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PS5互換サイズSSDヒートシンクを標準で搭載する、連続読み出し7450MB/sのゲーマー向けハイエンドNVMe M.2 SSD「Samsung SSD 990 PRO with Heatsink 2TB」でPlayStation 5の拡張スロットで本体ストレージを増設し、標準搭載ヒートシンクでも十分に冷えるのか検証、さらにPS5ネイティブ対応タイトルを使用してゲームロード時間を比較してみました。
代理店公式ページ:https://www.itgm.co.jp/product/ssd-990-pro-hs.php
製品公式ページ:https://semiconductor.samsung.com/jp/consumer-storage/internal-ssd/990-pro-with-heatsink/
目次
1.Samsung SSD 990 PRO with HeatsinkをPS5増設用M.2 SSD要件からチェック
補足.各自でヒートシンクを装着する場合のオススメ製品
2.PS5にSamsung SSD 990 PRO with Heatsinkを増設する手順
3.PS5に増設したSamsung SSD 990 PRO with Heatsinkのゲームロード時間を比較
4.レビューまとめ
【機材協力:日本サムスン 国内正規代理店 ITGマーケティング】
Samsung SSD 990 PRO with HeatsinkをPS5増設用M.2 SSD要件からチェック
PlayStation公式から公表されているPS5増設用M.2 SSD要件と照らし合わせて、「Samsung SSD 990 PRO with Heatsink」の概要をチェックしてみます。まず、PS5増設用M.2 SSD要件をおさらいしておきましょう。
PlayStation 5の拡張スロットで本体ストレージを増設するのに使用するM.2 SSDは、CSゲーマーには不慣れな自作PC向け部品のSSDを使用することになります。
PS5公式サポートページで公開されている『PlayStation 5にM.2 SSDを取り付ける方法』の要件を重要ポイントに絞ってまとめなおしました。
PS5公式サポートページを見ての通り、PS5のストレージ増設に使用するM.2 SSDには放熱ヒートシンクが必須となっています。
いくつか図解がありますが公式サポートページで掲載されている一番最後の両面ヒートシンク取り付け時の図が一番分かりやすいと思います。難しく考えず、単純に『M.2 SSD基板から上8.0mmまで』、『M.2 SSD基板から下2.45mmまで』の2つの要件を抑えておけばOKです。
「Samsung SSD 990 PRO with Heatsink」には今回レビューする2TB(型番:MZ-V9P2T0G-IT)に加えて、1TB(型番:MZ-V9P1T0G-IT)の2モデルがラインナップされています。
Samsung SSDのPROシリーズというとブラック&レッドのパッケージカラーでお馴染みですが、「Samsung SSD 990 PRO with Heatsink」はPlayStation 5の拡張スロットを使用したSSD増設をターゲットにした製品なのでPS5カラーなパッケージになっています。
「Samsung SSD 990 PRO with Heatsink」のSSD本体の外観は次のようになっています。普通にM.2 2280サイズ、M-Key型のM.2 SSDです。PCB基板は黒色です。
「Samsung SSD 990 PRO with Heatsink」にはオリジナルM.2 SSDヒートシンクが標準で装着されています。
マットで質感の高い塗装が施されたアルミニウム製ヒートシンクには、Samsungのロゴが描かれています。スリットから覗く赤色ラインはゲーミング製品らしいデザインですが、高級感という意味では980 PROのヒートシンクのほうが良かった気がします。
「Samsung SSD 990 PRO with Heatsink」のヒートシンクはバックプレートを挟んで左右2カ所でしっかりネジ止めされています。
PS5への組み込みだと見えなくなるので関係ありませんが、「Samsung SSD 990 PRO with Heatsink」のヒートシンクにはワンポイントでRGB LEDイルミネーションが搭載されています。
PC環境であれば、Samsung製SSD用の専用ソフトウェア Samsung Magicianから発光パターンや発光カラーの変更が可能です。
ヒートシンクを含むSSDの寸法は高さ8.5mm(バックプレート含む)です。Samsung SSD 990 PROは省電力性能に優れたSSDなのでヒートシンクはPS5の増設SSD要件に対して余裕のあるサイズです。
もちろん「Samsung SSD 990 PRO with Heatsink」はPS5拡張スロットと干渉せず、問題なく設置できました。
連続読み出し5500MB/s以上という性能要件について、「Samsung SSD 990 PRO with Heatsink」は1TBモデル、2TBモデルともに連続読み出しの仕様値は7450MB/sをマークしています。
今回検証する「Samsung SSD 990 PRO with Heatsink」の2TBモデルはPC上のCrystalDiskMark8による実測値で、連続読み出し速度7100MB/s超と公式の推奨性能を余裕で上回ります。
連続読み出しが仕様値の7450MB/sよりも若干低いですが、今回のテストシステムがIntel第13世代CPU&Z790に対して、公式スペックはAMD Ryzen 5000&X570環境で測定されています。
PCIE4.0対応SSDの連続性能は使用するプラットフォーム(加えてCPU直結かPCH経由かなどの諸条件)によって6800~7300MB/sで変動するので、この程度であれば測定誤差の範囲内です。
ちなみに「Samsung SSD 990 PRO with Heatsink」の製品スペック一覧は次のようになっています。
「Samsung SSD 990 PRO with Heatsink」のMTBF(平均故障間隔)は150万時間、書き込み耐性は1TBが600TBW、2TBが1200TBWとなっており、メーカーによる製品保証期間は5年間です。
各自でヒートシンクを装着する場合のオススメ製品
自作PC関連に不慣れな人には今回レビューする「Samsung SSD 990 PRO with Heatsink」のように、標準でヒートシンクを搭載、もしくは組み立て式で付属するM.2 SSD製品がオススメです。ただし、自作PC向けパーツではヒートシンク非搭載が主流なので、ヒートシンク非搭載のM.2 SSDを使用する場合にオススメなヒートシンクやSSDについても紹介します。
Samsung SSD 990 PROシリーズについては、今回レビューしているヒートシンク標準搭載モデル以外にも、ヒートシンクなしの通常モデルも販売されています。
前述の通り、自作PC関連に不慣れな人には標準でヒートシンクを搭載している製品がオススメですが、ヒートシンクを各自で着脱すると製品保証が切れるというデメリットがあります。
各自でヒートシンクを用意して装着する必要があるものの、ヒートシンクなしのSSDなら当然、ヒートシンクを着脱しても製品保証が継続します。
将来的に、さらに大容量なSSDに買い替えた時にこれまで使用していたSSDをUSB変換ケースでUSB外付けストレージとして活用できるというのはヒートシンク非搭載のSSDを選ぶメリットです。
将来的にSSDを買い替えて、古い方のSSDはUSB外付けストレージとして使用することも想定するなら、ヒートシンク非搭載のSSDを検討してみてください。
PS5にSamsung SSD 990 PRO with Heatsinkを増設する手順
PlayStation 5の拡張スロットに市販のM.2 SSD、「Samsung SSD 990 PRO with Heatsink」を増設する手順について紹介します。PS5でカバーが取り外し方向へスライドしないようにロックしているのは、縦置きした時に上側奥に当たる角にある2つの丸形の出っ張りだけなので、ここを外に引っ張って浮かせ、縦置き時の下方向へカバーを押すor引くと簡単に外れます。
M.2 SSD増設用の拡張スロットは正面から見て右側面の手前に配置されています。
拡張スロットにネジ止めされた金属製カバーを取り外すと、最大でM.2 22110サイズに対応したM.2スロットが現れます。なおPS5のSSD増設には1番のプラスドライバーが必要です。
M.2 SSD固定用ネジ&スペーサーが、標準ではM.2 22110サイズに合わせて装着されているので、まずはこれを取り外します。
80(M.2 2280)、110(M.2 22110)のようにサイズに合わせて基板上には数字が記載されています。Samsung SSD 990 PRO with HeatsinkはM.2 2280サイズなので、80の数字が書いてある穴にスペーサーを装着します。
スペーサーを装着したらM.2スロットにM.2 SSDを挿入します。M.2 SSDは水平から10度くらい、少しだけ斜めにしてゆっくりと挿入してください。小さく薄い基板なので、破損しないように注意を。M.2スロットに奥まで挿入出来たらネジを固定します。
あとは金属製カバーを装着しなおして、物理的な作業としての増設は完了です。
PS5に増設したSamsung SSD 990 PRO with Heatsinkのゲームロード時間を比較
さて、ここからは最も重要な項目、PlayStation 5に市販のM.2 SSD「Samsung SSD 990 PRO with Heatsink」を増設した時に、標準搭載SSDと同等、もしくはそれ以上に高速にPS5ネイティブ対応タイトルをプレイできるのか、ゲームロード時間を比較してみました。「Samsung SSD 990 PRO with Heatsink 2TB」はPC上でアクセススピードを測定すると連続読み出し速度は7000MB/s程度を示しますが、PS5でフォーマットした際に表示される読み出し速度は6500MB/s程度でした。どちらもPS5増設SSDの性能要件を十分に上回っています。
増設可能なストレージ容量について紹介しておくと、まず大前提としてPlayStation 5の標準内蔵SSDではシステム等で容量が使用されるので、ゲームなどのインストール先としてユーザーが自由に使用できるのは650GB程度です。
「Samsung SSD 990 PRO with Heatsink」の2TB容量モデルをPS5の増設ストレージに使用すると2.01TBを新たにストレージとして使用できました。
PS5ネイティブ対応のゲームは40~50GB程度のものが多く、Final Fantasy XVIやHorizon Forbidden West等の高画質ゲームになると1タイトルだけで100GB前後の容量を必要としますが、「Samsung SSD 990 PRO with Heatsink」で1TB/2TBのストレージを増設すれば、10~20タイトルは余裕をもってインストールしておけます。
続いてM.2 SSD増設でインストール先として指定して起動も可能になったPS5ネイティブ対応タイトルのゲームロード時間を比較します。
ゲームロード時間の比較には、PS5ネイティブ対応タイトルから、「Final Fantasy VII REMAKE INTERGRADE」、「FORSPOKEN (Demo)」、「Ghost of Tsushima Director's Cut」、「Horizon Forbidden West」、「Marvel's Spider-Man Remastered」、「ラチェット&クランク パラレル・トラブル」、「Tales of ARISE」、以上の7タイトルを使用しています。
「Samsung SSD 990 PRO with Heatsink 2TB」をPS5の増設ストレージとして使用した時のゲームロードやコピーインストールの性能を標準内蔵SSDと比較すると次のようになっています。
PS5内蔵SSDと増設SSDで若干前後するものの、ほとんど測定誤差のような違いです。今回の検証においてPS5内蔵SSDより速く、もしくは遅くなっているシーンでも差は大きくても1秒以下となっており体感的に違いを感じることもないはずです。
「Samsung SSD 990 PRO with Heatsink 2TB」の標準搭載ヒートシンクについて、冷却性能をサーモグラフィーで簡単にチェックしてみました。撮影直前まではカバーは閉じた状態です。
PS5のシステム消費電力が220W前後になるHorizon Forbidden Westを高画質モードでしばらく放置してからファストトラベルを繰り返すという、比較的に重いゲーム負荷でもヒートシンク表面温度は50度程度です。
またPS5のゲーム(約160GB)をUSB3.1 Gen2外付けストレージからM.2 SSDへコピーインストールしてもヒートシンク表面温度はやはり50度程度でした。
SoC負荷が低いのでPS5の冷却ファンがあまり動かず、逆にSSDに対しては書き込み負荷で大きい発熱が生じるため、コピーインストールが最もSSD温度が高くなりやすいのですが、それでもこの程度の温度なので、「Samsung SSD 990 PRO with Heatsink」の付属ヒートシンクはPS5の増設ストレージとして十分な冷却性能と評価していいと思います。
レビューまとめ
「Samsung SSD 990 PRO with Heatsink 2TB」でPlayStation 5の拡張スロットで本体ストレージを増設し、PS5ネイティブ対応タイトルを使用してゲームロード時間を比較してみた結果について箇条書きで簡単にまとめると次の通りです。- PS5のロード時間は内蔵SSDと増設M.2 SSDでほぼ同じ
- SSD容量をそのままPS5ネイティブ対応タイトルのインストール先に使用できる
- Samsung SSD 990 PROはPS5ストレージ増設にちょうどいい1TBと2TBがラインナップ
- ヒートシンク搭載版はPS5増設用として十分な冷却性能
ゲームロードやUSBストレージからのコピーインストールの検証結果の通り、「Samsung SSD 990 PRO with Heatsink 2TB」をはじめとして、拡張スロットで増設したM.2 SSDの性能はPS5の内蔵SSDとほぼ同等です。
将来的に差が出る可能性は否定できないのでSSD性能が高いに越したことはありませんが、今回検証したタイトルについて言えば、PC上で連続読み出し7000MB/s超の最新製品でも、5000MB/s程度のPCIE4.0対応初期製品でもパフォーマンスには大きな差はありませんでした。
PCIE4.0対応で連続読み出し性能が3500MB/s~5000MB/sの変わり種な製品、PS5が非サポートのHMBをPC利用では前提としてDRAMキャッシュレスの製品などでも同様です。
2023年6月現在市販されているPCIE4.0対応NVMe M.2 SSDについてはどれを使用しても基本的にゲームロード性能には製品個別の比較でも内蔵SSDとの比較でも大差はないようなので、『1.容量に対して価格が安価である(別売りの場合はヒートシンクも込みで)』、『2.PS5互換サイズのSSDヒートシンクを搭載している』、以上2点を優先して選べばOKだと思います。
「Samsung SSD 990 PRO with Heatsink」に関しては、PS5の拡張スロットに互換サイズのM.2 SSDヒートシンクが標準で装着されており、PS5への組み込み用途であれば安定したSSD性能を発揮できる冷却性能を備えています。
「Samsung SSD 990 PRO with Heatsink」はヒートシンクが標準で装着されているので、ストレージを増設する時にPS5の拡張スロットに装着するだけでよく、自作PC部品に不慣れなCSゲーマーにも推奨できる製品です。
なお「Samsung SSD 990 PRO with Heatsink」は標準搭載のヒートシンクを取り外すと正規保証対象外になってしまいます。
将来的にさらに大容量なSSDに換装して、既存のSSDはUSBケースで外付けUSBストレージとして活用しようと思っている人は、Samsung SSD 990 PROの標準モデルと社外製ヒートシンクの組み合わせも検討してみてください。
以上、『Samsung SSD 990 PRO ヒートシンク搭載版でロード時間を検証』でした。
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PS5互換サイズSSDヒートシンク搭載「Samsung SSD 990 PRO with Heatsink 2TB」でPlayStation 5の拡張スロットにストレージを増設し、PS5ネイティブ対応タイトルでゲームロード時間を比較https://t.co/AQi47ScEfv pic.twitter.com/K4FkgnuQPE
— 自作とゲームと趣味の日々 (@jisakuhibi) July 2, 2023
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