最大で読み出し300MB/s、書き込み260MB/sに達するUHS-II規格に対応したハイエンドSDXCカード「Lexar Professional 2000x SDHC/SDXC UHS-II カード 256GB（型番：LSD2000256G-BNNNJ）」をレビューします。



製品公式ページ：https://www.lexar.com/ja/product/lexar-professional-2000x-sdhc-sdxc-uhs-ii-cards-gold-series/

Lexar Professional 2000x SDカードについて

まずは「Lexar Professional 2000x SDカード」の製品実物をチェックしていきます。なお今回のサンプル機はLexarよりご提供頂きました。



「Lexar Professional 2000x SDカード」はSDカード本体、プラスチック製のガワは黒色です。表面中央に貼られたシールは黒色と光沢のある金色の組み合わせで高級感があります。


「Lexar Professional 2000x SDカード」は最新のUHS-II接続規格に対応したSDカードなので、現在一般的なUHS-I接続規格のSDカードと比較すると背面端子に2列目が加わっています。
上端の一列目はUHS-IIとUHS-Iで共通なのを見ての通り、UHS-II接続規格に非対応な機器でもUHS-I接続規格に対応したSDカードとして使用できます。

正面から見て左端中央のやや上寄りには書き込みロックのスライドスイッチがあります。


「Lexar Professional 2000x SDカード」は接続規格（物理インターフェース）としてUHS-IIに対応、性能指標のビデオスピードクラスは安定して90MB/s以上の書き込みが可能な”V90”を取得しており、4K/8Kの超高解像度なビデオ録画に最適なSDカードです。

「Lexar Professional 2000x SDカード」は、耐熱性、耐衝撃性、耐振動性、およびX線耐性を備えており耐久性と信頼性が高く、国内正規代理店を介した正規取り扱い品には”無期限保証”が提供されています。

Lexar製SDXC UHS-II対応カードリーダーについて

Lexarからは今回レビューするLexar Professional 2000xのようなSDXC UHS-IIカードに対応するUSB接続カードリーダーとして「Lexar Professional 3-in-1マルチカード USB3.1 リーダー （型番：LRW500URB）」が発売されています。
「Lexar LRW500URB」は紙製パッケージを開くと、プラスチック製スペーサーのカードリーダー本体が収めれていました。スペーサーの裏側にはUSBケーブルが収納されていました。


「Lexar LRW500URB」の内容品はカードリーダー本体とUSB Type-A to Type-Cケーブルのみと非常にシンプルです。


「Lexar LRW500URB」のカードリーダー本体をチェックしていきます。
「Lexar LRW500URB」は中央のLexarロゴを正しい向きに見て、半球を逆三角形に、さらに角を切り落とした六角形の形状です。

底面には外周形状に沿って逆三角形のゴム足が貼り付けられています。

「Lexar LRW500URB」の本体サイズは、横幅80.0mm×奥行89.2mm×厚み21.5mmです。重量は99gとなっており、手で持ってみるとサイズの割にズッシリとした重さを感じます。


Lexarロゴから見て左下方向の断面には、通常サイズのSDカードスロットとMicroSDカードスロットが並んでいます。

Lexarロゴから見て右下方向の断面には、CompactFlash（Type I, Type II UDMA 7）のメモリーカードスロットが実装されています。

Lexarロゴから見て上方向（奥）の断面には、PCと接続するためのUSB Type-Cポートが実装されています。
「Lexar LRW500URB」にはSDXC UHS-IIを含め3種類のメモリスロットが実装されており、USB3.2 Gen2帯域の最大10Gbps（約1200MB/s）で同時に読み書きが可能です。

Lexar Professional 2000x SDXC UHS-II の性能を比較検証

「Lexar Professional 2000x SDXC UHS-II 256GB」の性能をIOベンチマークや、ミラーレス一眼カメラを使用した実用シーンで検証していきます。

「Lexar Professional 2000x SDXC UHS-II 256GB」はアウトボックス時点で、exFATのファイルシステムでフォーマット済み、使用可能な空き容量は233GBでした。


まずはPC向けSSD同様にSDカードでも定番のベンチマークCrystalDiskMark8を使用して、「Lexar Professional 2000x SDXC UHS-II 256GB」の性能をチェックしてみます。
PCとの接続には上で紹介したUHS-II対応SDカードリーダー「Lexar LRW500URB」に加えて、UHS-I対応SDXCカードリーダー「Elecom MR3-K012BK」、最新規格UHS-IIに対応したSDカードリーダー「Kingston MobileLite Plus UHS-II SD Card Reader」、CFexpress Type Aカードにも対応する「ProGrade Digital CFexpress Type A and SDXC UHS-II Dual-Slot Card Reader」などを使用しています。


「Lexar Professional 2000x SDXC UHS-II 256GB」はUHS-IIに対応したSDXCカードですが下位互換性があるので、一般的なUHS-I対応SDXCカードリーダーでも問題なく使用できます。
UHS-I対応SDXCカードリーダーと組み合わせた場合、連続読み出しと連続書き込みは90MB/s前後となっており、UHS-I規格のSDXCカードとしては理想的な数字です。


以上のようにUHS-I接続規格に対応する既存の環境でも下位互換でUHS-I接続規格に対応したSDカードとして使用できますが、「Lexar Professional 2000x SDXC UHS-II 256GB」はUHS-II接続規格に対応したカメラやSDカードリーダーと組み合わせることで最大で読み出し300MB/s、書き込み250MB/sの高速アクセスを発揮できます。

続いてUHS-II接続規格に対応したSDカードリーダー「Lexar LRW500URB」を使用してCrystalDiskMark8を実行してみました。

「Lexar Professional 2000x SDXC UHS-II 256GB」は連続読み出しで280MB/s、連続書き込みで250MB/sというUHS-II対応SDXCカードとして理想的な性能を発揮しました。

同じくUHS-II接続規格に対応したProGrade製SDカードリーダーを組み合わせると、同程度の読み書き速度でした。

同じくUHS-II接続規格に対応したKingston製SDカードリーダーを組み合わせると、連続性能が若干下がる代わりに4Kランダム性能が高めの数値になりました。


メモリカードリーダーでPCに接続したSDカードのCrystalDiskMarkスコアは、組み合わせるSDカードリーダーだけでなく、PC（マザーボード）のUSB端子でも上下するので環境に依るところも大きいのですが、今回の検証結果的には「Lexar Professional 2000x SDXC UHS-II 256GB」は同社製UHS-II対応SDXCメモリカードリーダー「Lexar LRW500URB」と組み合わせるのが良さそうです。



続いてIOベンチではなく、もうちょっと実用寄りな検証結果をご紹介していきます。
検証にはSDXC UHS-Iに対応するフルサイズミラーレス一眼カメラ「Sony α1」を使用します。




「Sony α1」や「Sony α7S III」のように4K以上の超高解像度や120FPS以上のハイフレームレートで動画撮影が可能なデジタル一眼カメラでは安定して動画撮影ができるように、SDカードのVideo Speed ClassやCFexpressが策定する動画向け性能指標 VPG（ビデオパフォーマンスギャランティ）によって設定可能な画質モードに制限がかかります。

Sony α1の各記録方式における対応メモリーカードの詳細は公式サポートページを参照してもらうとして、今回レビューする「Lexar Professional 2000x SDXC UHS-II」はVideo Speed ClassのV90に対応しているので、Sony α1と組み合わせた場合、XAVC S-I 4K形式による4K/60p（600Mbps）の動画撮影が可能です。



実用的な性能の検証として、フルサイズのミラーレス一眼カメラ Sony α1のJPEG保存（50M, X.FINE）、最速30枚/秒のHi+モードで連写を行い、「Lexar Professional 2000x SDXC UHS-II 256GB」がどれくらい速く写真保存を完了できるか比較してみました。

Sony α1で撮影する対象は当然同じ、各SDカードはフォーマット直後の状態で連写をスタートしています。連写で撮影する枚数は200枚になるよう揃えました。合計容量は5GB程度でした。


動画を見ての通り、UHS-I接続規格のSDXCカードはバッファ超過で連写速度が落ちるまでに撮影できる枚数が120枚前後に対し、「Lexar Professional 2000x SDXC UHS-II 256GB」ならさらに20枚以上も撮影できます。計200枚の撮影もしくは保存が完了するまでの時間は3分の1以下です。
またUHS-IのSDXCカードだとバッファ超過後は2～3枚/秒ですが、「Lexar Professional 2000x SDXC UHS-II 256GB」はバッファ超過後も8～9枚/秒で連写ができています。





スチルの連写は10枚以下、動画はフルHDがメインということであれば、価格もこなれているUHS-I規格のSDXCカードがコストパフォーマンス面で優秀ですが、数十枚以上の連写をしたい、4K/8Kなど超高解像度の動画撮影をしたいということならUHS-II接続規格の「Lexar Professional 2000x SDXC UHS-II」はオススメです。

以上、「Lexar Professional 2000x SDXC UHS-II 256GB」のレビューでした。




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UHS-II規格に対応したプロフェッショナル向けSDXCカード「Lexar Professional 2000x SDXC UHS-II 256GB」をレビュー。
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— 自作とゲームと趣味の日々 (@jisakuhibi) May 7, 2022

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