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 オリオスペックで「Aqua Computer Dr. Delid tool」が販売中



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Intel KabyLakeのK付き三兄弟を使用してi3、i5、i7のゲーム性能比較を行う予定ですがその最後の下準備としてi5 7600Kを殻割りクマメタル化します。i5 7600K自体は結構前に購入していたのですが、「Rockit 88」以外の殻割りツールが2つほど新しく発売されていたので、今回は国内からも購入の容易な「Aqua Computer Dr. Delid tool」で殻割りをしてみました。
公式ページ:https://shop.aquacomputer.de/product_info.php?products_id=3617
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殻割り後に塗布する液体金属グリスとしてはリキプロこと「Liquid PRO」が定番のグリスですが、先日の比較レビュー記事以来、管理人はより冷えるクマメタルさんにあっさり宗旨替えしました。
リキプロ越え!「Thermal Grizzly Conductonaut」を殻割りi7 7700Kでレビュー
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スポンサードバイクマさんです。
クマメタル化をスキップして比較結果を見たい方はこちら


BGMに流しながら読んでね。




CPUの殻割り&クマメタル化の手順を紹介

"殻割り&クマメタル化"ということで何はともあれまずはCPUのヒートスプレッダを剝く必要があります。殻割りの方法としは、カッター法、カード法、当て木ハンマー法、万力ドライヤー法などがありましたが、2016年からは殻割り専用ツールが発売されているので5,6千円ほどかかりますが殻割りツール「Rockit 88」の利用がおすすめです。これを使えば殻割りで失敗することはほぼ100%ありません。またヒートスプレッダの再装着時に固定する専用ツールも用意されています。
「Rockit 88」は下記リンクから公式通販で購入可能です。海外サイトなので英語必須ですが、支払方法はPaypalに対応しており、日本国内にも直送してくれるので購入のハードルはさほど高くありません。
http://rockitcool.myshopify.com/products/rockit-88
http://rockitcool.myshopify.com/products/re-lid-kit
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「Rockit 88」以外に必要なものは以下となっています。

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以上の道具を使ってCPUを殻割りクマメタル化していきますが、手順は4ステップで非常に簡単です。
1.殻割りツールでヒートスプレッダを安全に外す


2.絶縁耐熱接着剤でダイ付近を絶縁保護
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3.液体金属グリス「クマメタル」を塗る


4.ゴム系接着剤でヒートスプレッダを固定





1.Dr. Delid toolでヒートスプレッダを安全に外す

何はともあれ最初に「Dr. Delid tool」を使ってクマメタル化の邪魔をするCPUのヒートスプレッダを取り外す殻割りの処理を行います。まずはベースプレートにCPUをセットします。
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CPUをセットしたら上からヒートスプレッダを回転させるためのスライドプレートを設置して、六角レンチも装着します。
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この後はそのままツールで割ってもいいですが、管理人はドライヤーの風を1分から1分30秒ほど当て続けてヒートスプレッダ(の接着ゴム)を加熱して固着力を弱めます。「Aqua Computer Dr. Delid tool」の場合はヒートスプレッダが剝きだしの状態なのでヒートスプレッダの過熱も簡単です。ここまで3分足らずの殻割り3分クッキングで失敗の心配もほぼありません


基板やヒートスプレッダに残留しているゴムシール材は爪で擦ると取れます。アルコール系のウェットティッシュを使ってデフォルトで塗布されているグリスも綺麗に掃除してください。
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2.絶縁耐熱接着剤でダイ付近を絶縁保護

クマメタルをCPUダイに塗布する前にダイの左下にある金属端子を絶縁のため養生します。管理人は絶縁耐熱接着剤「COM-G52」を使用しています。CPUダイよりも接着剤が背が高くならないように注意して薄い膜を作るように爪楊枝で塗ります。
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絶縁処理のビフォーアフターがこちら。この後は接着剤が硬化するまで4時間ほど放置します。
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3.液体金属グリス「クマメタル」を塗る

ダイ横の金属端子の養生が完了したら液体金属グリスのクマメタルこと「Thermal Grizzly Conductonaut」をCPUダイに塗り広げていきます。
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米粒くらいの量をダイの上に乗せたら綿棒で擦り付ける感じで引き伸ばします。最終的にゴム接着材を使ってヒートスプレッダで半密閉にしてしまうので、液体金属グリスは少ないよりは多いくらい塗るほうがいいと思います。
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ヒートスプレッダは液体金属グリスを弾くので、管理人は予めヒートスプレッダ側にもCPUダイの形より少し大きい範囲で綿棒を使って擦りながら塗り広げます。
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4.ゴム系接着剤でヒートスプレッダを固定

リキプロを塗り広げたらゴム系の接着剤でヒートスプレッダを基板に再固定します。
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基板の接着剤跡に合わせて接着剤を爪楊枝を使って適度に塗ります。Aqua Computer Dr. Delid toolはPCB基板が殻割りツールの枠で囲まれており枠のほうが高いので爪楊枝でシール材を塗り広げるのが少し面倒でした。
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ヒートスプレッダを正しい位置に固定するための枠をPCB基板上に設置します。
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あとは枠に合わせてヒートスプレッダを乗せるだけだったのですが……、ヒートスプレッダの再固定フレームとヒートスプレッダのサイズが綺麗に一致せず干渉してしまいました。残念。
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「Aqua Computer Dr. Delid tool」の再固定ツールが上手く使えなかったので「Rockit 88」を使用してヒートスプレッダの再固定をしました。
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「Aqua Computer Dr. Delid tool」については、Aqua Computer公式通販から購入できて入手性が高く、回転式の殻割り方式は「Rockit 88」などの横スライド式よりも簡単にヒートスプレッダを外せるところが良かったです。一方でスライドプレートなどの金属パーツの面取りが手抜きで角で指を切りそうだったり、ヒートスプレッダの再固定フレームがヒートスプレッダと干渉したりするところが残念でした。
「Aqua Computer Dr. Delid tool」は良い所も多い殻割りツールですが、ヒートスプレッダの再固定ツールは「Rockit 88」のほうが使いやすいので総合的にみて「Rockit 88」のほうが殻割りツールとしては優れていると感じました。

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i5 7600Kを5GHzにOCして冷え具合をチェック

殻割りクマメタル化が完了したのでi5 7600Kを5.0GHzにOCして冷え具合をチェックしてみます。
CPUをマザーボードに設置したら熱伝導グリスをCPUヒートスプレッダに塗布します。熱伝導グリスには当サイト推奨で管理人も愛用しているお馴染みのクマさんグリス(Thermal Grizzly Kryonaut)を塗りました。熱伝導効率も高く、柔らかいグリスで塗布しやすいのでおすすめです。
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グリスを塗る量はてきとうでOKです。管理人はヘラとかも使わず中央山盛りで対角線だけ若干伸ばして塗っています。特にThermal Grizzly Kryonautは柔らかいグリスでCPUクーラー固定時の圧着で伸びるので塗り方を気にする必要もありません。グリスの伸びが気になる人は固定前にグリグリすればOK。
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今回はCPUクーラーにプッシュピン固定で手軽な「Intel TS15A」を使用しました。ファン回転数は1800RPMに固定しています。
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なお殻割り前に5.0GHzにOCしてCinebenchを回したところコア温度は90度を軽く超えました。
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そして殻割り&クマメタル化したi5 7600Kをコアクロック5.0GHz、キャッシュ4.8GHz、コア電圧1.30Vにオーバークロックしたところ正常に動作しました。
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このOC設定を使用してストレステストを実行しました。
検証方法については、FF14ベンチマークの動画(再生時間8分、WQHD解像度、60FPS、容量4.7GB)でAviutl+x264を使ってエンコードを行いました。エンコード時間はi5 7600K定格で28分ほどです。
注:CPUのストレステストについてはOCCTなど専用負荷ソフトを使用する検証が多いですが、当サイトではPCゲームや動画のエンコードなど一般的なユースで安定動作すればOKとういう観点から管理人の経験的に上の検証方法をストレステストとして採用しています。

殻割りクマメタル化する前はCinebench程度の負荷に対してTS15Aのファン回転数が3000RPMを超えていてもコア温度が90度を超えていましたが、殻割りクマメタル化後はTS15Aを1800RPM固定で動画エンコードによるストレステストを実行しても70度後半に収まりました。
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前回のi7 7700Kやi3 7350K同様にi5 7600Kでもクマメタルさんは安定の冷え具合でした。
クマメタル化済みのK付きKabyLake三兄弟がついに揃ったのでi3、i5、i7で比較レビューを実施予定です。4月11日にはRyzen 5も発売されますしCPU別性能比較もガンガンやっていきます。
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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)



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