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FINAL FANTASY VII リメイクプロジェクトの第2作目、FF7リバースこと「FINAL FANTASY VII REBIRTH」を有機ELゲーミングモニタでプレイすると、一般的な液晶ゲーミングモニタと比較してどれくらい綺麗になるのか、実際のゲームスクリーンショットを50枚以上用意して比較してみました。

Alienware AW3225QFと一般的な液晶で比較
今回は『普通の液晶モニタを使用しているユーザーが、有機ELモニタに買い替えるとFF7リバースの映像はどれくらい綺麗になるのか?』ということで、量子ドット有機EL(QD-OLED)パネルを採用するゲーミングモニタ Alienware AW3225QFを、フルアレイ型ローカルディミング(FALD)には非対応な一般的なPC向け液晶モニタと比較してみました。ちなみにAlienware AW3225QFの32インチ画面(湾曲)を27インチ画面と比較するとサイズの違いはこんな感じです。
ついでに補足すると、後述する有機ELvs液晶の比較写真と違って下のサイズ比較スライド用の写真は撮影時にかなり強く照明を当てているので、量子ドット有機ELパネルは黒色を含め全体的な色味がピンクがかっています。
SDRで120~200cd/m^2のPCモニタが適度な明るさに感じる環境なら問題ないはずですが、大窓から太陽光が強く挿し込む部屋とか、照明が異常に明るい部屋でAlienware AW3225QFを使用すると、Samsung製 量子ドット有機ELパネルの特性として、同じような色シフトや黒浮きが起こるので注意してください。
室内照明の明るさ次第なので、ゲームをプレイする時はピンクティントが気にならない程度に照明の明るさを下げればOKです。
手持ちにちょうどいい比較用の液晶モニタがなかったので、96分割FALDに対応したSONY INZONE M9でモニタ設定からローカルディミングを無効化して、代わりに使用しています。
前置きはこの辺りにして、早速、FF7リバースのスクリーンショットで有機ELと液晶の画質を比較していきます。
FF7リバース 回想シーン
まずはFF7リバース 体験版のニブルヘイム編を開始直後に再生されるカーム村における回想のムービーシーンです。暗くて、細かい照明に照らされる場面がゆっくり続くので有機ELとFALD非対応な普通の液晶の差が特に分かり易いシーンだと思います。
照明の届かない暗い場所も多く、バックライト浮きで白色がかって彩度が潰れてしまう液晶に対し、自発光の画素の有機ELは暗いところは暗く、小さい照明部分は明るく、カーテンや床板の赤、絨毯の緑色が綺麗に表示されています。


有機ELならバックライト浮きがないので、FF7Rの美麗なキャラクターの立体感もバッチリです。


目が順応するため普段は液晶の黒浮きに気付いていないだけで、PCモニタの黒色に画面表示をオフにしたスマホを重ねて比べてみたら黒色の差は分かります。それがそのまま有機ELモニタと普通の液晶モニタとの黒色の差だと思ってください。

FF7リバース ニブルヘイム山の登山シーン
続いてニブルヘイム山の登山シーンです。やや曇り空ではあるものの比較的に明るい状況が続くので、バックライト漏れによる黒浮きは感じ難い場面ですが、それでも有機ELの方がクリアでメリハリの効いた映像です。




登山途中に訪れる天然マテリアのシーンは暗い洞窟の中で魔晄の小さい輝点が散らばるので、ピクセルレベルで輝度調整が可能な有機ELが文字通り光ります。
なお、上の写真の草木もそうですが、Alienware AW3225QFは高彩度の緑色がすこし黄色にシフトするような色域・トーンマップなので、写真には緑が少し低彩度気味に写っています。


FF7リバース マテリアキーパー戦
続いてFF7リバース 体験版のニブルヘイム編のボス、マテリアキーパー戦です。体験版からいきなり、セフィロスとクラウド(本当はザ〇〇ス)が共闘するボス戦です。FF7リメイク 第1弾と同様に派手なリアルタイムアクションで大型ボスと戦えます。





暗い洞窟の中で魔法エフェクトや火花が飛び散るので、やはりバックライト漏れの無い有機ELが圧倒的に綺麗です。背景や影の黒色がしっかり沈み込んでいるので、戦闘中に挿し込まれるムービーシーンの立体感が全然違います。






FF7リバース 神羅屋敷の地下から火災
続いてFF7リバース ニブルヘイム編の終局、神羅屋敷の地下からニブルヘイム村の火災です。まず神羅屋敷の地下については冒頭の回想シーン同様に暗がりの多い室内で、小さい照明が散らばる環境になっています。有機ELが得意な映像です。




そしてニブルヘイム村の火災シーンです。
夜間の火災シーンなので、僅かに写り込む夜空や火の燃え盛っていない部分の影に黒浮きがなく、炎とのコントラストはやはり有機ELが綺麗です。
写真ではいまいち再現できていないのですが、量子ドット有機ELは赤色の色域が非常に広く、色の純度も高いので、実際に目で見るとかなり燃え盛る炎が映えるシーンです。





600~1000cd/m^2くらいの高輝度を安定して出せると、より視覚的に炎の熱さが伝わって迫力のあるシーンですが、Alienware AW3225QFは輝度性能が400cd/m^2程度しかなく(全白に近づくほど250cd/m^2程度に下がる)、また安定したベース輝度を発揮できるHDR True Blackモードの場合、400cd/m^2以上の輝度はクリップされてしまうので、高輝度はHDRトーンマップ的に白飛びしてしまいます。
600cd/m^2以上を発揮できるSONY INZONE M9と比べると、高輝度部分は(相対的に)暗く、階調が潰れています。

FF7リバース ジュノンエリア編
続いてFF7リバース 体験版に新たに追加された、オープンワールド部分を体験できるジュノンエリア編です。

実機の目視だとクリアな色味とか差はかなりあるのですが、写真では差を伝えにくい、というか比較的に明るい場面なので、液晶(SONY INZONE M9)のほうが綺麗に見える写真もちらほらあるような…。
ニブルヘイム山の登山シーンでも説明したように、Alienware AW3225QFは高彩度の緑色が黄色にシフトするので緑色が低彩度に見えるのと、青色についても目視では同程度の薄い空の青色が量子ドット有機ELの特性で写真には薄く写るのか、逆にKSFp構造の液晶は濃く写るのか。

そんな感じで、有機ELのAlienware AW3225QFは赤色強め、緑と青が弱めな写りになっています。色味は目視を反映できているか微妙なので、陰影の差をメインで参考にしていただければ。






FF7リバース アンダージュノン
続いてFF7リバース ジュノンエリア編のシナリオ導入部 アンダージュノンです。視点によっては西日が入り込むものの崖下の少し暗い場所なので、同じジュノンエリアですが、陰影があり、有機ELはコントラストが映えます。








ボス戦直前にはFF7 リバースでついにクラウド一行に加わる?、ユフィが登場するムービーシーンも。



FF7リバース ボトムスウェル戦
最後はFF7リバース ジュノンエリア編のボス、ボトムスウェル戦です。太陽光が挿し込む明るい桟橋上での戦闘シーンなので、写真だと違いが伝わり難いかもしれません。目視だとバックライト漏れのないクリアで高彩度な戦闘エフェクトが綺麗なのですが。








ボトムスウェル戦はベース部分が明るいシーンなので、高輝度エフェクトが画面上に大きく表示されると、有機ELのAlienware AW3225QFは少し輝度が下がります。
ただこういうワーストケースの発生頻度は意外と少なく、FF7リバースは有機ELの輝度性能の低さが気になり難い調整になっているようにも感じました。

ボトムスウェルに止めを刺すシーンは、有機ELだとイルカから飛ぶ瞬間の背景やジュノンの砲台部分の陰影が上手く表現できています。黒浮きせず、白い背景からしっかり分離できていて立体感があります。




最後に
実機を横並びで見比べた印象の半分も伝えられたかというと微妙ですが、ともあれ、”普通の”液晶モニタから有機ELモニタに買い替えれば、ただでさえ綺麗なFF7リバースのムービーシーンやバトルシーンがさらに綺麗になることは間違いありません。有機ELは暗いシーンでもバックライトによる黒浮きや暗い階調の色の白被りがなく、高コントラストかつクリアで高彩度な表示が可能なので、火花や魔法のような小さい輝点が散らばるファンタジー戦闘を繰り広げるFF7リバースには用途として非常にマッチしています。

あと個人的な感想ですが、FF7リバースについては体験版をプレイした限りでいうと、『広い範囲の高輝度が弱い』という弱点に極力引っかからないよう、有機ELモニタ・テレビを想定して上手くチューニングしているような。
Alienware AW3225QFは、600cd/m^2を超えるような高輝度の迫力こそハイエンドなFALD対応液晶製品には劣りますが、そこそこ明るいシーンでベース輝度になる100~300cd/m^2程度は安定してキープできる輝度性能はあるので、プレイしていて画面が暗い(輝度制御で暗くなった)と感じることはないと思います。

有機ELは(広い範囲の)高輝度表示が弱点なので、液晶でも600~1000cd/m^2を超えるような高輝度に対応できるFALD対応になると、有機ELがいいか液晶がいいかは話が少し変わってきます。
ただ制御の下手なFALDはゲーム用途だとバックライトのチラつきが気になるという筆者の経験もあって、信頼できる大手メーカーから出ていない現状では推奨し難く(SONY INZONE M9で及第点くらい)、私室のPS5用ゲーミングモニタとしても使用しやすいPC向け27~32インチというサイズ感なら今のところ有機ELがオススメです。
55インチ以上の大型テレビでFF7リバースをプレイする、ということであれば、有機ELだけでなく、数百ゾーンのFALDに対応したMini LEDバックライト液晶テレビも検討してもいいと思いますが、FALD制御次第でゲーム画面の見え方は変わるので家電量販店で実機を確認するのをおすすめします。
以上、『FF7リバースは有機ELは劇的に綺麗になる!液晶と50枚以上のスクショで徹底比較』でした。

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普通の液晶モニタから有機ELゲーミングモニタに買い替えると、FINAL FANTASY VII REBIRTHはどれくらい綺麗になるのか、実際のHDRスクリーンショットを50枚以上用意して比較してみました。 #FF7リバース #FF7 #FF7Rhttps://t.co/LlH2oMhuGQ pic.twitter.com/QCteQcXi5e
— 自作とゲームと趣味の日々 (@jisakuhibi) February 27, 2024
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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)
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