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Radeon RX 6800 XTグラフィックボードとしてMSIからリリースされた、3スロット占有3連ファンGPUクーラーTRI-FROZR 2を搭載し、ファクトリーOCが施された定番ゲーミングモデル「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」をレビューします。
待望のAMD製次世代ハイエンドGPU上位モデル「Radeon RX 6800 XT」が、同社前ハイエンドのRadeon VIIや競合NVIDIAの前世代最上位GeForce RTX 2080 Tiをどの程度上回り、また最新ハイエンドGeForce RTX 3080と真っ向から戦えるのか、実ゲームベンチマークでグラフィック性能を徹底比較します。

代理店公式ページ:
https://www.ask-corp.jp/products/msi/graphicsboard/radeon-rx-6800-xt/radeon-rx-6800-xt-gaming-x-trio-16g.html
https://www.aiuto-jp.co.jp/products/product_3287.php
製品公式ページ:https://jp.msi.com/Graphics-Card/Radeon-RX-6800-XT-GAMING-X-TRIO-16G
MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G
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MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G レビュー目次
1.MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16Gの外観
2.MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16Gの分解
3.MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16Gの検証機材・GPU概要
4.MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16Gのゲーム性能
5.MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16Gの温度・消費電力・ファンノイズ
6.MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16Gのレビューまとめ
【機材協力:MSI Japan】
MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16Gの外観
早速、MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16Gを開封していきます。



マニュアルや保証書等以外の付属品はGPUホルダーです。

下の写真は旧モデルですが、付属GPUホルダーはこんな感じで使用します。

「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」のグラフィックボード本体を見ていきます。

「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」のGPUクーラーの外装はプラスチック製ですが、ブラック&シルバーのフレームにはスチールのようなマットな塗装が施されており安っぽさは感じない外観です。
MSIのGamingシリーズと言えばブランドロゴにもなっているドラゴンを模した造形が1つの特長でしたが、代を重ねるごとにその要素は薄くなり、RX6000世代では流行に合わせ、かなりシンプルな作りになっています。

ちなみにMSI GAMING X TRIOブランドからはRadeon RX 6000シリーズとGeForce RX 30シリーズの両方がリリースされていますが、外見の違いはクリスタル状の装飾部分のカラーリングで、前者はシルバー、後者はガンメタルです。

グラフィックボード側面のグレーカラーのプレートにはMSIテキストロゴとMSIゲーミングブランドを象徴するドラゴンマークがあり、加えて、中央ファンの2時と7時の方向にあるスリットおよびバックプレート側面のホワイトラインには、アドレッサブルLEDイルミネーションが内蔵されています。
専用アプリケーション「MSI Mystic Light Sync」を使用すれば、同社製マザーボードなど対応機器と同期させてライティング制御が可能です。


Radeon RX 6800 XTのリファレンスモデルは従来のフルサイズグラフィックボード同様に全長267mm、ハイエンドGPUとしては比較的にコンパクトでしたが、「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」の全長324mmと非常に巨大です。

「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」は全長も非常に巨大ですが、PCIEブラケットからはみ出す高さ方向も+30mmとかなり大きいので、PCIE補助電源とPCケースサイドパネルとの干渉についても注意が必要です。

「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」」の3連ファンGPUクーラーはTRI-FROZR 2と名付けられており、95mm径の冷却ファンが計3基設置されています。

TRI-FROZR 2の冷却ファンには4世代目となりさらに改良された新型ファン「TORX FAN 4.0」が採用されています。TORX FAN 4.0では2枚のファンブレードを円弧を描く外周リングで一体化することで、スリムで振動しやすいファンブレードを安定させ、静圧を向上、ブレによるノイズの低減を実現しています。また軸受けには高耐久性なダブルボールベアリングが採用されています。

TORX FAN 4.0は外周リングによって補強されたファンブレードによって、前世代TORX FAN 3.0と比較して20%高い静圧を実現しており、TGP300Wクラスに対応すべくさらに高密度になったGPUクーラーヒートシンク放熱フィンへ十分なエアフローを供給できます。

「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」はTGP300W超の発熱に対応するため、大型放熱フィンを採用したヒートシンクが搭載されており、PCIEスロットを3スロット占有します。見ての通りヒートシンクだけの厚みで2スロットを占有する超巨大なクーラーです。


「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」は大幅なファクトリーOCが施されたモデルですが、補助電源数はRX 6800 XTリファレンスモデルと同じくPCIE 8PIN×2です。

「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」の各種ビデオ出力には黒色の保護カバーが装着されています。

「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」のビデオ出力はHDMI2.1×1、DisplayPort1.4×3の4基が実装されています。リファレンスモデルや一部オリファンモデルと違って、USB Type-Cポート搭載されていません。

「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」にはドラゴンマークのブランドロゴが白色で刻印されたマットブラックのバックプレートを搭載しています。基板の反りや破損を防止する保護プレートとしての役割に加えて、GPUコア、VRAM、VRM電源回路との間にはサーマルパッドが貼られているので冷却補助の役割を果たします。

「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」のバックプレート素材にはグラフェンが採用され、非伝導性かつ優れた放熱性を実現しているところも特徴です。プラスチック製バックプレートと比較して4倍の強度と20倍の熱伝導率を実現しています。

グラフィックボードの重量はMSI GeForce RTX 3080 GAMING X TRIO 10Gが1560g、AMD Radeon RX 6800 XTが1513gに対して、MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16Gは1554gでした。

バックプレート等で基板の反りは防止されていますが、重量は1kgを軽く超過しているのでPCIEスロットへの負荷を考えるとVGAサポートステイなどで垂れ下がりを防止したほうがいいかもしれません。
MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16Gの分解
「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」を分解してGPUクーラーやグラフィックボード基板についてチェックしていきます。なお今回はレビュー用サンプル貸出先の協力のもと特別に許可を頂いて分解を行っております。GPUクーラーの取り外し(分解行為)は、EVGAやZOTACを除く多くのメーカーではグラフィックボードの正規保証の対象外になる行為です。今回はレビューのために分解しておりますが、繰り返しますが保証対象外になるので基本的には非推奨の行為なのでご注意下さい。
「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」のGPUクーラーは、基板裏面のコア周辺4カ所のネジで固定されていました。リテンションバックプレートもなく、重量1kgに達するGPUクーラーを4カ所のネジだけで保持する構造は少々気になります。

4カ所のネジを外すとGPUクーラーは容易に取り外しが可能です。さらにネジを外していくと、PCB基板から補強プレートや各種ヒートシンク、バックプレートも取り外しが可能です。

バックプレートとPCB基板背面の間にはGPUコア、VRAMチップおよびVRM電源回路の裏側部分にサーマルパッドが貼り付けられているので、金属製バックプレートはそのまま放熱板としての役割も果たしています。

「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」ではVRM電源回路にはGPUクーラーヒートシンク本体は接しておらず、別途装着されているアルミニウム製の小型ヒートシンクによって放熱する構造が採用されています。

「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」にはMSIが独自に設計したオリジナル基板が採用されています。


Radeon RX 6800 XTのGPUコアにはNavi 21と呼ばれる520mm^2のGPUダイが使用されています。(NVIDIA製GPUと違ってGPUコア天面に刻印がない)
Radeon RX 6800 XTのVRAMはGDDR6となっており、GDDR6メモリチップはMicron、Samsung、SK Hynixが製造していますが、今回入手した「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」にはSamsung製の16GbのGDDR6メモリチップが8枚搭載されています。

「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」のVRM電源回路はGPUコアの左側に11フェーズおよび右側に4フェーズで、計16フェーズが実装されています。このうち13フェーズがGPUコア向け、残り3フェーズがVRAM向けです。


「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」のGPUクーラー本体をチェックすると、GPUコアと接する部分はヒートパイプダイレクトタッチ構造が採用され、ベースコアからは7本の銅製ヒートパイプが伸び、アルミニウム製放熱フィンが3スロットスペース内いっぱいに展開されています。

従来、MSI GAMING XシリーズではGPUコアと接する部分には冷却性能の高さで定評のあるニッケルメッキ処理済み銅製ベースプレートが採用されていましたが、「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」ではヒートパイプダイレクトタッチ構造が採用されています。
製品によってはヒートパイプの位置がGPUコアからズレていたり、ヒートパイプの本数が少なくGPUコアの端がはみ出していることもありますが、「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」ではGPUコア全体がヒートパイプによってカバーされています。

「MSI GeForce RTX 3070 GAMING X TRIO 8G」に採用されているヒートパイプダイレクトタッチ構造は一般のそれとは異なり、ヒートパイプのコアを成す部分が四角形に成型されヒートパイプ同士が密接しています。この構造はTRI FROZR 2の高い冷却性能を支える中心的な設計で「Core Pipe」と呼ばれています。

VRAMチップはヒートシンクにろう付けされた金属製プレートにサーマルパッドを介して接しており、ヒートシンク本体で直接冷却するという理想的な構造です。

一方でVRM電源回路はメインとなる左側回路のチョークコイルはヒートシンク本体とサーマルパッドを介して接しているものの、発熱の大きいMOSFETや右側回路全体はヒートシンク本体ではなく、個別のアルミニウム製ヒートシンクで冷やす構造が採用されています。
このタイプの冷却構造はVRM電源回路が非常に高温になることもあるので、後ほどの実機検証で詳しくチェックしていきます。

GPUコアと接するベースコアから伸びた7本のヒートパイプによって3スロットを占有する大型放熱フィン全体へ熱を拡散します。

「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」はベースプレートから伸びる7本の銅製ヒートパイプによって3スロットを占有する大型GPUクーラー内部いっぱいに展開された極厚なアルミ製放熱フィンの迫力も圧巻です。

放熱フィンの設計も工夫されており、放熱表面積を拡大し、なおかつ冷却を要する場所へ的確にエアフローを送るデフレクタ構造(deflector、整流装置)、気流を分割して風切り音を低減しノイズを抑える波状に湾曲したフィン構造Wave-curved 2.0などが採用されています。


MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16Gの検証機材・GPU概要
外観やハードのチェックはこのあたりにして早速、「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」を検証用の機材に組み込みました。テストベンチ機の構成は次のようになっています。テストベンチ機の構成 | ||
ベンチ機1(温度・消費電力) |
ベンチ機2(ゲーム性能) |
|
OS | Windows10 Home 64bit (1909) |
|
CPU |
Intel Core i9 9900K (レビュー) Core/Cache:5.1/4.7GHz |
Intel Core i9 10900K (レビュー) Core/Cache:5.2/4.7GHz |
M/B | ASUS WS Z390 PRO (レビュー) |
ASUS ROG MAXIMUS XII EXTREME (レビュー) |
メインメモリ | G.Skill Trident Z Black F4-4400C19D-16GTZKK DDR4 8GB*2=16GB (レビュー) 4000MHz, 17-17-17-37-CR2 |
G.Skill Ripjaws V F4-4000C15Q-32GVK DDR4 8GB*4=32GB (レビュー) 4000MHz, 15-16-16-36-CR2 |
システム ストレージ |
Samsung 860 EVO M.2 1TB (レビュー) |
Samsung 860 PRO 256GB (レビュー) |
データ ストレージ |
Samsung 860 QVO 4TB (レビュー) | |
CPUクーラー |
Fractal Design Celsius S36(レビュー) Noctua NF-A12x25 PWM (レビュー) |
|
電源 ユニット |
Corsair HX1200i (レビュー) |
|
PCケース/ ベンチ板 |
STREACOM BC1 (レビュー) |

「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」のGPUクーラー側面、バックプレートと基板の隙間ラインと、MSIロゴ部分にはアドレッサブルLEDイルミネーションが内蔵されています。


MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16GのGPU概要
MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16Gに搭載されているGPU「Radeon RX 6800 XT」のスペックについて簡単に確認しておきます。Radeon RX 6800 XTのスペックは、コンピュートユニット数が72、シェーダー数が4608、コアクロックはゲームクロック2015MHz、最大ブーストクロック2250MHzです。
VRAMには速度16GbpsのGDDR6メモリを容量16GB搭載し、RDNA2アーキテクチャの特長である超高速キャッシュInfinity Cacheを128MB搭載しています。消費電力の指標となるTBPは300Wです。

「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」のコアクロックはゲームクロック2045MHz、最大ブーストクロック2285MHzへファクトリーOCが施されています。公式仕様では公開されていないベースクロックについてはGPU-Zを参照すると1850MHz、こちらもリファレンスモデルよりも引き上げられています。
またGPU-ZからはRadeon RX 6000シリーズの電力制限値そのものは確認できないのですが、MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16Gにおいて電力制限の基準値の調整可能幅は-6%~+9%でした。


ちなみに海外ユーザーによって作成されたAMD製GPU向けチューニングソフト(vBIOS編集ソフト)から「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」の仕様を探ってみました。
Radeon RX 6800 XTのグラフィックボード全体の消費電力の指標値であるTBP(NVIDIA仕様でいうTGPのこと)は300Wに対して、GPUコア単体の電力制限はRX 6800 XTリファレンスモデルでは255Wに設定されていましたが、「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」では264Wへと引き上げられていました。

AMD Radeon RX 6900/6800シリーズ スペック一覧 | ||||
RX 6900 XT |
RX 6800 XT |
RX 6800 | Radeon VII |
|
GPUコア | Navi 21 XTX |
Navi 21 XT |
Navi 21 XL | Vega |
製造プロセス | 7nm FinFET | 7nm FinFET | 7nm FinFET | 7nm FinFET |
Compute Unit数 |
80 |
72 |
60 | 60 |
シェーダー数 | 5120 |
4608 | 3840 |
3840 |
ベースクロック | - MHz | - MHz | - MHz | 1450 MHz |
ゲームクロック | 2015 MHz | 2015 MHz | 1815 MHz | - MHz |
ブーストクロック | 2250 MHz | 2250 MHz | 2105 MHz | 1800 MHz |
単精度性能 | 23.07 TFLOPs | 20.74 TFLOPs | 16.17 TFLOPs | 13.8 TFLOPs |
Infinity Cache |
128MB | 128MB | 128MB | - |
VRAM | 16 GB GDDR6 | 16 GB GDDR6 | 16 GB GDDR6 | 16 GB HBM2 |
バス幅 | 256-bit | 256-bit | 256-bit | 4096-bit |
メモリクロック | 16.0 GHz | 16.0 GHz | 16.0 GHz | 2.0 GHz |
メモリ帯域 | 512 GB/s | 512 GB/s | 512 GB/s | 1000 GB/s |
補助電源 | 8PIN×2~ | 8PIN×2~ | 8PIN×2~ | 8PIN×2~ |
TBP | 300 W | 300W | 250W | 250W |
発売日 | 2020年12月8日 | 2020年11月18日 | 2020年11月18日 | 2019年2月 |
希望小売価格 | 999ドル~ | 649ドル~ | 579ドル~ |
699ドル |
Radeon設定によるRX 6800 XTのチューニングについて
Radeon RX 6000シリーズでも、デスクトップ右クリックメニューからアクセスできるRadeon設定の「パフォーマンスタブ - チューニング」の順にアクセスすると、前世代同様にコアクロック・メモリクロックやファン制御に関する設定が表示されます。
チューニングを開くとまず、GPU動作プロファイルの選択が表示されます。Radeon 6800 XTやRadeon RX 6900XTの上位モデルでは自動OCによって性能が向上するレイジモードが用意されています。

チューニングコントロールで「手動」を選択すると、大別してGPUコアクロック、VRAMコアクロック、ファン制御、電力制限の4種類の設定が表示されます。

GPUチューニングの横にあるスライドスイッチをON(赤色バー表示)に切り替えると最小周波数、最大周波数、GPUコア電圧(Voltage)の3種類の設定スライダーが表示されます。
高度な制御のスライドスイッチをONにすると設定値が%単位からMHzやmVといった実際の物理単位に変わります。「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」では最大周波数を2800MHzまで引き上げることが可能です。
Radeon VIIやRX 5000シリーズでは低電圧化耐性の指標になったもののRX 6000シリーズではどうなのかわかりませんが、とりあえず今回管理人が入手した個体については標準の最大周波数が2449MHz、GPUコア電圧が1150mVでした。

VRAMチューニングの横にあるスライドスイッチをON(赤色バー表示)に切り替えるとVRAM周波数(最大周波数)の設定スライダーが表示されます。
高度な制御のスライドスイッチをONにすると設定値が%単位からMHzの物理単位に変わります。「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」では定格の2000MHzから最大周波数を2150MHzまで引き上げることが可能です。

電源チューニングの横にあるスライドスイッチをON(赤色バー表示)に切り替えると電力制限の設定スライダーが表示されます。
電力制限の設定は各GPUの標準GPUコア電力制限に対するパーセンテージのオフセットですが、「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」では264Wを基準にして最大で+9%まで電力制限の引き上げが可能です。

ファンチューニングの横にあるスライドスイッチをON(赤色バー表示)に切り替えると、ゼロRPM(セミファンレス機能)の切り替えスイッチ、最大ファン速度の設定スライダーが表示されます。

また高度な制御のスライドスイッチをONにするとファン制御カーブの手動設定が表示されます。Radeon RX 6000シリーズにはGPU温度とジャンクション温度(複数あるGPUダイ上の温度センサーの最大値)の2種類の温度があり、ファン制御カーブはジャンクション温度を参照するようです。
温度とファン速度について5つの頂点を任意に指定してファン速度を制御できます。上述のセミファンレス機能との併用や、セミファンレス機能の無効化も可能です。

新アーキテクチャRDNA2で特に重要な2つの特長
AMD Radeon RX 6000に採用されている新アーキテクチャ「RDNA2」について、様々な特長が公式に発表されていますが、エンドユーザーが特に押さえておくべきポイントはVRAMフルアクセス機能「AMD Smart Access Memory」と、レイトレーシング表現対応(ハードウェアアクセラレーター搭載)の2点です。Infinity Cacheを始め、レビューや解説記事としてRadeon RX 6000シリーズやそのアーキテクチャであるRDNA2について掘り下げられるポイントは非常に多いのですが、実性能と価格に加えて消費者目線で最低限抑えておくべきポイントを挙げるとすればこの2つになると思います。
まず1つ目の大きな特徴は「AMD Smart Access Memory」です。Radeon RX 6000シリーズを同社の次世代CPUであるRyzen 5000シリーズと組み合わせることで使用可能な(AMD公式にサポートされる)ビデオメモリアクセスを改善し性能を向上させる機能です。

従来のプラットフォームでは32bit命令の名残でCPUとグラフィックボードVRAM間では最大でも256MB単位でしかデータのやり取りができませんでした。
AMD Smart Access Memoryでは10GBを超える大容量VRAMに対してCPUからサイズ制限なく一度にフルアクセスが可能になり、なおかつ第3世代Ryzen&X570でAMDがいち早くサポートを始めたPCIE4.0の従来比2倍な高速帯域を用いることで、VRAMアクセスによって生じるボトルネックが解消されます。

ハイエンドGPUではVRAM容量が10GBを超えるのが当たり前になったので、CPU-VRAM間でフルアクセス機能を実現するためにはより高速な帯域(PCIE4.0対応)が必要になります。1年前、第3世代Ryzen&X570など早期にPCIE4.0の普及を目指したのは、 同機能でCPU・MB・GPUのプラットフォーム単位で優位性を示すための布石だった、と考えるといろいろと納得がいきます。(そうでないとPCIE4.0アーリーアダプターな某SSDはIOベンチ以外に魅力がなく、微妙過ぎました…)

AMD公式のベンチマークによると「AMD Smart Access Memory」を使用することで最大10%程度もパフォーマンスが改善するとのこと。

AMD Smart Access Memoryの名前の方が有名ですが、実のところ、これはPCIE規格で策定されている「Re-Size BAR (Base Address Register)」と同等の機能です。【参考資料】
現状でAMDが公式にサポートを公表しているのがRadeon RX 6000シリーズとRyzen 5000シリーズ、およびグラフィックボードをPCIE4.0で接続可能なAMD X570/B550チップセット搭載マザーボードの組み合わせであるというだけで、すでに一部のIntel Z490マザーボードにおいてベータBIOSという形ですが、Re-Size BARを有効にできるBIOSが一部メーカーから配信されています。

AMDと競合するGPUメーカーのNVIDIAも2021年の2月~3月にかけて同社最新GPUであるGeForce RTX 30シリーズ(Ampere世代)においてRe-Size BARのサポートを順次開始していくことが正式に発表されています。
CPUとGPUをコンシューマー向けに展開しているAMDだからこそいち早く、Re-Size BARの土壌としてPCIE4.0を普及させ、次世代GPUのRadeon RX 6000シリーズでサポートさせることができた、こと自体は評価に値すると言って間違いありません。
一方でAMD Smart Access Memory = Re-Size BARなので、「VRAMフルアクセス機能Re-Size BARによる性能向上は”将来的には”AMDオンリープラットフォームに限定されるユニークなアドバンテージではない」、その点は留意しておいてください。

次に2つ目の大きな特徴がレイトレーシング表現への対応です。Radeon RX 6000シリーズが採用するRDNA2アーキテクチャでは一般的にコア数としてカウントされるシェーダーコアをひとまとめにしたCU(Compute Unite)に対して1基のレイトレーシング処理支援ハードウェア「Ray Accelerator」を搭載しています。Ray Acceleratorはレイトレーシング処理においてCPUによる演算よりも10倍も高速とのこと。

余談ですが、以下のような事情もあって当サイトでは”レイトレーシング表現”と呼んでいます。
レイトレーシングというのはそもそもレンダリング手法の1つであって、現在主流なレンダリング手法のラスタライゼーション(ラスタライズ)と、ある種の対になる言葉です。

PCゲームにおいては負荷的な問題で全てをレイトレーシングでレンダリングするのではなく、「ラスタライゼーションをベースにレイトレーシングはアクセント」という形で併用するのが主流です。
またPCゲームにおいてレイトレーシングというとDirectX12がサポートするDXR(DirectX Raytracing)が有名、というか現状でレイトレーシングをサポートするPCゲームはほぼコレですが、Vulkanなどその他のAPIもレイトレーシングを続々とサポートし始めています。

下はNVIDIAによるデモですが、レイトレーシング表現では、照明(エリアライト)や太陽光(グローバルイルミネーション)の影響を厳密に再現し、光の反射やガラス面の透過なども現実に即して忠実に描写されます。レイトレーシングを採用したわかりやすい例としては鏡に映る反射など、視覚(視点から見た)の外にある物体もリアルに描画することができます。



なお、NVIDIA GeForce RTX 30シリーズが対応するDLSSのように超解像技術によって低負荷に4K~8Kの高解像度を実現する機能がAMD Radeon RX 6000シリーズでは実装されていないので、レイトレーシング表現と4K解像度の組み合わせは現時点では難しいようです。
一方で「FidelityFX Super Resolution」と呼ばれる超解像機能を開発中とのことなので将来的にはレイトレーシング表現と4K解像度の組み合わせにも対応が可能になると思います。

MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16Gのゲーム性能
「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」の性能を測るべく各種ベンチマークを実行しました。性能比較には「Radeon RX 6800」、「GeForce RTX 3080」、「GeForce RTX 2080 Ti Founders Edition」、「Radeon VII」を使用しています。「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」を含めた各グラフィックボードについて、3DMarkで現在主流なDirectX11のベンチマーク「FireStrike」による比較になります。
![]() | |||
FireStrike | Extreme | Ultra | |
RX 6800 XT MSI GX TRIO |
53546 | 26067 | 12922 |
RX 6800 |
43285 | 21544 | 10579 |
RTX 3080 |
41710 | 20733 | 10553 |
RTX 2080 Ti FE |
34955 | 16797 | 8179 |
Radeon VII |
28115 | 13455 | 6863 |
「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」を含めた各グラフィックボードについて、3DMarkのDirectX12ベンチマーク「TimeSpy」、およびレイトレーシング対応ベンチマーク「Port Royal」による性能比較となります。
![]() |
|||
TimeSpy | Extreme | Port Royal |
|
RX 6800 XT MSI GX TRIO |
18344 | 8769 | 9352 |
RX 6800 | 15034 | 7156 | 7599 |
RTX 3080 | 17407 | 8674 | 11163 |
RTX 2080 Ti FE |
14309 | 6813 | 8839 |
Radeon VII |
8974 | 4364 | - |
「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」を含めた各グラフィックボードについて、近年普及しつつあるHTC VIVEやOculus RiftなどVR HMDを使用したVRゲームに関する性能を測定する最新ベンチマーク「VRMark」による性能比較となります。
![]() | |||
Orange Room |
Cyan Room |
Blue Room |
|
RX 6800 XT MSI GX TRIO |
14814 | 19773 | 5544 |
RX 6800 | 14813 | 16368 | 4494 |
RTX 3080 | 16244 | 15724 | 5241 |
RTX 2080 Ti FE |
15938 | 12955 | 4553 |
Radeon VII |
14256 | 10462 | 2705 |
続いて2020年最新のPCゲームを実際に用いたベンチマークになります。同一のグラフィック設定で同一のシーンについてフルHD(1920×1080)とWQHD(2560×1440)と4K(3840×2160)の3種類の解像度で平均FPSを比較しました。
ベンチマーク測定を行ったゲームタイトルは、Anthem(ウルトラ設定プリセット)、Assassin's Creed Odyssey(最高設定プリセット)、Battlefield V(最高設定プリセット, DirectX12)、CONTROL(高設定プリセット, DirectX12, AMD製GPUはDirectX11)、DEATH STRANDING(最高設定プリセット, TAA)、The Division 2(ウルトラ設定プリセット, DirectX11)、Final Fantasy XV(最高設定プリセット, NVIDIA GameWorksはVXAOを除き有効)、Gears 5(最高設定プリセット)、Ghost Recon Breakpoint(ウルトラ設定プリセット)、Horizon Zero Dawn(最高画質設定プリセット)、Marvel's Avengers(最高設定プリセット, TAA)、Metro Exodus(エクストリーム設定プリセット, DirectX12)、MONSTER HUNTER: WORLD(最高設定プリセット, DirectX12)、Shadow of the Tomb Raider(最高設定プリセット, TAA, DirectX12)、Middle-Earth: Shadow of War(ウルトラ設定プリセット)以上の15タイトルです。

Anthem(ウルトラ設定プリセット)に関する「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。

Assassin's Creed Odyssey(最高設定プリセット)に関する「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。

Battlefield V(最高設定プリセット, DirectX12)に関する「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。

CONTROL(高設定プリセット, DirectX12, AMD製GPUはDirectX11)に関する「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。

DEATH STRANDING(最高設定プリセット, TAA)に関する「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。

The Division 2(ウルトラ設定プリセット, DirectX11)に関する「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。

Final Fantasy XV(最高設定プリセット、NVIDIA GameWorksはVXAOを除き有効)に関する「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。

Gears 5(最高設定プリセット)に関する「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。

Ghost Recon Breakpoint(ウルトラ設定プリセット)に関する「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。

Horizon Zero Dawn(最高設定プリセット)に関する「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。

Marvel's Avengers(最高画質設定プリセット, TAA)に関する「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。

Metro Exodus(エクストリーム設定プリセット, DirectX12)に関する「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。

MONSTER HUNTER: WORLD(最高設定プリセット, DirectX12)に関する「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。

Shadow of the Tomb Raider(最高設定プリセット, TAA, DirectX12)に関する「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。

Middle-Earth: Shadow of War(ウルトラ設定プリセット)に関する「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。

MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16Gなど5種類のGPUについて実ゲーム性能の比率の平均を出してみたところ、MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16Gは、2年遡って最後に同社から発売されたハイエンドGPUのRadeon VIIを平均で60%以上、ベストケースでは80%を超える性能向上を実現しており、AMDが”4Kゲーミングに最適(Ultra 4K Gaming)”と謳うのも納得の高性能です。
7nm改良版とはいえVegaからRDNAを飛ばしてRDAN2へと最新アーキテクチャにアップグレードされているため、Radeon VIIと比較してフルHDのハイフレームレートなPCゲーミングでも順当に60%程度の性能向上を果たしているところも注目ポイントです。

一方で「Radeon RX 6800 XT」のグラフィック性能をNVIDIA製GPUと比較すると、前世代最上位のGeForce RTX 2080 Tiを平均で20%程度上回り、NVIDIAの次世代ハイエンドGPUであるRTX 3080とほぼ同等の性能でした。
発売前にAMDから公表された10種の実ゲームによる公式ベンチマークでは、RX 6800 XTはRTX 2080と比較してWQHD解像度で37%程度、4K解像度で35%程度も上回るとのことでしたが、Smart Access Memoryが有効であることを加味しても、ベストケースに近い性能が出るタイトルを集めたのだと思います。
NVIDIAでも公式ベンチに比べて10%弱の差が出るのは通例なので(近年では対AMDではなく同社の旧世代との比較ですが)、特に公式ベンチを批判する意図はなく、管理人としてはそういった事情も織り込み済みで妥当な結果が出たと思ったので、そういう意味での補足です。
個別に見ていくとRTX 3080を比較対象としたRX 6800 XTの性能スケーリングはやや複雑、ゲームタイトルに依るところが大きく、±10%程度でそれぞれ優劣が入れ替わったり、または同等の性能を発揮しています。
また解像度別では、4K高解像度ではRTX 3080が強く、WQHD以下の低解像度ではRX 6800 XTが強い傾向が見え、GDDR6Xによる定量かつ広帯域なVRAMメモリ、2GHz超コアクロックとキャッシュ&VRAM構造という両者のアーキテクチャの特長が反映された結果だと思います。
各サイトレビューにおいてベンチマーク比較で抜粋されるタイトルによってRX 6800 XTの性能に対する印象は大きく変わるので注意が必要なところですが、『RX 6800 XTはRTX 3080と同等』というのがざっくりとした管理人の感想です。
性能スケーリングが複雑になる原因について、ゲームタイトルがAMD製GPUとNVIDIA製GPUに対してどれくらい最適化されているかというのも影響しているのですが、加えて、RX 6800 XTではフルHD解像度やWQHD解像度に対して4K解像度での性能スケーリングが鈍化する傾向があるゲームタイトルの存在を見ると、RDNA2アーキテクチャの高性能を支える大容量キャッシュInfinity Cacheという構造が大きく影響しているように思います。
公式スライドの示す通り、キャッシュ容量128MB辺りでフルHD・WQHDにおけるヒット率は頭打ちになり始めますが4K解像度ではまだリニアに上昇しているようなので、シンプルに高速なVRAM帯域を実現するNVIDIAのアプローチに対して、キャッシュを組み合わせるAMDのアプローチはまだ万能というわけではなさそうです。

ここまでは一般的なPCゲーミングシーンにおける「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」の性能を比較検証してきましたが、ここからはRadeon RX 6000シリーズの大きな特徴、AMD製GPUではRDNA2アーキテクチャで初めてサポートされたレイトレーシング表現の性能をチェックしていきます。(レイトレーシング表現の性能比較ベンチマークについてはRX 6800 XTリファレンスモデルのデータを引用しています)

いち早くレイトレーシング表現をサポートした競合NVIDIAの前世代最上位GeForce RTX 2080 Tiや、2021年最新ハイエンドGPUのGeForce RTX 3080とGeForce RTX 3070を比較対象にして、「Radeon RX 6800 XT」のレイトレーシング性能を検証しました。
解像度は4K(3840×2160)とし、検証するゲームはBattlefield V (最高設定プリセット、RTX:ON)、Control(高設定プリセット、RTX:High)、Metro Exodus(エクストリーム設定プリセット、RTX:Ultra)、Shadow of the Tomb Raider(最高設定プリセット、RTX:Max)の4種類です。
なおドライバ2020.12.1においてRX 6800ではMetro Exodusでレイトレーシング表現を有効にするとほぼ確実にロード後にクラッシュし、上位モデルのRX 6800 XTでも何割かの確率でクラッシュしました。
まず純粋な性能として「Radeon RX 6800 XT」はレイトレーシング表現を有効にすると4K解像度では30FPSをギリギリキープできるかどうか、WQHDで何とか60FPSに達するという具合でした。NVIDIA製GPUでもそうですが、レイトレーシング表現を4Kネイティブ解像度で実行するのは現在のGPU性能ではやはり難しく、DLSSのような超解像技術がAMD製GPUにも求められます。
上で検証した一般的なゲーミングシーンにおいてRadeon RX 6800 XTはGeForce RTX 3080と同等の性能を発揮したのですが、レイトレーシング表現を有効にするとRX 6800はRTX 3080と比較して40%程度も劣る結果となりました。レイトレーシング表現を支援する専用ハードウェアの性能差が如実に現れています。

GeForce RTX 3080の場合はDLSSを併用すればレイトレーシング表現を有効にしても4K解像度で60FPS程度をキープできることも考えると、PCゲーミングにおけるレイトレーシング表現の性能に関してRX 6800 XTがRTX 3080の後塵を拝しているのは否定できません。

ただAMDにとってRDNA2アーキテクチャのレイトレーシング表現サポートは、第1に次世代コンソールゲーム機とそのソフトウェアデベロッパー、次に3Dレンダリングなどのクリエイターを主要なターゲットとしており、PCゲーミングについてはオマケ程度の意味合いが強い気がします。
PS5やXbox Series Xの場合は、各ゲーム機固有のハードウェアクセラレーター性能によって実現できる範囲内でレイトレーシング表現を実行するだけなので競争力は求められず、近年のコンソールゲームはUnityやUnreal Engineといったゲームエンジンを使用して汎用PC環境で作成されています。
コンソールゲーム機なら実動環境を1,2種類に特定でき(デバッグが容易になる)、また実動環境に近似したハードウェアでゲーム開発ができるので、デベロッパーがレイトレーシング表現について学習しやすくなったことに一番の意義があるのだと思います。RTX 20シリーズの登場から2年たってもメジャーなレイトレーシング表現のサポートタイトルが10にも満たないのを見るとなおさら、そう感じます。

MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16Gの温度・消費電力・ファンノイズ
「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」の負荷時のGPU温度やファンノイズや消費電力についてチェックしていきます。「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」にはRadeon Settingから選択が可能なコアクロックや電力制限が変化する複数のモードが用意されていますが、標準モードで測定しました。
「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」のGPU温度とファンノイズの検証負荷としては約20分間に渡たり連続してGPUに100%近い負荷をかける3DMark TimeSpy Stress Testを使用しています。

「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」のテスト終盤におけるGPU温度は最大75度、ファン回転数は最大1100RPM程度に収まっています。
テスト終盤でのファン速度はリファレンスモデルとほぼ同じですが、ダイレクトタッチヒートパイプ構造のGPUクーラーながら、「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」のほうがGPU温度は低くなっています。

GPUに搭載された複数の温度センサーのうち、最大温度を示すジャンクション温度の推移は下のようになりました。Radeon RX 6000シリーズはジャンクション温度をファン制御のソース温度とし、負荷がかかるといったん上限速度まで上昇、徐々に収束していく方式が採用されていることが多いですが、「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」でも一度、1600RPM程度に達してから、ジャンクション温度の変動に応じて1100~1200RPMの範囲内でファン速度が緩やかに波打ちます。

また「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」はアイドル時にファンが停止するセミファンレス機能に対応しており、ジャンクション温度を制御ソースとして始動閾値は60度前後、停止閾値は50度前後でヒステリシスも採用されています。製品によっては回転数が上下してふらつくことの多い始動や停止の直前も、閾値を跨いだ瞬間にピタッと切り替わります。
「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」ではGDDR6メモリやVRM電源回路の温度もモニタリングが可能であり、ストレステスト中の推移は下のようになりました。
「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」とRX 6800 XTリファレンスモデルはいずれも1100RPM程度の低速動作ですが、巨大なGPUクーラーヒートシンクで直接冷却する構造によってVRAM温度はリファレンスモデルよりも10度も低温です。
一方でVRM電源温度についてはやはり個別アルミニウム製ヒートシンクで冷却する構造だからか、リファレンスモデルよりも若干高温になりました。


GPUコアクロックについて、「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」はゲームクロック2045MHz、最大ブーストクロック2285MHzに設定されていますが、負荷テスト中の実動平均は2324MHzでした。

また実用条件に近い冷却性能の検証として、実際にPCケースへ「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」を組み込み、Time Spy Extreme グラフィックテスト1を1時間に渡ってループさせてGPU温度やファン回転数がどうなるかを確認してみました。

検証機材のPCケースには「Cooler Master MASTERCASE MAKER 5t」を使用しています。CPUクーラーは120サイズ簡易水冷でラジエーターを天面前方に設置、またPCケースのフロントに吸気ファンとして3基とリアに排気ファンとして1基の140mm角ケースファンをそれぞれ設置し、ファン回転数は1000RPMに固定しています。

PCケースのエアフローファンには空冷ヒートシンク、水冷ラジエーター、PCケースエアフローの全ての用途で一般的な140mmサイズファンを上回る性能を発揮する「Thermaltake TOUGHFAN 14」を使用しています。140mmサイズファン選びに迷ったらこれを買っておけば問題ない、高性能かつ高静音性なファンです。
・「Thermaltake TOUGHFAN 14」をレビュー。最強140mmファンの登場か!?

PCケースに入れた状態で長時間負荷をかけると「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」のGPU温度は最大67度、ジャンクション温度は最大90度に達し、ファン回転数は1600RPM以下に収まり、ベンチ板測定時と比較して+500RPM程度でした。

「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」のGPUクーラーは内排気ファンということもありPCケースの吸排気を最適化しないと冷却効率が下がるので、フロントx3/リアx1で140mmファンを設置して1000RPMで回していますが、さすがに300Wを超えるTGPなので、ベンチ板での比較的に理想な環境のままとはいきませんでした。実際にPCケースへ組み込むユーザーはPCケースの吸排気にも注意してみてください。
「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」はファン制御のチューニングが冷却性能重視なので、PCケースに組み込んだ状態でもGPU温度が比較的に低い値に収まっています。
そこでGPU温度80度以下を目標にファン速度を手動設定した例として、「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」のファン速度を1300RPMに固定した状態で上の1時間ストレステストと連続して10分程度負荷を掛けましたがGPU温度は73度以下に収まりました。

加えて1時間のストレステスト終盤にサーモグラフィカメラ搭載スマートフォン「CAT S62 PRO」を使用してゲーム負荷時のグラフィックボード上の各所の温度をチェックしました。
「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」は、バックプレート表面や、背面や側面の隙間から確認できるPCB基板上のVRM電源回路やPCIE補助電源コネクタの付近の温度がホットスポットの最大値でも80度以下に収まっていました
上記ベンチ板測定のソフトウェアモニタリングではVRM電源温度が90度を超えていましたが、その時はファン速度が1100RPM程度と非常に低速でした。一方でPCケース組み込み時にファンノイズとしても実用的な1300~1600RPM程度で運用するという条件であれば、「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」はGPUコアだけでなく基板全体において十分に低温なので、安心して長期運用ができると思います。




「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」を含めていくつかのグラフィックボードについてサウンドレベルメーターを利用してゲーム負荷時のノイズレベルを測定・比較しました。
検証機材はベンチ台の上に平置きにしているので、サウンドレベルメーターをスタンドで垂直上方向に50cm程度離して騒音値を測定しています。

この測定方法において電源OFF時の騒音値は30dB未満です。目安として騒音値が35dBを超えたあたりからファンノイズがはっきりと聞こえるようになりますが、35~38dB以下であればPCケースに入れてしまえばファンノイズが気になることはそうそうないと思います。40dB前後になるとベンチ台上で煩く感じ始め、45dBを超えるとヘッドホンをしていてもはっきり聞き取れるくらいになります。
A特性で測定しているのである程度は騒音値にも反映されていますが、同じ騒音値でも周波数(ファン回転数)が高いほど体感としては大きな音に感じやすく、また不快に感じたり感じなかったりは音の性質(細かい乱高下の有無や軸ブレ)にもよるので注意してください。
ノイズレベルの測定結果は次のようになっています。
「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」のファンノイズはPCケースに組み込んだ状態の1600RPMという若干高めなファン速度に対して、ノイズレベルは33dB以下に収まっており、PCケースに組み込んでしまえばファンノイズが煩く感じることはないはずです。
また手動設定で1300RPM程度まで下げても十分な冷却性能は得られるので(環境にも影響されますが)、さらに静音性重視で運用したい人はRadeon Settingや純正アプリMSI AfterBurner等からファン制御設定を各自で調整してみるのもオススメです。

MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16Gの消費電力と瞬間的な最大電源負荷を測定しました。
測定負荷には上で行った温度検証と同様に3DMark TimeSpy ストレステストを使用しています。テスト全体から1秒間隔でモニタリングを行い、平均値を”消費電力”、最大値を”瞬間的な最大電源負荷”とします。なお電源ユニットに対する実際の最大瞬間負荷は測定値より50~100W上回る場合があるので、電源ユニットの電源容量選択の参考にする場合は注意してください。
消費電力の測定は電源ユニット「Corsair HX1200i」のCorsair Linkによる電力ログ機能を用いてコンセントからの入力ではなく変換ロスを差し引いたシステムへの出力電力をチェックしています。また電力測定の際は上記の主電源ユニットに加えて、CPUへの電力供給を行うEPS端子へ接続するために別の副電源ユニットを使用しています。
この方法であれば、CPU(後述のiGPUも)に負荷をかけても、CPUによる消費電力の変動はメイン電源ユニットCorsair HX 1200iの測定値には影響しません。しかしながら、測定値にはまだATX24PIN経由で供給されるマザーボードやDDR4メモリの電力が含まれるので、iGPUを使用した時の3DMark TimeSpy ストレステスト中の消費電力と最大電源負荷を同様に測定し、各種グラフィックボード使用時と差分を取る形でグラフィックボード単体の消費電力と最大電源負荷を算出します。

「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」の消費電力は330W、最大瞬間負荷は427Wとなっており、TGP320W相当へファクトリーOCされているようです。
Radeon RX 6800 XTは公式仕様でグラフィックボード全体の消費電力の指標値が300Wと公表されており、GPU単体の電力制限は255Wに設定されています。「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」のGPUコア単体の電力制限はファクトリーOCによって272Wへ引き上げられているので、TGP320W相当の設定でファクトリーOCされているものと思われます。

「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」はファクトリーOCが施されたモデルなので、傾向が分かり難くなるため、RX 6800 XTのリファレンスモデルを参考に評価すると以下のようになります。
ここ数年のAMD製GPUはNVIDIA製GPUと比較してワットパフォーマンスで劣る傾向があり、前世代RX 5000シリーズでギリギリRTX 20シリーズのワットパフォーマンスに追いついたかどうかという具合でしたが、「Radeon RX 6800 XT」は2021年最新ハイエンド帯で同等の性能を発揮するRTX 3080よりも低い消費電力となっており、AMD公式がアピールする通り、優れたワットパフォーマンスを実現しています。最新RDNA2アーキテクチャのワットパフォーマンスの高さを再認識できる結果です。
MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G レビューまとめ
最後に「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。良いところ
- 4K/120FPSゲーミングにも対応可能、4KゲーミングモンスターなGPU
- Radeon VIIを実ゲームで60%以上も上回るグラフィック性能
- NVIDIAの最新ハイエンドGPU RTX 3080とほぼ同等のグラフィック性能
- 649ドルからなので奮発すれば手を出せるハイエンドGPU
- TRI FROZR 2はダイレクトタッチヒートパイプながらよく冷える
- ファクトリーOCでTGP320W相当の発熱を騒音値33dB以下で冷やす非常に優秀な静音性
- グラフィックボードサポートブラケットが標準で付属
- 全長324mmと非常に長いのでPCケースとの干渉に注意
- 補助電源も含めてPCIEブラケットよりも30mm背が高いのでサイドパネルとの干渉に注意
- VRM電源回路の冷却がGPUクーラー本体ではなく個別ヒートシンク
- 2021年1月現在、入手性が極めて悪い(NVIDIA RTX 30と比較してもなお悪い)
- 希望小売価格に反して、オリファンモデル同士ではRTX 3080よりも高価
2年越し1世代飛ばしで登場した待望のAMD次世代ハイエンドGPU「Radeon RX 6800 XT」は、同社から最後にリリースされた前ハイエンドGPUのRadeon VIIを60%以上も上回り、NVIDIAの最新ハイエンドGPUであるGeForce RTX 3080と正面から殴り合える同等のグラフィック性能を実現しており、AMDが”4Kゲーミングに最適(Ultra 4K Gaming)”と謳うのも納得です。
2020年最新の超高画質なPCゲームですら素の最高画質設定で4K/60FPSをキープでき、高画質設定のまま4K/120FPSのハイフレームレートで快適なプレイも難しくなく、4Kゲーミングモンスターの登場といっても過言ではありません。

NVIDIA製ハイエンドGPUの対抗馬として高い性能を発揮するのは上述の通りですが、入手性が悪いと批判の強いRTX 30シリーズに輪をかけて、RX 6000シリーズはさらに入手性が悪く、また希望小売価格に反してオリファンモデル同士で比較するとRX 6000シリーズの方が高価になってしまうというのはネックです。価格については供給不足の影響もあるので、早期に供給の安定と性能に見合った価格への是正を期待したいところです。
4K解像度の60FPS~120FPSに対応可能なRadeon RX 6800 XTを使用するのであれば、4K/144Hzゲーミング液晶モニタ「LG 27GN950-B」、4K/120Hz有機ELの「Alienware 55 AW5520QF」や「LG OLED TV 48CXPJA」など4K解像度&ハイリフレッシュレートなディスプレイと組み合わせてラグジュアリーなゲーミング環境を構築したいところです。

その他にもバトルロイヤル系ゲームに最適な240Hzオーバーの超高速ゲーミングモニタと組み合わせてガチで勝利を狙うゲーマーにもフルHDで高FPSを稼げるRadeon RX 6800 XTはオススメです。
・240Hz+の超ハイリフレッシュレートなゲーミングモニタのレビュー記事一覧へ

GPUクーラー性能についてもファクトリーOCによって引き上げられたTGP320W相当の発熱に対して、当サイトの測定環境においてノイズレベル36dB以下という非常に優れた冷却性能と静音性を発揮しました。
他社のハイエンドオリファンモデルと比較するとファン速度が高めですが、GPUクーラーの性能が低いわけではなく、ファンチューニングが冷却性能重視になっているだけなので、手動設定で調整してやれば、トップクラスの静音性を発揮できるポテンシャルがあります。
RX 6800 XTはリファレンスモデルでも十分の水準を余裕で通り越して非常に優秀な静音性を発揮するのですが、「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」はそれをさらに上回る性能です。またリファレンスモデルではソフトウェアモニタリング上、かなり高温だったVRAMチップやVRM電源回路も20度近く低温で動作するので長期運用における安心感も強く、グラフィックボードサイズや予算に問題がなければ、シンプルに上位互換な存在だと思います。
「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」については、ファクトリーOCによって引き上げられたTGP320W相当の発熱に対して、当サイトの測定環境においてノイズレベル33dB以下という抜群の冷却性能と静音性を発揮しました。
TGP300W超のファクトリーOCを静かに難なく冷やしきる高性能なGPUクーラーを搭載しており、GeForce RX 30シリーズと同様にMSI製オリファンモデルGAMING X TRIOはRadeon RX 6000シリーズでもオススメできるモデルだと思います。
静音性の高さについては単純なチューニングだけの話ではなく、1600RPM程度にファン速度が上がってもノイズレベルは33dB以下に収まったように、測定でも体感でも風切り音が小さく、新構造のTORX FAN 4.0や放熱フィン形状の最適化(deflectorやWave-curved 2.0)などハードウェアレベルで設計が優れていることが分かります。
1つ不満を上げるとすれば、VRM電源回路の冷却ついてGeForce RTX 30シリーズではGPUクーラー本体で冷やしていたのに、「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」では個別ヒートシンクで冷やす構造に変わっていたのが少し残念でした。
以上、「MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」のレビューでした。

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