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8K/60FPSや4K/120FPSの映像伝送を可能にするHDMI2.1規格に対応し、Ultra High Speed HDMI認証を取得、さらにXbox Series X/S互換製品認証も取得している光ファイバー式アクティブHDMIケーブル「Cable Matters Active 8K HDMI Fiber Optic Cable(型番:300047-BLK)」をレビューします。
5mでも8mm径の極太になる普通の銅線、所謂、パッシブ式HDMIケーブルに対して、パッシブ式では安定した映像伝送が不可能な10mや15mの長さを実現し、さらに5mm径という極細で取り回しも良い光ファイバー式アクティブHDMIケーブルが、4K/120FPS/10bit RGBのビデオ表示を安定して行えるのか試してみました。
Cable Matters 光ファイバー式HDMI2.1ケーブルの概要
まずは、「Cable Matters 光ファイバー式HDMI2.1ケーブル」を開封しながら、ケーブルの仕様について紹介していきます。「Cable Matters 光ファイバー式HDMI2.1ケーブル」はゴム被膜の上からカーボン風パターンで光沢のあるメッシュスリーブ被膜が施されたケーブルで、5mと10mと15の3種類の長さがラインナップされています。
被膜なしに比べてケーブル径が1mm弱太くなるのですが、公式にアピールされているようにケーブルが強靭になり、また蛇腹風にケーブルが曲がらず、真っすぐ伸ばしやすいというメリットがあります。
コネクタはアルミニウム製ハウジングが採用されて堅牢、紫がかったグレーの塗装も美しく、高級感を感じます。
コネクタサイズは約56mmとなっており、アクティブ式コントローラーチップ内蔵コネクタとしては10mm程度短めです。
「Cable Matters 光ファイバー式HDMI2.1ケーブル」は従来規格HDMI2.0よりも2.6倍高速な最大48Gbpsの高速伝送により8K/60FPSや4K/120FPSのビデオ出力が可能なHDMI2.1に対応しています。
有名メーカー製の光ファイバー式HDMI2.1ケーブルは少なく、多くが聞き慣れない中華製ケーブルばかりですが、「Cable Matters 光ファイバー式HDMI2.1ケーブル」はHDMI協会によるHDMI2.1規格の互換性認証「Ultra High Speed HDMIケーブル」も取得しています。
HDMI2.0以前とHDMI2.1ではコネクタやピンレイアウト自体は共通していますが、ピンに対する機能のアサインが変わっているので4K/120FPSなど最大48Gbpsの帯域に近い大解像度・高フレームレートではHDMI2.1に最適化されたケーブルが推奨されます。
また製品パッケージにある緑色のロゴに注目して欲しいのですが、「Cable Matters Active 8K HDMI Fiber Optic Cable」は”Designed For Xbox”というXbox Series X/S互換製品認証も取得しています。
光ファイバー式のアクティブケーブルでは、2つのHDMI端子にビデオ出力側(Source)とディスプレイ側(Display)の区別があります。逆に接続すると正常に動作しないので注意してください。
「Cable Matters 光ファイバー式HDMI2.1ケーブル」の場合は、コネクタに接続先の刻印があるだけでなく、開封時点でHDMI端子保護キャップを固定するシールに接続先の注記があるので間違いにくいように配慮されています。
一般的な銅線のパッシブ式では限界に近い5mの長さでも8mm径のかなり太いケーブルになってしまうのですが、光ファイバーケーブルであれば48Gbps対応のHDMI2.1ケーブルでも10~20mmの長さが可能であり、ケーブル径は4~5mmと細いのが特徴です。
「Cable Matters 光ファイバー式HDMI2.1ケーブル」はメッシュスリーブ被膜が追加されているので、ケーブル径が5.2~5.5mm程度と若干太めです。
光ファイバーケーブルは折り曲げていい曲率が決まっています。分かりやすい一例として壁の角でケーブルを直角に近い状態に曲げてはいけません。しかしながら「Cable Matters 光ファイバー式HDMI2.1ケーブル」については曲げても大丈夫な曲率が製品仕様として公開されていません。
参考までに他社のHDMI2.1対応光ファイバーケーブルの場合は直径40mmの円弧よりも小さい径で曲げると、正常に通信できないor破損の恐れがあると注記されています。
Cable Matters 光ファイバー式HDMI2.1ケーブルをHDMI2.1対応ゲーム機やPCで試す
実際にHDMI2.1対応テレビ「LG OLED48CXPJA」に、次世代コンソールゲーム機のXbox Series XやGeForce RTX 30グラフィックボード搭載PCを接続して、4K/120FPS/HDR/10bit RGBのビデオ表示が可能なのか試してみました。まずはGeForce RTX 30グラフィックボード搭載PCのHDMI端子にCable Matters 光ファイバー式HDMI2.1ケーブルを使用してLG OLED48CXPJAを接続してみたところ、4K/120FPS/HDR/10bit RGBのビデオ表示が可能でした。G-Sync Compatibleの可変リフレッシュレート同期も正常に機能しています。
Xbox Series Xと接続した場合も4K/120FPS/HDR/10bit RGBのビデオ表示が正常に行えて、4Kテレビの詳細を確認すると全ての項目にチェックが入っていました。
PlayStation 5についても4K/120FPSで問題なく動作しました。映像出力情報でHDCP2.3対応も出ているので特に問題はなさそうです。
Cable Matters 光ファイバー式HDMI2.1ケーブルは5m/10m/15mの3種類の長さが用意されていますが、パッシブ式のHDMI延長ケーブルを使用することで長さを微調整可能なのか試してみました。
検証には同じくCable Matters製でHDMI2.1の8K映像表示に対応と公表されている、長さ1mのHDMI延長ケーブルを用意しました。
結論からいうと、Cable Matters 光ファイバー式HDMI2.1ケーブルの片側にパッシブ式のHDMI延長ケーブルを挿入すると4K/120Hzは完全に暗転してしまい表示できません。
映像ソース側に挿入した場合と、ディスプレイ側に挿入した場合とで両方とも検証してみましたが、いずれも4K/120Hzを表示することはできませんでした。
Cable Matters 光ファイバー式HDMI2.1ケーブルで接続する場合、機器間は同ケーブル1本だけで接続できるように、5m/10m/15mの3種類から十分な長さのケーブルを選択してください。
レビューまとめ
PlayStation 5やXbox Series Xなど次世代ゲーム機や、GeForce RTX 30やRadeon RX 6000など次世代GPUの登場によって出力機器と入力機器の両面でHDMI2.1に対応する環境が揃いつつありますが、両者を繋ぐ肝心のHDMI2.1対応ケーブルの登場が遅れているというのが現状です。そんな中にあってCable Mattersのような有名かつ信頼性の高いメーカーからHDMI2.1に対応する光ファイバー式アクティブHDMIケーブルが発売されたのは吉報でした。
Amazonで販売されている聞きなれないメーカー(おそらく中国製)の光ファイバーHDMI2.1ケーブルは10~20mが1万円程度で買えるものの、ちゃんとHDMI2.1ケーブルとして4K/120FPSやHDRで動作するのか御神籤になってしまい(管理人が試した限りでは失敗する可能性の方が高そう)ます。
一方で、国内家電通販で取り扱いのあるものはケーブルだけで5万円など数万円を大きく上回ってしまい現実的な価格ではありません。
「Cable Matters Active 8K HDMI Fiber Optic Cable」は、長さ5mで7,000円、長さ10mで10,000円と光ファイバー式HDMIケーブルとして標準的な価格です。信頼性の高いメーカー製でちゃんと動作する安心感もあり、5m/10mの光ファイバー式アクティブHDM2.1ケーブルと考えれば、かなりリーズナブルな製品だと思います。
PlayStation 5やXbox Series Xで使用する長いHDMI2.1ケーブルを探しているのであれば、「Cable Matters Active 8K HDMI Fiber Optic Cable」は文句なしにオススメのケーブルです。
管理人もOLED48CXPJAにPS5、Xbox Series X、ゲーミングPCの3台を繋ぐケーブルを3本とも「Cable Matters Active 8K HDMI Fiber Optic Cable」で揃えました。
以上、「Cable Matters 光ファイバー式HDMI2.1ケーブル」のレビューでした。
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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)
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