATにフォーマット済みですが、初期状態でアロケーションユニットサイズが4096Bとなっています。

アロケーションユニットサイズが小さい方が物理容量を最大限使用できるのですが、特にランダム性の高い書き込みアクセスにおいて大幅な速度低下が発生する傾向があります。(逆に速くなるケースもあるものの、頻度も程度も小さい)
当サイトのレビューでUSBモバイルストレージを検証する場合、exFAT形式、アロケーションユニットサイズは512KBに統一し、検証前に再フォーマットしています。
Windows11によるフォーマットの既定アロケーションユニットサイズはストレージ容量によって変わるのですが速度重視で2TB容量の既定サイズで統一しています。
allocation unit size


「Crucial X10 Pro Portable SSD 1TB」のSLCキャッシュ構造についても確認してみました。
「Crucial X10 Pro Portable SSD 1TB」はTLC型NANDを採用したSSDなのでSLCキャッシュを超過すると書き込み速度が低下します。
フォーマット直後の状態と空き容量200GBの状態で確認しましたが、「Crucial X10 Pro Portable SSD 1TB」は基本的に70GB程度のSLCキャッシュを確保しており、その範囲内であれば1700~1800MB/s程度の高速な書き込み速度を発揮できます。
SLCキャッシュを超過すると書き込み速度は低下するものの、それでも1200~1300MB/s程度を維持でき、帯域10GbpsのUSB3.2 Gen2の理想性能よりも高速です。
Crucial X10 Pro Portable SSD 1TB_SLC_200GB-Free
Crucial X10 Pro Portable SSD 1TB_SLC_All-Free

「Crucial X10 Pro Portable SSD 1TB」はシンプルにボリューム全体で一貫して読み書き1000MB/s以上の高速アクセスを維持できるので、大容量データを頻繁に書き込む用途でもデータ容量からの所要時間が把握しやすく、使い易いモバイルストレージです。



Crucial X10 Pro Portable SSD 1TBのベンチとコピー性能

続いて本題となる「Crucial X10 Pro Portable SSD 1TB」のファイルコピー性能を検証していきます。

ファイルコピー検証の前に、まずは「Crucial X10 Pro Portable SSD 1TB」の基本的な読み出し性能と書き込み性能を確認するため、CrystalDiskMark8(デフォルト, 8GiB)のベンチマーク結果を見ておきます。
「Crucial X10 Pro Portable SSD 1TB」は公式に発表されている仕様値通り、連続読み出しで2100MB/sというUSB3.2 Gen2x2(USB4 20Gbps)のUSB接続帯域として理想的な速度を発揮します。
書き込み速度のベンチマーク結果は1800MB/s程度となっており、製品スペックの2000MB/sよりも若干低い数値にはなりましたが、Intel/AMD環境の違いや接続するUSBポートでも若干差は出るので、USB3.2 Gen2x2対応製品としては概ね理想的な性能だと思います。
Crucial X10 Pro Portable SSD 1TB_CDM8_1GiB


続いて外付けストレージの性能評価で最重要項目となるファイルコピーにおける読み出し・書き込み性能を実際の写真・動画データを使用して検証していきます。
検証に使用するデータとして、フルサイズミラーレス一眼カメラの写真・動画データを想定して、10GBの動画ファイルが5つ入った約50GBの動画フォルダ、10MB~20MBの画像ファイル 2,000枚弱が入った約30GBの写真フォルダの2種類を使用しています。
Copy-Test-Data_Mobile-Storage


「Crucial X10 Pro Portable SSD 1TB」など各種検証ストレージとSamsung 970 PRO 1TBとの間で50GBの動画ファイル、80GBのゲームフォルダ、各種画像フォルダなどのコピーに要した時間の比較結果は次のようになりました。

まずは動画フォルダ(10GB x5)のコピーについてです。
動画ファイルは1つ1つのファイルがGB単位の大容量なので実際のコピーではCrystalDiskMarkベンチマークでいうと連続読み出し・連続書き込み性能が重要になってきます。

動画フォルダのコピー読み出しにおいて、「Crucial X10 Pro Portable SSD 1TB」によるコピー時間は30秒ほど、読み出し速度は1700MB/s程度です。
実際のファイルコピーでも帯域10GbpsのUSB3.2 Gen2対応SSDと比較して2倍程度高速となっており、USB3.2 Gen2x2接続のモバイルストレージとして理想的な性能です。
Crucial X10 Pro Portable SSD 1TB_copy_1_movie_read
動画フォルダのコピー書き込みにおいて、「Crucial X10 Pro Portable SSD 1TB」によるコピー時間は43秒ほど、書き込み速度は1196MB/s程度です。
CDMベンチで1800MB/s程度になるSLCキャッシュの範囲内に収まるコピー書き込みなので、読み出し同様に1600~1700MB/s程度の速度が出るかと思ったのですが、予想よりは低めでした。AMDチップセットのUSB3.2 Gen2x2コントローラーか、Windowsファイルシステム、exFAT構造の何かしらがボトルネックになっているように思います。
とはいえ「Crucial X10 Pro Portable SSD 1TB」はUSB3.2 Gen2対応SSDよりも1.5倍程度も高速です。
Crucial X10 Pro Portable SSD 1TB_copy_2_movie_write


続いて写真フォルダ(30GB Files:~2,000)のコピーについてです。
画像ファイル1つ1つは先の動画ファイル1つに比べると大幅に小さいですが、高解像度なミラーレス1眼カメラで撮影したJPEG撮って出し画像の場合、1枚が10~20MB程度なのでやはりCrystalDiskMarkベンチマークでいうと連続読み出し・連続書き込み性能が重要になってきます。

写真フォルダのコピー読み出しにおいて、「Crucial X10 Pro Portable SSD 1TB」によるコピー時間は20秒ほど、読み出し速度は1542MB/s程度です。
ファイル数が多いもののほぼシーケンシャル読み出し的なアクセスなので、先の動画フォルダの読み出しコピー同様にUSB3.2 Gen2対応SSDに対して2倍程度も高速で、USB3.2 Gen2x2接続のモバイルストレージとして理想的な性能です。
Crucial X10 Pro Portable SSD 1TB_copy_3_Photo_read
写真フォルダのコピー書き込みにおいて、「Crucial X10 Pro Portable SSD 1TB」によるコピー時間は29.1秒ほど、書き込み速度は1059MB/s程度です。
やはり読み出しに比べるとスケーリングは鈍るものの、それでもUSB3.2 Gen2対応SSDと比較して1.5倍程度も高速にコピーできます。
Crucial X10 Pro Portable SSD 1TB_copy_4_Photo_write



Crucial X10 Pro Portable SSD 1TBのレビューまとめ

最後に「Crucial X10 Pro Portable SSD 1TB」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。

良いところ
  • USB3.2 Gen2x2で理想的な、連続読み出し2100MB/s
  • 外部電源不要なUSB端子からのバスパワー駆動
  • 65mm×50mmのコンパクトサイズかつ、42g程度と非常に軽量
  • PlayStation 5やXbox Series X/Sの外付けストレージとして使用すれば、
    ネイティブタイトルのバックアップ先や後方互換タイトルのインストール先にできる
  • PS4などHDD内蔵ゲーム機ならゲームロード時間を最大で半分に短縮
悪いところor注意点
  • USBフラッシュメモリと比べるとサイズは大きい
  • USB Type-Aポートと接続するには別途、変換アダプタ等が必要
  • TLC型SSDなのでSLCキャッシュ超過後は書き込み速度が低下

「Crucial X10 Pro Portable SSD 1TB」はNVMe SSD相当の内部SSDを帯域20Gbpsの高速規格USB3.2 Gen2x2に変換するタイプのUSB外付けSSDです。
基礎的なベンチマークでは読み出しで2100MB/s程度という
帯域20GbpsのUSBモバイルストレージとしては理想的なアクセススピードを発揮し、実際のファイルコピーでも帯域10GbpsのUSB3.2 Gen2対応製品と比較して1.5~2.0倍高速にコピーできます。

65mm×50mm(2.5インチやM.2 2280といった既存のSSDを流用する形では実現できない小ささ)という指で摘まめるコンパクトサイズながら最大4TBという大容量を実現しているところも大きな魅力です。


「Crucial X10 Pro Portable SSD 1TB」はTLC型NANDを採用したSSDなのでSLCキャッシュを超過すると書き込み速度が低下します。
70GB程度のSLCキャッシュを超過すると書き込み速度は低下するものの、それでも1200~1300MB/s程度を維持でき、帯域10GbpsのUSB3.2 Gen2の理想性能よりも高速です。
シンプルにボリューム全体で一貫して読み書き1000MB/s以上の高速アクセスを維持できるので、大容量データを頻繁に書き込む用途でもデータ容量からの所要時間が把握しやすく、使い易いモバイルストレージです。


「Crucial X10 Pro Portable SSD 1TB」はコンソールゲーム機の拡張ストレージとしても使用できます。
最新ゲーム機のPlayStation 5やXbox Series X/Sではネイティブ対応タイトルの起動には非対応なものの、内蔵SSDやM.2拡張ストレージが満杯になった時にネイティブ対応タイトルのコピーインストール用バックアップ先としては使用できますし、後方互換タイトルであれば起動も可能です。

ゲームのインストール先としてUSB3.2 Gen2x2対応SSDを使用するのはオーバースペック感はありますが、プレイ動画(ビデオクリップ)を頻繁に録画して、PCで編集、YouTube等にアップロードする、みたいな使い方であれば、安定して高速に書き込みでき、PCへは20Gbpsの高速帯域でコピーできるので「Crucial X10 Pro Portable SSD」は最適だと思います。


以上、「Crucial X10 Pro Portable SSD 1TB」のレビューでした。
Crucial X10 Pro Portable SSD 1TB



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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)



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