Sony α7C II


スポンサードリンク




APS-Cサイズ機のようなコンパクトサイズに、有効約3300万画素のフルサイズ裏面照射型CMOSイメージセンサーなどα7 IVと同等スペックを詰め込んだフルサイズミラーレス一眼カメラ「Sony α7C II(型番:ILCE-7CM2)」をレビューします。
DSC02503_DxO


製品公式ページ:https://www.sony.jp/ichigan/products/ILCE-7CM2/

Sony α7C II_kv





Sony α7C II レビュー目次


1.Sony α7C IIの外観や機能について
2.Sony α7C IIは画質調整機能が豊富に


3.Sony α7C IIの付属レンズ SEL2860について

4.Sony α7C IIの作例 【後日更新予定】

5.Sony α7C IIのレビューまとめ



Sony α7C IIの外観や機能について

「Sony α7C II」は20万円超の高価なカメラですがパッケージ自体は化粧箱などではなくカラープリントの段ボール箱でシンプルです。
DSC02499_DxO
蓋を開くと保証書類があり、その下にはカメラ本体と付属レンズ(レンズキットの場合)、その他の付属品が収められています。
DSC02500_DxO-horz
「Sony α7C II」にはカメラ本体と付属レンズ以外にバッテリー、ネックストラップが付属しています。
α7Cに付属していたUSB Type-CケーブルとACアダプタはないので、USB Type-Cで充電する方法は各自で用意する必要があります。
DSC02502_DxO
「Sony α7C II」のバッテリーはαシリーズカメラの中でも最新かつ上位に位置する製品に採用されるNP-FZ100です。NP-FW50と比較して2倍以上のバッテリー容量実現した大容量バッテリーです。
Sony a7C reivew_07800_DxO-horz

「Sony α7C II」の外観はザラツキのあるシボ処理の黒色塗装、いかにも一眼カメラといった出で立ちです。カメラ筐体には車や航空機に採用されているモノコック構造を採用し、これにより堅牢性を担保しながらも、ボディの小型化と軽量化を実現しています。
DSC02514_DxO
DSC02516_DxO
DSC02517_DxO
DSC02518_DxO

「Sony α7C II」の最大の特長は、α7シリーズの最新スタンダードモデル α7 IVと同等スペックとなる有効約3300万画素の35mmフルサイズ裏面照射型CMOSイメージセンサー Exmor R(エクスモア アール)を搭載しているところです。
前モデルα7Cを始めとしてフルサイズセンサーでは6000×4000程度の24メガピクセルが一般的ですが、「Sony α7C II」は7008×4672の約33メガピクセルの高精細なスチル撮影に対応しています。
DSC02542_DxO
Sony製ミラーレス一眼には、コンパクトデジタルカメラRX100シリーズに搭載されている1型センサーと比較して、3倍以上のサイズのAPS-Cと、さらに2倍を超え7倍以上のサイズのフルサイズの2種類のサイズのイメージセンサーを採用したミラーレス一眼カメラがあります。スマートフォンに採用されることの多い1/2.3型センサーと比較するとフルサイズは30倍もの面積があります。
センサーサイズの違いによる画質や写真表現の違いについてはSonyの公式ページでも紹介されているのでこちらを参照してみてください。
Full-Size-Image-Sensor

「Sony α7C II」は3300万画素の高解像度化に加えて、最新の画像処理エンジンBIONZ XRが採用されているので、静止画撮影においてHDR画像フォーマット HEIFの保存にも対応しています。
Sony α7C II_UI_Stil_HDR (1)
Sony α7C II_UI_Stil_HDR (2)
微妙な不満点として、FnメニューやカスタムボタンにJPEG/HEIF切り替えを割り当てできないのが少々気になりました。今後のファームウェアアップデートで追加して欲しいところ。
Sony α7C II_UI_Custom_no-HEIF

あとセンサー周りについて、「Sony α7C II」は電源オフ時にシャッターを閉じる機能も追加されています。レンズ交換の際にゴミやほこりがイメージセンサーに付着し難くなります。
DSC02543_DxO
電源オフ時シャッター機能は標準ではオフになっています。「セットアップ - セットアップオプション - アンチダスト機能」の順番にアクセスすると設定項目が表示されます。
Sony α7C II_UI_anti-dust (1)
Sony α7C II_UI_anti-dust (2)

「Sony α7C II」はというと、光学式ボディ内手ブレ補正機構搭載のフルサイズセンサー搭載デジタル一眼カメラながら、幅124.0mm×奥行63.4mm×高さ71.1mmのコンパクトサイズです。
DSC02519_DxO
DSC02520_DxO
「Sony α7C II」のコンパクト筐体のために開発され、レンズキットで標準付属となるズームレンズ FE 28-60mm F4-5.6(SEL2860)を組み合わせて、フルサイズ標準モデルα7 IV(SEL2870を装着)と比較すると、質量はコンパクトデジタルカメラ1台に相当する300g程度も軽量に、奥行は50mm短くなります。
Sony α7C II_size

「Sony α7C II」のカメラ筐体(トップカバー、フロントカバー、リアカバー)には軽量かつ剛性の高いマグネシウム合金が採用され、高い堅牢性と軽量化を両立しています。
Sony α7C II_mag
主要な操作ボタンやダイヤルのシーリング構造、各キャビネット部品のあわせ目を凹凸にすることで2重構造化が施されています。その他にもボディ全体にわたりシーリングを効果的に施し、水滴やほこりが浸入しにくい防塵・防滴に配慮した設計により、屋外の厳しい撮影環境での使用にも耐えられるようになっています。
Sony α7C II_DMR


サイズの話はこの辺りにして「Sony α7C II」の機能の話に戻りますが、ボタン類は筐体の右側の天面と背面にまとめられています。α7 IVなど標準サイズのα7シリーズと比較するとカスタムボタンの数が減っていますが、カメラ操作上は十分な数のボタン・ホイールが配置されていると思います。
ただしSony αシリーズ一般に、各種操作で戻るボタンとしても使用するので操作することも多いMenuボタンがディスプレイの真上、カメラ中央という親指が届きにくい場所にあるのが少し操作し難く感じます。
あと「Sony α7C II」はホイールの回転がちょっと固めな気がします。使っているうちに柔らかくなるとか、個体差かもしれませんが。
DSC02521_DxO-tile
「Sony α7C II」は前モデルα7Cと比較して、メニューボタンとダイヤルの中間にカスタムボタン(C1)が追加されていることに加えて、前方、グリップの人差し指部分にダイヤルが追加されています。
またモードダイヤルの仕様も変更されており、モードダイヤルとは分離して新たに3段階レバー式の静止画/動画/S&Q切換ダイヤルが追加されています。
DSC02525_DxO-tile
ダイヤルやボタンに割り当てる機能は非常に高い自由度で任意に設定できます。
Sony α7C II_UI_Custom (1)
Sony α7C II_UI_Custom (2)
Sony α7C II_UI_Custom (3)
Sony α7C II_UI_Custom (4)
Sony α7C II_UI_Custom (5)
Sony α7C II_UI_Custom (6)

I/O関連は本体左側面にまとめられており、上方向へ蓋を開く上段にはマイク用ステレオ入力3.5mmジャックとデータ通信・充電用のUSB3.1 Gen1 Type-Cポート、前方へ開く中段にはUHS-II対応SDXCカードスロット、そして同じく前方へ蓋を開く下段には、MicroHDMIビデオ出力とヘッドホン用ステレオ出力3.5mmジャックがあります。
DSC02527_DxO-tile

最新α7シリーズでは2つのメモリカードスロットを搭載する製品が多いですが、コンパクトな「Sony α7C II」ではサイズとの兼ね合いもあり、その部分がカットされています。
あとSDカードスロットのみ蓋の中央にあるスライドロックで開閉する構造なのですが、スライドロックにバネ仕掛けがなく、蓋を締めるだけでは蓋が固定されず、勝手に開いてしまうところは不便に感じました。似た構造のバッテリーボックスの蓋はバネ仕掛けで勝手にロックされるので違和感が。

あと地味なところで「Sony α7C II」ではSDカードの挿入向きがα7Cとは逆向きになり、背面モニタの方からSDカードのラベルが見える方向で挿入するようになっています。
DSC02528_DxOs
SDXCカードについてはUHS-IIにこだわらないのであれば、UHS-Iの「Samsung SDXCカード EVO Plus」や「Samsung SDXCカード PRO Plus」がオススメです。
読み書き性能は国内ユーザー間でも定評のあるSanDisk製品と遜色ありませんし、国内正規代理店を介して10年間の正規保証もちゃんと提供されています。詳しくはレビュー記事をご参照ください。




「Sony α7C II」は端子が標準サイズではなくMicroサイズではあるものの、4K/60FPSのビデオ出力に対応したHDMI2.0ビデオ出力も搭載しています。
DSC02529_DxO
HDMI出力とメモリカードへの4K動画の同時録画に加えて、HDMI出力単体であれば4K/60p 10bit(YCbCr 4:2:2 )の出力にも対応します。
Sony α7C II_UI_HDMI (1)
Sony α7C II_UI_HDMI (2)
Sony α7C II_UI_HDMI (3)

「Sony α7C II」の天面にはホットシューがあるので、外部フラッシュやデジタル接続の外部マイクなどを増設できます。
DSC02531_DxO
あと細かいところですが、α7Cでは遊びが大きくてカチャカチャしていた側面のストラップホールは、「Sony α7C II」では摩擦で動きにくく、音が鳴り難い仕様に変わっています。
DSC02526_DxO

底面の右側、ちょうど握り部分にはバッテリー収納スペースがあります。中央のスライドでロックを解除して開く構造です。こちらにはバネ仕掛けがあって蓋を閉じるだけでロックされます。
DSC02532_DxO-tile
三脚固定等に使用する1/4ネジ穴とバッテリーボックスの蓋のヒンジとの距離は40mm程度あります。
DSC02534_DxO
カメラによっては三脚を使うと、正確にはクイックリリースプレートでバッテリーの蓋が塞がってしまい、バッテリー交換が面倒だったりするのですが、「Sony α7C II」は十分な間隔があるのでそのままバッテリーを交換できます。
DSC02535_DxO

「Sony α7C II」の背面ディスプレイは3.0インチ液晶パネルとなっており、α7 IVやZV-E1といった最新機種と同じサイズ&解像度です。ディスプレイの可動構造は近年流行りな自撮りしやすいバリアングル方式です。
DSC02539_DxO
「Sony α7C II」のディスプレイはα7 IVやVLOGCAM ZV-E1と同じサイズなので、これらに対応した液晶保護ガラスや保護フィルムを使用できます。α7Cからディスプレイサイズが変わっていて、従来サイズの液晶保護ガラスは「Sony α7C II」に使用できないので注意してください。
筆者が10年来愛用しているクロスフォレストからも2023年12月に対応サイズが発売されたのでレビュー記事を公開中です。Kenko KARITES(カリテス)のレビューもあるので、α7C IIやα7 IV用の液晶保護ガラスとして検討している人はご参考に。




RX100M5からα7Cに変えた当初、センサー光軸から大きくズレるバリアングル方式は水平や角度のズレが分かり難いというか違和感がありましたが、使っているうちに慣れてきました。というかバリアングル方式に慣れてしまうと可動域の狭さからチルト方式が不便に感じるようになりました。
DSC02536_DxO
α7Cでは充電でUSBポートを使用していたり、左側面のIOカバーを開いているとバリアングルの可動域に干渉しやすかったのですが、「Sony α7C II」ではかなり解消されています。。
DSC02557_DxO-tile
ディスプレイを裏に向けると背面は本体のようなシボ塗装の金属カバーになっていて頑丈、ディスプレイを保護できるので、持ち運びで安心なところもバリアングル構造のメリットです。
DSC02537_DxO
ちなみにディスプレイ解像度はα7Cの92万ピクセル(≒1108×832)から「Sony α7C II」では103万ピクセル(≒1248×832)で若干ですが高解像度化しています。
対角インチ数は3インチで共通していますが、α7Cなど従来のα7シリーズが4:3アスペクト比に対して、「Sony α7C II」やα7 IVなどの最新機種はセンサーサイズと同じ3:2アスペクトです。
DSC02418_DxO
DSC02419_DxO
従来機種にあったディスプレイ下端の黒帯部分が無くなって、ステータス表示UIも変更されていますが、プレビュー画面の表示領域自体(黒帯を除く)は物理的にも僅かながら大きくなっています。
DSC02419_DxOs

また「Sony α7C II」の背面モニタ使用時のピント拡大倍率は35mmフルサイズ時で『6.9倍 or 13.7倍』、APS-C時で『4.5倍 or 9.0倍』です。
ピント拡大の最大倍率を比較するとα7 IIIが11.7倍、α7 IVが11.0倍、α7Cが11.7倍のように11~12倍に対して、「Sony α7C II」は最大13.7倍と高倍率です。
しかも、α7 IVとは共通ですが従来機種よりも背面ディスプレイのプレビュー表示領域は大きくなっているので、「Sony α7C II」は背面モニタを見ながらマニュアルフォーカスする人にとっては非常に使い易い機種だと思います。
Sony α7C II_pint-zoom (3)-horz

ちなみに「Sony α7C II」と同時発売の高画素コンパクトモデルα7CRの背面モニタ使用時のピント拡大倍率は35mmフルサイズ時で『4.7倍 or 9.4倍』、APS-C時で『3.1倍 or 6.2倍』です。
α7CRではありませんが、『4.2倍 or 8.5倍』で近い拡大倍率のSony α1は上と同じ条件でこんな感じの拡大になります。
Sony α1_pint-zoom (3)-horz

背面モニタについて1つ、謎の挙動が。
ハイライトの階調が勝手に調整されてしまいます。ハイライトの部分が分かり易いのですが、他も自動調整されているかも。下の動画は撮影済み写真閲覧の様子ですが、リアルタイムプレビューでも同じ動作です。
個人的に余計な機能なので無効化したいのですが、該当する設定がFW:ver1.0では見当たりません。
同じ構図をSony α1で撮影しても勝手にハイライトが調整されたりはしないので、「Sony α7C II」の仕様か動作不具合だと思います。




Sony α7C IIは画質調整機能が豊富に

「Sony α7C II」はα7 IVやα7S IIIと同じく、従来比最大約8倍の高速処理能力を発揮する最新の画像処理エンジンBIONZ XRを採用し、カメラ設定メニューも最新バージョンにアップデートされています。
Sony α7C II_BIONZ XR

「Sony α7C II」では大別メニューが横向きから縦向きに変わった新UIが採用されています。またメインという静止画・動画の基本的な設定項目がまとめられたページが追加されています。
Sony α7C II_UI
Sony α7C II_UI_main

従来機種でクリエイティブスタイルと名付けられていた画質調整機能では、10以上の表現が大きく違うプロファイルに対して、彩度・シャープネス・コントラストの3種類しか任意の調整はできませんでしたが、「Sony α7C II」ではこの機能が強化され、名前も”クリエイティブルック”と微妙に変わりました。
Sony α7C II_UI_Creative-Look (1)
Sony α7C II_UI_Creative-Look (2)
Sony α1_creative-look (2)
10種の基本プロファイル(調整可能)に加えて、基本プロファイルをベースに任意に設定可能なカスタムプロファイルも6個用意されています。
Sony α1_creative-look (1)
任意に調整可能な項目はコントラスト、ハイライト、シャドウ、フェード、彩度、シャープネス、シャープネスレンジ、明瞭度の8つに増え、調整の度合いも細かくなっています。
Sony α1_creative-look (3)-tile

またピクチャープロファイルでは人の肌を美しく見せる「S-Cinetone」に対応しており、PP11のプロファイルはS-Cinetoneのガンマ設定例となっています。なおピクチャープロファイルとクリエイティブルックは同時に使用できません。
Sony α7C II_UI_Creative-Look_Profile
S-Cinetoneはガンマやカラーバランスでリアルな人肌を再現する機能ですが、加えて美肌効果を付与する機能も用意されています。
なお『顔を認識したとき、被写体の肌をなめらかに撮影する効果』なので、手元だけ写して手の甲や腕を綺麗にする、みたいな使い方はできないようです。デバイスレビューだと手元のアップとかもあるのでちょっと残念。
Sony α7C II_UI_Creative-Look_beauty-skin

あと「Sony α7C II」もそうですが2020年以降に発売のSony製デジタルカメラ最新モデルではWiFi接続によるPCへの画像転送機能に対応しなくなりました。
帰宅時にカメラから機能を実行して食事やらお風呂やらを済ませている間に放置しておけば取り込みが完了して便利だったのでかなり残念です。転送速度はやはりUSB接続やSDカード直に比べると遅かったのでユーザーが少なかったからでしょうか。
設定方法:https://www.sony.jp/support/cyber-shot/guide/wi-fi/
1474253770

「Sony α7C II」では旧WiFi転送機能の代わりに、WiFi接続、USBテザリング、有線LAN接続の3種類の接続方式によってFTPでデータ転送が可能です。
Sony α7C II_UI_FTP (1)
Sony α7C II_UI_FTP (2)
Sony α7C II_UI_FTP (3)
無線LANルーターのUSBストレージによる簡易NAS(FTPサーバー)機能を使用して、α7シリーズが対応するFTP転送機能を活用する方法を紹介しています。パソコン転送機能ユーザーは試してみてください。




Sony α7C IIの付属レンズSEL2860について

続いてSony α7C IIのキット版に付属するレンズ「FE 28-60mm F4-5.6(SEL2860)」についてチェックしていきます。
「Sony α7C II」のレンズキットにはα7C同様にコンパクト筐体のために新開発されたズームレンズ「FE 28-60mm F4-5.6(SEL2860)」が付属します。
DSC02547_DxO
DSC02548_DxO
DSC02549_DxO

「FE 28-60mm F4-5.6(SEL2860)」のレンズのスペックはEマウントでフルサイズ対応なのは当然として、焦点距離は28~60mmとなっており望遠というほどではありませんが軽いズームはできます。最短撮影距離もワイド端で30cmなのでそこそこ寄れますし、カメラ自体もフルサイズ高解像度なのでM.2 SSDみたいな小さいものでも綺麗に撮れました。
ただ、これまで使っていたRX100M5が24~70mmなので、比べるとテレ端はともかくワイド端が狭くなったのは少し不便かもと思いました。
Sony a7C reivew_07806_DxO
「FE 28-60mm F4-5.6(SEL2860)」の開放絞りF値は4~5.6でフルサイズ用ズームレンズとしては標準的か若干暗いといった評価でしょうか。管理人もレンズにはまだあまり詳しくないので。
レビュー用素材撮影ではボケがいらないというか全体が細部までクッキリ写った方がよく(カッコいいイメージ写真の撮影は別ですが)、11~13くらいまで絞ってしまうので管理人の用途的にはあまり気にしないポイントです。

「FE 28-60mm F4-5.6(SEL2860)」は最短撮影距離もワイド端で30cmなのでそこそこ寄れますし、カメラ自体もフルサイズ高解像度なのでM.2 SSDみたいな小さいものでも綺麗に撮れました。さらに寄って小さいものを取りたい場合は、単焦点マクロレンズを買うのがベストですが、そこそこの画質でよければ、MARUMIやHAKUBAから発売されているクローズアップレンズフィルターがオススメです。



「FE 28-60mm F4-5.6(SEL2860)」は世界最小を謳うフルサイズミラーレス一眼カメラに最適化して設計されただけあって、上で紹介したように一般的、汎用的な常用に耐えるズームレンズながら、長さ45mmと非常にコンパクトです。
Sony a7C reivew_07807_DxO
「Sony α7C II」にSEL2860を装着した時の奥行は90~100mm程度とカメラ全体で見ても非常にコンパクトです。ただし注意点として、これはレンズ収納時、コンデジで言うところの電源オフ状態です。
DSC02550_DxO-tile
実際にSEL2860を装着したSony α7C IIを使用するにはズームリングを回して28mmのワイド端状態までレンズを引き出す必要があり、奥行は30mm程度伸びます。それでも奥行120mm程度なので一般的なズームレンズ搭載フルサイズミラーレス一眼カメラと比べれば大幅にコンパクトです。
ちなみにズームしていくと40mm程度の途中で短くなって、最終的に焦点距離60mmのテレ端で最長になります。
DSC02552_DxO-tile

「Sony α7C II」のカメラ本体(バッテリー、保護ガラス含む)は514gでしたが、キットレンズを搭載しても679gと、やはりフルサイズミラーレス一眼カメラとしては非常に軽量です。
DSC02546_DxO-tile

「FE 28-60mm F4-5.6(SEL2860)」のレンズ先端にはフィルター用に40.5mm径のスレッドがあります。外側スレッドはないのでレンズフードには非対応です。
Sony a7C reivew_07836_DxO
管理人はSony α7C IIと一緒にレンズ保護用にMARUM製レンズフィルター「EXUS Lens Protect SOLID」も購入しました。
強化ガラスを採用で従来製品よりも7倍の強度があり、反射率0.2%を実現した可視光に影響を与えない、無色透明なレンズ保護フィルターです。静電気による微細なチリ・ホコリが付きにくい帯電防止コーティング、水滴や指紋が付きにくく、かつ付いても簡単に拭き取れる撥水・防汚コーティングも施されています。
Sony a7C reivew_07846_DxO
レンズフィルターはプラスチック製の専用ケースに封入されています。レンズと向き合う面をちゃんと下向きにして封入されているので、ケースの蓋を開けた瞬間にフィルターの内側に埃が付く心配もありません。
Sony a7C reivew_07847_DxO
規格通りなので当然ですが、「EXUS Lens Protect SOLID」の40.5mm径モデルは「FE 28-60mm F4-5.6(SEL2860)」にピッタリでした。「EXUS Lens Protect SOLID」の先端には同じく40.5mm径のスレッドがあるので、レンズに標準で付属するレンズキャップもそのまま上から装着できます。
Sony a7C reivew_07849_DxO-tile


「Sony α7C II」と組み合わせるレンズについてはキットレンズのSEL2860が鉄板ですが、焦点距離16mm~35mmの広角、絞り値がF4とそこそこ明るく、さらに電動ズームにも対応するフルサイズEマウントレンズ「Sony FE PZ 16-35mm F4 G(型番:SELP1635G)」も動画用途ならかなりオススメです。




Sony α7C IIの作例

【後日、更新予定】




Sony α7C IIのレビューまとめ

最後ににレビュー用素材撮影用カメラや動画撮影用カメラとして見た時に「Sony α7C II(型番:ILCE-7CL)」の良かったところと悪かったところを簡単に箇条書きでまとめます。

良いところ
  • 有効約3300万画素のフルサイズ裏面照射型CMOSイメージセンサーを採用
  • 最新の画像処理エンジンBIONZ XRを採用し、カメラ設定メニューも最新バージョン
  • 背面モニターのピント拡大倍率が6.9倍と13.7倍で高倍率
  • HDRフォーマットのHEIFで静止画撮影に対応
  • グリップの前方ダイヤルとカスタムボタンが前モデルα7Cから追加
  • 4K/60FPSを出力できる標準サイズのHDMI2.0ビデオ出力を搭載
  • ディスプレイのバリアングル可動域とIOポート・カバーの干渉が大幅に軽減
  • ホットシューがあるのでフラッシュやオーディオインターフェースの増設も可能
  • NP-FZ100はバッテリーが長持ち、素材撮影中に切れる心配がない
悪いところor注意点
  • 戻る操作でも使用するMenuボタンの位置が微妙
  • SDカードスロットの蓋が自動でロックされない
  • ホイールの回転がちょっと固め?
  • 背面モニタでハイライトの色調が勝手に調整される
  • ボディ単体で税込み26~29万円と非常に高価

当サイトのレビュー素材作成に使用しているα7Cの後継については、仮に『BIONZ XR採用で、設定メニューが最新UI』になるだけのマイナーアップデートでも買い替えるつもりでした。

蓋を開けてみると、α7 IVと同じ3300万画素のフルサイズ裏面照射型CMOSイメージセンサーを採用、HDRフォーマットのHEIFで静止画撮影に対応、4K/60FPSの動画撮影に対応(ビデオ出力もHDMI2.0に)といった撮影機能周りが最新水準にアップデートされていました。

操作性についても単にUIが最新になっただけでなく、前方ダイヤルやカスタムボタンが追加されたり、ディスプレイのバリアングル可動域の干渉が解消されたりと細かい部分、α7Cで微妙に使い辛かった部分がブラッシュアップされています。
背面モニタを見ながらマニュアルフォーカス派な管理人的にはピント拡大倍率が6.9倍と13.7倍で高倍率になったこともかなりプラス要素です。(直前までα7CRと迷っていましたが最大9.0倍でやや低倍率だったので心置きなくα7C IIにいったくらい)

早速、「Sony α7C II」をレビュー素材作成に使ってみましたが、ハイライトの色調が勝手に調整されること、ホイールの回転がちょっと固めなこと(使っているうちに柔らかくなってくる?)の2点以外はα7Cから違和感もなくスムーズに移行できました。ピントズームが高倍率な背面モニタはやはりかなり便利です。


以上、「Sony α7C II」のレビューでした。
Sony α7C II



記事が参考になったと思ったら、ツイートの共有(リツイートやいいね)をお願いします。








関連記事

「Sony α7C」をレビュー。レビュー用素材撮影でRX100M5と画質比較
Sony α7C

「Sony SELP1635G」をレビュー。電動ズーム対応の広角フルサイズレンズ!
Sony SELP1635G

「Sony α1」をレビュー。静止画でも動画でも最強スペック!
Sony α1

「Samsung SDXCカード EVO/PRO Plus (2021)」をレビュー
Samsung SDXCカード EVO PRO Plus (2021)

「プログレード SDXC UHS-II COBALT 300R 256GB」をレビュー
ProGrade Digital SDXC UHS-II COBALT 300R 256GB

「Sony α7S III」をレビュー。ISO感度ノイズをα7Cと比較のつもりが…
Sony α7S III

「ProGrade Digital COBALT 800R 160GB」をレビュー
ProGrade Digital CFexpress Type A COBALT 800R 160GB

Lexar製CFexpress Type Aカードをレビュー
Lexar Professional CFexpress Type A GOLD 320GB

「Kenko ZX C-PL」をレビュー。Zéta Quintと比較してみた
Kenko ZX C-PL

Sony α7シリーズのFTP転送の使い方 【ルーターのUSB NAS機能で簡単に!】
Sony α7 FTP

「Elgato Game Capture 4K60 S+」をレビュー
Elgato Game Capture 4K60 S+

AVerMedia製ビデオキャプチャの最新おすすめ機種を機能比較
AVerMedia最新ビデオキャプチャのおすすめ




(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)



スポンサードリンク