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フルスペックPolaris11コア(リネームなのでPolaris21が正式名称らしい)を採用するAMD Radeon RX 560搭載の補助電源不要かつMini-ITX対応で全長155mmのショート基板グラフィックボード「MSI Radeon RX 560 AERO ITX 4G OC」を前モデルRX 460や競合のGTX 1050 Tiと徹底比較レビューします。
公式ページ:https://jp.msi.com/Graphics-card/Radeon-RX-560-AERO-ITX-4G-OC.html
先日、補助電源不要な省電力版RX 560 「SAPPHIRE PULSE RX 560 4G」をレビューしたばかりですが、グラフィックボード長的に「MSI Radeon RX 560 AERO ITX 4G OC」が検証機材的な本命でした。
・補助電源不要なフルスペックPolaris11「SAPPHIRE PULSE RX 560 4G」をレビュー
MSI RX 560 AERO ITX 4G OC レビュー目次
1.MSI RX 560 AERO ITX 4G OCの外観
2.MSI RX 560 AERO ITX 4G OCの検証機材セットアップ
3.MSI RX 560 AERO ITX 4G OCのゲーム性能
4.MSI RX 560 AERO ITX 4G OCの温度・消費電力
5.倍速補完機能「AMD Fluid Motion」の効果と使い方
6.MSI RX 560 AERO ITX 4G OCのレビューまとめ
MSI RX 560 AERO ITX 4G OCの外観
早速、MSI Radeon RX 560 AERO ITX 4G OCをチェックしてきます。パッケージを開くとパルプモールドのスペーサーに静電防止ビニールに包まれてグラフィックボード本体は収められるていました。付属品はマニュアル、ドライバCDなどです。
MSI RX 560 AERO ITX 4G OCの外観は次のようになっています。
GPUクーラー外装は黒色のプラスチック製で一部にカーボン調の加工があしらわれています。MSI RX 560 AERO ITX 4G OCのボード長はPCI-E端子とほぼ同じ長さで155mmです。
冷却ファンの径は90mmでPCIブラケットの高さに収まる目いっぱいのサイズになっています。
GPUクーラーは2スロット占有で補助電源は必要ありません。
グラフィックボード背面にはバックプレートは装着されておらず基盤がむき出しでした。
PCI-E端子とビデオ出力端子には赤色の保護カバーが装着されています。
MSI RX 560 AERO ITX 4G OCのビデオ出力はHDMI2.0b×1、DisplayPort1.4×1、DVI-D×1の3系統です。
MSI RX 560 AERO ITX 4G OCでは実際のリンク速度PCI-E3.0x8に対して基板のPCI-E端子の金属端子実装はx16サイズとなっています。
同じく補助電源が不要なSAPPHIRE PULSE RX 560 4GはPCB基板の右端に空白地帯があるためボード長が180mm程度と無駄に長くなっていますが、MSI RX 560 AERO ITX 4G OCは必要最低限のボード長に収まっています。
グラフィックボードの重量はGIGABYTE RX 460 WINDFORCE OC 4GBが429g、SAPPHIRE PULSE RX 560 4Gが429gですが、MSI RX 560 AERO ITX 4G OCは429gでボードサイズがコンパクトなだけあって重量も軽量です。
MSI RX 560 AERO ITX 4G OCの検証機材
外観やハードのチェックはこのあたりにして早速、MSI Radeon RX 560 AERO ITX 4G OCを検証用の機材に組み込みました。テストベンチ機の構成は次のようになっています。テストベンチ機の構成 | ||
ベンチ機1 |
ベンチ機2 |
|
OS | Windows10 64bit Home | |
CPU |
i7 7700K Core/Cache:5.0/4.8GHz, 1.300V 殻割り&クマメタル化(レビュー) |
i7 7700K Core/Cache:5.0/4.8GHz, 1.300V 殻割り&クマメタル化(レビュー) |
M/B | ASRock Z270 SuperCarrier (レビュー)(BIOS:1, 2) |
ASUS ROG MAXIMUS IX FORMULA (レビュー) |
メインメモリ | Corsair Dominator Platinum Special Edition DDR4 8GB*4=32GB (レビュー) |
G.Skill TridentZ DDR4 8GB*4=32GB |
システムストレージ |
Crucial MX300 SATA M.2 SSD 1TBCT1050MX300SSD4 | Intel SSD 540シリーズ SATA M.2 SSD 240GB |
電源ユニット |
Corsair RM650i (レビュー) |
Corsair HX1200i (レビュー) |
PCケース/ ベンチ板 |
STREACOM BC1 (レビュー) |
Cooler Master MASTERCASE MAKER 5t (レビュー) |
MSI RX 560 AERO ITX 4G OCはフルスペックGPUになってコア数がRX 460の894から1024へ増えています。MSI RX 560 AERO ITX 4G OCのコアクロックは1196MHzとなっており、同じく補助電源なしのSAPPHIRE PULSE RADEON RX 560 4G GDDR5の1216MHzよりやや低い設定です。
MSI RX 560 AERO ITX 4G OCのゲーム性能
MSI Radeon RX 560 AERO ITX 4G OCの性能を測るべく各種ベンチマークを実行しました。性能比較には「SAPPHIRE PULSE RX 560 4G GDDR5 (略称はRX 560 LP)」、「ZOTAC GTX 1050 Ti OC Edition」、「GIGABYTE RX 460 WINDFORCE OC 4GB」、「ELSA GeForce GTX 750 Ti SP 2GB」を使用しました。まずFFXIV 紅蓮のリベレーター ベンチマークのフルHD・高品質でMSI RX 560 AERO ITX 4G OCのスコアは5900程度となりました。AMD Radeon一般にですが、NVIDIA GeForceと比較してFF14ではパフォーマンスが出ないので、FF14目的でエントリークラスGPUを購入するということであればRX 560は適さないと思います。
なおFF14ベンチではスコアが1万を超えたあたりからFPSが上がりすぎてCPUベンチの傾向が強くなりグラフィックボードの性能比較ベンチとしてはあまり使えなくなってくるので注意してください。FFXIV 紅蓮のリベレーター ベンチマークについては個別記事で詳しく紹介しています。
FireStrikeとFireStrike Extremeのベンチマーク比較になります。
FireStrike | Extreme | |
MSI RX 560 AERO ITX 4G |
5954 | 2691 |
SAPPHIRE PULSE RX 560 4G |
5633 | 2462 |
GTX 1050 Ti | 7966 | 3744 |
RX 460 4GB | 5647 | 2468 |
GTX 950 LP | 5764 | 2685 |
GTX 750 Ti | 4459 | 2072 |
3DMarkの最新DirectX12ベンチマーク「TimeSpy」の性能比較となります。
TimeSpy | Asyncなし | 性能伸び率 | |
MSI RX 560 AERO ITX 4G |
1867 | 1783 | 105% |
SAPPHIRE PULSE RX 560 4G |
1756 | 1690 | 104% |
GTX 1050 Ti | 2395 | 2282 | 105% |
RX 460 4GB | 1702 | 1634 | 104% |
GTX 950 LP | 1685 | 1693 | 100% |
GTX 750 Ti | 1235 | 1240 | 100% |
続いて実ゲームを用いたベンチマークになります。解像度はフルHDについて行っており、同一のグラフィック設定で同一のシーンについて平均FPSを比較しました。
ベンチマーク測定を行ったタイトルは、Assassin's Creed Syndicate(低設定プリセット)、Battlefield 1(高設定プリセット)、DARK SOULS III(高設定プリセット)、The Division(中設定プリセット)、For Honor(高設定プリセット)、Ghost Recon Wildlands(中設定プリセット)、Mirrors Edge Catalyst(中設定プリセット)、NieR: Automata(解像度1600×900、中設定プリセット)、Rise of the Tomb Raider(DX12、中設定、AAなし)、Titanfall 2(グラフィック設定)、WatchDogs_2(中設定プリセット)、The Witcher3(グラフィック設定)、Gears of War 4(高設定プリセット)、OverWatch(ウルトラ設定プリセット)以上の14タイトルです。
Assassin's Creed Syndicate(低設定プリセット)のベンチマーク結果です。
Battlefield 1(高設定プリセット)のベンチマーク結果です。
DARK SOULS III(高設定プリセット、60FPS上限)のベンチマーク結果です。
The Division(中設定プリセット)のベンチマーク結果です。
For Honor(高設定プリセット)のベンチマーク結果です。
Ghost Recon Wildlands(中設定プリセット)のベンチマーク結果です。
Mirrors Edge Catalyst(中設定プリセット)のベンチマーク結果です。
NieR: Automata(解像度1600×900、中設定プリセット、60FPS上限)のベンチマーク結果です。
Rise of the Tomb Raider(DX12、中設定、AAなし)のベンチマーク結果です。
Titanfall 2(グラフィック設定)のベンチマーク結果です。
WatchDogs_2(中設定プリセット)のベンチマーク結果です。
The Witcher3(グラフィック設定)のベンチマーク結果です。
Gears of War 4(高設定プリセット)のベンチマーク結果です。
OverWatch(ウルトラ設定プリセット)のベンチマーク結果です。
MSI RX 560 AERO ITX 4G OC、SAPPHIRE PULSE RX 560 4G、ZOTAC GTX 1050 Ti OC、GIGABYTE RX 460 WINDFORCE OC 4GB 、ZOTAC GTX 950 LowPower、ELSA GeForce GTX 750 Ti SP 2GBの6種類について実ゲーム性能の比率の平均を出したところ、RX 560は補助電源なしエントリーGPUの中でも高いシェアを誇ったGTX 750 Tiよりも30%以上高速という結果がでています。一方で現行の競合GPUであるGTX 1050 Tiと比較すると30%程度劣ります。
MSI RX 560 AERO ITX 4G OCの温度・消費電力
MSI Radeon RX 560 AERO ITX 4G OCの負荷時のGPU温度とファンノイズを検証しました。温度とファンノイズの検証負荷としてはFireStrike Extreme ストレステスト、比較対象には同じく補助電源不要なRX 560のSAPPHIRE PULSE RADEON RX 560 4G GDDR5を使用しました。
MSI RX 560 AERO ITX 4G OCではストレステスト中のGPUコア温度は最大64度、ファン回転数はファン始動後に一時的に1350RPM程度の高い数値をとりますが次第に安定して1100RPM程度となりました。省電力グラフィックボードなのでGPU温度とファン回転数ともに低くなっています。低負荷時にファンが停止するセミファンレス機能には非対応です。
ストレステスト中のGPUコアクロックを見ると、MSI RX 560 AERO ITX 4G OCは仕様値1196MHzよりもやや低いコアクロックで変動して平均1172MHzとなりました。パワーリミットでコアクロックに制限がかかっているようです。同じく補助電源なしRX 560で設定値ではコアクロックの高いSAPPHIRE PULSE RX 560 4Gと比較すると90MHz程度高いコアクロックで動作しており、MSI RX 560 AERO ITX 4G OCのほうがより高いパワーリミットの範囲内で動作していることがうかがえます。
【消費電力の小さいエントリー帯グラボなので実働長時間負荷テストとサーモグラフィは割愛します】
MSI RX 560 AERO ITX 4G OCを含めていくつかのグラフィックボードについてサウンドレベルメーターを利用してゲーム負荷時のノイズレベルを測定・比較しました。ノイズレベルの測定には「サンワダイレクト 400-TST901A」を使用しています。
電源OFF時の騒音値は33~35dBです。目安として40dBを超えたあたりからファンノイズがはっきりと聞こえるようになり、45dB前後で煩く感じます。50dBを超えてくるとヘッドホンをしていても煩く感じます。同じ騒音値でも不快に感じたり感じなかったりと音の性質にもよるので注意してください。
ノイズレベルの測定結果は次のようになっています。
MSI RX 560 AERO ITX 4G OCのファンノイズは38.5dBでした。補助電源不要な省電力グラフィックボードなので冷却にも余裕がありファンノイズが問題になることはないはずです。
MSI RX 560 AERO ITX 4G OCの消費電力と瞬間的な最大電源負荷を測定しました。
測定には電源ユニット「Corsair RM650i」のCorsair Linkによる電力ログ機能を用いてコンセントからの出力ではなく変換ロスを差し引いた純粋な検証システム全体への入力電力をチェックしています。また測定負荷にFireStrike Extreme ストレステストを使用して、”平均値を消費電力”、”最大値を瞬間的な最大電源負荷”としました。測定結果は次のようになっています。
同検証環境においてMSI RX 560 AERO ITX 4G OCの消費電力は117W、瞬間的な最大電源負荷は136Wでした。同じく補助電源が不要なRX 560のSAPPHIRE PULSE RADEON RX 560 4G GDDR5に比べて7W高い消費電力となっています。
倍速補完機能「AMD Fluid Motion」の効果と使い方
AMD Radeonグラフィックボード限定で使用可能な動画フレーム倍速補完機能「AMD Fluid Motion」を実際に試してみました。「AMD Fluid Motion」は映画やアニメなどの各種動画で幅広く採用されている24FPSや30FPSの動画を60FPSに補完する機能で、高性能TVに搭載される”倍速機能”と同じことをグラフィックボードで行っています。サンプルに動画を2つ用意しました。1つ目の動画はわかりにくいですが、Fluid Motionによって若干動画がヌルヌルになっています。
2つ目のように同じような画像が大きくスクロールしていくシーンでは倍速補完の効果は絶大になっています。カクカク感が気にならない動画よりもオリジナルで気になる動画でより効果を発揮するようです。
ちなみにRX 460とi7 6700Kの環境でFluid Motion使用時と非使用時のGPU温度(最大)、GPU使用率(平均)、CPU使用率(平均)は次のようになりました。GPU使用率は大きくなっていますがファンノイズが煩くなるほどGPU温度は上がらないので、GPU性能が比較的低いエントリー帯のRX 560やRX 460でもFluid Motion使用に伴うハード面での弊害は特にないようです。
AMD Fluid Motionの利用には同機能に対応したビデオ(DVD、BD、動画ファイル)プレイヤーが必要で、市販のソフトウェアで正式に対応しているプレーヤーは「PowerDVD」となっています。
ただし市販品でなくても「Media Player Classic - Homecinema(以下、MPC HC)」というフリーソフトの動画プレイヤーと、同じくフリーで公開されているプラグイン等を使用することでAMD Fluid Motionを利用可能なので実際に試してみました。
AMD Fluid Motionを使うのに必要なフリーソフトは「Media Player Classic - Homecinema」、「Bluesky Frame Rate Converter」の2つになります。各ソフトをリンク先からダウンロードしてください。管理人はMPC HCは圧縮ファイル版、「Bluesky Frame Rate Converter」はインストール版を使用しました。
各種ソフトのインストールや解凍が完了したら、まず「Bluesky Frame Rate Converter」の設定を行います。こちらは次の画像のように各項目が設定されていれば問題ありません。(後ほどもしも動画が60FPS化されない場合は「AFMサポートを初期化する」を選んで再起動すると正常に動作するかも)
続いて「MPC HC」の設定を行います。メニューの表示から最下部にあるオプションを選択します。
オプション画面が表示されるので、左側メニューから「外部フィルタ」を選択して、右側のフィルタ追加を選び,、リストから「Bluesky Frame Rate Converter」を登録します。
追加した後は「フィルタを追加」の下の部分で「優先する」選択してください。
最後にRadeon設定から「AMD Fluid Motion」を有効化すれば設定完了です。
AMD Fluid Motionを利用する準備は完了です。「MPC HC」で動画ファイルやDVD、BDを再生すると60FPS化されると思います。60FPS化の確認には「MPC HC」メニューの「表示-統計情報」でボトムに詳細情報が各種表示できてフレームレートも書かれているのでここで確認可能です。
60FPS化が上手くいかない場合はMPC HCを再起動したり、上で書いたように「Bluesky Frame Rate Converter」から「AFMサポートを初期化する」を選んで再起動すると正常に動作するかもしれないので試してみてください。
あと動画ファイルについては対応できるものとできないものがあるようで管理人が試しただけでもFraps取ったaviファイルが60FPS化できず、そのファイルを「つんでれんこ」というソフトでエンコードしたファイルは24FPS化できました。
AMD Fluid Motionによる倍速補完機能自体は非常に有用だと思うのですが、使用準備がやや面倒だったりするのでAMDにはぜひ純正のAMD Fluid Motion対応プレーヤーを公開してもらいたいなと思いました。
MSI RX 560 AERO ITX 4G OC レビューまとめ
最後に「MSI Radeon RX 560 AERO ITX 4G OC」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。良いところ
- 軽量なe-スポーツ系PCゲームを快適にプレイ可能な性能
- 倍速補完機能「AMD FluidMotion」でアニメなどの動画視聴も快適に
- 補助電源不要な省電力モデルでRX 460やGTX 1050 Tiよりも低消費電力
- Mini-ITXサイズのショート基板
- 1万円台のエントリー向け価格帯
- パワーリミットのため一般的なRX 560よりグラフィック性能が10%弱低い
AMDの次世代GPUにおいてエントリーモデルに当たるRadeon RX 560は「OverWatch」のようなe-Sports系の軽量なPCゲームやFF14のようなMMO RPGであれば対応可能なGPU性能があり、エントリー向け低価格GPUと考えれば妥当な性能です。ただし近年の高画質PCゲームを遊ぶことを視野入れる場合、競合製品のGTX 1050 Tiよりも性能が劣るので、快適さを求めるなら競合のGTX 1050 Tiか上位モデルのRX 570やRX 580を選んだほうがいいかもしれません。
AMD Radeon RX 560にはNVIDIA製GPUにはない特徴として動画の倍速補完機能「AMD Fluid Motion」が利用できるという強みがあります。高画質PCゲームユーザーがメインになるミドル~ハイエンドのグラフィックボードでは忘れられがちな機能ですが、軽いPCゲームと動画がメインとなるエントリー帯GPUでは倍速補完機能「AMD Fluid Motion」の存在感は非常に大きく感じます。
またGPU純正のプレイ動画録画機能としてはNVIDIAのShadow Playが軽量で有名でしたが、AMDから16年後半にリリースされた純正のプレイ動画録画機能「Radeon ReLive」はShadow Playと遜色ない軽量動作を実現しており、e-Sports系PCゲームのプレイ動画配信などにも最適です。
エントリー帯としては競合製品にグラフィック性能で劣るものの、倍速補完機能「AMD Fluid Motion」やプレイ動画機能「Radeon ReLive」などエントリー帯でこそ光る付加価値的機能もあるので、軽いPCゲームだけでなく動画鑑賞などマルチメディアに楽しむエントリーユーザーにとってRX 560は魅力的な製品です。
そんなRX 560を搭載するグラフィックボードとして今回レビューしたMSI RX 560 AERO ITX 4G OCは補助電源不要な省電力モデルとなっており、パワーリミットで推定50~55Wの制限がかかっているので、本来のRX 560グラフィックボードより省電力性能は勝るものの、グラフィック性能が10%弱程度低くなっています。MSI AfterBunrerなどグラフィックボードのチューニングソフトでパワーリミットをデフォルトから最大75Wまで簡単に変更可能ですが、MSI RX 560 AERO ITX 4G OCのデフォルト性能はカット版のRX 460と大差ないのでこの点は注意が必要です。
「MSI RX 560 AERO ITX 4G OC」をエントリー帯のGPUとしてまとめると、e-Sport系PCゲームには十分ですがGTX 1050 Tiよりも低いグラフィック性能に対して、「AMD Fluid Motion」などの付加価値的機能と、RX 460やGTX 1050 Tiより低い消費電力にどれだけ魅力を感じるか次第、そんなグラフィックボードだと思います。
以上、MSI Radeon RX 560 AERO ITX 4G OCのレビューでした。
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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)
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