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CORSAIR製電源ユニットで使用可能な、最大600Wの電力供給に対応するPCIE5.0電源(12VHPWR)ケーブル「CORSAIR 600W PCIe 5.0 12VHPWR Type-4 PSU Power Cable(型番:CP-8920284)」をGeForce RTX 4090で試してみたので簡単に紹介します。
CORSAIR HX1000i/HX1500i(2022)のような2022年最新のハイエンド電源ユニットでも12VHPWRケーブルが残念ながら付属していませんが、別売りアクセサリの「CORSAIR 600W PCIe 5.0 12VHPWR Type-4 PSU Power Cable」を使用することで、PCIE5.0電源(12VHPWR)に対応します。
GeForce RTX 4090などPCIE補助電源として12VHPWRを採用するグラフィックボードには、従来のPCIE補助電源8PINを3~4個使う変換ケーブルも付属していますが、このケーブルを使用すれば電源ユニットからケーブル1本だけでTGP450W以上のグラフィックボードに電力供給が可能になります。
「CORSAIR 600W PCIe 5.0 12VHPWR Type-4 PSU Power Cable」は国内でも11月26日より発売予定です。(長いので以下、CORSAIR 600W 12VHPWR Cable)
「CORSAIR 600W 12VHPWR Cable」のケーブル長は650mm程度でした。ケーブルは薄くて取り回しの良いリボンケーブルですが、ビニール被膜が硬めです。
PCIE5.0電源(12VHPWR)は4ピンのサイドバンドシグナル(S3/S4)によって、電源側の最大供給可能電力が600W/450W/300W/150Wのどれなのか電源ユニットからPCIE拡張ボードへ伝えますが、少なくとも「CORSAIR 600W 12VHPWR Cable」のケーブル自体は規格最大値の600W給電に対応した電源ケーブルです。
*国内販売品や最新ロットでは12VHPWRコネクタに600Wの印字なしに変更されています。
最初に入手したレビュー用サンプルは電源コネクタに600Wの印字がありましたが、CORSAIRとしては600W対応以外(450W対応など下位グレード)の電源ケーブルを販売しておらず、その予定もないとのことなので、印字なしの国内販売品も正式に600W対応です。
「CORSAIR 600W 12VHPWR Cable」はCORSAIR製電源ユニットに実装されているPCIE補助電源/EPS電源用の8PINプラグインコネクタを2つ使用して、PCIE5.0電源(12VHPWR)コネクタへ電力供給を行います。
「CORSAIR 600W 12VHPWR Cable」はCORSAIRの電源ケーブル互換性ページにおいて、Type4に分類される同社製電源ユニットと組み合わせて使用可能です。
AX1600i、HXi(2022)など近年発売されている多くの電源ユニットは対応しています。
実際にCORSAIR HX1500i (2022)に「CORSAIR 600W 12VHPWR Cable」を組み合わせて、GeForce RTX 4090を接続してみたところ、グラフィックボードは正常に動作し、またRTX 4090に付属するPCIE 8PINの4分岐変換ケーブルを使用した時と同じく、450Wを超える電力制限の引き上げにも対応していました。
ちなみに発売から7年以上も経つCORSAIR HX1200iやCORSAIR HX1000iでもCORSAIR 600W 12VHPWR Cableを組み合わせることによってGeForce RTX 4090が正常に動作しました。
12VHPWRについてもう少し詳しく説明しておきます。
12VHPWRの規格として供給可能な電力は最大600Wですが、12VHPWRで接続されたPCIE拡張カード側から認識できる電源ユニットの供給可能電力は600W/450W/300W/150Wの4種類に分けられます。
12VHPWRには実際に電力供給を行う12PINに加えて、電源ユニットとPCIE拡張ボードが供給可能電力や稼働状態を伝えるサイドバンドシグナルのための4PINがあります。
この4PINのうちSense0(S3)とSense1(S4)の状態によってPCIE拡張ボードは接続された電源ユニットが供給可能な電力を認識できます。
例えば電源ユニットがSense0を開放、Sense1を接続(グランド)とすることで、PCIE拡張ボードはその電源ユニットが最大450Wまでの電力供給に対応している、と認識できます。
12VHPWR対応電源ユニットといっても必ずしも最大値の600W給電に対応しているわけではなく、上記の通り、600W/450W/300W/150Wの4種類があるので、IntelのATX3.0デザインガイドでは電源ユニットや電源ケーブル自体が対応している最大電力を12VHPWRケーブルに明記するよう規定されています。
以上を踏まえて、「CORSAIR 600W 12VHPWR Cable」の話に戻ります。
製品名に”600W”と入っており、またレビュー用サンプルなど初期ロット品では12VHPWRコネクタにも刻印されているように「CORSAIR 600W 12VHPWR Cable」の電源ケーブルそのものは最大値の600W給電に対応しています。
*国内販売品や最新ロットでは12VHPWRコネクタに600Wの印字なしに変更されています。(ATX3.0規格では混同を防ぐため推奨はされているが、印字は必須ではない)
最初に入手したレビュー用サンプルは電源コネクタに600Wの印字がありましたが、CORSAIRとしては600W対応以外(450W対応など下位グレード)の電源ケーブルを販売しておらず、その予定もないとのことなので、印字なしの国内販売品も正式に600W対応です。
一方でプレスリリースを参照すると、
現在は、『GeForce RTX 4090なら850W以上、GeForce RTX 4080なら750W以上の電源ユニットを組み合わせるように』という内容に変更されていました。
電源容量1000WのCORSAIR HX1000i (2022)に「CORSAIR 600W 12VHPWR Cable」を使用して、GeForce RTX 4090に接続しても、グラフィックボードから認識される電源ユニットが供給可能な最大電力は600Wのままであり、グラフィックボード側で消費電力を450W以下に制限することはありませんでした。
検証した時期の都合でグラフィックボードが違いますが、電源容量750WのCORSAIR SF750でも「CORSAIR 600W 12VHPWR Cable」を使用して、GeForce RTX 4090に接続しても、グラフィックボードから認識される電源ユニットが供給可能な最大電力は600Wのままであり、グラフィックボード側で消費電力を450W以下に制限することはありませんでした。
「CORSAIR 600W 12VHPWR Cable」の電源ケーブル自体、銅線の太さなどは600W給電に対応した仕様ですが、供給可能な最大電力は当然ながら電源ユニット次第です。
12VHPWRのサイドバンドシグナルは単純にS3/S4ともに接続になっています。(少なくとも既存の電源ユニットではそうなる)
そのためグラフィックボードからすると電源ユニットの電源容量に依らず、600W給電が可能な電源に接続されていると認識してしまうので、グラフィックボード側で消費電力を制限することはありません。
「CORSAIR 600W 12VHPWR Cable」を使用した場合、グラフィックボード側で消費電力を制限することはないので、電源容量が十分でない電源ユニットにGeForce RTX 4090のようなTGP450W以上のグラフィックボードを組み合わせるとシステムが落ちる可能性があるので注意してください。
最後に少し補足として、GeForce RTX 4090と12VHPWRについては電源コネクタ周りの問題が噂されていますが、当サイトで検証した限り、RTX 4090の付属変換アダプタや「CORSAIR 600W 12VHPWR Cable」、いずれも正常動作を確認しています。
NVIDIA公式からの発表待ちではあるものの、ちゃんと電源コネクタを挿して普通に運用する分には問題はないはずです。
400~450Wの負荷を1時間程度かけ続けましたが、電源コネクタに異常や変化はなし。
HX1000i/HX1500i(2022)のようなハイエンド電源については標準で付属して欲しいところではあるものの、管理人もメイン機でAX1600iを使用しているので、CORSAIR製電源ユニットがGeForce RTX 4090の12VHPWR電源にケーブル1本でちゃんと対応できるのは嬉しいです。
国内でも11月26日より発売が予定されているので、CORSAIR製電源ユニットのユーザーや同社電源ユニット使ってこれから新らたにPCを組もうと思っている人は楽しみにお待ちください。
以上、『CORSAIR製電源用12VHPWRケーブルをRTX 4090で試してみた』でした。
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CORSAIR製電源ユニットで使用可能な、最大600Wの電力供給に対応するPCIE5.0電源ケーブル「CORSAIR 600W PCIe 5.0 12VHPWR Type-4 PSU Power Cable」をGeForce RTX 4090で試してみました。https://t.co/V2e4CzSOJM pic.twitter.com/Mex79vBbiZ
— 自作とゲームと趣味の日々 (@jisakuhibi) November 14, 2022
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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)
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プレスリリースを参照すると、『600W給電には電源ユニットの電源容量が1200W以上必要。450Wには電源容量1000W以上、300Wは電源容量750W以上』と記載されています。
とありますが、リンク先を見ると
RTX4090には850W以上、RTX4080には750W以上が必要と書かれています。
手持ちの電源がCorsairのHX1000なのでCP-8920284を購入してROG-STRIX-RTX4090-O24G-GAMINGを接続しようと考えておりますが、電源容量不足になりますでしょうか。