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最大540MB/sの高速転送に対応する外付けモバイルストレージ「Crucial X6 Portable SSD 2TB(型番:CT2000X6SSD9)」をレビューします。
「Crucial X6 Portable SSD 2TB」をUSB3.2 Gen2でPCの外付けストレージとすることによって、内蔵ストレージやUSBメモリと比較して、どれくらい高速に大容量データを取り扱うことができるようになるのか徹底検証していきます。
製品公式ページ:https://www.crucial.jp/products/ssd/x6-portable-ssd
Crucial X6 Portable SSD 2TB レビュー目次
1.Crucial X6 Portable SSD 2TBについて
2.Crucial X6 Portable SSD 2TBの外観・付属品
3.Crucial X6 Portable SSD 2TBの検証機材や動作環境について
4.Crucial X6 Portable SSD 2TBのファイルコピー性能について
5.Crucial X6 Portable SSD 2TBのレビューまとめ
*以下、USB規格に関する説明がありますが『USB3.2 Gen2 = USB3.1 Gen2』、『USB3.2 Gen1 = USB3.1 Gen1 = USB3.0』と考えて基本的に問題ありません。
【機材協力:Crucial】
Crucial X6 Portable SSDについて
「Crucial X6 Portable SSD」シリーズはUSB3.2 Gen2接続のモバイルストレージです。USB3.1 Gen2やUSB3.0などホスト側に対する下方互換も備えています。「Crucial X6 Portable SSD」は容量別で500GB(型番:CT500X6SSD9)と1TB(型番:CT1000X6SSD9)と2TB(型番:CT2000X6SSD9)と2TB(型番:CT4000X6SSD9)の2モデルがラインナップされています。
「Crucial X6 Portable SSD」は高速帯域10GbpsのUSB3.1 Gen2接続でPCと接続するので、最大でシーケンシャル読出800MB/sの高速アクセスを実現しています。メーカーによる製品保証期間は3年間です。
「Crucial X6 Portable SSD」シリーズはPCに接続するモバイルストレージとしてだけでなく、HDDを内蔵するコンソールゲーム機のPS4やXbox One Xとの互換性もアピールされており、ゲームインストール先として使用することでロード時間が短縮できるので、ゲーム機用の外付けストレージとしても推奨されています。
次世代機のPS5やXbox Series X/Sではネイティブ対応タイトルの起動には非対応なものの、内蔵SSDが満杯になった時にネイティブ対応タイトルの避難先としては使用できますし、旧型下方互換タイトルであれば起動も可能なので、次世代ゲーム機用の外付けストレージとしても最適な製品です。
Crucial X6 Portable SSD スペック |
||||
容量 | 500GB (型番:CT500X6SSD9) |
1TB (型番:CT1000X6SSD9) |
2TB (型番:CT2000X6SSD9) |
4TB (型番:CT4000X6SSD9) |
インターフェース |
USB3.2 Gen2 対応 (USB3.1 Gen2やUSB3.0など下方互換あり) |
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コントローラー (メーカー非公式) |
Silicon Motion SM2259XT ASMedia ASM235CM(SATA to USB3.1 Gen2変換) |
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メモリ (メーカー非公式) |
Micron製QLC型96層3D NAND |
|||
外形寸法 |
縦64mm x 横69mm x 高さ11mm | |||
重量 |
41g | |||
連続読出 | 540MB/s | 800MB/s | ||
連続書込 | -MB/s | |||
MTBF | -万時間 | |||
保証期間 | メーカー3年 |
Crucial X6 Portable SSD 2TBの外観・付属品
まずは「Crucial X6 Portable SSD 2TB」の外観や付属品について紹介していきます。パッケージを開くと透明プラスチック製スペーサーの中央に「Crucial X6 Portable SSD 2TB」のSSD本体が収められています。
ポータブルSSD本体を取り出すと、その下からUSBケーブル、クイックマニュアルが現れます。
続いて「Crucial X6 Portable SSD 2TB」のポータブルSSD本体をチェックしていきます。
Crucial X6 Portable SSDシリーズの製品寸法は縦64mm×横64mm×高さ11mmです。小型スマートフォンの半分程度と非常にコンパクトかつ薄型です。
上位モデルのCrucial X8 Portable SSDシリーズの筐体はブラックカラーのアルマイト仕上げアルミニウム製ユニボディコアを採用していましたが、Crucial X6 Portable SSDシリーズはプラスチック製外装です。流線形フォルムはスマートな外観に加えて手触りも優れています。
「Crucial X6 Portable SSD 2TB」の重量は40gです。コンパクトなサイズだけでなく重量も非常に軽く、ポケットに入れていても存在感を感じません。
Crucial X6 Portable SSDシリーズの右端にはUSBケーブルを接続するためのUSB Type-C端子が実装されています。SSD本体のType-C端子にType-C to Type-Cケーブルを接続して使用します。ホスト側がUSB Type-Aの場合、変換アダプタや変換ケーブルは付属していないので各自で用意する必要があります。
Crucial X6 Portable SSDシリーズにはType-C to Type-Cケーブルが1本標準で付属しますが長さは0.3mなので、1.0mなど長いケーブルが欲しい場合は「エレコム USB-Cケーブル C-C USB3.1Gen2」や「エレコム USB-Cケーブル A-C USB3.1Gen2」がオススメです。いずれもUSB3.1 Gen2(帯域10Gbps)を正式にサポートしています。
エレコム USB3.1 Gen2ケーブル Type C to Type-C 0.5m/1.0m
エレコム USB3.1 Gen2ケーブル Type C to Type-A 0.5m/1.0m
エレコム
ちなみに同製品を分解した海外レビューサイトによると、「Crucial X6 Portable SSD 2TB」は、メモリコントローラーにSilicon Motion SM2259XT、メモリチップにMicron製QLC型96層3D NANDを使用したSATA SSD相当の独自基板SSDを、ASMedia ASM235CMによってUSB3.1 Gen2に変換するという構造になっています。
Crucial X6 Portable SSD 2TBの検証機材や動作環境について
「Crucial X6 Portable SSD 2TB」のファイルコピー性能を検証する前に、同製品の検証機材や動作環境について紹介します。「Crucial X6 Portable SSD 2TB」の各種検証を行う環境としては、AMD Ryzen Threadripper 3970XやASRock TRX40 Taichiで構成されているベンチ機を使用しました。構成の詳細は下記テーブルの通りです。
テストベンチ機の構成 | |
CPU | AMD Ryzen Threadripper 3970X 32コア64スレッド (レビュー) |
マザーボード |
ASRock TRX40 Taichi (レビュー) |
メインメモリ | G.Skill Trident Z Neo F4-3600C14Q-32GTZN (+F4-3600C14D-16GTZN×2セット) DDR4 8GB*8=64GB (レビュー) 3600MHz, 16-16-16-36-CR1 |
CPUクーラー | ENERMAX LIQTECH TR4 II 360 ELC-LTTRO360-TBP (レビュー) Noctua NF-A12x25 PWM x3 (レビュー) |
ビデオカード | Palit GeForce RTX 3090 GamingPro OC (レビュー) |
システムストレージ |
Samsung 860 PRO 256GB (レビュー) |
OS | Windows10 Home 64bit |
電源ユニット | Corsair HX1200i (レビュー) |
ベンチ板 | STREACOM BC1 (レビュー) |
「Crucial X6 Portable SSD 2TB」はアウトボックス時点でファイルシステムがexFATにフォーマット済みとなっており、使用可能な空き容量は1.81TBでした。
上述の通り「Crucial X6 Portable SSD 2TB」は最初からexFATにフォーマット済みですが、初期状態でアロケーションユニットサイズが4096Bとなっています。
アロケーションユニットサイズが小さい方が物理容量を最大限使用できるのですが、特にランダム性の高い書き込みアクセスにおいて大幅な速度低下が発生する傾向があるので(逆に速くなるケースもあるものの程度は小さい)、当サイトのレビューではexFAT形式の外付けストレージのアロケーションユニットサイズはWindows10によるフォーマットの既定サイズである512KBに統一し、検証前に再フォーマットしています。
アロケーションユニットサイズはドライブの右クリックメニューで表示されるフォーマットによってWindows10 OSの場合、128KB、256KB、512KB……と複数の候補から選択できます。フォーマットを行うとアロケーションユニットサイズを変更できますが、初期化作業のためストレージ内のデータは全て消えるので注意してください。
また現在のアロケーションユニットサイズは、コマンドプロンプトを管理者実行してチェックしたいドライブパス(アルファベット)に対して、『chkdsk E:』と入力すると確認できます。
Crucial X6 Portable SSD 2TBのファイルコピー性能について
続いて本題となる「Crucial X6 Portable SSD 2TB」のファイルコピー性能を検証していきます。ファイルコピー検証の前に、まずは「Crucial X6 Portable SSD 2TB」の基本的な読み出し性能と書き込み性能を確認するため、CrystalDiskMark7.0.0(デフォルト, Mix , 8GiB)のベンチマーク結果を比較してみました。
「Crucial X6 Portable SSD 2TB」は公式に発表されている仕様値通り、連続読み出しで540MB/s越えの高速アクセスを発揮します。
下は同社製のDRAMキャッシュレスなSATA SSD「Crucial BX500 2TB」のベンチマーク結果です。「Crucial X6 Portable SSD 2TB」はUSB変換を挟むためランダムアクセスで速度低下が大きいものの、連続アクセスでは内蔵SATA SSDと遜色ないパフォーマンスです。
ちなみにCrucial製USB外付けSSDの上位モデルCrucial X8 Portable SSD 2TBをUSB3.2 Gen2で接続すると、公式に発表されている仕様値通り、連続読み出しで1000MB/s越えの高速アクセスを発揮します。
「Crucial X6 Portable SSD 2TB」に対して大容量データの連続書き込みを実行してみたところ、使用済み容量がゼロの状態では100GBを超える大容量なSLCキャッシュを使用でき、理想的な400~500MB/s程度の書き込み速度を安定して発揮しました。
使用済み容量0GBの状態で50GB動画ファイル×2を連続してコピーしていったところ、130~140GB程度を書き込んだところで、書き込み速度の低下が発生しました。以降はSLCキャッシュの開放と超過を繰り返すので、書き込み速度が40MB/s程度の状態と400MB/s程度の状態が波打つように繰り返されます。
空き容量が300GB程度の状態でも実効値として90GB程度のSLCキャッシュを使用できました。一定のインターバルをおいて(SLCキャッシュが順次開放されるように)総容量が100GB以下のデータを取り扱う限りは、実用上、SLCキャッシュ超過後の書き込み速度低下で不便を感じることはないと思います。
ただしSLCキャッシュを超過すると書き込み速度は40MB/s程度まで大きく低下してしまい、SLCキャッシュの開放も若干遅めに感じたので、100GBを超えるファイルを頻繁に読み書きする用途には向きません。その点は注意してください。
続いて本題となる外付けストレージの性能評価で最重要項目となるファイルコピーにおける読み出し・書き込みについて性能比較をしてみました。
ファイルコピー性能の比較対象として、「Crucial X8 Portable SSD 2TB」のUSB3.2 Gen2とUSB3.2 Gen1との2種類の接続状態に加えて、USB3.2 Gen2接続のモバイルストレージ「WD_BLACK P50 1TB」、NVMe M.2 SSDの「Crucial P1 SSD 2TB」と「Samsung SSD 970 PRO 1TB」、2.5インチSATA SSDの「WD Blue 3D NAND SATA SSD 2TB」、USBフラッシュメモリの「SanDisk Extreme PRO USB3.1フラッシュメモリ 256GB」でも同様に検証を行いました。
検証に使用するデータとしては次のような50GBの動画ファイル、80GBで多数のファイルが入ったゲームのフォルダ(The Witcher 3とRise of the tomb Raiderなどのゲームフォルダ)、1KB~1MBの画像ファイル10,000枚が入った3GBのフォルダ、5MB~8MBの画像ファイル1,000枚が入った7GBのフォルダの4種類を使用しています。
データのコピーにおいては当然ですが、元データのあるストレージの読み出し性能とコピー先の書き込み性能の両方が重要になります。測定においては書き込み先/読み出し元の対象となるストレージが必要になるため、各ストレージのコピー相手にはM.2-PCIE変換アダプタ Aquacomputer kryoM.2に設置したSamsung SSD 970 PRO 1TBを使用しています。
IntelやAMDのメインストリーム向け環境では2つのNVMe M.2 SSDに対して同時にアクセスが発生した場合に、CPU-チップセット間の帯域がボトルネックになることがありますが、今回検証機材として使用するTRX40マザーボードではCPU直結PCIEレーンで両方を接続しているので、帯域がボトルネックになることがありません。
2つのSamsung SSD 970 PRO 1TBに対して同時に連続読み出しを実行したところ、理想的な3500MB/sを安定して発揮しています。
「Crucial X6 Portable SSD 2TB」など各種検証ストレージとSamsung 970 PRO 1TBとの間で50GBの動画ファイル、80GBのゲームフォルダ、各種画像フォルダなどのコピーに要した時間の比較結果は次のようになりました。
まずは50GBの動画ファイルのコピーについてですが、動画ファイルは単一の大容量ファイルなので実際のコピーではベンチマークのシーケンシャルリード・ライト性能が重要になってきます。
動画ファイル(50GB)のコピー読み出しにおいて、「Crucial X6 Portable SSD 2TB」によるコピー時間は105秒ほどとなっており、NVMe-USB3.1 Gen2変換にこそ及びませんが、USB3.0接続SSDよりも30%以上高速です。連続性の高い読み出しアクセスであればベンチマーク結果と同じく内蔵SATA SSDと同等の転送速度を発揮できます。
動画ファイル(50GB)のコピー書き込みにおいて、「Crucial X6 Portable SSD 2TB」によるコピー時間は135秒ほど、読み出しよりは鈍化するもののUSB3.0接続SSDと比較して20%程度高速な書き込み速度です。
続いてゲームフォルダのコピーについてですが、ゲームフォルダは大小様々なファイルを含むので、実際のコピーではベンチマークの連続性能だけでなく、ランダム性能も重要になってきます。
ゲームフォルダ(80GB)のコピー読み出しにおいて、「Crucial X6 Portable SSD 2TB」によるコピー時間は180秒程でした。動画ファイルのコピー読み出しと同様に、USB3.0接続SSDと比較して30%程度高速、内蔵SATA SSDと同等という高速な転送を実現しています。
ゲームフォルダ(80GB)のコピー書き込みにおいて、「Crucial X6 Portable SSD 2TB」はUSB3.0接続SSDを15%程度上回るパフォーマンスを発揮しています。ただしUSB接続モバイルストレージはランダム性のある書き込みに弱い傾向があり、内蔵SATA SSDと比較して相対的に性能を落としています。
続いて1KB~1MBの画像ファイル10,000枚が入った3GBのフォルダのコピーについてですが、1つ1つのファイルサイズは1KB~1MBと比較的小さいのでゲームフォルダのコピーテストよりもベンチマークのランダム性能が重要になります。ただし合計サイズが3GBと小さいのでキャッシュ性能もコピー速度に効いてきます。
小容量画像ファイルを多数含むフォルダ(3GB)のコピー読み出しにおいて、「Crucial X6 Portable SSD 2TB」のコピー時間は21秒ほどとなっており、内蔵SATA SSDに対してやや遅れを取ります。とはいえUSBメモリでは最速クラスのSanDisk Extreme PROを40%も上回るので外付けSSDとしては十分に高速です。
小容量画像ファイルを多数含むフォルダ(3GB)のコピー書き込みにおいて、「Crucial X6 Portable SSD 2TB」のコピー時間は35秒ほどでした。USBメモリと比較して2倍以上と圧倒的に高速です。
一方でPC内蔵SSDと比較すると、USB接続ストレージは細かい多数のファイルのコピー書き込みが苦手ですし、3GB程度だと書き込みキャッシュが効いてくるのでPC内蔵SSDが優位です。
最後にデジタルカメラで撮影した原寸ファイルを想定した5MB~8MBの画像ファイル1,000枚が入った7GBのフォルダのコピーについてですが、1つ1つのファイルサイズは5MB以上で比較的大きいので、完全にシーケンシャル性能というわけではありませんが、シーケンシャルに近い形でアクセスが発生します。やはりキャッシュ性能も効いてきます。
比較的大きい画像ファイルを多数含むフォルダ(7GB)のコピー読み出しにおいて、「Crucial X6 Portable SSD 2TB」のコピー時間は16秒程度でした。USB3.0接続SSDよりも30%程度も高速となっており、動画や写真の保存用ストレージとしての強さを再確認できる結果です。
比較的大きい画像ファイルを多数含むフォルダ(7GB)のコピー書き込みにおいて、「Crucial X6 Portable SSD 2TB」は22秒ほどのコピー時間を要しています。書き込みでは差が鈍化しますがそれでもUSB3.0接続SSDよりも15%程度は高速です。
USB接続ストレージは細かい多数のファイルのコピー書き込みが苦手ですし、7GB程度だと書き込みキャッシュが効いてくるのでPC内蔵SSDが優位です。
Crucial X6 Portable SSD 2TBのレビューまとめ
最後に「Crucial X6 Portable SSD 2TB(型番:CT2000X6SSD9)」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。良いところ
- USB3.1 Gen2接続により連続リード540MB/sの高速アクセスを実現
- USB3.1 Gen1(USB3.0)接続と比較して実際のファイルコピーにおいて最大30%以上も高速に
- 外部電源不要なUSB端子からのバスパワー駆動
- 70mm四方アンダーなコンパクトサイズかつ、40g程度と非常に軽量
- 下方互換もあるのでPS4やXbox Oneの外付けストレージとして使用できる
- HDD内蔵ゲーム機なら外付けストレージにすることでゲームロード時間を最大で半分に短縮
- USBフラッシュメモリと比べるとサイズは大きい
- 初期アロケーションユニットサイズが原因でランダム書き込みが遅い可能性がある
WindowsシステムのexFATフォーマットで512KBに指定すると解消できる
「Crucial X6 Portable SSD 2TB」はSATA SSD相当の内部SSDを帯域10Gbpsの高速規格USB3.2 Gen2に変換するタイプのUSB外付けSSDです。
基礎的なベンチマークでは読み出しと書き込みで500GB/sを超える高速なアクセススピードを発揮し、実際のファイルコピーにおいても一般的なUSB3.1 Gen1接続の外付けストレージやUSBメモリよりも15~30%も高速な転送速度を実現しています。
Crucial X6 Portable SSDの最大魅力は70mm四方アンダー(2.5インチやM.2 2280といった既存のSSDを流用する形では実現できない小ささ)という指で摘まめるコンパクトサイズながら最大2TBという大容量を実現しているところです。
帯域10GbpsのUSB3.2 Gen2に対して内蔵SSDが6GbpsのSATA3.0相当なので最大性能は560MB/s程度に留まり、USB3.2 Gen2のフルスペックを発揮することはできませんが、速度を追求するのであれば上位モデルのCrucial X8 Portable SSDがラインナップされているので、ポータビリティーを追求するならCrucial X6 Portable SSD、という具合で住み分けもできていると思います。
「Crucial X6 Portable SSD 2TB」はQLC型NANDが採用されたSSDなので連続した大容量書き込みによってSLCキャッシュ容量を超過してしまうと書き込み速度が40MB/s程度までガクッと落ちるという弱点があります。
ただし、残り容量が300GBと少ない状態でも実効値で90GB近いSLCキャッシュを使用できるので、SLCキャッシュの開放が間に合わない短期で読み書きを行うデータ容量が100GB以下という条件なら、実用上、SLCキャッシュの超過で不便を感じることはないはずです。
また「Crucial X6 Portable SSD 2TB」はコンソールゲーム機との互換性もアピールされています。最新ゲーム機のPlayStation 5やXbox Series X/Sではネイティブ対応タイトルの起動には非対応なものの、内蔵SSDが満杯になった時にネイティブ対応タイトルの避難先としては使用できますし、旧型下方互換タイトルであれば起動も可能なので、次世代ゲーム機用の外付けストレージとしても最適な製品です。
以上、「Crucial X6 Portable SSD 2TB」のレビューでした。
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指で摘まめるコンパクトサイズながら、最大540MB/sの高速転送に対応する外付けモバイルストレージ「Crucial X6 Portable SSD 2TB」をレビューhttps://t.co/galIHoEDx6
— 自作とゲームと趣味の日々 (@jisakuhibi) November 28, 2020
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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)
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