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TeamのゲーミングブランドT-FORCE Gamingからリリースされた、アドレッサブルLEDイルミネーションの光が透ける鏡面プレートによるマジックミラーデザインを採用するゲーマー向け2.5インチSATA SSD「Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TB (型番:T253TM001T3C302)」をレビューします。
製品公式ページ:https://www.teamgroupinc.com/jp/product/deltamaxssd
データシート:https://www.teamgroupinc.com/jp/catalog/act.php?act=2&index_id=158
Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TB レビュー目次
1.Team T-FORCE DELTA MAX SSDについて
2.Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TBの外観
3.Team T-FORCE DELTA MAX SSDのLEDイルミネーションについて
4.Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TBの検証機材と基本仕様
5.Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TBのベンチマーク比較
6.Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TBの連続書き込みについて
7.Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TBの実用性能比較
8.Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TBのデータコピー・ゲームロード比較
9.Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TBのレビューまとめ
【機材協力:Team Japan】
Team T-FORCE DELTA MAX SSDについて
「Team T-FORCE DELTA MAX SSD」シリーズはメモリチップにTLC型3D NAND、メモリコントローラーに4チャンネルコントローラーのSilicon Motion SM2258Gを採用するSATA SSDです。容量は250GB、500GB、1TBの3モデルがラインナップされています。「Team T-FORCE DELTA MAX SSD」シリーズのアクセススピードは容量毎に若干違いがありますが最速では、シーケンシャル読出560MB/s、シーケンシャル書込510MB/s、4Kランダム読出90,000 IOPS、4Kランダム書込80,000 IOPSのSATA3.0規格として理想的な速度を実現しています。
「Team T-FORCE DELTA MAX SSD」シリーズのMTBF(平均故障時間)は100万時間、書込耐性は250GBが60TBW、500GBが120TBW、1TBが240TBWで、メーカーによる製品保証期間は3年間です。
「Team T-FORCE DELTA MAX SSD」はSSD天面にアドレッサブルLEDイルミネーションの光が透ける鏡面プレートによるマジックミラーデザインを採用しているところが最大の特長です。
「Team T-FORCE DELTA MAX SSD」に搭載されたアドレッサブルLEDイルミネーションはVD-G型やVDG型の3PIN LEDヘッダーに対応しておりASUS AURA Sync、ASRock Polychlome RGB Sync、GIGABYTE RGB Fusion、MSI Mystic Lightなど国内主要4社マザーボードのライティング制御機能による操作にも対応しています。
Team T-FORCE DELTA MAX SSD スペック一覧 |
|||
容量 | 250GB T253TM250G3C302 |
500GB T253TM500G3C302 |
1TB T253TM001T3C302 |
メモリ | TLC型3D NAND |
||
コントローラ | Silicon Motion SM2258G | ||
キャッシュ | 128MB LPDDR4 | 256MB LPDDR4 | 512MB LPDDR4 |
連続読出 | 560MB/s | ||
連続書込 | 500MB/s | 510MB/s | |
4Kランダム読出 | 90,000 IOPS | ||
4Kランダム書込 | 75,000 IOPS | 80,000 IOPS | |
動作温度範囲 | 0°C~70°C | ||
MTBF | 100万時間 | ||
耐久性評価 | 60TBW | 120TBW | 240TBW |
保証期間 | メーカー3年 |
Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TBの外観
まず最初にTeam T-FORCE DELTA MAX SSD 1TBの外観や付属品について簡単にチェックしておきます。化粧箱風な紙製のパッケージを開くとSSD本体は紙製スペーサーに収められていました。紙製スペーサーを取り出すとその下には各種付属品が収納されています。
SSD本体以外の付属品は、LEDイルミネーションで使用するARGB対応VD-G型3PIN LEDケーブルと内部USB2.0ケーブル、簡易マニュアルとロゴシールとクリーニングクロスです。
「Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TB」のSSD本体については、まず天面が艶のある鏡面プレートになっており、外光や見る角度で若干色味は変わりますが、紺色から紫色のようなカラーリングです。後ほど紹介しますがアドレッサブルLEDイルミネーションが内蔵されています。LEDイルミネーション消灯時のままでもスマートで美しい外観です。
「Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TB」のSSD背面にはモデル名やバーコード等の仕様に関するシールが貼られています。2.5インチストレージの汎用規格通りにネジ穴もあります。
SSD本体の寸法は2.5インチストレージの規格通り縦70mm x 横100mmですが、厚さは約9.5mmです。
2.5インチストレージは基本的に7mm厚ですが、「Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TB」は厚み9.5mmほどと僅かに厚いので注意が必要です。
また一般的な2.5インチストレージと違って「Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TB」は側面にネジ穴がないところも注意が必要です。
SATA通信&SATA電源端子の右隣にはLEDイルミネーションへの電力供給およびライティング制御を行うためのMicro-USB形状の端子があります。
Team T-FORCE DELTA MAX SSDのLEDイルミネーションについて
「Team T-FORCE DELTA MAX SSD」のLEDイルミネーションについてチェックしていきます。「Team T-FORCE DELTA MAX SSD」のSSD天面は鏡面プレートになっており、LEDイルミネーション消灯時は紺色から紫色に見え、そのままでもスマートに美しい外観です。
鏡面プレートはマジックミラー構造によって内蔵されたアドレッサブルLEDイルミネーションが点灯すると光が透過して幻想的なライティングを演出します。
「Team T-FORCE DELTA MAX SSD」は付属ケーブルによってARGB対応VD-G型3PIN LEDヘッダーや内部USB2.0ヘッダー(電力供給のみでライティング制御に非対応)に接続することで、天面に実装されたアドレッサブルLEDイルミネーションへ電力供給やライティング制御機能が可能です。
「Team T-FORCE DELTA MAX SSD」のLEDイルミネーションは、ASUS AURA Sync、ASRock Polychlome RGB Sync、GIGABYTE RGB Fusion、MSI Mystic Lightなど国内主要4社マザーボードのライティング制御機能に対応しています。
ASUS AURA Sync、ASRock Polychlome RGB Sync、GIGABYTE RGB Fusion、MSI Mystic Lightなどのライティング制御機能ソフトから、Team T-FORCE DELTA MAX SSDの発光カラーや発光パターンを自由に設定できます。
ASUS AURA Sync環境などARGB対応LEDヘッダーに接続したLED機器のアドレス数を選択できる場合は、LEDのアドレス分割数を20に指定してください。
付属ケーブルで対応マザーボードのLEDヘッダーや内部USB2.0ヘッダーに接続することで、「Team T-FORCE DELTA MAX SSD」のLEDイルミネーションは点灯します。
欲を言えばライティング制御なしでも内蔵コントローラーで綺麗に発光するので、内蔵コントローラーでLEDイルミネーションが点灯する場合はSATA電源から直接、電力を取得できたほうが配線が減ってよかったと思いました。
Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TBの検証機材と基本仕様
「Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TB」の各種検証を行う環境としては、Intel Core i9 9900K&ASUS WS Z390 PROなどで構成されているベンチ機を使用しました。構成の詳細は下記テーブルの通りです。テストベンチ機の構成 | |
CPU | Intel Core i9 9900K(レビュー) Core/Cache:5.1/4.7GHz, 1.300V 殻割り&クマメタル化(レビュー) |
CPUクーラー | Fractal Design Celsius S36(レビュー) Noctua NF-A12x25 PWM (レビュー) |
メインメモリ | G.Skill Trident Z Black F4-4400C19D-16GTZKK DDR4 8GB*2=16GB (レビュー) 4000MHz, CL17-17-17-37-CR2 |
マザーボード |
ASUS WS Z390 PRO (レビュー) |
ビデオカード | 【基礎性能検証用】 MSI GeForce GT 1030 2GH LP OC (レビュー) 【PCゲームロード時間検証用】 ZOTAC RTX 2080Ti AMP Extreme Core (レビュー) |
システムストレージ |
Samsung SSD 860 EVO M.2 1TB MZ-N6E1T0B/IT (レビュー) |
OS | Windows10 Home 64bit |
電源ユニット | Corsair HX1200i (レビュー) |
ベンチ板 | STREACOM BC1 (レビュー) |
ベンチ機のシステムストレージにはSamsung製3bit-MLC型64層V-NANDのメモリチップを採用するメインストリーム向け最新SATA接続M.2 SSD「Samsung SSD 860 EVO M.2 1TB」を使用しています。「Samsung SSD 860 EVO M.2」は2.5インチSATA SSDと同等のパフォーマンスをケーブルレスで発揮できる手軽さが魅力です。Samsung SSD 860 EVOの容量1TB以上のモデルは大容量データの連続書き込みにおける書き込み速度の低下というTLC型SSDの欠点も解消されているので、大容量ファイルをまとめて入れても余裕のあるメインストレージとしてお勧めのSSDです。
・「Samsung SSD 860 EVO M.2 1TB」をレビュー
「Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TB」のボリュームをWindows10上で作成したところ、空きスペースは931GBでした。
Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TBのベンチマーク比較
「Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TB」の性能を測るためストレージに関する基本的なベンチマークソフトを使用して測定を行います。比較対象として2.5インチSATA SSDの「Samsung SSD 860 PRO 1TB(レビュー)」、「Samsung SSD 860 EVO 1TB(レビュー)」、「Samsung SSD 860 QVO 1TB(レビュー)」、「WD Blue 3D NAND SATA SSD 1TB(レビュー)」、「Crucial MX500 SSD 1TB(レビュー)」、「Kingston KC600 1TB(レビュー)」でも同様の測定を行いました。まずはCrystalDiskMark7.0.0f (8GiB)について、「Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TB」やその他の比較対象ストレージのベンチマーク結果は次のようになっています。
「Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TB」のベンチマークスコアは連続読み出し560MB/s、連続書き込み510MB/sでSATA3.0 SSDとしては理想的な性能です。
ATTO Disk Benchmark 4.00.0f2(512B-64MB, 8GB, QD1/QD4)について、「Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TB」やその他の比較対象ストレージのベンチマーク結果は次のようになっています。
ATTO Disk Benchmarkはブロックサイズ別のシーケンシャル性能を主にチェックするベンチマークなので4KB~1MBを抜粋してリード/ライト性能をグラフにして比較しました。
AS SSD Benchmark v2.0.6821.41776(5GB)について、「Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TB」やその他の比較対象ストレージのベンチマーク結果は次のようになっています。
PCMark8 ストレージテストについて、「Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TB」やその他の比較対象ストレージのベンチマーク結果は次のようになっています。
Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TBの連続書き込みについて
「Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TB」に連続書き込みを行った場合の動作についてチェックします。TLC型やQLC型と呼ばれる3bit以上のマルチレベルセルで動作するNANDが採用されているSSDでは、マルチレベルセル化によって遅くなる書き込み速度の底上げのため、NANDメモリの一部を高速キャッシュ領域とする機能が実装されています。
2020年現在、TLCやQLCの記憶領域を動的にSLC化する製品が多いので、この高速キャッシュ領域のことをSLCキャッシュと呼ぶことにします。(可能性としてTLC型SSDやQLC型SSDがMLCで高速キャッシュを構築することもありうる)
このようなSLCキャッシュを有するSSDにおいては、連続した大容量の書き込みによって書き込み総量がSLCキャッシュを超過した場合、書き込み速度がステップ状にガクッと下がります。
例えば600MB/sが理論的な上限速度となるSATA SSDの場合は、動画ファイルなど数十GB以上の単一ファイルの連続書き込みが発生すると、SLCキャッシュ超過後はCrystalDiskMarkなどベンチマークソフトで表示される500MB/s程度の連続書き込み速度を維持できず、100~200MB/sまで書き込み速度が低下する可能性があります。
TLC型96層3D NANDをメモリチップに採用する「Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TB」はどのような挙動を見せるのか確認してみたところ、書き込み総量が10GB程度に達するとSLCキャッシュを超過すると書き込み速度の低下が発生しますが、450MB/s以上はキープできているので、SATA SSDとしては書き込み速度の低下を体感することなく快適に使用できると思います。
なお容量下位モデルの500GBでは、書き込み総量が6GB程度に達するとSLCキャッシュを超過し、超過後の書き込み速度は420MB/s前後まで低下します。500GB容量モデルとしてはSLCキャッシュ超過後も400MB/s以上の書き込み速度をキープできているので悪くない結果です。
Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TBの実用性能比較
「Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TB」の実用性能をPCMark10 Storage Testを使用してチェックしていきます。PCMark10 Storage Test」はWindows10 OSの起動速度、PhotoshopやPremiere ProといったAdobeアプリの起動速度、PCゲームの起動速度、AdobeアプリやMicrosoft Officeの素材領域としての読み出し・書き込み速度など、SSDの実用性能について測定できるベンチマークソフトです。PCMark10 Storage Testは、NVMe SSDなど最新の高速ストレージについて、Windows10 OSの起動、OfficeやAdobe系ソフトなどアプリケーションの起動、PCゲームの起動、OfficeやAdobe系ソフトで使用する素材データ領域としての読み出し・書き込み性能といった、実用的なストレージ性能を測定するベンチマークソフトとなっており、”Trace”と呼ばれる23種類のテストで構成されています。
当サイトでは同ベンチマークを使用した評価に当たって、ストレージの用途を、Windowsや各種アプリケーションをインストールする『システムストレージ』、PCゲームをインストールする『ゲームストレージ』、各種アプリケーションで使用する素材を保存しておく『データストレージ』の3種類に大別し、23種類のうち17種類のテストを下記のように振り分けました。
ベンチマーク測定に使用するPCMark10 Storage Testには上の概要で紹介したように23種類のテストがあるので、その中からシステム/ゲーム/データの3種類に大別された17種類のテストの結果を抜粋し、各テストにおいてSamsung SSD 970 PRO 1TBを基準として性能比率を算出、それらの平均値を取って、総合的なSSD実用性能としてパフォーマンスサマリーの比較グラフを作成しました。
システムストレージとしての性能に大別された7種類のテスト結果を使用して、各テストにおいてSamsung SSD 970 PRO 1TBを基準として性能比率を算出、それらの平均値を取って、システムストレージとしてのSSD実用性能としてパフォーマンスサマリーの比較グラフを作成しました。
ゲームストレージとしての性能に大別された3種類のテスト結果を使用して、各テストにおいてSamsung SSD 970 PRO 1TBを基準として性能比率を算出、それらの平均値を取って、ゲームストレージとしてのSSD実用性能としてパフォーマンスサマリーの比較グラフを作成しました。
データストレージとしての性能に大別された7種類のテスト結果を使用して、各テストにおいてSamsung SSD 970 PRO 1TBを基準として性能比率を算出、それらの平均値を取って、データストレージとしてのSSD実用性能としてパフォーマンスサマリーの比較グラフを作成しました。
当レビュー記事中では簡単に、総合、システム、ゲーム、データの4種類のサマリーのみを取り挙げていますが、PCMark10 Storage Testの測定データの取り扱いに関する注意、リアルタイムでの最新データ(当レビュー記事のデータは執筆当時のものなので、新製品の比較データは掲載されていない)、個別のTraceの比較データについては下の記事で解説しているので、詳細についてはこちらを参照してください。
・本当に速いSSDはどれか?SSDの実用性能を比較
Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TBのデータコピー・ゲームロード性能比較
続いて「Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TB」で大容量・多数データのコピーやPCゲームのロード時間など実際の使用について性能比較をしてみました。比較対象として同じくNVMe M.2 SSDの「Samsung SSD 970 PRO 1TB(レビュー)」、2.5インチSATA SSDの「Samsung SSD 860 PRO 1TB(レビュー)」、「Samsung SSD 860 EVO 1TB(レビュー)」、「Samsung SSD 860 QVO 1TB(レビュー)」、「WD Blue 3D NAND SATA SSD 1TB(レビュー)」、「Crucial MX500 SSD 1TB(レビュー)」、「Kingston KC600 1TB(レビュー)」等でも同様の測定を行いました。
まずはファイルのコピーに関する実性能比較となります。検証に使用するデータとしては総容量が約80GBで多数のファイルが入ったPCゲームフォルダ(The Witcher 3とRise of the tomb Raiderなど)、および容量50GBの単一動画ファイルの2種類を使用しています。
データのコピーにおいては当然ですが、元データのあるストレージの読み出し性能とコピー先の書き込み性能の両方が重要になります。測定においては書き込み先/読み出し元の対象となるストレージが必要になるため、各ストレージのコピー相手にはM.2-PCIE変換アダプタ「Aquacomputer kryoM.2」に設置したSamsung SSD 970 PRO 1TBを使用しています。
コピーテストにおいて検証ストレージがコピー相手の「Samsung SSD 970 PRO 1TB」と同じくNVMe SSDの場合は、ASUS WS Z390 PROの1段目PCIEスロットにグラフィックボード、3段目PCIEスロットにコピー相手ストレージの「Samsung SSD 970 PRO 1TB」、5段目PCIEスロットに検証ストレージを設置しています。
Z390プラットフォームでは通常、複数のNVMe SSDへ同時にアクセスが発生すると、CPU-チップセット間のDMI 3.0の帯域がボトルネックになってトータルのアクセススピードが4GB/s程度に制限されますが、ASUS WS Z390 PROではPLXスイッチチップを介するものの、コピーテストで使用する2つのNVMe SSDはそれぞれCPU直結PCIEレーンに接続されているので、この問題は発生しません。
「Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TB」など各種検証ストレージとSamsung SSD 970 PRO 1TBとの間で50GBの動画ファイルおよび80GBのゲームフォルダをコピーした時間の比較結果は次のようになりました。
まずは50GBの動画ファイルのコピーについてですが、動画ファイルは単一の大容量ファイルなので実際のコピーではベンチマークのシーケンシャルリード・ライト性能が重要になってきます。
Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TBは動画ファイルのコピー読み出しにおいて、比較対象に挙がっているSamsung 870 EVOやCrucial MX500やWD Blue 3Dといった主要なSATA SSDも含めて、連続読み出し性能がどの製品でもSATA3.0の規格上限に達しているのでコピー読み出し時間も100秒程度、読み出し速度は500MB/sで横並びです。
Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TBは動画ファイルのコピー書き込みにおいて、コピー読み出しと同様にほぼ横並びな結果になっています。
続いてゲームフォルダのコピーについてですが、ゲームフォルダは大小様々なファイルを含むので、実際のコピーではベンチマークの連続性能だけでなく、ランダム性能も重要になってきます。
Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TBはゲームフォルダのコピー読み出しにおいて、動画ファイルと同様にSATA SSDはいずれも180秒程度で横並びになっており、読み出し速度は平均420MB/s程度となっています。
Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TBはゲームフォルダのコピー書き込みにおいて、同じくTLC型のSamsung 860 EVO 1TBよりも若干遅れ、Crucial MX500やWD Blue 3D SATA SSDと同程度の速度でした。SLCキャッシュを超過しても書き込み速度がほとんど低下しないとはいえ、可変容量で数十GBをSLCキャッシュとして使用できることがSamsung 860 EVO 1TBの有利に働いたようです。
続いて実際にPCゲームのロード時間も比較してみました。
PCゲームのロード時間比較に関してはゲームインストールデータへのアクセスが最も大きくなる4K解像度/最高グラフィック設定を対象とするため、統一検証機材として、2019年最新にして最速のGPUである「NVIDIA GeForce RTX 2080 Ti」を搭載したグラフィックボード「ZOTAC GAMING GeForce RTX 2080 Ti AMP Extreme Core」を使用しています。
ZOTAC GAMING GeForce RTX 2080 Ti AMP Extreme Coreは、RTX 2080 TiのAIBパートナーの中でも屈指のOCチューニング力を誇るZOTACによって良質なGPUコアが選別され、リファレンスよりも200MHz以上も高いブーストクロック、さらにGDDR6メモリのメモリクロックまで引き上げるという、RTX 2080 Tiグラフィックボードで最速を狙えるファクトリーOCが施されています。加えて、ZOTACを高品質メーカーとして一躍ブランド力を押し上げたAMP Extremeの代名詞とも言える3スロットを占有する超弩級な大型GPUクーラーが採用され、静音性も非常に優れたモデルです。
・「ZOTAC GAMING GeForce RTX 2080 Ti AMP Extreme」をレビュー
The Witcher 3ではグラフィック設定をフル解像度/最高グラフィック設定として、『スタートメニューのロード画面からノヴィグラドの広場まで』のロード時間を比較しています。
Rise of the Tomb RaiderではフルHD解像度においてグラフィック設定をDirectX12で個別に最高グラフィック設定として、『スタートメニューのロード画面からシベリアの荒野まで』のロード時間を比較しています。
Final Fantasy XV PC版では4K以上の超高解像度向けに無料配布されている「FFXV WINDOWS EDITION 4K Resolution Pack」を使用して4K解像度/最高グラフィック設定で、『スタートメニューのロード画面からレスタルムまで』についてロード時間を比較しています。
以上の条件で「Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TB」など各ストレージについてゲームのロード時間比較を行った結果は次のようになりました。
ゲームロード時間を測定して比較してみたところ、SSD対HDDで2~3倍の時間差が生まれるのに対して、SSDの中では、QLCよりもMLC、SATAよりもNVMe、NANDよりもOptaneのようにして高速になる傾向は見受けられますが、それでもせいぜい1,2割程度と、実用的にはランダム要因な誤差に吸収されるくらいの時間差です。
今後PCゲームがさらに高解像度・高画質化してテクスチャなどのゲームデータが大きくなっていけば、NVMe SSDがSATA SSDよりもゲームのロード時間で明確に優位に立つかもしれません。
なおゲームストレージとしての性能についてはPCMark10 Storage Testを使用した実用性能比較の章でも比較していますが、今回の検証結果とはストレージ種類別の性能差の傾向が異なります。理由については、PCMark10 Storage Testは『ゲームクライアントの起動からスタートメニューまで』のロード時間に対して、今回の比較では『スタートメニューから任意のセーブ状況まで』のロード時間となっているからではないかと思います。
Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TBのレビューまとめ
最後に「Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TB(型番:T253TM001T3C302)」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。良いところ
- 紫色がかった艶のある鏡面プレートはLED消灯時でも美しい
- マジックミラー構造のLEDイルミネーションが美しい
- ARGB対応VD-G型汎用3PINのLED機器として、MB機能からもライティング制御が可能
- SATA3.0規格として理想的な連続リード560MB/s、連続ライト510MB/s
- TLC型SSDながら1TBモデルは連続した大容量の書き込みでも450~500MB/sを維持
- TLC型SSDらしい安価な価格帯
- 2.5インチSSDとして一般的な7mm厚よりも大きい、9.5mm厚
- TLC型SSDなので容量下位モデルは大容量書き込み時に書込速度が低下する可能性あり
- 1TBモデル
「Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TB」を検証してみたところ、基礎的な各種ベンチマークでは既存のSATA SSD同様にSATA3.0の規格上限を満たす理想的なスコアでした。PCMark10 Storage Testやファイルコピー検証による実用性能においても、Samsung SSD 870 EVOやCrucial MX500やWD Blue 3D SATA SSDといった主要なSATA SSDと同等の性能を発揮しています。
過去にレビューしたTeam T-FORCEのLEDイルミネーション搭載SSDは、SSDとしてはやや型落ちな性能だったので、実は今回もそうなのではと予想していたのですが、2020年最新SATA SSDの水準に達していたのは嬉しい誤算でした。
従来型のTLC SSDではSLCキャッシュ容量を超えるような連続した大容量の書き込み時、ステップ状に大幅な速度低下が発生するという欠点がありましたが、「Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TB」は公式にはアピールされていないものの64層以上の最新の3D NANDを採用しているらしく、最大容量の1TBモデルではその欠点をほぼ解消しています。
「Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TB」は実際のファイルコピー速度の比較においても従来型TLC SSDと違って大幅な書き込み速度の低下は発生せず、高価なMLC型SSDでありSATA SSDの中でも最高クラスの性能を誇るSamsung 860 PROと遜色ないパフォーマンスを発揮しています。
今回合わせて検証する機会のあった500GBモデルについてはSLCキャッシュ超過後に書き込み速度の低下は確認されたものの、低下後でも400MB/sは上回っているので実用上、不便を感じることはないと思います。
「Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TB」の最大の特徴は、アドレッサブルLEDイルミネーションの光が透ける幻想的な鏡面プレートによるマジックミラーデザインです。見た目が美しいだけでなくSSDとしても2020年最新SATA SSDとして十分な性能を実現しているので、性能も求められるゲーミングPCをライトアップする要素の1つとしてオススメできる製品です。
また内蔵コントローラーによって標準でオーロラのような発光パターンでライトアップしますが、付属ケーブルでARGB対応VD-G型汎用3PIN LEDヘッダーに接続することで、ASUS AURA Sync、ASRock Polychlome RGB Sync、GIGABYTE RGB Fusion、MSI Mystic Lightなど国内主要4社マザーボードのライティング制御機能による操作が可能です。
以上、「Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TB」のレビューでした。
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ARGB LED光が透ける鏡面プレートによるマジックミラーデザインのゲーマー向け2.5インチSATA SSD「Team T-FORCE DELTA MAX SSD 1TB」をレビュー。
— 自作とゲームと趣味の日々 (@jisakuhibi) September 4, 2020
見た目だけでなく、SSD性能も2020年最新SATA SSDの水準をクリアしています!https://t.co/N5lKqXWkqD
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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)
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