
スポンサードリンク
管理人が勝手にクリオネさんと呼んでいるAqua Computerの新型CPU水冷ブロック「cuplex kryos NEXT VARIO PVD/silver 2011-3」をメイン機のために購入したまま積んでいたのですが、X99-E WS用の水冷ブロックがついに届いたのでまとめて換装しました。(マザボ水冷ブロックの換装記事は後日)

cuplex kryos NEXTについての説明は割愛するので気になる方はこちらの記事を読んでください。
・Aqua Computerから新型CPU水冷ブロック「cuplex kryos NEXT」が登場
・Aqua Computer「cuplex kryos NEXT VARIO PVD/silver 2011-3」が届いた


換装前に使っていた「EK-Supremacy EVO Elite Edition&パッシブヒートシンク」と新たに換装した「cuplex kryos NEXT VARIO PVD/silver&X99-E WS用水冷ブロック」の2つの環境でCPUやマザーボードの冷却性能を比較してみました。


CPU熱伝導グリスには当サイト推奨で管理人も愛用しているお馴染みのクマさんグリス(Thermal Grizzly Kryonaut)を塗りました。熱伝導効率も高く、柔らかいグリスで塗布しやすいのでおすすめです。

検証方法については、FF14ベンチマークの動画(再生時間8分、WQHD解像度、60FPS、容量4.7GB)でAviutl+x264を使ってエンコードを行いました。エンコード中のファン回転数は一定値に固定しています。
i7 6950Xはコアクロック4.2GHz、コア電圧1.32V固定、キャッシュ3.6GHzにOCをしており、上の動画をエンコードすると10分ほどでエンコードが完了します。今回は冷却性能を見たいだけなので長時間のエンコードは行いません。
エンコード中の、CPU使用率、CPU温度、VRM電源部温度、チップセット(PCH)温度、水温、流量の6つの項目についてHWinfoでログをとってグラフ化しました。
まずは「EK-Supremacy EVO Elite Edition&パッシブヒートシンク」のグラフが次のようになっています。CPU温度も最大で85度となかなか高くなっています。OCで負荷のかかるVRM電源部分も66度、7基のPCI-Ex16スロットを動作させる2基のスイッチチップの発熱が大きいのでチップセット(PCH)付近の温度も56度でした。

続いて「cuplex kryos NEXT VARIO PVD/silver&X99-E WS用水冷ブロック」の検証結果がこちら。
意外なことにcuplex kryos NEXT VARIO PVD/silverを使った場合のCPU温度はEK-Supremacy EVOの時よりも13度も最大温度が低いという結果になりました。X99-E WS用のチップセット&VRM電源用水冷ブロックも使用しているのでチップセットとVRM電源部分も共に50度以下に温度が下がっています。

cuplex kryos NEXTではマザーボードが水冷化されているものの、CPU温度に直接影響するかというと微妙な気がします。また冷却性能に直結しそうな流量についてはEK-Supremacy EVOは99L/h、cuplex kryos NEXTでは90L/hとなっており僅差ではありますが、EK-Supremacy EVOのほうが有利な数字です。
CPU温度と水温の比較グラフは次のようになっています。水温の差は0~1度で推移しておりcuplex kryos NEXTに有利な値ではありますが、クーラントの温度が1度違うだけでCPU温度に10度以上差が出るとは考えにくく、単純に水冷ブロックのベース部分の熱交換効率にかなり差があると考えるのが妥当に思えます。

かなり予想外な結果、というか完全に嬉しい誤算ですが、”銀のクリオネ”こと「Aqua Computer cuplex kryos NEXT VARIO PVD/silver」さんはめっちゃ冷えるみたいです。

【追記】
「cuplex kryos NEXT VARIO PVD/silver&X99-E WS用水冷ブロック」についてもう一度同じ測定を行ってみたところ、CPU温度の振れ幅がかなり大きくなりました。1度目の測定値を下限にして波打つような温度推移になっています。HWInfoの"CPU Package [°C]"をCPU温度として採用しているのですが、ひょっとしたらこれがちょっと不味いのかもしれません。


(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)
スポンサードリンク
FullNickel買っちゃったってのにな・・・