G.Skill Ripjaws S5


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ヒートシンク搭載ながら全高33mmのロープロファイルなDDR5メモリキット G.Skill Ripjaws S5シリーズから、Intel XMP3.0による5200MHzのメモリOCに対応する16GB×2枚組み=32GBのメモリキット「G.Skill Ripjaws S5(型番:F5-5200U4040A16GX2-RS5K)」をレビューします。
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製品公式ページ:https://www.gskill.com/product/165/377/1635819567/F5-5200U4040A16GX2-RS5K


G.Skill Ripjaws S5 DDR5
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G.Skill Ripjaws S5 レビュー目次


1.G.Skill Ripjaws S5の外観

2.メモリOC検証機材、メモリOCの基本と手順

3.G.Skill Ripjaws S5のメモリOCを試す

4.G.Skill Ripjaws S5のレビューまとめ


---【注意】--------------------------
メモリOCで有名なXMPプロファイルは「インテル エクストリーム・メモリー・プロファイル」の略称でありIntelの策定した規格なので、AMD Ryzen/Ryzen Threadripper環境において”XMPでOCする”等の表現をするのは厳密には正しくありません。
ただしXMPプロファイルに収録されたメモリ周波数とタイミングの設定値からAMD Ryzen環境に合わせたメモリOCプロファイルを自動生成する機能として、「ASUS D.O.C.P」や「MSI A-XMP」などが各社マザーボードのBIOS上に機能として用意されているので、AMD製CPU環境においてもXMPプロファイルを流用したメモリOCを当記事中では便宜上細かいことを気にせずに”XMPを使用したOC”などXMPとして表記します。
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【機材協力:G.Skill 国内正規代理店 リンクスインターナショナル】



G.Skill Ripjaws S5の外観

まず最初に「G.Skill Ripjaws S5」の外観をチェックしていきます。
「G.Skill Ripjaws S5」はブリスターパックの簡易梱包となっています。
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今回レビューするサンプル機(型番:F5-5200U4040A16GX2-RS5K)は16GB×2枚組み32GB容量のメモリキットなので、ブリスターパックに2枚のメモリが収められています。
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「G.Skill Ripjaws S5」は、光沢のないマットなブラックカラーの塗装が施されたヒートシンクを標準で搭載したOCメモリです。
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ヒートシンク搭載ながら、全高35mmのロープロファイル設計となっており、大型空冷CPUクーラーとも高い互換性があります。
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「G.Skill Ripjaws S5」の天面中央にはG.Skillのブランドロゴが描かれています。
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「G.Skill Ripjaws S5」はヒートシンク搭載ながら、全高35mmのロープロファイル設計となっており、大型空冷CPUクーラーとも高い互換性があります。
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ヒートシンクなしのDDR5メモリと比べると「G.Skill Ripjaws S5」の全高は約+1.8mmでした。
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「G.Skill Ripjaws S5」を実際にマザーボードメモリスロットに装着するとこんな感じになります。
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メモリOC検証機材、メモリOCの基本と手順

「G.Skill Ripjaws S5」の定格動作やXMP/手動設定を使用したオーバークロックの検証を行う前に、検証機材の紹介と、メモリOCの基本・手順についての説明をしておきます。

「G.Skill Ripjaws S5」の検証を行う環境としては、Core i9 12900K&Z690マザーボードで構成される検証機を用意しました。
テストベンチ機の構成
CPU
Intel Core i9 12900K
レビュー
-
M/B MSI MEG Z690 UNIFY
レビュー
-
CPUクーラー Fractal Design Celsius S36
レビュー
Noctua NF-A12x25 PWM
レビュー
-
グラフィックボード
MSI GeForce GT 1030 2GH LP OC
ファンレス (レビュー
システム
ストレージ
Samsung SSD 980 PRO 500GB (レビュー
OS Windows 11 Home 64bit
電源ユニット
Corsair HX1200i (レビュー
ベンチ板 STREACOM BC1 (レビュー


ベンチ機のシステムストレージには「Samsung SSD 980 PRO 500GB」を使用しています。Samsung SSD 980 PROは、PCIE4.0対応によって連続アクセススピードを最大で2倍に飛躍させただけでなく、ランダム性能の向上によってSSD実用性能においても前世代970 PROから大幅な向上を果たし、PCIE4.0アーリーアダプターなPhison PS5016-E16採用リファレンスSSDよりも高速なので、これからPCIE4.0対応プラットフォームの自作PCを組むなら、システム/データ用ストレージとして非常にオススメな製品です。
「Samsung SSD 980 PRO 1TB」をレビュー。堂々の最速更新
Samsung SSD 980 PRO 1TB



メモリについては必要な容量(現在のゲーミングデスクトップPCなら16~32GBあれば十分)さえ満たせば、OCによる性能の向上はCPUやGPUのOCに比べると実感しにくい部類である、というのがIntel環境における通説でした。そのため管理人も一口にOCメモリと言っても性能向上を狙うよりはオシャレなヒートシンク目当てに自作PCの装飾的な感覚で購入するのが個人的にはオススメな買い方だと思っていました。

しかしながらAMD RyzenおよびAMD Ryzen Threadripper環境では、『Infinity FabricというCPU内外のコンポーネントを相互接続するインターコネクトの動作周波数がメモリ周波数に同期する』という構造上、メモリ周波数がエンコードや3Dゲームを含めた総合的なパフォーマンスに大きく影響することが知られています。
またIntel環境においても144FPS~240FPSのハイフレームレートなPCゲーミングではCPUボトルネックの緩和にメモリ周波数のOCが効いてきます。

OCメモリの選び方や具体的なオーバークロックの設定方法については、こちらの記事を参考にしてください。
【できる!メモリOC】 OCメモリの選び方から設定まで完全解説
【できる!メモリOC】 OCメモリの選び方から設定まで完全解説



G.Skill Ripjaws S5のメモリOCを試す

「G.Skill Ripjaws S5(型番:F5-5200U4040A16GX2-RS5K)」をIntel第12世代Core&Z690マザーボードの検証機材にセットアップしてメモリオーバークロックの動作検証を行っていきます。

G.Skill Ripjaws S5シリーズにはメモリ周波数、枚数、容量などスペックに応じて多種多様なモデルがラインナップされています。
なおOCプロファイル(XMP)についてはあくまでメーカーによる”動作確認済み”の選別品であって”動作保証ではない”ので注意してください。
マザーボードやCPUとの相性によってはXMPプロファイル通りに動作しない場合もあります。メーカー製品公式ページでは型番ごとにQVL(Qualified Vendor's List)として組み合わせ使用が推奨されるマザーボード/プラットフォームもリストアップされているのでG.Skill Ripjaws S5シリーズのOCメモリの購入前にはそちらも合わせて参考にしてください。
製品公式ページ:https://www.gskill.com/products/1/165/377/Ripjaws-S5

ちなみにG.SkillのOCメモリにはBIOSからマニュアル設定もしくはXMPプロファイルでOCして故障したとしても、焼損・破損がなければ無期限に新品と交換可能という非常に手厚い保証があるのでメモリのオーバークロックを安心して行えます。保証期間も基本的に無期限の永久保証です。
G.Skill製メモリモジュール 保証規定 (リンクスインターナショナル)--------
正しい使用方法に従った上で製品が正常に動作しなかった場合、かつ、保証期間内と認められた場合に限り無償修理対応を致します。保証の対象は製品単体及び製品の付属品までとなります。

G.Skillメモリについては、マザーボードBIOS(UEFI)でIntel XMPプロファイルの適用、及び動作クロック・タイミングや駆動電圧の変更などに起因する故障で、かつ、製品に焼損・破損等がみられない場合においては保証対象となります。保証期間内であっても次の項目に該当する場合は保証対象外となります。
--(https://www.links.co.jp/support/gskill/)--------
G.Skill Trident Z Neo F4-3600C16Q-64GTZN review_05784_DxO


OCプロファイルによるメモリ周波数5200MHz/メモリタイミングCL40のオーバークロックに対応する16GB×2=32GBメモリキット「G.Skill Ripjaws S5(型番:F5-5200U4040A16GX2-RS5K)」については、Micron製メモリモジュールが採用されていました。
F5-5200U4040A16GX2-RS5K_spec
(製品型番およびスペックはそのままでも、メモリモジュールについてはロットやバージョンで変更される可能性があります。)


前置きはこの辺りにして「G.Skill Ripjaws S5」を使用し、メモリOCを実践していきます。
まずはIntelのメインストリーム向けCPUである第12世代Core-Sの16コア24スレッドモデルCore i9 12900KとZ690マザーボードの環境で「G.Skill Ripjaws S5」のOCプロファイルによるOCを実践してみました。Intel Z690マザーボードにはMSI MEG Z690 UNIFYを使用しています。
G.Skill Ripjaws S5 DDR5 review_00915_DxO

MSI MEG Z690 UNIFYの環境では、XMPプロファイルを適用するだけで16GB×2枚組み32GBで5200MHz/CL40のメモリOCが安定動作しました。
Intel第12世代CPUでDDR5メモリを使用した場合、IMC周波数はGear2もしくはGear4で動作しますが、今回のOC検証ではAuto設定のままでもIMC周波数は2:1で同期するGear2でした。
F5-5200U4040A16GX2-RS5K_5200_C40_ramtest

続いて手動設定による「G.Skill Ripjaws S5 DDR5」のOCも試してみました。
MSI製マザーボードにはMemory Try It!というMSIラボで最適化されたメモリ周波数&タイミングのプロファイルを適用できる機能があるのですが、これで「5600MHz/CL42」のプロファイルを適用し、「CPU VDDQ:1.350V」、「tCWL:42」「tCCD:10」「tCCD_L:16」等の設定を追加すると、メモリ周波数を5600MHz、メモリタイミング:42-42-42-84-CR2で安定動作が確認できました。
F5-5200U4040A16GX2-RS5K_5600_C42_ramtest
ただし、Memory Try It!を使用せずに、メモリ周波数5600MHzやCL42といった設定を適用してもメモリストレステストでエラーが出てしまいました。Memory Try It!でプロファイルを適用した場合と、完全手動設定の時とで、何かしらAuto設定が異なるようです。
汎用性のあるOC検証にはなりませんでしたが、Micron製DDR5メモリモジュールの「G.Skill Ripjaws S5」でも上手くメモリ設定を行えばメモリ周波数5600MHzを狙えるという一例にはなったと思います。
F5-5200U4040A16GX2-RS5K_5600_C42_BIOS



G.Skill Ripjaws S5のレビューまとめ

最後に「G.Skill Ripjaws S5(型番:F5-5200U4040A16GX2-RS5K)」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。

良いところ
  • ヒートシンク搭載ながら全高33mmで大型空冷クーラーとも高い互換性
  • 簡単にメモリのOCが可能なXMP3.0プロファイルを収録
  • 5つのうち2つのプロファイルはユーザーが自由に書き換え可能
  • Intel第12世代CPU環境でXMPによって5200MHz/CL40が正常動作
  • Intel第12世代CPU環境で手動OCによって5600MHz/CL42が正常動作
  • 焼損・破損がなければメモリOCで故障しても無期限に新品と交換可能な保証
     (https://www.links.co.jp/support/gskill/)
悪いところor注意点
  • 2021年11月現在、DDR5メモリ一般に極端に品薄で、容量単価もDDR4より高い

「G.Skill Ripjaws S5」の検証ではメーカー動作確認済みのOCプロファイルを使用することによって、Intel第12世代Core-S&Z690マザーボード環境においてメモリ周波数5200MHz/CL40のオーバークロックが手軽に行え、安定動作が確認できました。

「G.Skill Ripjaws S5」にはMicron製DDR5メモリモジュールが採用されていますが、MSI MEG Z690 UNIFYの環境ではMemory Try It!というMSI製マザーボードの機能をベースにいくつか追加の設定を行うことでメモリ周波数5600MHzも安定動作が確認できました。
5400MHzならメモリ周波数&主要タイミング、メモリ電圧だけのカジュアル設定でも安定するので、各自でOCする余地も多少ありそうです。

「G.Skill Ripjaws S5」はXMPによるOC対応かつメモリヒートシンク搭載ですが、全高33mmのロープロファイル設計なので、大型空冷CPUクーラー環境と互換性が高いところも魅力です。

以上、「G.Skill Ripjaws S5」のレビューでした。
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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)



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