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アーマード・コア6やバルダーズ・ゲート3など人気の最新PCゲームを快適にプレイするのに最適なIntel製CPUはどれなのか、2024年最新の自作PCやBTO PCで候補になることの多い代表的な5種類のIntel製CPUで比較検証してみました。
Intel第12世代から最新の第14世代まで混合になっていますが、昨年発売されたIntel第14世代CPUの最上位モデル Core i9 14900Kは下位モデルのCore i7やCore i5と比べてゲーミングシーンでどれくらい性能差があるのか検証しているので、ゲーム用PCのCPU選びの参考にしてみてください。
レビュー目次
1.Intel Core i9 14900Kについて
2.検証機材・動作設定について
3.最新Intel製CPUのゲーミング性能比較
・フルHD解像度
・4K解像度
【検証結果のまとめ】
4.RTX 4090にはCore i9 14900Kがベスト
5.ゲームに最適なIntel製CPUはどれか
付録.14900KはメモリOCでゲーム性能が激増?
【機材協力:Intel】
Intel Core i9 14900Kについて
昨年末に発売されたばかりのIntel第14世代CPU最上位モデル「Intel Core i9 14900K」について簡単に紹介しておきます。メインストリーム向け最上位モデルCore i9 14900Kの製品パッケージは前世代13900K同様に、内部にIntel第13/14世代CPUダイをプリント後のシリコンウェーハを模した銀色の円盤が内蔵された化粧箱が採用されています。
「Intel Core i9 14900K」のCPU本体を見ていきます。
「Intel Core i9 14900K」など第14世代CPUは第12/13世代CPUと同じくLGA1700ソケットのCPUなので、LGA1200/115X以前の正方形から、CPU形状は縦長の長方形に変わっています。
「Intel Core i9 14900K」を前世代Core i9 13900Kと比較するとコードネームがRaptor Lake Refresh-Sだけあって、外見は背面の細かい実装素子も含めて完全に同じです。
Intel第14世代Core-Sの最上位モデルとなる「Core i9 14900K」は、8コア16スレッドの高性能P-Coreと16コア16スレッドの高効率E-Coreを組み合わせた24コア32スレッド(8C/16T+16C16T)のCPUです。
P-Coreの単コア最大ブーストクロックは6.0GHz(TBM3.0/TVB有効時)、全コア最大ブーストクロックは5.7GHzとなっています。CPU消費電力の指標となるProcessor Base Powerは125W、Maximum Turbo Powerは253Wです。
Intel第14世代CPUとIntel第13世代CPUの特長(共通点)と相違点を箇条書きでまとめると次のようになっています。
- 定格のBy Core Usage倍率、コアクロックが向上
- 14900KなどK付きモデルとCore i9/i7はRaptorLake(第13)世代の最新アーキテクチャ
- 14600はCore i5(非K付き)で唯一、RaptorLake世代の最新アーキテクチャ
- 14400などCore i5以下のモデルはAlderLake(第12)世代の旧アーキテクチャ
- 14世代のCore i7はE-Coreが12コアに増量(第13世代は8コア)
コアクロック以外の要素で大きく違いがあるのは、『Core i7のE-Coreが12コアに増量』されたことと、『Core i5 14600がRaptorLake世代の最新アーキテクチャ』に変わったことくらいです。だたし末尾にKのないCore i5 14600は国内未発売です。
初期ラインナップのK付きモデルを抜粋すると、By Core Usage倍率(Active Core Countに応じた最大動作倍率)の違いは下のテーブルのようになっています。
Core i9 14900Kの高性能P-Coreに注目すると、13900Kなら2コアまで最大5.8GHz、全8コアで最大5.5GHzで動作可能だったところ、2コアまで最大6.0GHz、全8コアで最大5.7GHzへと最大動作クロックが引き上げられています。
第14世代と第13世代を比較すると1~2倍(100~200MHz)だけコアクロックが上昇しています。
あとはCore i7のE-Coreが増えたのと、Core i5 14600のアーキテクチャが更新されたことの2つを除けば、同ナンバリングの第14世代と第13世代に性能差はほとんどない、と考えてOKです。もちろん厳密に言えば第14世代のほうが高性能ですが。
ちなみに同世代(同じアーキテクチャ)であれば、ゲーム性能で特に重要になるのは、高性能P-Coreの数と全コア最大動作倍率の2つです。
Intel第14/13世代CPUのBy Core Usage倍率 | |||||||||
CPU | P-1 | P-2 | P-3 | P-4 | P-5 | P-6 | P-7 | P-8 | E-All |
Core i9 14900K | 60 | 60 | 57 | 57 |
57 | 57 | 57 | 57 |
44 (16c) |
Core i9 13900K | 58 | 58 | 55 | 55 |
55 | 55 | 55 | 55 | 43 (16c) |
Core i7 14700K | 56 | 56 | 55 | 55 |
55 | 55 | 55 | 55 | 43 (12c) |
Core i7 13700K | 54 | 54 | 53 | 53 |
53 | 53 | 53 | 53 | 42 (8c) |
Core i5 14600K | 53 | 53 | 53 | 53 |
53 | 53 | / | / | 40 (8c) |
Core i5 13600K | 51 | 51 | 51 | 51 |
51 | 51 | / | / | 39 (8c) |
Core i9 14900KとCore i9 13900Kの違いは基本的に100~200MHz程度のコアクロックの違いだけなので、クリエイティブタスク性能など競合Ryzen 7000との比較については過去に公開したCore i9 13900Kのレビューを参照してみてください。
TDP65Wモデルの電力制限とゲーム性能の関係については過去のレビューで説明しているのでこちらを参照してください。
端的に言うと『手動設定で適度に電力制限を解除すればK付きモデルとほぼ同じゲーム性能』です。
E-Coreが増えたCore i7やアーキテクチャが変更されているCore i5 14600については注意が必要ですが、その他の第14世代CPUも基本的に100~200MHzのコアクロック上昇が主な変更点なので、同ナンバリングなら第13世代CPUのレビューをそのまま参考にしていいと思います。
・Intel第13世代Raptor Lake-Sのレビュー記事一覧へ
検証機材・動作設定について
各種検証を行うベンチ機、および比較対象となる各CPUのベンチ機の詳細となります。Intel LGA1700(Z790)環境 テストベンチ機の構成 | |
CPU | 【Intel第14世代CPU】 Intel Core i9-14900K 【Intel第13世代CPU】 Intel Core i7-13700K (レビュー) Intel Core i5-13600K (レビュー) Intel Core i5-13400 (レビュー) 【Intel第12世代CPU】 Intel Core i5-12400 (レビュー) |
マザーボード | ASUS ROG MAXIMUS Z790 HERO (レビュー) |
CPUクーラー | Fractal Design Celsius S36 (レビュー) Noctua NF-A12x25 PWM x3 (レビュー) |
メインメモリ | Crucial DDR5 Pro CP2K24G60C48U5 (レビュー) DDR5 24GB*2=48GB |
メインメモリ 追加検証 |
G.Skill Trident Z5 RGB F5-7200J3646F24GX2-TZ5RK (レビュー) DDR5 24GB*2=48GB 7200MHz, CL36-46-46-115 CORSAIR DOMINATOR TITANIUM RGB CMP48GX5M2X7200C36 (レビュー) DDR5 24GB*2=48GB 7200MHz, CL36-46-46-116 |
ビデオカード(共通) | PNY GeForce RTX 4090 24GB XLR8 Gaming VERTO EPIC-X RGB OC 3FAN (レビュー) |
システムストレージ(共通) | Samsung SSD 990 PRO 1TB (レビュー) |
OS(共通) | Windows 11 Home 64bit |
電源ユニット(共通) | Corsair HX1500i 2022 (レビュー) |
ベンチ板 | STREACOM BC1 (レビュー) |
Intel第14/13/12世代CPUを検証するIntel LGA1700(Z790)環境では、検証機材マザーボードとして「ASUS ROG MAXIMUS Z790 HERO」を使用しています。
ASUS製マザーボードではBIOS設定のASUS Multicore Enhancementを”Disabled - Enforce All limits”にすれば、Intel公式仕様通りの電力制限が適用されます。
今回検証する各種CPUはASUS Multicore Enhancementを”Disabled - Enforce All limits”にして定格動作で検証を行います。ただし、Core i5-13400だけは定格電力制限のPL1:65Wをゲーミングシーンでも上回ることがあるので(せいぜい70~80Wですが)、定格PL2:148WにPL1を一致させて検証しています。
ディスクリートGPU、グラフィックボードがゲーミング性能において重要なのは言うまでもありませんが、近年ではクリエイティブタスクでもGPU支援による性能向上が主流になっているので、CPU性能比較の統一検証機材として、2024年最新のウルトラハイエンドGPUを搭載したグラフィックボード「PNY GeForce RTX 4090 24GB XLR8 Gaming VERTO EPIC-X RGB OC 3FAN」を使用しています。
PNY GeForce RTX 4090 24GB XLR8は、ベイパーチャンバー構造のベースコアや、厚みのあるファンブレードをバリヤーリングで結合した重厚な冷却ファンを採用する4スロット占有大型GPUクーラーにより、各社AIBモデルの中でもトップクラスの静音性を実現しています。
メーカーのPNYは2022年に株式会社アスクが販売代理店契約を結んだばかりの新参なので国内での知名度は高くありませんが、北米など海外市場では30年以上に渡りコンシューマーならびにビジネス向けで電子機器の製造・販売を行う大手メーカーです。
国内正規品なら代理店を介してPNY公式のグローバル保証と同じ3年間の長期保証が受けられるところも魅力です。
・「PNY GeForce RTX 4090 24GB XLR8」をレビュー
ベンチ機のシステムストレージには「Samsung SSD 990 PRO 1TB」を使用しています。
Samsung SSD 990 PROは、PCIE4.0対応SSDで最速クラスの性能を発揮し、なおかつ電力効率は前モデル980 PRO比で最大50%も向上しており、7GB/s超の高速アクセスでも低発熱なところも魅力な高性能SSDです。 これからPCIE4.0対応プラットフォームの自作PCを組むなら、システム/データ用ストレージとして非常にオススメな製品です。
・「Samsung SSD 990 PRO 1TB」をレビュー。性能も電力効率もトップクラス!
ベンチ機のシステムメモリには、1.100V低電圧で6000MHzに対応、次世代スタンダードな大容量24GBメモリモジュールを採用するDDR5メモリキット「Crucial DDR5 Pro CP2K24G60C48U5」を使用しています。
Micron純正メモリモジュールを採用で信頼性も高く、全高がほぼそのままのロープロファイルなアルミニウム製ヒートシンク搭載で小型PCにも安心なメモリです。
Intel第13/14世代Core CPUやRyzen 7000シリーズCPUを定格メモリ周波数で運用したい人や、定格1.100Vの低電圧のまま1ランク上のメモリOCをしたい人にオススメの製品です。
・「Crucial DDR5 Pro CP2K24G60C48U5」をレビュー
360サイズや240サイズなど120mmファンを複数搭載できるマルチファンラジエーターの簡易水冷CPUクーラーを使用するのであれば、「Noctua NF-A12x25 PWM」への換装もおすすめです。
「Noctua NF-A12x25 PWM」は、超硬質かつ軽量な新素材 Sterrox LCPの採用によってフレーム-ブレード間0.5mmの限界を実現させた次世代汎用120mm口径ファンとなっており、1基あたり3500円ほどと高価ですが、標準ファンよりも静音性と冷却性能を向上させることができます。
・Noctua NF-A12x25シリーズのレビュー記事一覧へ
最新Intel製CPUのゲーミング性能比較
「Intel Core i9 14900K」のPCゲームに関する性能を実ゲームを用いたベンチマーク測定で検証しました。なおCPUゲーム性能比較と表現することもありますが、ゲーミングPCのゲーム性能を決める主体はやはりGPUなので、『GPU性能を十分に発揮できているのか』確かめるという具体的な内容からすると、”CPUボトルネック比較”と表現するのが実状に即しています。
ゲーミングPCに搭載するなら最低でも、Intel Core i5 13400(F)やAMD Ryzen 5 7600Xなど6コア12スレッド以上のCPUを当サイトでは推奨しています。
最新の超高画質で重いゲームの場合、ゲームプレイの裏で次のシーンのロード作業が動くとロードが遅くなったりスタッター(カクツキ)が発生することがあります。またベンチマーク結果からフレームレートの数値的に60FPS前後なら問題なさそうに見えても、2コア~4コア、6コアでもマルチスレッディング非対応の場合、ゲームの起動やロードの時間が極端に長くなることがあり快適にプレイできない可能性もあります。
今回、Core i5 12400を比較データに加えたのはそれ以前の旧世代CPUのゲーム性能の参考用です。
過去に公開したレビューの通り、第11世代以前のIntel製CPUは最上位のCore i9 10900K/11900Kでもゲーム性能はCore i5 12400と同等以下です。(AMD製CPUはRyzen 5000でもRyzen 7/9で同等くらい)
各CPUのゲーミング性能を測定するため統一検証機材として、2024年最新にして最速のウルトラハイエンドGPUを搭載したグラフィックボード「PNY GeForce RTX 4090 24GB XLR8 Gaming VERTO EPIC-X RGB OC 3FAN」を使用しています。
CPU別ゲーミング性能の比較には近年の高画質PCゲームから以下の18タイトルを使用しています。
CPUやメモリのゲーム性能への影響を確認しやすいタイトルを抜粋していますが、見ての通り、メジャータイトルばかりです。
【フルHDと4K】
- Assassin’s Creed Mirage (アサシン クリード ミラージュ)
- Cyberpunk 2077 (サイバーパンク2077)
- Shadow of the Tomb Raider
- Marvel’s Spider-Man Remastered
- The Witcher 3: Next Gen Update
- Hogwarts Legacy (ホグワーツ・レガシー)
- Baldur's Gate 3 (バルダーズ・ゲート3)
- STAR WARS Jedi: Survivor (ジェダイ:サバイバー)
- F1 2023
- Far Cry 6
- Tom Clancy's Rainbow Six Extraction
- Forza Horizon 5
- MONSTER HUNTER RISE : SUNBREAK
- Call of Duty: Modern Warfare II
- Overwatch 2 (オーバーウォッチ 2)
- Microsoft Flight Simulator
- ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON (アーマード・コア6)
- Starfield
前述の通り、CPUがゲーム性能に与える影響の多くは100FPS以上の高フレームレートにおけるボトルネックの解消なので、主な検証内容としてフルHD(1920×1080)解像度/高画質設定について、各ゲームで平均フレームレートと1% Lowフレームレートを測定しています。
ただし、近年ではフルHD~WQHD解像度のネイティブレンダリングを4K解像度に高品質なアップスケールを行う超解像機能、NVIDIA DLSSやAMD FSRの利用が一般的になっており、4KゲーミングもCPUボトルネックと無縁というわけではないので、一部タイトルについては4K解像度でも測定しています。
また多オブジェクト・多エフェクトなリッチグラフィックであったり、レイトレーシング表現に対応したゲームは単純にCPU性能の要求が大きく、解像度に依らず60~120FPSでCPUボトルネックが生じることがあります。
CPU(やシステムメモリのメモリ周波数)がボトルネックを確認するのに便利な指標として、Intelが自社GPUのドライバの評価のため導入した”GPU Busy”というメトリックがあります。
一般的にゲーム性能の統計に使用されているFrametime(フレームレートの逆数)はCPUがレンダリングに要する時間であるのに対して、GPU BusyはGPUがレンダリングを完了するのに要する時間です。
両者には一定の相関関係があるものの、GPU Busyが十分に小さいのにFrametimeが大きい場合、CPUがボトルネックになっている可能性があります。(ドライバやゲームなどソフトウェアがボトルネックの原因の可能性もある)
GPU BusyはCapFrameXというフレームレート解析ソフトを使用することフレームレートやフレームタイム同様にログとして取得でき、GPU Busy Deviation(GPU BusyとFrametimeの差)でGPUレンダリングに対して何かしらのボトルネックが生じているかどうかが分かります。
ゲーム性能 - フルHD解像度
まずはフルHD(1920×1080)解像度のゲーミング性能について、Intel Core i9 14900Kなど各種CPUのベンチマーク結果をチェックしていきます。ハイフレームレートをターゲットとした検証ですが、各タイトルで補足しているようにグラフィック設定は高画質設定プリセットなど実用に耐えるものを選択しています。
Assassin's Creed Mirage(フルHD解像度、画質プリセット:最高、TAA:クオリティ、モーションブラー:オフ)に関する「Intel Core i9 14900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。
Cyberpunk 2077(フルHD解像度、画質プリセット:高、FSR:オフ)に関する「Intel Core i9 14900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。
F1 2023(フルHD解像度、画質プリセット:高、VRS:オフ、異方性フィルタリング:x16、アンチエイリアス:TAA)に関する「Intel Core i9 14900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。
Far Cry 6(フルHD解像度、画質プリセット:高)に関する「Intel Core i9 14900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。
Shadow of the Tomb Raider(フルHD解像度、DirectX12、画質プリセット:高、アンチエイリアス:TAA)に関する「Intel Core i9 14900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。
Tom Clancy's Rainbow Six Extraction(フルHD解像度、画質プリセット:高、レンダースケール:固定100%)に関する「Intel Core i9 14900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。
Forza Horizon 5(フルHD解像度、MXAA:x2、画質プリセット:高)に関する「Intel Core i9 14900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。
MONSTER HUNTER RISE(フルHD解像度、画質プリセット:高)に関する「Intel Core i9 14900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。
Call of Duty: Modern Warfare II(フルHD解像度、画質プリセット:バランス、アンチエイリアス:オフ)に関する「Intel Core i9 14900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。
Marvel’s Spider-Man Remastered(フルHD解像度、アンチエイリアス:TAA、画質プリセット:高い、レイトレーシング:オフ)に関する「Intel Core i9 14900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。
The Witcher 3: Wild Hunt, Next Gen Update(フルHD解像度、画質プリセット:高、TAA)に関する「Intel Core i9 14900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。
Hogwarts Legacy(フルHD解像度、画質プリセット:高、モーションブラー:オフ、レイトレーシング:オフ)に関する「Intel Core i9 14900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。
Overwatch 2(フルHD解像度、画質プリセット:高)に関する「Intel Core i9 14900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。
Baldur's Gate 3(フルHD解像度、DirectX11、画質プリセット:ウルトラ)に関する「Intel Core i9 14900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。
STAR WARS Jedi: Survivor(フルHD解像度、画質プリセット:高、レイトレーシング:オフ、モーションブラー:オフ)に関する「Intel Core i9 14900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。
最後に、フルHD解像度で検証した15種類のゲーム、各タイトルについて平均FPSと1% Low FPSでそれぞれ、Core i5 12400を基準にした性能比率を算出し、さらに平均値としてグラフにまとめました。
フルHD解像度の相対的なPCゲーミング性能に関する「Intel Core i9 14900K」を含めた各種CPUの比較結果は次のようになっています。
ゲーム性能 - 4K解像度
続いて4K(3840×2160)解像度のゲーミング性能について、Intel Core i9 14900Kなど各種CPUのベンチマーク結果をチェックしていきます。以前は60FPS前後をターゲットにすることの多い4K解像度ではCPUボトルネックはあまり気にする必要はありませんでしたが、近年ではフルHD~WQHD解像度のネイティブレンダリングを4K解像度に高品質なアップスケールを行う超解像機能、NVIDIA DLSSやAMD FSRの利用が一般的になっており、4KゲーミングもCPUボトルネックと無縁ではありません。
また多オブジェクト・多エフェクトなリッチグラフィックであったり、レイトレーシング表現に対応したゲームは単純にCPU性能の要求が大きく、解像度に依らず60~120FPSでCPUボトルネックが生じることがあります。
Assassin's Creed Mirage(4K解像度、DLSS:バランス、画質プリセット:最高、モーションブラー:オフ)に関する「Intel Core i9 14900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。
Cyberpunk 2077(4K解像度、DLSS:バランス、画質プリセット:高)に関する「Intel Core i9 14900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。
Shadow of the Tomb Raider(4K解像度、DLSS:バランス、DirectX12、画質プリセット:高、レイトレーシング表現:高)に関する「Intel Core i9 14900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。
Marvel’s Spider-Man Remastered(4K解像度、DLSS:バランス、画質プリセット:非常に高い、レイトレーシング:高/高/6)に関する「Intel Core i9 14900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。
Marvel’s Spider-Man Remasteredは非常にCPUボトルネックが強いタイトルです。4K解像度かつレイトレーシング表現有効でもCPU性能に応じてフレームレートが大きく変わります。
Microsoft Flight Simulator(4K解像度、DLSS:バランス&FG、画質プリセット:ウルトラ)に関する「Intel Core i9 14900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。
Microsoft Flight Simulatorは非常にCPUボトルネックが強いタイトルです。オンライン機能のワールドアップデートを適用すると特に影響が大きく、4K解像度の60~120FPSでもCPU性能(シングル・マルチスレッド性能もですがキャッシュ性能も影響が大きい)に応じてフレームレートが大きく変わります。
The Witcher 3: Wild Hunt, Next Gen Update(4K解像度、DLSS:バランス、画質プリセット:RTウルトラ)に関する「Intel Core i9 14900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。
The Witcher 3: Wild Huntは非常にCPUボトルネックが強いタイトルです。4K解像度の60~120FPSでもCPU性能に応じてフレームレートが大きく変わります。
2022年12月にレイトレーシングにも対応した次世代機向けアップデートが配信されており、それを適用して検証を行っていますが、ゲーム自体は2015年の発売と古く、Ryzen CPUの登場以前なので、当時主流というかほぼ一択な状態だったIntel製CPUに有利な傾向です。またIntel製CPUについてもE-Coreの恩恵は薄めです。
Hogwarts Legacy(4K解像度、DLSS:バランス、画質プリセット:高、レイトレーシング:オン/オン/高、モーションブラー:オフ)に関する「Intel Core i9 14900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。
Hogwarts Legacyは非常にCPUボトルネックが強いタイトルです。4K解像度の60~120FPSでもCPU性能に応じてフレームレートが大きく変わります。
なおPC版は最適化が微妙で、今回測定に使用しているホグズミードなど一部のシーンではスタッターが強く、最小フレームレートは暴れる傾向があります。
ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON (4K解像度、画質プリセット:最高、モーションブラー:オフ、被写界深度:高)に関する「Intel Core i9 14900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。
なお、ARMORED CORE VIはゲームプレイ時の最大フレームレートは120FPSですが、独自にFPSアンロックしてベンチマーク測定を行っています。
Baldur's Gate 3(4K解像度、DirectX11、DLSS:バランス、画質プリセット:ウルトラ)に関する「Intel Core i9 14900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。
STAR WARS Jedi: Survivor(4K解像度、DLSS:バランス、画質プリセット:高、レイトレーシング:オン、モーションブラー:オフ)に関する「Intel Core i9 14900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。
Starfield(4K解像度、DLSS:バランス、画質プリセット:ウルトラ、モーションブラー:オフ)に関する「Intel Core i9 14900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。
最後に、4K解像度で検証した11種類のゲーム、各タイトルについて平均FPSと1% Low FPSでそれぞれ、Core i5 12400を基準にした性能比率を算出し、さらに平均値としてグラフにまとめました。
4K解像度の相対的なPCゲーミング性能に関する「Intel Core i9 14900K」を含めた各種CPUの比較結果は次のようになっています。
RTX 4090にはCore i9 14900Kがベスト
Core i9 14900Kなど最近の代表的なIntel製CPUを5種類使用してゲーミング性能を比較しました。第14世代は14900Kしか入手できなかったので、第13世代を加えた混成で比較していますが、第1章で簡単に触れた通り、ゲーム性能については大雑把な括りとして第14世代と第13世代は同ナンバリングやK付きの有無は入れ替えてもさほど性能に影響はありません。
今回の検証ではCore i7/Core i5は最新の第14世代を入手できなかったので、14700Kや14600Kの性能が気になる人は13700Kや13600Kの結果を参考にしても問題ない、という意味です。
CPU動作クロックは引き上げられているので当然、第14世代CPUの方が厳密には高性能です。2024年現在は第14世代CPUの価格も随分下がっているので、第12世代CPU以前のモデルを利用している方には、最新の第14世代CPUを選ぶのがベストです。
現在、自作PCパーツやBTO PCの構成部品として選択できるIntel第13/14世代CPUについては、Core i9/i7やK付きなど一部Core i5のように最新のRaptorLakeアーキテクチャを採用する製品と、Core i5 13400/14400など第12世代のAlderLakeアーキテクチャを引き続き採用する下位製品の2種類に分けられます。
定格メモリ周波数の差も影響していますが、『Core i7/i9の上位モデルやK付きモデル』と『Core i5以下の下位モデル』のゲーム性能には比較的に大きな差があります。
下のチャートの通り、1番で2種類に大別され、あとは2~4番の項目の序列がそのままゲーム性能は比例すると考えればOKです。
- アーキテクチャが最新のRaptorLakeか第12世代のAlderLakeか
(定格メモリ周波数が5600MHzなら前者、4800MHzなら後者) - P-Coreのコア数
- P-Coreの全コア最大動作倍率
- E-Coreのコア数と全コア最大動作倍率
ともあれ、2024年現在最速GPUであるGeForce RTX 4090と組み合わせるなら、GPUのポテンシャルを最大限発揮できるCore i9 14900KがIntel製CPUの中で最適と言って間違いありません。
今回の検証ではCPUボトルネックが生じやすいタイトルを抜粋して検証していますが(当然、差が出ないゲームもある)、紹介した通りメジャーなタイトルばかりであり、グラフィック設定も実用レベルの高設定プリセットをベースにしています。
またCPUボトルネックはハイフレームレートで現れやすい問題ですが、CPUバウンドなメジャー高画質タイトルも増えていて4K解像度/60~120FPSでも無縁というわけではありません。
2024年には4K解像度で240Hzに超高速リフレッシュレートに対応したゲーミングモニタも発売されるので、なおさらCPUのゲーム性能は重要になります。
ちなみに、今回の検証ではCore i9 14900Kのポテンシャルを最大限発揮できるようにグラフィックボードとしてRTX 4090を選択していますが、CPUをCore i9 14900KのままGPUをRTX 4070 SUPERに変えても、RTX 4090と下位CPUの組み合わせよりも高い性能を発揮するケースはあります。
やはりe-Sports系タイトルで240~360FPS以上を狙う時に発生しやすい現象ですが、CPUバウンドなタイトルであれば4K/60~120FPSでも発生します。
ゲームに最適なIntel製CPUはどれか
検証結果の通り、高性能なGPUが性能を十分に発揮するには相応に高性能なCPUが必要になります。CPU選びはGPUとの予算配分が問題になるので、過度に上位ランクのCPUを選ぶわけにはいきませんが、逆にGPUに予算を回し過ぎてRTX 4070などアッパーミドルクラスのGPUにCore i5 13400など安価なミドルクラスCPUを組み合わせるのもオススメできません。
GPUをどれだけ高性能にしてもCPUボトルネックでフレームレートが伸びないことはあります。e-Sports系タイトルで240~360FPSのハイフレームレートを狙う場合は特に。
繰り返しますが、ゲーム用PCのCPU選びはGPUとの予算配分が重要です。基本的には組み合わせるGPUに応じて、相応のCPUを組み合わせるのが定石です。
2024年現在のIntel製CPUに限定すれば最新GPUとの組み合わせはこんな感じになると思います。ゲーミングBTO PCの標準構成もだいたいこんな感じかと。(第13世代の同ナンバリングやiGPUなしのF付きモデルも可)
- RTX 4060/TiやRX 7600/XT → Core i5 14400など
- RTX 4070/SUPERやRX 7800 XT → Core i5 14600K、Core i7 14700など
- RTX 4070Ti/4080やRX 7900 XT/XTX → Core i7 14700Kなど
- RTX 4090 → 迷わずCore i9 14900Kがオススメ
GPU性能が不足したときにグラフィックボードをアップグレード(換装)するのはPCIE AICカードを交換するだけなので比較的に容易ですが、CPUボトルネックに対して後からCPUをアップグレードできるかというと、CPUの換装は手間や自作PCの知識的にハードルが上がります。CPU換装となると割と最終手段です。
定石としてRTX 4060などミドルクラスGPUとの組み合わせにCore i5 14400を挙げていますが、既存のCPUバウンドなタイトルだけでなく、今後登場する新作ゲームでもCPUボトルネックを避けることを期待するならRaptorLakeアーキテクチャのCPUを選ぶのがベストで、そうなると最低水準はCore i5 14600K(F)になると思います。
特にRTX 4070などアッパーミドルクラス以上のGPUでは、Core i9までは必要なくても、予算に余裕があるならフルHD/ハイフレームレートからCPUバウンドな高画質ゲームまでオールラウンドに対応できるCore i7 14700(F/K)を検討するのが個人的にはオススメです。(安く買えるなら第13世代も可)
付録:14900KはメモリOCでゲーム性能が激増?
最新の高性能グラフィックボードを使用していてもGPU性能をフルに発揮できない理由としてCPU性能がボトルネックになるCPUボトルネックを上で紹介しましたが、CPU以外にシステムメモリがボトルネックになってGPU性能をフルに発揮できないこともあります。本編で紹介したグラフにはCore i9 14900Kでメモリを定格の5600MHzから7200MHzにOCしたデータも含まれていますが、Core i9 14900Kについてメモリ周波数の5600MHzと7200MHzで抜粋してまとめたのが次のグラフにです。
CPUバウンドなゲームはシステムメモリの性能(メモリの周波数やレイテンシ)も影響することが多く、Core i9 14900KとRTX 4090の組み合わせに対しては、定格の5600MHzから7200MHzにメモリOCすることで平均10%程度、ベストケースでは20%以上もパフォーマンスが改善します。
特に最小フレームレート(1% Low FPS)の向上に効果があり、スタッター・カクツキの軽減が期待できます。
CPUにCore i9 14900KやCore i7 14700K、GPUにRTX 4090/4080やRX 7900 XTXのようなハイエンドゲーミングPCを組むなら、システムメモリもまた性能のボトルネックになることがあるので、自作PCスキル的に少しハードルは上がりますがOCメモリの導入も検討してみてください。
Intel第14世代CPU&Z790マザーボード環境であれば、G.SkillやCORSAIRから発売されているIntel XMP3.0のメモリOCプロファイルによる6400MHz~7200MHzに対応したOCメモリならマザーボードBIOSからOCプロファイルを適用するだけで簡単に安定したメモリOCを実現できます。
以上、『ゲームに最適なIntel製CPUはどれか、14900Kと徹底比較』でした。
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最新PCゲームを快適にプレイするのに最適なIntel製CPUはどれなのか、Core i9 14900Kなど2024年の自作PCやBTO PCで候補になることの多い代表的な5種類のIntel製CPUと、18種類のゲームでベンチマーク比較https://t.co/qKgqJTxLj3
— 自作とゲームと趣味の日々 (@jisakuhibi) February 4, 2024
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