4K/120FPS+に対応可能なゲーミング性能、AIにも最適な大容量24GBのVRAMを搭載するウルトラハイエンドGPU「NVIDIA GeForce RTX 4090」を搭載した、2024年最新ゲーミングBTO PCのおすすめ機種について各社製品の価格や構成パーツの比較から徹底解説します。
ただオススメ機種をリストアップするだけでなく、読者が一人でも簡単にBTO PCのカスタマイズが可能なカスタマイズ指南も交えて説明していきます。
目次
2.簡易水冷RTX 4090搭載のBTO PCがおすすめ
3.BTO PCメーカー別の簡易比較と特集記事
4.RTX 4090搭載のBTO PCの簡易紹介
5.RTX 4090搭載BTO PCのカスタマイズ指南
・CPUやグラボなど各CPU部品の解説記事
6.パーツを揃えてRTX 4090搭載BTO PCを価格比較
7.おすすめRTX 4090搭載BTO PCのまとめ
【執筆:2022年10月13日、最終更新:2024年9月4日】
はじめに – GeForce RTX 4090について
GeForce RTX 4090は、前世代最上位モデルGeForce RTX 3090 Tiと比較して従来のラスタライズ型のPCゲームにおいて1.5~2倍という大幅な性能向上を実現しています。
ガチゲーマー向けフルHD/360FPSや有機ELテレビなども対応する4K/120FPS+、そして新時代を象徴する8Kゲーミングにも手が届くウルトラハイエンドGPUです。
またGeForce RTX 40シリーズは倍速補間フレーム生成機能 Frame Generationに対応したDLSS 3が大きなトピックです。AIによって破綻のない映像を生み出し、テレビ機能の倍速補間と違ってNVIDIA Reflexによりゲーム操作にラグを感じない低遅延な表示を可能にしています。
素のGPU性能そのものが1.5~2倍であるのに加えて、Frame Generationはフレーム数を2倍にするだけでなく、CPUボトルネックの影響も軽減するので、DLSS 3に対応する次世代のPCゲームにおいてGeForce RTX 4090はGeForce RTX 3090 Tiを4倍以上も上回る性能を発揮できます。
GeForce RTX 4090はAI関連にも非常に強く、AI画像生成シーンでは、GeForce RTX 4070で10秒に1枚の画像を生成できる場合、より安価なGeForce RTX 3060/4060は2倍の20秒かかり、高価なGeForce RTX 4090なら半分の5秒以下に短縮できます。
GeForce RTX 4090は非常に高いGPU性能を備えていますが、同時にCPUボトルネックによってGPU性能を十分に発揮できない可能性があります。
下はRTX 3090で検証したグラフですが、CPUボトルネックの厳しいPCゲームだと4K/120FPSをターゲットにしてもCPU性能が足を引っ張ります。
RTX 4090搭載BTO PCを購入する場合は、Intel Core i9 12900K/13900KやAMD Ryzen 9 7950XなどCPUボトルネックを最大限に緩和できるCPUを選択してください。
4K解像度の120FPS+に軽々と対応可能なGeForce RTX 4090を使用するのであれば、4K/240Hz対応の有機ELゲーミングモニタ Alienware AW3225QFなど4K解像度&ハイリフレッシュレートなディスプレイと組み合わせてラグジュアリーなゲーミング環境を構築したいところです。
・4K/120Hz+対応ゲーミングモニタのレビュー記事一覧へ
そんな高性能GPUであるRTX4090搭載ゲーミングBTO PCを狙っている非自作erとしてはどこで買うのが一番良い(お得であるとか、高品質であるとか)のかわからない人も多いと思うので、ハード面やコスト面中心に徹底比較を行い、RTX 4090搭載のおすすめBTO PCを紹介していきます。サポート面についてはググってください。
簡易水冷RTX 4090搭載のBTO PCがおすすめ
サイコムから発売されている、同社が独自に簡易水冷化したGeForce RTX 4090グラフィックボードを搭載するG-Master Hydroシリーズも非常におすすめです。
2024年現在、G-Master Hydroシリーズにおいて、RTX 4090/4080 SUPERの簡易水冷化モデルを選択できます。
例えば、GeForce RTX 3080のようにグラフィックボード消費電力が300Wを超えるハイエンドGPUとなると、空冷では3スロット占有大型クーラーでもGPUコア温度は70~80度に達しますが、簡易水冷クーラーであればラジエーターの設置スペースを確保する必要があるものの、GPUコア温度を50度前後という非常に低い温度で運用できます。
グラフィックボードの場合、空冷クーラーと比較して簡易水冷クーラーの冷却性能と静音性は抜群に優秀なので高性能なGPUを搭載するBTO PCを購入するなら、簡易水冷の導入を検討する価値は十分にあります。
また最新GPUはGPUコア温度が低いほど高いコアクロックで動作する仕様です。冷却性能の高い簡易水冷グラフィックボードは空冷よりも高いコアクロックで動作できるので、性能(PCゲームのフレームレート)においてもメリットがある製品です。
G-Master Hydroシリーズで特にオススメなのは、PCゲーミングに最適なIntel第13/14世代CPUを採用した「G-Master Hydro Z790/D5」です。
またCPUクーラーに360サイズラジエーターの大型簡易水冷CPUクーラーを採用する上位モデル「G-Master Hydro Z790 Extreme/D5」もラインナップされています。
Intel第13/14世代CPU搭載モデルについては、従来規格で安価なDDR4メモリが採用された「G-Master Hydro Z790/D4」、Micro-ATXマザーボード採用のミニタワーPC「G-Master Hydro Z790 Mini/D4
」、Mini-ITXマザーボード採用のコンパクトキューブPC「G-Master Hydro Z790 Cube
」もラインナップされています。
最新のAMD製CPUであるRyzen 7000シリーズを搭載した製品として、「G-Master Hydro X670A II」、CPUクーラーに360サイズラジエーターの大型簡易水冷CPUクーラーを採用する上位モデル「G-Master Hydro X670A II Extreme
」もラインナップされています。
当サイトでは簡易水冷グラフィックボード搭載したG-Master Hydroシリーズから、Core i9 11900KなどIntel第11世代CPUと簡易水冷GeForce RTX 30シリーズを搭載したゲーミングBTO PC「G-Master Hydro Z590」のレビュー記事を公開中です。G-Master Hydroシリーズの購入を検討する際には参考になると思います。
・簡易水冷GeForce RTX 30搭載「G-Master Hydro Z590」をレビュー
・簡易水冷化GeForce RTX 40搭載G-Master Hydroシリーズの販売ページへ
BTO PCメーカー別の簡易比較と特集記事
当サイトでもよく紹介するBTO PCメーカーの取り扱いモデルについて簡単な比較表を紹介しておきます。
各パーツを個別に選択できるほうが管理人的には好みですが、固定のほうが価格面では優れていることが多いです。
BTO PCメーカーの特徴比較 | ||||
グラフィックボードのモデル | PCケース | マザーボード | 納期 | |
固定 | 自社オリジナル | 固定 (ほぼASUS or ASRock) |
||
固定 | 自社オリジナル 2020年最新 |
固定 | ◎: 最短当日 |
|
〇:選択可能 | 〇:自作PC向け | 〇:選択可能 | ||
パソコン工房 | 固定 | △:自作向けベースのオリジナル | 固定 | |
固定 | △:自作向けベースのオリジナル | 固定 | ||
固定 | △:自作向けベースのオリジナル | 固定 (ほぼASUS or ASRock) |
||
サイコム![]() |
〇:選択可能 | 〇:自作PC向け | 〇:選択可能 |
・ドスパラ「GALLERIA」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方
・TSUKUMO「G-GEAR」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方
・マウスコンピューター「G-Tune」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方
RTX 4090搭載のBTO PCの簡易紹介
1.TSUKUMO(ツクモ) eX.computer
ツクモeX.computerからはRTX 4090搭載BTO PCとして、スタンダードタワーPCの「G-GEAR」、ミニタワーPCの「
G-GEAR aim」、コンパクトPCの「
G-GEAR mini」、フルタワーPCの「
G-GEAR neo」の4シリーズから、CPU&チップセット別でいくつかのモデルがラインナップされています。
2024年には最新設計PCケースを採用するプレミアムミドルタワーモデルも追加されました。(G-GEAR無印からの移行期間なのか、実質的にG-GEAR neoの後継モデルなのかまだハッキリしていませんが)
TSUKUMOのゲーミングBTO PCではRTX 4090を選択できるモデルとして、2024年最新のG-GEARプレミアムミドルタワーモデルから、Core i9 14900KF(Z790マザーボード)を選択可能な「G-GEAR GE9J-M242/ZBH」、Ryzen 9 7950X3D(Z790マザーボード)を組み合わせた「
G-GEAR GE9A-M242/XBH」などが発売中です。
標準構成がRTX 4080 SUPERなど下位GPUのモデルもカスタマイズからRTX 4090を選択できます。
2024年、スタンダードモデルG-GEARからはラインナップされておらず、プレミアムミドルタワーモデルから選択する必要があります。
TSUKUMO G-GEARはIntel Z790ならASUS PRIME Z790-A WIFI、Intel B760ならASRock B760 Pro RSのように、自作PCユーザーにも定評のあるマザーボードを採用しています。電源ユニットなど細かい部分も自作PC向けの高品質製品でまとめられており、高品質なBTO PCです。
TSUKUMOからは上で紹介したモデル以外にもRTX 4090搭載BTO PCが複数ラインナップされており、同社販売ページのトップではCPU別とGPU別で縦横軸分類表で各モデルが紹介されています。詳しくは『TSUKUMO「G-GEAR」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方』の記事を参考にしてください。
2.ドスパラ
ドスパラからはRTX 4090搭載BTO PCとしてミドルタワーPCの「GALLERIA X/Z/U」シリーズからCPU別で、Core i9 14900KFを採用する「GALLERIA ZA9C-R49」、Core i7 14700KFを採用する「
GALLERIA ZA7C-R49」、Ryzen 7 7800X3Dを搭載した「
GALLERIA XA7R-R49 7800X3D搭載」がラインナップされています。
ドスパラBTO PCは『当日出荷可能、カスタマイズしても翌日』や『翌日出荷可能、カスタマイズしても納期そのまま』など、国内随一の納期速度を誇っているので早く欲しいユーザーにとっては有力な候補だと思います。(実際の納期はモデルや在庫状況によるので製品ページでご確認ください)
RTX 4090グラフィックボードのベンダーやモデルを指定できませんが、標準でPalit製の4スロット占有の高冷却性能モデルが採用されています。
RTX 4090グラフィックボードは長さ300mm超かつ4スロット占有で重量が1kgを軽く超過するモデルが大半ですが、GALLERIAの新型PCケースでは超重量級グラフィックボードを強固に保持するGPUホルダー「リジッドカードサポート」が付属します。(一部モデルではカスタマイズ対象)
GALLERIAの新型PCケースは自作PCユーザーの目線から見ても非常に拡張性が高く、ユーザビリティーに優れた設計になっていて、見た目もスマートでカッコいいので、自作PC専用筐体を採用するBTO PCメーカーの中でも特にオススメです。
・「ガレリア専用 SKケース (ATX)」をレビュー。新生GALLERIAを完全解説
ドスパラ GALLERIAからは各種CPUや各種GPUを組み合わせたモデルが多数ラインナップされており一見して分かり難いかもしれませんが、添え字アルファベットで簡単に分類することができます。詳しくは『ドスパラ「GALLERIA」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方』の記事を参照してください。
3.PCショップアーク
PCショップアークでは2020年11月より同社のBTO PCブランドが「archive(アークハイブ)」へとリニューアルされました。
PCショップアーク archiveのゲーミングBTO PCは、自作PC向けの高品質で拡張性の高いPCケースをベースにして様々なモデルが展開されており、各モデルにおいてCPU・GPUなど個別のカスタマイズ自由度も高い、という特徴があります。
好みのPCケースの名前をゲーミングデスクトップPCのカテゴリ内で検索して、そこから希望のスペックにカスタマイズしていく手順がオススメです。
CPUはIntel製CPUのCore i5/i7/i9やAMD製CPUのRyzen 5/7/9から自由に選択可能であるなど、カスタマイズ項目が多様で採用パーツも高品質なBTOメーカーなので”わかっている”人にはありがたいのですが、初心者向きとは言い辛いかもしれません。RTX 4090グラフィックボードのベンダーやモデルをカスタマイズで選択可能です。
archiveのゲーミングBTO PCで選択可能な最新PCケースを紹介すると、「Fractal Design Torrent」や「
Cooler Master MasterBox CM694」や「
NZXT H7」がおすすめです。
4.パソコン工房
パソコン工房のゲーミングBTO PCは主に5つのシリーズが展開されています。5シリーズの中で最も一般的なモデルはミニタワーPCケース採用のLEVEL∞ M-Class、ミドルタワーPCケース採用のLEVEL∞ R-Classの2つです。
さらにコンパクトサイズなLEVEL∞ C-Class、フルタワーPCケース最上でハイスペックなLEVEL∞ G-Class、メニーコアなエンスージアスト向けCPUを搭載したハイエンドモデルLEVEL∞ F-Classがあります。
なお2023年最新モデルではミドルタワーPCケース採用のLEVEL∞ R-ClassのPCケースが刷新されています。側面に強化ガラスウィンドウパネルを採用、内部構造がオープンレイアウト、RGB LEDイルミネーション搭載などいくつかバリエーションがありますが、自作PC向けで近年流行りの設計にアップグレードされています。
パソコン工房のBTO PCでは各モデルでCPUやGPUの組み合わせが固定されていることが多いです。マザーボードや電源ユニットに型番不明の廉価なパーツを使っているのが気になるところ。カスタマイズの幅もさほど広くありませんが価格面では強いです。
パソコン工房のRTX 4090搭載BTO PCについてはミドルタワーPCの新LEVEL∞ R-Classシリーズから、Core i9 14900KFを搭載する「LEVEL-R779-LC149KF-XL3X」、Core i7 14700KFを搭載する「LEVEL-R779-LC147KF-XL1X」、Ryzen 7 7800X3Dを搭載する「LEVEL-R7X7-LCR78D-XL1X」などがラインナップされています。
なおパソコン工房のゲーミングBTO PCではラインナップの移り変わりが激しく、新製品や終売になるモデルも多いため、RTX 4090搭載BTO PC一覧ページも確認してみて下さい。
5.マウスコンピューター
マウスコンピューターについてはRTX 4090搭載ゲーミングBTO PCとしてG-TuneデスクトップPCの基本4ブランドから各モデルがラインナップされています。
マウスコンピューター G-TuneのゲーミングBTO PCのブランドは大まかに、小型で若干廉価な「ミニタワー型」(PCケース詳細)、中堅モデルでスタンダード仕様の「ミドルタワー型」(PCケース詳細)、高級ハイエンドモデルの「フルタワー型」(PCケース詳細)と松竹梅の3段構成、さらにコンパクトキューブの「ハンドル付きミニタワー型」(PCケース詳細)の4バリエーションとなっています。
GPUとCPUの組み合わせが固定されているので、希望の組み合わせを探すのが少し難しいかもしれません。カスタマイズの幅は広くありませんが、その分だけ他社と比べて安価になっています。
マウスコンピューターのBTO PCでRTX 4090を選択できるのはフルタワー型のみとなっており、個別モデルについてはCore i9 14900KFや360サイズ大型水冷CPUクーラーを搭載したハイエンドモデル「G-Tune FZ-I9G90」、Ryzen 9 7900Xを搭載した「
G-Tune FZ-A9G90」がラインナップされています。
マウスコンピューターからは4シリーズを基本ラインアップとして、CPU&GPUセット別で細かく分類されたBTO PCが販売されています。詳しくは『マウスコンピューター「G-Tune」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方』の記事を参考にしてください。
6.フロンティア
フロンティアについてはRTX 4090搭載ゲーミングBTO PCとして基本3ブランドから各モデルがラインナップされています。
フロンティアのゲーミングBTO PCのブランドは大まかに、安価なエントリークラスで安価なミドルタワーケース採用「GAシリーズ」の、高性能ミドルタワー採用のスタンダードモデル「GHシリーズ」、拡張性に優れる最上位のフルタワーPC「GBシリーズ」の3バリエーションとなっています。
またゲーミングBTO PCとしてはラインナップされていませんが、比較的新しい自作向けPCケース採用で見た目にもこだわったミニタワーPCの「GTシリーズ」もあります。
2023年の最新モデルではGBシリーズにSilverStone SETA H1、GHシリーズにPhanteks Eclipse P360Aなど、比較的新しい自作向け製品をベースにしたPCケースが採用されているので個人的にはオススメです。
GPUとCPUの組み合わせが基本的に固定されているので、希望の組み合わせを探すのが少し難しいかもしれません。カスタマイズの幅は広くありませんが、その分だけ他社と比べて安価になっています。
フロンティアでは「RTX 4090搭載BTO PCのまとめページ」も公開されています。ただしメーカーの傾向としてリリース直後のモデルが掲載されているだけで最新ラインナップは更新頻度が低いようです。(品切れのまままだ補充されていないだけかもしれませんが)
フロンティアでは週替り、月替りでそれぞれセールが展開されており、最新GPUを搭載した最新モデルを探す時は「週替りセール」、「
月替りセール」のページから、希望のGPUを搭載したモデルを探すのが良いようです。
希望のモデルを探すのが少々大変ですが、その分、安価なモデルも多いようなので頑張ってみてください。
7.サイコム
サイコムではRTX 4090搭載のデフォルト構成モデルというものがなく、Intel第13世代Core-SシリーズCPUを搭載するミドルタワーPC「G-Master Spear Z790/D5」、AMD Ryzen 7000シリーズCPUを搭載するミドルタワーPC「G-Master Spear X670A
」など複数のシリーズで、カスタマイズ項目からRTX 4090を選択可能になっています。
CPUはIntel製ならCore i3からCore i9、AMD製ならRyzen 3からRyzen 9と自由に選択可能であるなど、カスタマイズ項目が多様で採用パーツも高品質なBTOメーカーなので”わかっている”人にはありがたいのですが、初心者向きとは言い辛いかもしれません。RTX 4090グラフィックボードのベンダーやモデルをカスタマイズで選択可能です。
サイコムからは同社が独自に簡易水冷化したグラフィックボードを搭載するG-Master Hydroシリーズも発売されています。
空冷GPUクーラー搭載グラフィックボードを採用する一般的な同スペックGPUのBTO PCと比較して、数万円ほど高価にはなりますが、静音性は非常に優れています。
RTX 4090搭載BTO PCのカスタマイズ指南
一口にRTX 4090搭載BTO PCと言っても上で述べたようにCPUやストレージなどその他の部分で製品スペックには各社で違いがあります。それによって価格が上下するのでそのまま価格比較を行っても公平ではありません。
そのためググった時によく出てくる”BTO PCの価格比較”をうたうもので、各メーカーのデフォルト価格を載せているだけのサイトはほぼ当てになりません。
(全部とは言いませんが、BTO PCでカスタマイズしないユーザー以外にはほぼ意味がないと思います)
RTX 4090搭載BTO PCの価格比較を行う前に、購入を検討している人が理解しておくべきRTX 4090を搭載するBTO PCの最適なカスタマイズ方法や予備知識を簡単に紹介しておきます。
RTX 4090搭載BTO PCのカスタマイズについては、「CPU」「メモリ」「電源容量」「ストレージ」「マザーボード」のBTO PCの主要な5パーツに注目します。
これら5つの適切な選び方さえ知っていれば、記事の更新や閲覧のタイミングに左右されず、解説に合わせてカスタマイズすれば各自で簡単にリアルタイムな価格比較もできて最適なBTO PCを選択可能です。
- CPUについてはIntel製CPU(Core i5 12400など)とAMD製CPU(Ryzen 5 5600など)の2種類があります。AMD製CPUも優秀ですが、PCに詳しくない初心者は長年主流な製品という安心感もあるのでIntel製CPUを選ぶのが無難だと思います。
RTX 4090と組み合わせるのであれば、最近はCPUを大きく使用するゲームも増えつつあるので
Core i9 14900K(F)がオススメです。
当サイト的にイチオシはCPUボトルネックを最大限に緩和できるCore i9 14900Kですが予算重視ならCore i7 14700K(F)、AMD製CPUならRyzen 9 7950X3Dを検討してみてもいいと思います。
- システムメモリはゲーム用ならRTX 4090との組み合わせでも32GBあれば十分です。メモリ枚数は合計容量が同じなら4枚でなくて2枚でOK。
- 電源容量はグラフィックボードにも依存し、通常のシングルグラフィックボード環境であれば500~700W以上なら十分ですが、RTX 4090はGPU単体で450~500Wを消費するので1000W前後が推奨です。電源容量自体はBTO PCメーカーが適切に設定してくれているはずなのであまり気にしなくて大丈夫です。
ただし変換効率は予算が許すなら80PLUS Gold認証以上を選ぶと静音性の高い電源になる可能性が高くなります。
- システムストレージ(WindowsOSをインストールするストレージ)は必ずHDDではなくSSDを選んでください。HDDよりもGB単価は上がりますが実際に体感できるレベルでSSDのほうがキビキビ動きます。Windows OSをインストールするシステムドライブのサイズは500GB以上であればOKです。
PCゲーム用ストレージはシステムとは別に用意するほうが後々便利です。システムストレージ同様にHDDではなくSSD推奨。ゲーム用ストレージの容量は可能なら1TB(1000GB)、少なくても500GBが望ましいです。1TBのSSDは1.2万円程度からでパーツのみを購入できるので各自でBTO PC購入後に増設してもかまいません。
- マザーボードはZ790とかB760とかチップセット名だけでなく「ASUS Prime B760-PLUS」のように市販のマザーボード名が記載されているor市販マザボを選択できるBTOが推奨です。市販のマザボであれば専用のマニュアルも存在しますし、何かトラブルがあってもググって解決法を見つけるのが容易になります。
マザーボードメーカーは日本語マニュアルが一番しっかりしていてユーザー数の多いASUSを選ぶのが鉄板ですが、機能的にはASRockやMSIのマザーボードでも十分です。
以上の5項目さえ守ればそうそうハズレを引くことはないはずです。
あと、これからゲーム用PCを購入するならOSはWindows 10/11 Home 64bitの一択です。(Windows 10は無償でWindows 11に更新できるので、OSバージョンを気にする必要はありません)
CPUやグラボなど各CPU部品の解説記事
グラフィックボードや電源ユニットなどBTO PCを選択する上で主要なパーツについては、個別のまとめ記事も公開しているので予備知識としても参考にしてください。
・おすすめグラボまとめ。予算・性能別で比較。各社AIBモデルの選び方
・ゲームに最適なIntel製CPUはどれか、14900Kと徹底比較
・おすすめSSDまとめ。QLC/TLCやPCIE4.0/5.0など最新SSD事情を解説
・SSDレビュー記事の一覧へ <NVMe SSD><M.2 SSD><SATA SSD>
・自作PC電源ユニット(PSU)の徹底解説とおすすめ電源の選び方
パーツを揃えてRTX 4090搭載BTO PCを価格比較
上で紹介したカスタマイズ指南を念頭において、下の表の基本パーツ構成に可能な限り準拠した状態で各社のRTX 4090搭載BTO PCの価格を比較します。
価格比較用のパーツ構成 | |
OS | Windows 11 Home |
CPU | Core i9 14900K(F) 【イチオシ】 Core i7 14700K(F) Ryzen 9 7950X(3D) |
メモリ | DDR5 32GB (16GB×2) |
グラフィックボード(GPU) | RTX 4090 |
システムストレージ | SSD 500GB |
データストレージ | なし(実際の購入に際しては 1TB以上のSSDが推奨) |
電源 | 1000W~、Gold |
その他付属品 | なし |
【価格比較を行う上での注意点】
・上記推奨構成のCPUを組み合わせたモデルがないメーカーでは、上位CPUを搭載したモデルで比較しています。
・ゲーム用のデータストレージは1TB(1000GB)以上のSSDがオススメですが、個別に購入しても問題ないので簡単化して、追加SSDはなしの設定で比較します。ちなみに1TBのSSDの価格相場は1.2~1.5万円程です。
・各社カスタマイズできない設定でHDD(2千円程度)やオリジナルCPUクーラー(2~3千円程度)の有無があり最終価格には数千円誤差がある場合があります。
メーカー/型番 | 価格 | CPU | 電源 | マザボ |
【TSUKUMO】![]() |
61.1万円 (57.9万円) |
Core i9 14900KF (Core i7 14700KF) |
G-GEAR電源 CSZ1000V5GGP 1000W Gold 12VHPWR対応 |
ASUS PRIME Z790-A WIFI ATX DDR5対応 |
【ドスパラ】![]() |
55.9万円 (53.9万円) |
Core i9 14900KF (Core i7 14700KF) |
1000W Gold (詳細不明) |
Z790 ATX DDR5対応 (詳細不明) |
【PCショップアーク】![]() (価格・スペックはAG-IR24Z79AGL9-FT) |
66.5万円 (64.6万円) |
Core i9 14900KF (Core i7 14700KF) |
ASUS TUF-GAMING-1200G 1200W Gold 12VHPWR対応 |
ASRock Z790 Steel Legend WiFi 6E DDR5対応 ATX |
【パソコン工房】 LEVEL-R779-LC149KF-XL3X ![]() |
57.9万円 (54.4万円) |
Core i9 14900KF (Core i7 14700KF) |
1000W Platinum (詳細不明) |
MSI Z790-S01 ATX DDR5対応 (非市販品) |
【マウスコンピューター】![]() |
60.9万円 | Core i9 14900KF | 1000W Platinum (詳細不明) |
Z790 ATX DDR5対応 (詳細不明) |
【フロンティア】![]() (価格・スペックはFRGBZ790/M213) |
50.0万円
安価モデルは |
Core i9 14900F | 1500W Platinum (詳細不明) |
MSI PRO Z790-P ATX DDR5対応 |
【サイコム】 G-Master Spear Z790/D5 ![]() |
59.2万円 (57.2万円) |
Core i9 14900KF (Core i7 14700KF) |
SilverStone SST-ST1000-PTS 1000W Paltinum |
ASRock Z790 Pro RS ATX DDR5対応 |
おすすめRTX 4090搭載BTO PCのまとめ
構成パーツが多少違うので誤差はあるものの、各BTOメーカーやPCの種類で上の表のような価格になることが分かりました。上記参考価格とBTOメーカーの特色を踏まえて、RTX 4090を搭載したオススメのBTO PCはどれなのか簡単にまとめます。
当サイトの結論としてはRTX 4090搭載PCでイチオシは、ドスパラのCore i9 14900KFを採用する「GALLERIA ZA9C-R49」や、Core i7 14700KFを採用する「
GALLERIA ZA7C-R49」です。
比較機種の中で価格は標準的ですが、納期が”翌日出荷”と非常に早くなっています。
ドスパラのBTO PCは国内随一の納期速度を誇っているので早く欲しいユーザーにとっては有力な候補だと思います。
パソコン工房のRTX 4090搭載BTO PCも価格比較では安価なのでコスパ重視ならオススメです。
ミドルタワーPCの新LEVEL∞ R-Classシリーズから、Core i9 14900KFを搭載する「LEVEL-R779-LC149KF-XL3X」、Ryzen 7 7800X3Dを搭載する「LEVEL-R7X7-LCR78D-XL1X」などがラインナップされています。
モデルの出入りが激しいですが、パソコン工房ではRTX 4090搭載BTO PC一覧ページもあるので、ここから希望のCPUを組み合わせたモデルを見つけてメモリやSSDをお好みにアップグレードしてみてください。
PCケースや構成部品にガチでこだわるのであれば、PCショップアークで「Fractal Design Torrent」や「
Cooler Master MasterBox CM694」や「
NZXT H7」といった最新PCケースをベースにした製品を選び、その他のパーツもフルカスタムするのがオススメです。
カスタマイズからRTX 4090にアップグレードできるモデルもあるのですが、標準でRTX 4090が選択されているモデルの一覧はこちら。
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4K解像度120FPS+のPCゲーミングにも軽々と対応可能な「NVIDIA GeForce RTX 4090」を搭載したゲーミングBTO PCのおすすめ機種について、大手7社の各製品で価格や構成パーツの比較から徹底解説https://t.co/fGJtiwacPA pic.twitter.com/fojHKwoo9H
— 自作とゲームと趣味の日々 (@jisakuhibi) October 13, 2022
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