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OculusRiftワイヤレス化キット「TPCAST Wireless Adapter for Oculus Rift」をレビュー

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TPCAST Wireless Adapter for Oculus Rift


VR HMD「Oculus Rift」をワイヤレス化可能な専用キット「TPCAST Wireless Adapter for Oculus Rift」を北米公式通販からいち早く輸入したのでレビューしていきます。「TPCAST Wireless Adapter for Oculus Rift」はOculus Riftヘッドマウントディスプレイに取り付ける受信機(レシーバー)「RX Module」、PCに取り付ける送信機(トランスミッター)「PC TX Module」、電源ユニット「Power Box」などで構成されるキット製品となり、データのロスや遅延が少ない、Oculus Riftのワイヤレス環境を構築すること可能です。
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製品公式ページ:https://www.tpcastvr.com/store/TPCAST-Wireless-Adapter-for-Oculus-Rift
公式サポート:https://www.tpcastvr.com/support
マニュアル:https://docs.wixstatic.com/ugd/ebb63f_5e15b0d678df45c389d2eb3624612b22.pdf
TPCAST Wireless Adapter for Oculus Rift (1)TPCAST Wireless Adapter for Oculus Rift (2)

目次

TPCAST Wireless Adapter for Oculus Riftの内容品

まずは「TPCAST Wireless Adapter for Oculus Rift」の内容品をチェックしていきます。
製品パッケージを開くと2重底で各種内容品が収められていました。
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「TPCAST Wireless Adapter for Oculus Rift」の主な内容品は、送信機(トランスミッター)「TX Module」、TX Module用ACアダプタ、受信機(レシーバー)「RX Module」、電源ユニット「Power Box」、Anker製モバイルバッテリー「Anker Power Core 20100」、電源ユニット&バッテリーポーチ、専用無線LANルーター、ルーター用ACアダプタとなっています。
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基本的に内容品は先にレビューを公開したHTC Vive用ワイヤレス化キット「TPCAST Wireless Adapter for Vive」と同じですが、リンクボックスによる電源がないので送信機「TX Module」用のACアダプタが付属したり、受信機「RX Module」との接続ケーブルはOculus RiftのVR HMD本体に実装されている独自端子に対応した異なるケーブルであったりと細かい部分に違いがあります。
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VIVEヘッドマウントディスプレイに取り付ける受信機(レシーバー)「RX Module」は上側ヘッドバンドを通すためのスリットが下に付いた逆U字のブリッジ形状です。
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受信機「RX Module」の重量は90g程度と軽量です。
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受信機「RX Module」とVR HMDと電源ボックスを接続するためのケーブルとして専用のケーブルを使用します。下写真で一番左にあるHDMI端子とUSB端子の分岐は受信機「RX Module」へ、その隣にあるL字のUSB端子とDC端子はパワーボックスへ、右にある独自端子はOculus Riftの本体へ接続します。
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PCに取り付ける送信機(トランスミッター)「TX Module」はHTX Viveのリンクボックスと同程度の大きさの正方形型となっています。背面にはカメラ用三脚などが装着できるネジ穴が付属します。
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送信機「TX Module」の背面には、Oculus Riftのセンサーカメラのスタンドが余っていれば、スタンドをそのまま流用できるアダプタが装着されています。
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送信機「TX Module」とPCを接続するためのHDMIケーブル、「TX Module」へ電源供給を行うためのACアダプタが付属します。
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ワイヤレス化したOculus RiftのVR HMD側に電力供給を行う電源ユニット「Power Box」はAnker製のモバイルバッテリーとUSBからの電力供給をUSB端子とDC端子に分岐するアダプタで構成されています。また電源ユニット「Power Box」をベルトなどに装着するための専用ポーチも付属します。
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専用ポーチを腰に装着するための簡単なベルトも付属します。
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バッテリーと専用DCアダプタは下のようにモバイルバッテリーをアダプタに直接装着する構造です。
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電力供給用のモバイルバッテリーには20100mAhの大容量バッテリー「Anker PowerCore 20100」が採用されています。「Anker PowerCore 20100」は市販のモバイルバッテリーとして4000円程度で販売されており、交換用バッテリーの入手性にも優れています。充電にはマイクロUSB端子を仕様する構造です。
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無線化キットとしては以上の受信機・送信機・バッテリーで全てと思っていましたが、「TPCAST Wireless Adapter for Oculus Rift」では加えて専用の無線LANを使用する必要があります。
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専用無線LANの背面にはLANポート4つとWANポート1つが設置されています。
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TPCAST Wireless Adapter for Oculus Riftのハードウェアセットアップ

「TPCAST Wireless Adapter for Oculus Rift」を早速、ハード面でセットアップしていきます。
なおトラブルシューティングを簡単にするため「TPCAST Wireless Adapter for Oculus Rift」を導入する前に、Oculus Rift単体で最初にセットアップしてしまうのをおすすめします。

Oculus RiftのVR HMD本体に専用ケーブルとレシーバーを装着します。
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まずは標準のケーブルを取り外すため、フェイスクッションのフレームを外します。
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専用のVR HMD接続ケーブルをVR HMD本体から引き抜きます。
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純正ケーブルを外した端子へTPCAST Wireless Adapter for Oculus Riftに付属するケーブルを接続します。
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上側のヘッドバンドにレシーバーを装着して、専用ケーブルのHDMI端子とUSB端子を接続します。
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あとはフェイスクッションとフレームを再装着すればVR HMD側のセットアップは完了です。
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PCと接続する送信機(トランスミッター)「PC TX Module」にはPCのビデオ出力から伸びるHDMIケーブルと専用ACアダプタを接続します。
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トランスミッタ―の裏側にはカメラ三脚などで使用できるネジ穴があるので、プレイエリアをカバーできるように高所への設置が推奨されています。ただOculus Riftのセンサーカメラのような光学的動作ではなく、電波通信なのでさほど障害物に注意する必要はないと思います。
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トランスミッタ―はOculus Riftセンサーのスタンドが流用できます。またOculus RiftのセンサーやHTC Viveのベースステーション同様にカメラ用固定器具を使用したマウントにも対応しているので下の記事でまとめているアクセサリーなどがおすすめです。
Oculus RiftやHTC Viveのセンサー固定におすすめなグッズを紹介
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最後に専用の無線LANルーターを使用するPCに接続します。
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専用無線LANの設定は「TPCAST Wireless Adapter for Oculus Rift」用に最適化されているので弄るなとの注意書きがあるので、インターネットに接続する場合はルーターのLANポートをPCと接続し、WANポートをインターネットに繋がったルーター等に接続しました。
  PC – (LAN)普通の無線ルーター(WAN) – 光回線の変換機
→ PC – (LAN)専用ルーター(WAN) – (LAN)普通の無線ルーター(WAN) – 光回線の変換機
のように単純に有線接続の間に専用ルーターを挿入しただけですが、問題なくインターネット接続も可能でした。「TPCAST Wireless Adapter for Oculus Rift」を使用する場合は無線によるインターネット接続にこだわらず有線で繋いでしまうのが手っ取り早いと思います。
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今回は「TPCAST Wireless Adapter for Oculus Rift」の検証用PCとして先日レビュー記事を公開した、MXM版GTX 1080搭載のコンパクトベアボーンPC「ASRock DeskMini GTX 1080」(レビュー)を使用しています。
「ASRock DeskMini GTX 1080」はリアI/OのUSB端子が少ないのでUSB3.0を多数要求するOculus Riftが利用できるか気になるところですが、USBハブ「iBUFFALO BSH4U305U3BK」を使用することで問題なくセットアップしてVRゲームをプレイできました。
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以上でハードウェア面のセットアップは完了です。
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TPCAST Wireless Adapter for Oculus Riftのソフトウェアセットアップ

「TPCAST Wireless Adapter for Oculus Rift」をソフトウェア面でセットアップしていきます。
18年2月現在、TPCAST.comのサポートページではOculus Rift向け専用ソフトウェア「TPCAST Connection assistant」のVer2.0.0が最新版として公開されています。
公式サポート:https://www.tpcastvr.com/support

上のリンクから「TPCAST Connection assistant」のインストーラーをダウンロードしたら、インストーラーを実行します。インストーラーは英語と中国語にしか対応していませんがポチポチクリックしていくだけなので英語でも特に問題ないと思います。
TPCAST Connection assistant (1)
インストール作業が完了すると上で行ったハードウェアセットアップに関するガイドが5枚のスライドとして表示されます。
TPCAST Wireless Adapter for Oculus Rift_Setup (1)
TPCAST Wireless Adapter for Oculus Rift_Setup (2)TPCAST Wireless Adapter for Oculus Rift_Setup (3)
TPCAST Wireless Adapter for Oculus Rift_Setup (4)TPCAST Wireless Adapter for Oculus Rift_Setup (5)

さらにWiFi接続のセットアップについてウィンドウが表示されます。
TPCAST Connection assistant (2)
上の画像のようにWiFiの名前とパスワードの入力を求められるのでパワーボックスに貼りつけられているシールに書かれたWiFiの名前とパスワードを入力してください。
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入力内容に問題なければ設定成功と表示されます。
TPCAST Connection assistant (8)

以上で初期設定は完了なので、自動生成されるデスクトップショートカットなどから「TPCAST Connection assistant」を起動します。中央下のStartアイコンを選択すると無線接続セットアップが開始します。パワーボックスの接続チェックが開始されるのでパワーボックスにバッテリーを装着したうえでVR HMDからのケーブルを接続してください。
TPCAST Connection assistant (9)
北米公式通販から輸入した「TPCAST Wireless Adapter for Oculus Rift」では「TPCAST Connection assistant」のVer2.0.0を使用して特に問題もなく正常にセットアップが完了しました。
TPCAST Connection assistant (10)

「TPCAST Connection assistant」でVR HMDとの無線接続が完了すれば、あとは有線接続と同様にOculus HomeからVRゲームをプレイできます。
TPCAST Connection assistant (11)

「TPCAST Wireless Adapter for Oculus Rift」でOculus Riftをワイヤレス化して使用する場合は、ペットボトル収納付きのウエストポーチと組み合わせるのがおすすめです。左下写真はHTC Viveの例ですが、ペットボトル用ポケットにパワーボックスを入れて、ウエストポーチのメインポケットやサイドポケットには専用コントローラーや交換用バッテリーを入れておくことができます。
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TPCAST Wireless Adapter for Oculus Riftのレビューまとめ

最後にOculus Riftのワイヤレス化キット「TPCAST Wireless Adapter for Oculus Rift」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。

良いところ

  • VR HMD「Oculus Rift」をワイヤレス化可能
  • 遅延2ms以下でワイヤレス接続可能
  • VR HDMに装着する無線レシーバーの重量は90gと軽量
  • バッテリーは市販の「Anker PowerCore 20100」(4000円程)なので予備の確保が容易

悪いところor注意点

  • 国内未発売なので入手するには転送サービス経由で北米公式通販から輸入する必要あり

「TPCAST Wireless Adapter for Oculus Rift」を使用してワイヤレス化したOculus Riftで実際にThe Climbなどをプレイしてみましたが、画質や遅延については体感的には有線と変わりない品質でプレイすることができました。1,2時間ほどプレイしていても点滅したり固まったりと不安定になることもありませんでした。

HMD本体に装着する無線レシーバーは重量90g程度と軽量で、位置的には頭の頂点からつむじのあたりに配置されるのでレシーバー自体の重さが気になることはないと思います。VR HMD自体が重くなると目の周りや頬骨に圧がかかったり、VR HMDがずれやすくなったりしますが、無線レシーバーの重さでそういう影響はでません。
モバイルバッテリーを含むパワーボックスについてはウエストポーチに入れてしまえば動く時に邪魔になることもありません。ペットボトルホルダー付きウエストポーチならペットボトルホルダーにパワーボックス、メインポケットに専用コントローラーを納めておくこともできて非常に便利なのでおすすめです。

追加センサーを購入する必要があるもののオプションでルームスケールトラッキングにも対応するOculus Riftとしては競合HTC Vive同様にVR HMD接続ケーブルの存在がネックでしたが、「TPCAST Wireless Adapter for Oculus Rift」を使用してワイヤレス化することで、ケーブルが足に引っかかる心配もなく、行動範囲がケーブル長に制限されることもなくなるので、Oculus RiftのルームスケールトラッキングでVRゲームをプレイしているのならおすすめのアクセサリです。

以上、Oculus Riftワイヤレス化キット「TPCAST Wireless Adapter for Oculus Rift」のレビューでした。
TPCAST Wireless Adapter for Oculus Rift

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