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GeForce RTX 3050 6GBグラフィックボードとしてPalitからリリースされた、完全ファンレスGPUクーラーを搭載するKalmXシリーズの最新モデル「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB(型番:NE63050018JE-1070H)」をレビューします。
NVIDIA Ampere世代エントリークラスGPUであるGeForce RTX 3050 6GB版が、同じくファンレスモデルがラインナップされたGTX 1650 4GB GDDR5をどの程度上回り、初期モデルのRTX 3050 8GB版とどれくらい性能差があるのか、実ゲームベンチマークで徹底比較します。
製品公式ページ:https://www.palit.com/palit/vgapro.php?id=5147&lang=jp
レビュー目次
1.Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GBの外観
2.Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GBの分解
3.Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GBの検証機材・GPU概要
4.Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GBのゲーム性能
5.Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GBの温度・消費電力・ファンノイズ
6.Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GBのレビューまとめ
【機材協力:サードウェーブ】
Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GBの外観
早速、「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」を開封していきます。キャラメルボックス型の外スリーブから取り出した黒色段ボールの内パッケージを開くと、スポンジスペーサー&静電防止ビニールという一般的な梱包でグラフィックボード本体が鎮座していました。付属品はクイックマニュアルです。
「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」のグラフィックボード本体を見ていきます。
「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」はファンレスGPUクーラーを搭載したモデルなので通気性を上げるため外装は装着されていません。
一般的なGPUクーラーヒートシンクと比較してファンレスでも十分な放熱ができるように放熱フィンのピッチは広くなっています。
GTX 1650では中央下寄りにホワイトゴールドのロゴプレートがありましたが、「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」ではそれもなくなっています。代わりにフィンアレイ側面にGeForce RTXのロゴが刻印されています。
「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」は全長166mmでRTX 3050 6GBグラフィックボードでは主流なショート基板になっています。
Mini-ITXマザーボードに組み込んでもマザーボード基板からグラフィックボードがほぼはみ出すことのない、Mini-ITX完全対応なグラフィックボードです。
「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」はGPUクーラーも含めてMini-ITX完全対応なショートサイズですが、GPUクーラーがPCIEブラケットよりも35mm程度はみ出す、背の高いグラフィックボードなので、PCケースサイドパネルとの干渉には注意が必要です。
「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」の厚みは2スロット占有です。
「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」はリファレンス仕様と同じコアクロックで動作するモデルですが、リファレンスと同じく補助電源が不要です。
「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」のビデオ出力はHDMI2.1×1、DisplayPort1.4×1、DVI-D×1の3基が実装されています。
GTX 1650の前世代KalmXと比較してHDMIポートが最新バージョンのHDMI2.1に対応したことに加えて、DisplayPort1.4の代わりにDVI-Dが搭載され、古いPCモニタ環境との互換性が確保されています。
「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」はショート基板なので基板の反りを防止する必要はありませんが、基板の背面保護や放熱の補助の役割を果たすバックプレートは非搭載です。
グラフィックボードの重量はPalit GeForce GTX 1650 KalmXが427gに対して、Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GBは375gです。
Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GBの分解
Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GBを分解してGPUクーラーやグラフィックボード基板についてチェックしていきます。なお今回はレビュー用サンプル提供先の協力のもと特別に許可を頂いて分解を行っております。GPUクーラーの取り外し(分解行為)はグラフィックボードの正規保証の対象外になる行為です。今回はレビューのために分解しておりますが、繰り返しますが保証対象外になるので基本的には非推奨の行為なのでご注意下さい。
「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」のGPUクーラーは基板裏面のコア周辺4カ所のネジ4個で固定されていました。
4か所のネジを外すとGPUクーラーは容易に取り外しができます。
「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」にはPalitが独自に設計したオリジナル基板が採用されています。
GeForce RTX 3050 6GBのGPUコアにはGA107-325-K2-A1が使用されていました。
GDDR6メモリはMicron、Samsung、SK Hynixなど複数メーカーが量産していますが、今回入手した「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」にはSK Hynix製の8GbのGDDR6メモリチップが3枚搭載されています。
「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」のVRM電源回路はGPUコアの左右に2フェーズずつ計4フェーズが実装されています。4フェーズのうちGPUコア向けが3フェーズ、VRAM向けが1フェーズです。
「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」のGPUクーラー本体をチェックすると、GPUコアと接する部分は銅製ベースプレートが採用され、ベースコアからは2本の銅製ヒートパイプが伸び、アルミニウム製放熱フィンが2スロットスペース内いっぱいに展開されています。
GPUコアと接する部分には冷却性能の高さで定評のある銅製ベースプレートが採用されています。GPUダイと接する銅製ベースプレートにはニッケルメッキが施されており、完全な鏡面ではありませんが、近い物が映り込む程度には平滑化されています。
GPUコア周辺のVRAMチップはヒートシンクにろう付けされた金属製プレートとサーマルパッドを介してヒートシンク本体で直接冷却します。
VRM電源についてもMOS-FETやインダクタがサーマルパッドを挟んで直接にGPUクーラーヒートシンク本体と接するという理想的な構造になっています。
2スロットのスペースに収まる限界で分厚いアルミ製放熱フィンが展開されています。
Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GBの検証機材・GPU概要
外観やハードのチェックはこのあたりにして早速、「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」を検証用の機材に組み込みました。テストベンチ機の構成は次のようになっています。テストベンチ機の構成 (ゲーム性能検証) |
|
OS | Windows11 Home 64bit |
CPU | Intel Core i9 14900K (レビュー) |
CPUクーラー | Fractal Design Celsius S36 (レビュー) Noctua NF-A12x25 PWM (レビュー) |
メインメモリ | G.Skill Trident Z5 RGB F5-7200J3445G16GX2-TZ5RK DDR5 16GB*2=32GB (レビュー) 7200MHz, 34-45-45-115 |
マザーボード |
ASUS ROG MAXIMUS Z790 HERO (レビュー) |
システムストレージ |
Samsung SSD 990 PRO 1TB (レビュー) |
ゲームストレージ |
Nextorage NE1N 8TB (レビュー) |
電源ユニット | Corsair HX1500i (レビュー) |
ベンチ板 | STREACOM BC1 (レビュー) |
ベンチ機のCPUには2024年現在ゲーミングシーンで最速CPUである「Intel Core i9 14900K」を使用しています。
近年では4K解像度・高画質設定の60~120FPSでもCPUボトルネックが生じるリッチグラフィックなゲームが増えています。
検証機材に使用しているCore i9 14900Kを始めとして、Intel第13/14世代CoreのK付き倍率アンロックモデルはそういったCPUバウンドな高画質ゲームでも旧世代CPUと比較して高い性能を発揮できるので、グラフィックボードを最新世代に買い替えるならGPUランクに合わせてCPUもアップグレードするのがオススメです。
・ゲームに最適なIntel製CPUはどれか、Core i9 14900Kと徹底比較
ベンチ機のシステムストレージには「Samsung SSD 990 PRO 1TB」を使用しています。
Samsung SSD 990 PROは、PCIE4.0対応SSDで最速クラスの性能を発揮し、なおかつ電力効率は前モデル980 PRO比で最大50%も向上しており、7GB/s超の高速アクセスでも低発熱なところも魅力な高性能SSDです。これからPCIE4.0対応プラットフォームの自作PCを組むなら、システム/データ用ストレージとして非常にオススメな製品です。
・「Samsung SSD 990 PRO 1TB」をレビュー。性能も電力効率もトップクラス!
ベンチ機のゲームインストール用ストレージには「Nextorage NE1N 8TB」を使用しています。
Nextorage Gシリーズ(NE1N)は、PHISON PS5018-E18 コントローラーと最新TLC型3D NANDを採用し、連続読み出しが7300MB/s、連続書き込みも6000MB/s以上というPCIE4.0対応SSDとしてハイエンドクラスの性能を発揮するゲーマー向けNVMe M.2 SSDです。
MTBF 160万時間、保証期間 5年、さらに保証条件の1つである書き込み耐性(TBW)は1TB当たり1200TBとスペック的にも高耐久なSSDであり、Nextorageはソニーのストレージ部門を源流とするのでストレージメーカーとしての信頼性も高いので安心して長く使えるSSDです。
・「Nextorage NE1N 8TB」をレビュー。PS5にも使える超大容量M.2 SSDを徹底検証
ベンチ機のシステムメモリには、Intel第13/14世代CPU向けメモリとしては4xメモリスロットのマザーボードでも動作可能な最速クラスの製品、メモリ周波数7200MHz/CL34の高メモリクロックかつ低レイテンシなメモリOCに対応した「G.Skill Trident Z5 RGB(型番:F5-7200J3445G16GX2-TZ5RK)」を使用しています。
G.Skill Trident Z5シリーズはIntel XMP3.0のOCプロファイルに対応した製品となっており、6000MHzの定番設定なモデルもあり、Intel第13/14世代CPUで高性能なPCを構築するお供としてオススメのOCメモリです。
ARGB LEDイルミネーションを搭載したバリエーションモデル G.Skill Trident Z5 Neo RGBもラインナップされています。
・「G.Skill Trident Z5 RGB」をレビュー。XMPで7200MHz OCに対応!
Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GBのGPU概要
Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GBに搭載されているGPU「GeForce RTX 3050 6GB」のスペックについて簡単に確認しておきます。「GeForce RTX 3050 6GB」はAD107-400コアが使用されておりCUDAコア数は2304、GPUコアクロックはベース1042MHz、ブースト1470MHzです。
VRAMには14.0GbpsのGDDR6メモリを使用し、6GB容量を搭載しています。メモリーバス幅は96bitなのでメモリ帯域は168GB/sです。
典型的なグラフィックボード消費電力を示すTGPは70Wに設定されているのでPCIE補助電源は不要です。
「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」については、ブーストクロックはリファレンス仕様値と同じく1470MHzです。パワーリミット(TGP)は定格と同じ70Wで、手動設定による電力制限の解除には非対応です。
レイトレーシング&DLSS SR/FGについて
レイトレーシング表現やDLSSについて簡単に紹介しておきます。レイトレーシング(Raytracing)とは3Dグラフィックスのレンダリング手法の1つであり、現在主流なラスタライズ方式とある種の対になる言葉です。
レイトレーシングだけで3Dグラフィックスを全て描画しきるのはGPU性能的に現実的ではないので、ベースは従来のラスタライズ方式で行い、鏡面反射などエフェクトにレイトレーシング方式を使う、というハイブリッドなレンダリング方式が現在のレイトレーシング対応PCゲームの主流です。
レイトレーシング表現では、照明や光源(エリアライト)や太陽光(グローバルイルミネーション)の影響を厳密に再現し、光の反射や透過も現実に即して忠実に描写されます。
レイトレーシングを採用したわかりやすい例としては鏡に映る反射など、視覚(視点から見た)の外にある物体もリアルに描画することができます。小さい光源や太陽光などが生み出す影、反射によって生まれる光が現実に対して忠実に再現されるので、画面の中に引き込まれるような奥行き、陰影を感じる映像が生まれます。
なお高画質機能 Raytracing(レイトレーシング)はMicrosoftが提供するAPI”DirectX 12”内包されるDirectX Raytracing(DXR)を使用したレンダリング機能となっており、後述のDLSSと違ってNVIDIA独自技術というわけではなく、AMD/Intel製グラフィックボード、PlayStation 5やXbox Series S/Xといったコンソールゲーム機にも互換性のある機能です。
下はPlayStation 5のMarvel's Spider-Man Remasteredでレイトレーシング表現のオン/オフを比較したものですが、オフでは鏡面になっている窓ガラスにスパイダーマンの身体の鏡像がないだけでなく、風景の反射も反対側と比較してデタラメなのが一目瞭然です。
「NVIDIA DLSS」は”Deep Learning Super Sampling”の頭文字を取った略称となっており、その名の通り、近年流行りのディープラーニングによって高画質化(超解像化)する機能で、AIレンダリングの名前でもアピールされています。
DLSSが具体的にどのように動作するか簡単に説明すると、フルHD~WQHDのリアルタイムレンダリングソースから4K映像を生み出すDLSSの原型があります。このDLSSの原型が作り出した4K映像を、16Kなど現実的にはリアルタイムでのレンダリングが難しい超々高解像度のレンダリング結果を比較し、DLSSの原型の改良版1をNVIDIAの専用サーバーが作ります。
DLSSの原型の改良版1で再び4K映像を生み出し、16Kレンダリング結果と比較して、DLSSの原型の改良版2を生み出す……、というプロセスを何万回も繰り返すことで、ユーザーに提供される汎用の、もしくは個別ゲームタイトルに特化した専用のDLSSプロファイルが出来上がります。
GeForce RTX 30シリーズの登場と共にアップデートされたDLSS2.0では最終出力解像度に対して3種類のオリジナルレンダー解像度が選択でき、4K解像度の場合は、Quality(2560×1440)、Balanced(2240×1260)、Performance(1920×1080)の3種類から選択できます。
オリジナルのレンダー解像度がフルHD~WQHDなので、DLSSによる超解像(SuperSampling)プロセスを挟むとはいえ、ネイティブに4K解像度をレンダリングするよりもフレームレートは大幅に向上します。
現在のDLSSでは16Kレンダリング結果を目標に学習が繰り返されているので、高画質アンチエイリアス技術として一般的なTAAと比較してフレームレートが大幅に向上するだけでなく、画質も改善するという一挙両得な高画質化機能になっています。
Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GBのゲーム性能
「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」の性能を測るべく各種ベンチマークを実行しました。性能比較には「GeForce RTX 4060」、「GeForce RTX 3060 Ti」、「GeForce RTX 3060 12GB」、「GeForce RTX 3050 8GB」、「GeForce GTX 1650 4GB GDDR5」を使用しています。(特定のモデルや型番を指名していない場合、各GPUメーカーのリファレンスモデルもしくはリファレンス仕様のオリファンモデルです)
なお「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」などファンレスモデルについては冷却不足でコアクロック・電力に制限がかからないようにファンで風を当てて、各GPUの理想的な性能を測定しています。
「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」を含めた各グラフィックボードについて、3DMarkで現在主流なDirectX11のベンチマーク FireStrikeによる比較になります。
FireStrike | Extreme | Ultra | |
RTX 3050 6GB Palit KalmX |
12603 | 5848 | 2647 |
RTX 3050 8GB |
15749 | 7374 | 3364 |
GTX 1650 4GB GDDR5 |
9155 | 3962 | 1651 |
「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」を含めた各グラフィックボードについて、3DMarkで最新タイトルでは採用が増えつつあるDirectX12ベンチマーク TimeSpy、およびレイトレーシング表現に対応したベンチマーク Port Royalによる性能比較となります。
TimeSpy | Extreme | Port Royal |
|
RTX 3050 6GB Palit KalmX |
4856 | 2189 | 2833 |
RTX 3050 8GB |
6212 | 2830 | 3550 |
GTX 1650 4GB GDDR5 |
3392 | 3550 | - |
2024年7月に発売が予定されている「FFXIV: 黄金のレガシー」の新型ベンチマークソフトについても確認してみたところ、「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」はフルHD・最高品質でベンチマークスコアは8400程度、平均フレームレートは60FPS前後でした。
続いて近年の最新PCゲームを実際に用いたベンチマーク比較になります。同一のグラフィック設定で同一のシーンについてフルHD(1920×1080)解像度で平均FPSを比較しました。
最新タイトルでは専用ハードウェアによるレイトレーシング表現や、NVIDIA DLSS/AMD FSR/Intel XeSSといったAIを活用した超解像・倍速補間に対応したものも増えていますが、それらの機能は無効化し、ここでは従来のラスタライズ方式の3Dグラフィックス性能を比較しています。
ベンチマーク測定を行ったゲームタイトルは以下の15タイトルです。
- ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON (アーマード・コア6)
- Assassin’s Creed Mirage (アサシン クリード ミラージュ)
- Baldur's Gate 3 (バルダーズ・ゲート3)
- Battlefield V
- CONTROL
- Cyberpunk 2077 (サイバーパンク2077)
- Far Cry 6
- FINAL FANTASY VII REMAKE INTERGRADE
- Forza Horizon 5
- God of War (ゴッド・オブ・ウォー)
- MONSTER HUNTER: WORLD (モンスターハンター:ワールド)
- Shadow of the Tomb Raider
- Tales of Arise (テイルズ オブ アライズ)
- UNCHARTED(アンチャーテッド): Legacy of Thieves Collection
- Watch Dogs Legion (ウォッチドッグス レギオン)
ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON (画質プリセット:最高、モーションブラー:オフ、被写界深度:高)に関する「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Assassin's Creed Mirage(高設定プリセット、モーションブラー:オフ、適応品質:オフ、TAA:クオリティ)に関する「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Baldur's Gate 3(ウルトラ設定プリセット)に関する「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Battlefield V(最高設定プリセット, DirectX12, レイトレーシング表現:オフ)に関する「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
CONTROL(中設定プリセット, DirectX12, レイトレーシング表現:オフ)に関する「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Cyberpunk 2077(高設定プリセット, レイトレーシング表現:オフ)に関する「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Far Cry 6(最高設定プリセット, 高解像度テクスチャ:オフ, レイトレーシング表現:オフ)に関する「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
FINAL FANTASY VII REMAKE INTERGRADE(テクスチャ解像度:高設定、シャドウ解像度:高設定、キャラクター表示数:10)に関する「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
なお、FINAL FANTASY VII REMAKE INTERGRADEは、アンリアルエンジン4のiniファイルによるカスタム設定を有効にするMODのFFVIIHookを使用し、こちらの記事の解説の通り、VRAM 6GB以下の環境に合わせたカスタム設定を使用しています。
Forza Horizon 5(最高設定プリセット, モーションブラー:オフ, レイトレーシング表現:オフ)に関する「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
God of War(高設定プリセット, モーションブラー:オフ)に関する「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
MONSTER HUNTER: WORLD(最高設定プリセット, DirectX12)に関する「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Shadow of the Tomb Raider(最高画質設定プリセット, DirectX12, TAA, レイトレーシング表現:オフ)に関する「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Tales of Arise(最高設定, モーションブラー:オフ)に関する「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
なお、Tales of Ariseは、標準ではPlayStation 5やXbox Series Xのコンソールゲーム機版よりもオブジェクトや影の遠景描画が省略されているので、アンリアルエンジン4のiniファイルによるカスタム設定を有効にするMODのArise-SDKを使用して高画質化する設定を適用しています。
UNCHARTED: Legacy of Thieves Collection(中設定プリセット, モーションブラー:オフ)に関する「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Watch Dogs Legion(高設定プリセット, DirectX12, レイトレーシング表現:オフ)に関する「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GBなど3種類のGPUについて実ゲーム性能の比率の平均を出してみたところ、Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GBは、同じく補助電源不要なGeForce GTX 1650 4GB(GDDR5)を平均的に50%程度も上回る性能を発揮しました。
Palitのファンレスモデル KalmXの前世代に採用されていたGeForce GTX 1650 4GB GDDR5と比較すると、「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」は前述の通り平均で50%程度の性能向上を実現しています。実のところ単純なGPU性能そのものは3DMark FireStrike/TimeSpyのグラフィックスコア通り、30%程度です。
しかしながらVRAM容量が6GBへ増量されているので、フルHDでもVRAM使用量が多い最新の高画質PCゲームだとRTX 3050 6GBで60FPS前後のフレームレートが出せる、高画質~最高画質設定においてVRAM容量 4GBでは不足するため、今回の検証結果のように40~60%、場合によっては100%つまり2倍の性能を発揮しています。
RTX 3050 6GBで60FPS前後のフレームレートが出せるという条件において、GTX 1650 4GB GDDR5よりも平均フレームレートで50%も高速なだけでなく、下はアーマードコア6の例ですが、フレームタイムを見ても安定しており、スタッター(カクツキ)がありません。
少し補足するとRTX 3050はもともと2022年1月にGeForce RTX 30シリーズのエントリーモデルとしてVRAM容量 8GBのモデルとして発売されたGPUです。
「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」に採用されているRTX 3050 6GBはGPUナンバリングこそ同じですが、VRAM容量が削減されているだけでなく、そもそもGPUコア数が少なく、PCIE補助電源不要になった代わりにコアクロックも下がっています。また細かいところではVRAM帯域(バス幅)も小さくなっています。
そのためRTX 3050 8GBに比べて、RTX 3050 6GB版は20~30%程度性能が低くなっています。性能的には”RTX 3040”と呼んだ方が誤解がない感じなので、誤って8GB版のレビューを参考にしないよう注意してください。
Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GBの温度・消費電力・ファンノイズ
「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」の負荷時のGPU温度やファンノイズや消費電力についてチェックしていきます。「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」のGPU温度とファンノイズの検証負荷としては約20分間に渡たり連続してGPUに100%近い負荷をかける3DMark TimeSpy(Extreme) Stress Testを使用しています。
まずは下の写真のようにベンチ板上、グラフィックボード回りにほぼ気流がない状態で測定してみました。
「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」は完全ファンレスGPUクーラー搭載モデルなので、PCケース内に組み込んだ場合、PCケースファンの生み出す気流によって冷却が補助されよく冷えたり、逆に熱が滞留してベンチ板測定より悪い状態になる可能性もあります。
「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」のような完全ファンレスGPUクーラー搭載モデルはアクティブ冷却モデルに比べて、性能(GPUコアクロックやGPU電力)が運用環境に影響されるところが大きいので注意してください。
「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」はテスト開始から数分で、GPU温度が80度超に達し、温度によってGPUコアクロックやGPU電力に制限がかかりはじめ、さらに数分が経過すると上限温度の90度になりました。
GPU温度の上昇に従ってコアクロックやGPU電力が徐々に低下し、上限温度の90度に達すると、コアクロックが大きく乱れる様子も確認できます。
検証負荷に使用している3DMark TimeSpy Stress TestはTimeSpy グラフィックテスト1を20回ループ再生させる負荷テストですが、GPU温度によるコアクロック・電力の低下がない1周目と比較して、最終的には60%程度まで性能が下がってしまいました。
「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」は、全くの無風状態でTGP70WのRTX 3050 6GBを冷やせる、というわけではないので、運用には注意が必要です。無風で運用するとなると40~50W程度の負荷が限界でしょうか。
続いてPCケース内でケースファンによって多少のエアフローがある状態を想定し、10cm程度離れた距離に120mm角ファンを設置し、600RPMの固定速度で回して風を当ててみました。
120mm角ファンを600RPMで回しているだけなので本当に微風と言っていいくらいのエアフローですが、その程度の風を当てただけでもGPU温度は60度前後に収まり、「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」はTGP70WのRTX 3050 6GBの理想的な状態を維持できました。
上の検証結果の通り、ケースファンが全くないPCケース内に組み込んで70Wを冷やすのは難しいですが、ケースファンで適度に吸排気があれば問題なく運用できるようです。
GPUコアクロックについて、今回入手した「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」の負荷テスト中の実動平均は1581MHzでした。
【補足】
コアクロック比較グラフはAIBモデル別の優劣を決めるための比較ではなく、特定のGPUがだいたいどの程度のコアクロックで動作するのか確認するために掲載しています。
AMD、NVIDIAともに最新GPUでは実動コアクロックはGPUコア個体毎に異なる内部設定のV-Fカーブが最も支配的なファクターです。加えて負荷中のGPU温度も5~10度刻みでブーストクロックの制御に影響します。
そのため、ファクトリーOCが施されたオリファンモデルの公式仕様値として公表されているブーストクロックは各メーカー内におけるOC耐性選別という意味で1つの指標にはなると思いますが、実動コアクロックの優劣にはあまり当てになりません。
今回検証している個体Aが他社AIBと比較して実動コアクロックが低くても、市場製品の個体Bは高い、個体Cは同程度…のように、本当に御神籤状態です。
「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」の消費電力と瞬間的な最大電源負荷を測定しました。
グラフィックボードの消費電力測定には、当サイトの検証に使用するためワンオフで特注した測定ツール「GPU Power Tester」を使用しています。GPU Power TesterはPCIEスロット経由とPCIE補助電源の消費電力を直接に測定しているので、シンプルにグラフィックボードそのものの消費電力をしることができます。
消費電力の測定にあたって検証するGPUランクによって負荷を変えており、通常はTime Spy(Extreme) グラフィックテスト1、一部のウルトラハイエンドGPUにはPort Royal 4K(GPU名に*マークを併記)をループ再生させ、各GPUがMaxTGPに張り付く状態を検証しています。
テスト全体から1ms間隔でモニタリングを行い、平均値を”消費電力”、最大値を”瞬間的な最大電源負荷”とします。
「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」の消費電力は70W、最大瞬間負荷は80Wでした。なおファンで風を当てた2番目の検証中の電力です。
GTX 1650の前モデルと比較すると消費電力は5W程度増加していますが、RTX 3050 6GBの定格TGP(パワーターゲット)である70Wと同等の消費電力です。
Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB レビューまとめ
最後に「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。良いところ
- 最新タイトルのフルHD解像度、高画質~最高画質に対応可能なGPU
- GTX 1650 4GB GDDR5と比較して平均して50%程度も高速
(RTX 3050 6GBで60FPS前後の画質設定において) - PCIE補助電源が不要、PCIEスロットパワーだけで動作
- GeForce RTXシリーズなので超解像機能 DLSSに対応
- 全長166mm、2スロット占有のコンパクトサイズ
- 完全ファンレスGPUクーラーを搭載
- ケースファンのエアフローがあればTGP70Wを十分に冷やせる
- RTX 3050 8GBよりも20%~30%程度低い性能なので間違えないように注意
- 最新RTX40のAV1 HWエンコードやAI中間フレーム生成 DLSS3には非対応
- 70Wを冷却するにはPCケース内で適度にエアフローが必要
- RTX 3050 6GB 一般に価格が税込み3万円からとエントリークラスにしては高価
GeForce RTX 3050 6GBは、同じくPCIE補助電源が不要だったGTX 1650 4GB GDDR5を30%程度上回るGPU性能を実現しており、VRAM容量が6GBに増えているので最新の高画質PCゲームかつ同GPUが60FPS程度を発揮できるという条件であれば、実際のPCゲーム性能は50%程度も上回ります。
Palitから発売された前ファンレスモデルはGTX 1650 4GB GDDR5だったので、そこから「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」に買い替えれば、最新高画質PCゲームを高画質~最高画質設定にしてもフルHD/60FPS前後でプレイできるようになります。
また”GeForce RTX”のシリーズ名の通り、レイトレーシングと超解像機能 DLSSに対応しています。レイトレーシングについては負荷が大き過ぎて実質的におまけのようなものですが、DLSS対応ゲームは最新タイトルなら珍しくなくなっているので、DLSS併用によってGTX 1650と比較してさらなる性能向上を期待できるところも魅力です。
「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」については言うまでもなく、完全ファンレスGPUクーラーを搭載したグラフィックボードであるところが他製品には代替の効かない唯一無二の魅力です。
ただし、完全ファンレスGPUクーラー搭載モデル一般の話ではありますが、完全ファンレスクーラーを標準搭載しているからといって如何なる環境でも問題なく最大性能を発揮できるわけではなく、実際に発揮できる性能はPCケース内エアフローの状態に左右されるので注意してください。
以上、「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」のレビューでした。
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完全ファンレスGPUクーラーを搭載するKalmXシリーズの最新モデル「Palit GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」をレビュー。
— 自作とゲームと趣味の日々 (@jisakuhibi) April 26, 2024
同じくファンレスモデルがラインナップされたGTX 1650をどの程度上回るのか実ゲームのベンチマークで徹底比較。https://t.co/mzgUlig1ZU
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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)
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