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GeForce RTX 2070グラフィックボードとしてASUSからリリースされた、3スロット占有3連ファンGPUクーラー搭載のハイエンドゲーミングモデル「ASUS ROG STRIX GeForce RTX 2070 OC Edition 8GB(型番:ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING)」のサンプル機をメーカーよりお借りできたのでレビューしていきます。
NVIDIA Turing世代のミドルハイクラスにして、ハイコストパフォーマンスとされてきた70番台の最新GPU「GeForce RTX 2070」が、前世代最上位のGTX 1080 Tiや前世代上位クラスのGTX 1080に対して、どの程度の性能が発揮できるのか実ゲームベンチマークで徹底比較します。
製品公式ページ:https://www.asus.com/jp/Graphics-Cards/ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING/
ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING レビュー目次
1.ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMINGの外観
2.ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMINGの検証機材セットアップ
3.ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMINGのゲーム性能
4.ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMINGの温度・消費電力
5.ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMINGのレビューまとめ
ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMINGの外観
早速、ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMINGを開封していきます。キャラメルボックス型の外スリーブから取り出した黒色段ボールの内パッケージを開くと、スポンジスペーサー&静電防止ビニール袋という一般的な梱包でグラフィックボード本体が鎮座していました。
「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」にはドライバCD、簡易マニュアル、PCIE 8PIN補助電源変換ケーブル、ケーブルタイが付属します。
梱包や付属品のチェックは簡単に済ませて、「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」のグラフィックボード本体を見ていきます。
「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」のGPUクーラーの外装はプラスチック製ながら鉱石をイメージさせる表面加工から安っぽさは全く感じません。ROG STRIXシリーズのグラフィックボードらしい黒一色のカラーリングに、ROG MAXIMUSシリーズマザーボードとおそろいの電子回路を模したデザインです。
グラフィックボード側面にはGeForce RTXやREPUBLIC OF GAMERSのロゴが描かれています。
ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMINGは、RTX 2070のリファレンスモデルともいえるFounders Editionの全長227mmよりも大幅に長い全長305mmとなっています。近年主流なオープンスペースタイプのPCケースなら干渉の心配はありませんが、PCケースフロントにストレージベイがある少し古めのPCケースではグラフィックボード設置スペースのクリアランスに注意が必要です。
「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」は基板とGPUクーラーがPCIブラケットから25mmほどはみ出しているのでPCケースとの干渉は十分に注意してください。PCケースとの干渉ではグラフィックボードの背の高さは長さに比べて見落としやすいポイントです。
「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」の3連ファンGPUクーラーには90mm径の冷却ファンが3基設置されています。
「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」に搭載された冷却ファンは、航空機などにも採用されるファンブレード端が盛り上がった構造”ウィングレット”を採用し一般的なファンの二倍の風圧を実現、加えて防塵規格のIP5Xに対応する優れた耐久性も備えます。54度前後を閾値にアイドル時にはファンを停止させるセミファンレス機能にも対応します。
「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」は冷却性能を上げるため、大型放熱フィンを採用したヒートシンクが搭載されており、PCIEスロットを3スロット占有します。
「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」のGPUクーラーヒートシンクでは、従来比で約10倍も滑らかな「MaxContact」技術が採用することで銅製ベースプレートとGPUダイとの接触面積を従来比で2倍以上としています。6本の銅製ヒートパイプを介してGPUの熱がヒートシンク全体へ効率的に拡散されます。放熱フィンは2.7スロットを占有する大型化によって2.5スロット占有の前世代よりも20%拡大された放熱面積を実現しています。
GTX 10XXシリーズの上位モデルではVRM電源部分の発熱が話題になることも多かったですが、「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」に実装された10フェーズのVRM電源については、ヒートシンク本体にサーマルパッド経由でPCB基板のVRM電源部分が直接接触しており、理想的なVRM電源冷却構造です。GPUクーラーヒートシンク本体が冷やすのはGPUコアとメインVRM電源となっており、VRAMチップは放熱板も兼ねた強化フレーム「Reinforced Frame」によって冷やす構造です。
ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMINGはリファレンスの動作クロックよりも高い数値で動作するメーカーによるファクトリーOCが施されたOCモデルなので、補助電源数はリファレンスよりも増強されて8PIN+6PINとなっています。
補助電源部分のPCB基板は切り込みで引っ込んでいるので補助電源ケーブルを装着しても補助電源端コネクタやケーブルとPCケースの干渉が発生し難い構造になっています。ただ切込みの深さは10mmほどで補助電源コネクタはカバーできていますが、ケーブルがはみ出すのでPCケースサイドパネルの干渉回避を考えると、もう10mmほど切込みは深めの方がよかったと思います。
「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」のPCI-E端子と各種ビデオ出力には黒色の保護カバーが装着されています。
ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMINGのビデオ出力はHDMI2.0×2、DisplayPort1.4×2、USB Type-Cの5基が実装されています。リファレンスではDP/HDMIの実装数が3/1ですが、ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMINGではHDMIが2基になっており、HDMI2.0接続が主流な4Kテレビと接続したままでPC向けVR HMDのHTC ViveやOculus Riftが使用可能です。VR HMD&4Kテレビ環境なユーザーには最適なビデオ出力構成です。
RTX20XXシリーズではDVI-Dの代わりにUSB Type-C(DisplayPort1.2 Alt Mode)が実装されたので、DPポートの数は減っていますが、G-Syncモニター3基のサラウンドも可能です。
「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」のグラフィックボードの右端にはGPUコア温度でファン操作を行えるPWM 4PINファン対応ファン端子「ASUS FanConnect II」が2基設置されており、加えてLEDイルミネーション操作機能「ASUS AURA Sync」で同期してライティング制御可能なRGB対応汎用4PIN LEDヘッダーが実装されています。
「ASUS FanConnect II」ではグラフィックボード上のファン端子に接続された冷却ファンをGPU温度やCPU温度をコントロールソースとして、専用アプリ「GPU Tweak II」から動作設定が可能です。
「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」のグラフィックボードには、パフォーマンス重視の「P MODE」と静音性重視の「Q MODE」の2種類の動作に対応したデュアルBIOSを搭載しており、VBIOSを物理的に切り替えるためのBIOSスイッチが実装されています。またLEDイルミネーションをON/OFFできるハードウェアスイッチも実装されています。
ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMINGにはヘアライン仕上げ黒色塗装に電子回路を模したパターンが刻印されたアルミニウム製バックプレートが装着されています。基板との間にサーマルパッドは貼られていないので冷却補助の役割は果たしておらず、純粋に基板の反りや破損を防止する保護プレートとなっています。
なおグラフィックボードの重量はASUS ROG-STRIX-RTX2080-O8G-GAMINGが1423g、GeForce RTX 2070 Founders Editionが966gに対して、ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMINGは1204gとなっており、大型オリファンモデルだけあってかなりの重量です。
バックプレート等で基板の反りは防止されていますが、重量は1kgを大幅に超えているのでPCI-Eスロットへの負荷を考えるとVGAサポートステイなどで垂れ下がりを防止したほうがいいかもしれません。
ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMINGの検証機材
外観やハードのチェックはこのあたりにして早速、ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMINGを検証用の機材に組み込みました。テストベンチ機の構成は次のようになっています。テストベンチ機の構成 | ||
ベンチ機1 |
ベンチ機2 |
|
OS | Windows10 Home 64bit | |
CPU |
Core i7 7700K Core/Cache:5.0/4.8GHz, 1.300V 殻割り&クマメタル化(レビュー) |
Core i7 7700K (レビュー) |
CPUクーラー |
Intel TS15A (レビュー) |
Noctua NH-U12S Noctua NF-A12x25 PWM (レビュー) |
M/B | ASRock Z270 SuperCarrier (レビュー)(BIOS:1, 2) |
ASUS ROG MAXIMUS IX FORMULA (レビュー) |
メインメモリ | Corsair Dominator Platinum Special Edition DDR4 8GB*4=32GB (レビュー) 3200MHz, 14-16-16-36-CR2 |
G.Skill Trident Z F4-3600C15D-16GTZ DDR4 8GB*2=16B (レビュー) |
ストレージ |
【システム】 Samsung SSD 860 EVO M.2 1TB MZ-N6E1T0B/IT (レビュー) 【ゲームデータ】 SanDisk SSD Ultra 3D SATA SSD SDSSDH3-2T00-J25 (レビュー) |
Samsung SSD 860 EVO M.2 1TB MZ-N6E1T0B/IT (レビュー) |
電源ユニット |
Corsair HX1200i (レビュー) |
Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titanium (レビュー) |
PCケース/ ベンチ板 |
STREACOM BC1 (レビュー) |
Cooler Master MASTERCASE MAKER 5t (レビュー) NZXT Aer F 140 3基(レビュー) |
ベンチ機のシステムストレージにはSamsung製3bit-MLC型64層V-NANDのメモリチップを採用するメインストリーム向け最新SATA接続M.2 SSD「Samsung SSD 860 EVO M.2 1TB」を使用しています。「Samsung SSD 860 EVO M.2」は2.5インチSATA SSDと同等のパフォーマンスをケーブルレスで発揮できる手軽さが魅力です。Samsung SSD 860 EVOシリーズの容量1TB以上のモデルは大容量データの連続書き込みにおける書き込み速度の低下というTLC型SSDの欠点も解消されているので、大容量ファイルをまとめて入れても余裕のあるメインストレージとしてお勧めのSSDです。
・「Samsung SSD 860 EVO M.2 1TB」をレビュー
「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」の補助電源端子のバックプレート側には、補助電源の挿し忘れ防止のLEDインジケーターが実装されています。グラフィックボードをマザーボードに装着した状態で補助電源が刺さっていない端子があると赤色のLEDが点灯し、正常に装着されていると白色LEDが点灯します。
「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」のGPUクーラー側面のREPUBLIC OF GAMERSロゴやファン周辺の溝にはRGB LEDイルミネーションが内蔵されており、標準では赤色でゆっくり明滅します。発光カラーや発光パターンは専用アプリケーション「AURA Sync」で設定が可能です。
バックプレートのROGアイコンロゴにもLEDイルミネーションが内蔵されており、GPUクーラーと同期して発光します。
「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」に搭載されたLEDイルミネーションは、「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」のサポートページで公開されているGPU専用版「AURA Sync」や、マザーボード等の対応機器を一括制御できる汎用版「AURA Sync」からライティングの設定が可能です。
「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」のGPUクーラーは3スロット占有なので、ASRock Z270 SuperCarrierのプライマリグラフィックボード用1段目PCIEスロットにグラフィックボードを設置すると、3スロット目に位置するx16スロットは使用不可能になっています。
「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」はBIOSスイッチでQ-MODEを選択するか、P-MODEにおいて専用アプリ「GPU Tweak II」から0dB Modeを有効にすることで、アイドル時に冷却ファンの回転を停止させるセミファンレス機能が使用できます。
「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」はRTX2070リファレンスモデルのブーストクロック1620MHzに対して、標準設定のゲーミングモードではブーストクロック1815MHzにオーバークロックされ、パワーリミット(TDP)も175Wから215Wへと引き上げられています。
専用アプリ「GPU Tweak II」のトップメニューのアイコンからOCモードを選択すると、さらに高いブーストクロック1845MHzのOC設定を適用することも可能です。
専用アプリ「GPU Tweak II」はトップメニューのアイコンを使用した動作モードの切り替えだけでなく、マニュアルOC設定、ハードウェアモニタリング、OSD表示、ファン制御設定など「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」の動作に関する詳細設定が可能です、RTX 20XXシリーズで新たに実装されたOCチューニング機能「OC Scanner (NVIDIA Scanner)」にも対応していました。
ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMINGのゲーム性能
「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」の性能を測るべく各種ベンチマークを実行しました。性能比較には「ASUS ROG-STRIX-RTX2080-O8G-GAMING」、「GeForce GTX 1080 Ti Founders Edition」、「EVGA GeForce GTX 1080 SC2 Gaming iCX」、「Radeon RX Vega 64 Limited Edition」、「EVGA GeForce GTX 1070 SC ACX3.0」を使用しています。「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」にはGPUコアクロックやファン制御について複数モードの組み合わせがありますが、当レビューにおいてはGPUコアクロック&電力制限は「ゲーミングモード」、ファン制御は「P-MODE」という最も標準的な組み合わせを採用しています。
「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」を含めた各グラフィックボードについて、3DMarkで現在主流なDirectX11のベンチマーク「FireStrike」による比較になります。
FireStrike | Extreme | Ultra | |
RTX 2070 ASUS ROG STRIX |
23332 | 11207 | 5515 |
RTX 2080 ASUS ROG STRIX |
27117 | 12752 | 6357 |
GTX 1080 Ti FE |
28250 | 13692 | 6740 |
GTX 1080 11Gbps | 22936 | 10967 | 5395 |
RX Vega 64(B1, BL) | 23280 | 10831 | 5458 |
GTX 1070 | 17904 | 8481 | 4236 |
なおRTX 2070のFireStrikeベンチマークについてですが、ベンチマーク実行時のデスクトップ解像度やNVIDIAコントロールパネルのスケーリング設定などによってグラフィックスコアが10%前後増減しました。先行レビュー各種を見てもFireStrikeベンチマークのグラフィックスコアには比較的大きいバラつきが確認できました。FireStrikeは現在主流なDirextX11のベンチマークなので、下で行う実ゲームベンチマークにおいても10%前後性能が低く出ているケースが含まれる可能性があります。
「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」を含めた各グラフィックボードについて、3DMarkのDirectX12ベンチマーク「TimeSpy」による性能比較となります。
TimeSpy | Async Off |
Extreme | |
RTX 2070 ASUS ROG STRIX |
9274 | 8586 | 4328 |
RTX 2080 ASUS ROG STRIX |
11139 | 10374 | 5176 |
GTX 1080 Ti FE | 9527 |
8875 | 4432 |
GTX 1080 11Gbps | 7724 | 7362 | 3519 |
RX Vega 64(B1, BL) | 7284 |
6838 | 3470 |
GTX 1070 | 5932 |
5693 | 2754 |
「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」を含めた各グラフィックボードについて、17年中頃から普及しつつあるHTC VIVEやOculus RiftなどVR HMDを使用したVRゲームに関する性能を測定する最新ベンチマーク「VRMark」による性能比較となります。
Orange Room |
Cyan Room |
Blue Room |
|
RTX 2070 ASUS ROG STRIX |
11619 | 9308 | 2967 |
RTX 2080 ASUS ROG STRIX |
11714 | 11249 | 3638 |
GTX 1080 Ti FE | 11555 | 8386 | 2969 |
GTX 1080 11Gbps | 11235 | 6868 | 2344 |
RX Vega 64(B1, BL) | 10642 | 8198 | 2210 |
GTX 1070 |
9781 | 5374 | 1799 |
続いて実ゲームを用いたベンチマークになります。解像度はフルHD、WQHD、4K(3840*2160)の3種類について行っており、同一のグラフィック設定で同一のシーンについて平均FPSを比較しました。
ベンチマーク測定を行ったゲームタイトルは、Assassin's Creed Origins(最高設定プリセット)、Battlefield 1(最高設定プリセット)、Destiny2(最高設定プリセット)、The Division(グラフィック設定)、Far Cry 5(最高設定プリセット&TAA)、Final Fantasy XV(最高設定プリセット、NVIDIA GameWorks無効)、Ghost Recon Wildlands(グラフィック設定)、Mirrors Edge Catalyst(ハイパー設定プリセット)、MONSTER HUNTER: WORLD(最高設定プリセット)、Rise of the Tomb Raider(グラフィック設定)、Middle-Earth: Shadow of War(ウルトラ設定プリセット)、Titanfall 2(グラフィック設定)、WatchDogs_2(最高設定プリセット)、The Witcher3(最高設定)、Gears of War 4(最高設定プリセット)以上の15タイトルです。
Assassin's Creed Origins(最高設定プリセット)に関する「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Battlefield 1(最高設定プリセット)に関する「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Destiny2(最高設定プリセット)に関する「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
The Division(グラフィック設定)に関する「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Far Cry 5(最高設定プリセット&TAA)に関する「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Final Fantasy XV(最高設定プリセット、NVIDIA GameWorks無効)に関する「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Ghost Recon Wildlands(グラフィック設定)に関する「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Mirrors Edge Catalyst(ハイパー設定プリセット)に関する「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
MONSTER HUNTER: WORLD(最高設定プリセット)に関する「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Rise of the Tomb Raider(グラフィック設定)に関する「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Middle-Earth: Shadow of War(ウルトラ設定プリセット)に関する「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Titanfall 2(グラフィック設定)に関する「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
WatchDogs_2(最高設定プリセット)に関する「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
The Witcher3(最高設定)に関する「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Gears of War 4(最高設定プリセット)に関する「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING、ASUS ROG-STRIX-RTX2080-O8G-GAMING、GeForce GTX 1080 Ti Founders Edition、GeForce GTX 1080 11Gbps OC、Radeon RX Vega 64、GeForce GTX 1070の6種類について実ゲーム性能の比率の平均を出したところ、ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMINGは前世代同クラスのGTX 1070よりも40%近く高速という結果になりました。
今回比較に用いたGTX 1080はVRAM 11GbpsのOCモデルなので性能差が若干小さくなっていますが、RTX 2070はGTX 1080よりも平均で10%程度高いパフォーマンスを発揮し、ゲームタイトルによってベストケースでは20%近く上回ります。前世代最上位のGTX 1080 Tiには及びませんでしたが、RTX 2070は18年以降にリリースされる最新高画質PCゲームのフルHD解像度やWQHD解像度のゲーミングに対応可能なグラフィック性能を実現しています。
ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMINGの温度・消費電力
ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMINGの負荷時のGPU温度やファンノイズや消費電力についてチェックしていきます。ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMINGのコアクロックや電力制限については複数のモードが用意されていますが、標準設定のゲーミングモードで測定しました。「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」のGPU温度とファンノイズの検証負荷としてはFireStrike Extreme ストレステストを使用しています。
まずASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMINGのP-MODEについてはファクトリーOCの効いた定格動作でもGPU温度は最大58度前後に収まって温度面では優秀な結果なのですが、冷却性能重視なモードということもあってファン回転数も1650RPM程度とやや高めな数値です。とはいえ2スロット占有GPUクーラーを搭載するRTX 2070 Founders Editionと比較すれば、同程度のファン回転数でGPU温度は10度以上も低く、3スロット占有大型GPUクーラーの高い性能が確認できます。
GPUコアクロックについては「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」の仕様値(ゲーミングモード)ではブースト1815MHzとなっていましたが、実動平均1904MHzとなりました。
一方で静音性重視のQ-MODEについてはGPU温度は60度後半まで上がっていますが(ミドルハイクラスGPUとしては十分に良好な数値)、ファン回転数は1200RPM程度と低めな数値を示しており確かに高い静音性が期待できます。「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」のQ-MODEはセミファンレス機能に対応しており、GPU温度55度が始動閾値、GPU温度45度が停止閾値でヒステリシスも採用されています。閾値前後でファンの始動・停止がピタッと決まらないのでこの部分については改良の余地があると思いますが、10秒足らずで安定しているので実用上は十分だと思います。
Q-MODEにおけるGPUコアクロックも確認しておくと、GPU温度が十分に低いP-MODEでは実動平均1963MHzでしたが、静音性重視でGPU温度が比較的高くなるQ-MODEでは1877MHzとなりました。
またベンチ機2のPCケースに「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」を組み込んでFire Strike Extreme グラフィックテスト1を1時間に渡ってループさせて実用の冷却性能を確認してみました。
検証機材のPCケースには「Cooler Master MASTERCASE MAKER 5t」を使用しており、ケースファンにはNZXT製のエアフロー重視でPCケースの吸気・排気ファンに最適なケースファン「NZXT Aer F 140」をPCケースのフロントに吸気ファンとして2基、リアに排気ファンとして1基設置してファン回転数1000RPM固定で運用しています。
PCケースに入れて長時間負荷をかけても最大温度は62度で、コアロックの平均値は1878MHzでした。内排気ファンということもありPCケースの吸排気を最適化しないと冷却効率が下がるのでフロント2/リア1で140mmファンを設置して1000RPMで回していますが、「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」のファン回転数は1900RPM程度に達しており、PCケース内に入れていてもファンノイズは若干聞こえます。静音性を重視する場合は、ファン動作モードをQ-MODEに切り替えればGPU温度が上がりますが、ファン回転数を下げることができます。
また実働ストレステスト中の0分, 10分, 20分…について30秒間の平均FPSの推移をチェックしました。長時間の負荷においても「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」はスタートからほ99%以上の性能を維持しています。
1時間のストレステスト終盤にスマホで使用できるサーモグラフィカメラ「FLIR ONE Pro」(レビュー)を使用してゲーム負荷時のグラフィックボード上の各所の温度をチェックしました。
前世代GTX 10XXシリーズの上位モデルではVRM電源部分の温度がかなり高くなりがちでしたが、RTX 2070搭載グラフィックボードの「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」では最も熱い部分で70度未満に収まっており、安心して運用できる温度です。VRM電源もGPUクーラー本体で冷やす理想的な構造なので前世代と違ってGPUコア以外もしっかりと冷えています。
「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」を含めていくつかのグラフィックボードについてサウンドレベルメーターを利用してゲーム負荷時のノイズレベルを測定・比較しました。ノイズレベルの測定には「サンワダイレクト 400-TST901A」を使用しています。
電源OFF時の騒音値は33~35dBです。目安として40dBを超えたあたりからファンノイズがはっきりと聞こえるようになり、45dB前後で煩く感じます。50dBを超えてくるとヘッドホンをしていても煩く感じます。同じ騒音値でも周波数(ファン回転数)が高いほど体感としては大きな音に感じやすく、また不快に感じたり感じなかったりは音の性質にもよるので注意してください。
ノイズレベルの測定結果は次のようになっています。
ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING(P-MODE)のファンノイズは1600RPMという若干高いファン回転数の通りノイズレベルが45.8dB程度でした。また静音性重視のQ-MODEではファン回転数が1200RPM前後まで下がるので、ノイズレベルは37.4dBとなっており実用上はほぼ無音に近い非常に優れた静音性を実現しています。ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMINGはRTX 2070グラフィックボードの中でもトップクラスの静音性と冷却性能を実現していると思います。
余談ですが先日レビューしたROG STRIX RTX 2080は、RTX20シリーズから採用された新型冷却ファンが搭載されていますが、2070と同程度のファン回転数でノイズレベルは42.5dBとさらに高い静音性を発揮しています。予算に余裕があるのであれば、新型クーラー搭載のROG STRIX RTX 2080のほうがオススメかもしれません。
・「ASUS ROG-STRIX-RTX2080-O8G-GAMING」をレビュー
ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMINGの消費電力と瞬間的な最大電源負荷を測定しました。
測定には電源ユニット「Corsair HX1200i」のCorsair Linkによる電力ログ機能を用いてコンセントからの出力ではなく変換ロスを差し引いた入力電力をチェックしています。また電力測定の際は上記の主電源ユニットに加えて、CPUへの電力供給を行うEPS端子へ接続するために別の副電源ユニットを使用しています。右下スクリーンショットのように、この状態でCPUに負荷をかけても測定値が変動しないのでCPUによる消費電力の変動は基本的に含まれないと考えて大丈夫です。
測定負荷にFireStrike Extreme ストレステストを使用して、”平均値を消費電力”、”最大値を瞬間的な最大電源負荷”としたところ、測定結果は次のようになりました。なお電源ユニットに対する実際の最大瞬間負荷は測定値より50~100W上回る場合があるので電源ユニットの電源容量選択の参考にする場合は注意してください。
ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMINGの消費電力は232W、最大瞬間負荷は300Wでした。ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMINGのTDP(パワーターゲット)はファクトリーOCによって215Wに設定されていますが、TDP175W設定のRTX 2070 FEと比較して実際の消費電力はプラス10W程度と微増に収まっており、低電圧動作が可能な良質な選別コアの使用が推察される良好な結果です。
NVIDIAの70番のGPUはGTX 970とGTX 1070ともにTDP150Wだったので、これまでの傾向から考えると消費電力の大幅増と言えますが、RTX 2070がグラフィック性能で若干上回るGTX 1080と同程度であることを考えるとさほど悪くない結果にも見えるので評価が難しいところです。
ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING レビューまとめ
最後に「ASUS ROG STRIX GeForce RTX 2070 OC Edition 8GB(型番:ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING)」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。良いところ
- 最新PCゲームをフルHDやWQHDの高画質設定でプレイ可能なグラフィック性能
- 前世代上位クラスのGTX 1080を10~20%程度上回るグラフィック性能
- ファクトリーOCされたRTX 2070を余裕をもって冷やせる優秀なGPUクーラー
- 長時間負荷をかけてもVRM電源温度は70度程度
- ビデオ出力にHDMI端子を2基搭載
DP1.4×2とUSB Type-C(DP1.2 Alt Mode)によってG-Syncモニタの3面サラウンドにも対応 - GPU温度で制御できる2基の追加ファン端子「ASUS FanConnect II」
- ファン動作(デュアルBIOS)をハードウェアスイッチで切り替え可能
- PCIEブラケットより25mmほど背の高い基板&クーラー
RTX 2070は前世代同クラスのGTX 1070を平均で30%以上、ベストケースでは最大50%近く上回り、前世代上位クラスのGTX 1080に対しても10~20%程度上回るグラフィック性能となりました。GTX 1070の前世代からの飛躍が記憶に新しいためRTX 2070のそれはやや霞む感じがあることは否めませんが、最新PCゲームをフルHD・最高画質やWQHD・高画質でプレイするための次世代ミドルハイクラスGPUとしては良好なパフォーマンスを実現していると評価できると思います。
RTX 2070に関して最も不安視されていたのは価格面ですが、9万円を超える高級モデルは存在するものの、ロンチ直後において7万円前半からのモデルもリリースされ、その後の値下がりで18年12月現在すでに6万円台の製品も出ているので、コストパフォーマンス面では及第点だと思います。
RTX20XXシリーズの目玉機能であるレイトレーシングやDLSSに対応したゲームタイトルが18年12月現在において未だほぼ存在しないというのはネックではあるものの、GTX 1080を平均で10%程度、ベストケースでは最大20%上回るグラフィック性能は備わっているので、販売価格が税込み7万円台かそれ以下であれば9XX世代より前のグラフィックボードからの買い替えやPCゲーム入門に奮発して購入する新規参入層に向けて、RTX 2070は今後の主力製品として通用するのではないかと思います。
「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」については、比較的大幅なファクトリーOCが施されていながらもFounders Editionと大差ない消費電力で動くという低電圧動作が可能な良いGPUコアが選別されているところと、RTX 2070のオリファンモデルの中でも1,2を争う優秀なGPUクーラーが搭載されているところは純粋に魅力です。「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」は買って後悔のないRTX 2070オリファンモデルであると太鼓判を押せるモデルだと思います。
独自機能の1つである2基のHDMI2.0ビデオ出力については4K TVとVR HMDを併用できるメリットがありますが、代わりにDisplayPortが1基減っているので前世代では評価が分かれました。しかしながら「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」で新たに実装されたUSB Type-Cビデオ出力は、主にVirtual Linkのために用意されたものですが、DisplayPortと互換なDisplayPort1.2 Alt Modeなので、2基のDisplayPort1.4と合わせて使用することでG-Syncモニタによる3面サラウンドも可能になって隙が無くなりました。
RTX 2070が6万円半ばから購入できる中で「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」の価格は19年1月現在、7.5万円と若干高価ではありますが、高性能・高省電力な選別GPUコアや品質の高いGPUクーラーを考えれば+1万円の出費を重ねる価値は十分にあります。
以上、「ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」のレビューでした。
・RTX 2070 販売ページ:
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