おすすめグラボまとめ


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グラフィックボードの買い替えや初めてのグラボ購入を検討しているユーザー向けに、100台越えのグラフィックボードをレビューしてきた知識から、2023年最新のグラフィックボード事情、グラボ選びの基本、GPU性能比較などについて説明しながら、おすすめのグラフィックボード(グラボ・ビデオカード)を紹介していこうと思います。
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性能や価格の比較から、2023年現在も販売が続いているNVIDIA GeForce RTX 30シリーズ(3070、3060Ti、3060)やAMD Radeon RX 6000シリーズ(6700XT、6600XT)、さらに最新世代のNVIDIA GeForce RTX 40シリーズ(4090、4080、4070/Ti、4060/Ti)やAMD Radeon RX 7000シリーズ(7900 XTX / XT、7600)を搭載したグラフィックボードのオススメをご紹介します。


グラボの換装方法についてはこちらの記事を参考にしてください。当記事では割愛しているグラフィックボードの寸法に関する注意事項や補助電源などについても詳細に説明しています。




News

2023年の最新世代、NVIDIA GeForce RTX 40シリーズ(4090、4080、4070/Ti、4060/Ti)やAMD Radeon RX 7000シリーズ(7900 XTX / XT、7600)の各種GPUについて詳細レビューを公開中です。

























目次


【グラフィックボードやGPUの基礎知識】
0-a.GPUの型番とかリファレンス・オリファンって何?
0-b.2023年のおすすめグラボ(GPU)の早見表

0-c.オリファン(AIB)モデルの選び方
0-d.当サイトで公開中のグラフィックボードのレビュー

0-e.高性能なGPUには、高性能なゲーミングモニタを




【予算・性能別にオススメのグラフィックボード】
1.予算2万円以下: 補助電源不要も含む、エントリークラスのグラボ
2.予算4万円~: 【2021~2022年モデル】フルHDゲーミングに最適なグラボ


2.予算5万円~: 2023年最新フルHDゲーミングに最適なグラボ
3.予算6万円~: FHD・WQHD/144FPS+の入門に最適な新定番グラボ


5.予算9万円~: DLSS3&AV1対応の3080置き換えモデル RTX 4070
6.予算11万円~: 3080にちょい足し性能&DLSS 3対応のRTX 4070 Ti


7.予算17万円~: AI倍速補間DLSS 3対応のRTX 4080
8.予算25万円~: ゲーマーにもクリエイターにも最強なRTX 4090



9.ハイエンドグラボなら抜群に冷える簡易水冷もおすすめ


おまけ.静音性に優れてよく冷えるクーラーはどれ?


参考1.オススメ自作PCパーツ(CPU/SSD/マザーボード/電源ユニットなど)
参考2.GPU別おすすめBTO PCの解説記事一覧




【執筆:2017年10月15日、最終更新:2023年9月9日】



GPUの型番とかリファレンス・オリファンって何?

まず最初にグラフィックボードを作っている会社とGPUコアを作っている会社は厳密には違います。
デスクトップPC向けのGPUコアを作っている会社はNVIDIAとAMDの2社のみです。
この2社からGPUコアの提供を受けてASUS、MSI、GIGABYTE、ZOTAC、SAPPHIREなど国内でも有名な各社(ベンダー、AIBパートナー)がリファレンス準拠やオリジナルの基板を作成し、基板にGPUコアを載せるとグラフィックボードになります。
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上の写真で左側のGPUコアを乗せると右側のグラフィックボード基板(VRAMメモリチップやVRM電源回路も実装されている)になり、グラフィックボード基板へさらにGPUクーラーを装着すれば、よく見るグラフィックボードの完成です。
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ただしAMDやNVIDIAもAIBパートナー各社にGPUコアを卸すだけでなく、各GPUについて一般にリファレンスモデルと呼ばれるグラフィックボードを最初に供給します。
このリファレンスモデルは各GPUごとにGPUクロックやメモリクロックの値が決められており、AIBパートナー各社が最初に投入するリファレンスモデルはパッケージや付属品が異なるだけでグラボ本体は同じものになっています。
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リファレンスモデルを基準にして、あるGPUを搭載したグラフィックボードについて各ベンダーがオリジナルGPUクーラーを搭載したり、オリジナルグラフィックボード基板を採用したAIBモデル(オリファンモデル)を製作します。
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リファレンスモデルとAIB(オリファン)モデルの違いは大きく3つです。
1.GPUクーラーが違う → 冷却性能に影響、グラボの寸法が変わる
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2.基板が違う → OC耐性に影響、グラボの寸法や補助電源の数が変わる
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3.GPUのBIOSが違う → デフォルトでオーバークロックされ、リファレンスより性能が上がる
GTX 1080 Ti ref-vs-foc


リファレンスモデルは各GPUの発売当初のみ大きく流通して、その後はAIBモデル主流へと移行していきます。またGPUクーラーの性能は基本的にAIBモデルのほうが高いので、購入するならオリジナルクーラー搭載のグラフィックボードがおすすめです。

ただしリファレンスやAIBモデルの違い(ファクトリーOCの有無)によって、そもそものGPU別の性能から上下関係が逆転するほどの影響が出るということは基本的にありません。
まず最初にGPUの型番(GeForce RTX 3070やRadeon RX 6700 XTなど)を選んでから、各AIBパートナーのどのモデル(ASUS ROG STRIX、MSI GAMING X、ZOTAC Trinityなど)にするかを選べばOKです。


オリファンモデルの選び方とファクトリーOCについて

近年のGPUについてはファクトリーOCによって得られる性能向上は小さく、リファレンス比で+5%程度に留まります。
手動OCで設定を詰めていっても10%に達するかどうかという具合になっており、グラフィックの向上についてはあまり効果がありません。

加えて製品仕様としてファクトリーOCが施されたブーストクロックが製品仕様で公表されていますが、近年のGPUにおいて実際の動作クロックは、ブーストクロックの仕様値ではなくGPU各個体のV-Fカーブ(所謂、個体差や低電圧特性)、動作中のGPU温度の方が支配的です。

メーカーによる選別が行われているはずなので公表されているブーストクロックもOC耐性の指標にはなりますが、前述の通り手動OCしても性能向上はたかが知れており、アウトボックスでの性能を比較するとブーストクロックに比例しないことも多いので、オリファンモデルをファクトリーOC、つまりグラフィック性能の違いで選ぶというのは近年ではあまり意味がありません。
AIBパートナー各社のオリファンモデルについては、GPUクーラーの性能(レビューをチェックするのが重要!)、PCケース内部に収まる寸法かどうか、そして単純に外見の好み、を基準に選ぶのがオススメです。




2023年のおすすめグラボ(GPU)の早見表

2023年現在、最新のグラフィックボードについては、NVIDIAの次世代GPUであるGeForce RTX 40シリーズ、そしてAMDの次世代GPUであるRadeon RX 7000シリーズが発売されています。
上記次世代GPUは10万円を超えるハイエンド帯のみが発売中となっており、10万円以下については、NVIDIA GeForce RTX 30シリーズとAMD Radeon RX 6000シリーズが現役のまま併売されています。

現行最新GPUの命名規則は簡単にまとめると、NVIDIAとAMDともに4桁の数字になっており、RTX 3060よりRTX 3080のほうが高性能、のように下の桁が大きいほど高性能な上位モデルを意味します。
またRTX 3060 TiやRX 6800 XTのように、Ti、SUPER、XTなどの添え字が付くと同ナンバリングで高性能な上位モデルを意味します。

基本的に旧世代を購入するよりも新型(現行最新)GPUを搭載したグラフィックボードを購入するのがオススメです。

現行最新(次世代)GPUのほうが各社ともにドライバの最適化や不具合の解消にも当然力を入れてくるので、発売から1,2ヶ月も経てばソフト面でも次世代GPUのほうが有利になってきます。

2023年最新世代のGeForce RTX 40シリーズについては、新機能としてAI中間フレーム生成機能 DLSS 3とAV1ハードウェアエンコードに対応しているものの、『RTX 3060 Ti → RTX 4060』、『RTX 3070 → RTX 4060 Ti』、、『RTX 3080 → RTX 4070』のようにグラフィック性能と価格はほぼ同じで、そのまま置き換わったような状態です。
上でも書いたように基本的には最新世代を選ぶのがオススメなのですが、そういう事情なので、2021~2022年モデルのGeForce RTX 30シリーズやRadeon RX 6000シリーズについては、後述の簡易比較表と見比べて処分価格で安く入手できるなら検討しても良いと思います。


下の表は2023年の最新GPUに関する簡単な性能比較や予算別のGPU早見表になっています。見ての通り上に行くほど性能と価格が高いGPUです。
グラフィックの項目は最新の高画質PCゲームが記載の解像度/グラフィック設定で快適に(60FPS程度で安定して)遊べるという大体の指標です。例えばRTX 3060であれば2023年の最新高画質PCゲームがフルHD解像度、最高設定で60FPSをキープできる性能があり快適にプレイできます。
VR HMDについては見ての通り、補助電源については各GPUを搭載したグラボの補助電源の最小数です。価格は若干前後しますが概ね最安値を記載しています。
GPU-2023Q3_2


2020年末に発売された最新コンソールゲーム機についてはPlayStation 5がGeForce RTX 3060やRadeon RX 6600 XTと同じくらい、Xbox Series XがGeForce RTX 3070よりもやや遅いくらいの性能です。(GPUスペックから想定したざっくり評価ですが)
21:9ウルトラワイド解像度への対応やマウス&キーボードの操作との互換性の高さなど、PCゲーミングならではの魅力はありますが、すでにPlayStation 5の時点でグラフィック性能はRTX 3060程度まで達しているので、2023年にPCゲーミング用途でグラフィックボードを新調するのであればGeForce RTX 3060 TiやRadeon RX 6700 XTよりも高速な製品を選択するのがオススメです。
PS5_Xbox-SX


ゲーム公式の推奨動作環境やGPU別・CPU別ベンチマークを参考にした解像度・グラフィック設定別のおすすめのグラフィックボードやCPUについては個別にまとめ記事を公開中です。










ゲーム別おすすめGPU&CPUまとめ記事の一覧へ
ゲーム別おすすめGPU&CPUまとめ記事



NVIDIAかAMDのどちらのGPUを選べばいいか、これについては上の表で同じ行に並べた競合製品同士を比較すると両者には大雑把に次のような特徴があります。

NVIDIA製GPUの特長

NVIDIA製GPUは既存のPCゲームの多くでAMD製GPUよりも若干性能が高い場合が多いのと、プレイ動画録画機能の「ShadowPlay」の動作が非常に軽くて優秀です。ハードウェアエンコーダNVEncが高画質なのでゲーム実況などストリーミングに強いGPUです。
単純に国内では取り扱いが多く、主流な製品なので在庫を見つけやすく選びやすいというメリットもあります。

AMD製GPUの特長

AMD製GPUは国内での流通はNVIDIA製GPUと比較して少ないものの、2023年の最新世代ではNVIDIA製GPUと同等の性能を実現し、省電力性能では上回るケースが多いところが特徴です。
またNVIDIA Shadow Playと遜色ない軽量さのプレイ動画録画機能「AMD ReLive」や、スマートフォンへのストリーミングゲームプレイ「AMD Link」があり機能面では充実しているので、マルチメディアに楽しむユーザーにはおすすめかもしれません。


また同じGPUコアを搭載したグラボを複数枚使用するマルチGPU(NVIDIAならSLI、AMDならCrossFireX)については、2023年現在、PCゲーミングの実用レベルでは事実上の死に規格となっています。




オリファン(AIB)モデルの選び方

各種GPUを搭載したオリジナルファンモデル(AIBモデル)の違いや選び方について紹介していきます。

GPU性能についてはコアクロックやメモリクロックなどベンダー各社が公式ホームページで公開しているカタログスペックの通りで、GPUコアが同じであれば動作クロックが高いものほど高性能になります。
ただしNVIDIAとAMDともに最新GPUではファクトリーOCによるリファレンス仕様との差、実際のPCゲーミングにおけるフレームレートの違いは数%程度であまり大きくありません。各メーカー最上位製品でも10%に届くかどうかというところです。

また補助電源についても各GPUコアで最低限必要な数は決まっていますが、AIBモデルではベンダー毎のOC設定を安定させるため、リファレンスの補助電源数よりも多くの補助電源が必要な場合があります。カタログスペックと比較して自分の電源ユニットから伸びている電源コネクタが足りるか確認してください。
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ハイエンドGPUに大幅なファクトリーOCが施された上位AIBモデルでは8PIN*2や8PIN*3を要求するようなものも存在します。
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もしも電源ユニットの補助電源コネクタが足りない場合は、電源ユニットを買い替える、もしくは応急処置的にAmazonとかでも売られている補助電源変換ケーブルを購入すれば対応可能です。
個人的には補助電源ケーブルが不足するなら電源容量も怪しい気がするので電源ユニットの買い替えをお勧めします。電源ユニットについては下の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。
自作PC電源ユニット(PSU)の徹底解説とおすすめ電源の選び方
自作PC電源ユニット(PSU)の徹底解説とおすすめ電源の選び方

グラフィックボードの寸法についてですが、オリファンモデルはPCIスロットよりも背の高い基板やGPUクーラーを採用しているものが多いので若干注意が必要です。補助電源ケーブルやグラボの側面と干渉してPCケースのサイドパネルが閉まらない可能性もあります。
DSC09191s

「AIBモデルのグラフィック性能、補助電源、寸法はカタログスペックを見ろ」の一言なのですが、ことベンダーオリジナルGPUクーラーの冷却性能や静音性についてはそういったカタログから推し量るのが難しく、個人や情報サイトのレビュー結果を漁るしかありません。
「よく冷えました」とか「静かです」とか言われても参考にし難いので、GPUクーラーの性能については一定時間(少なくとも5分以上)フル負荷をかけた時の「GPU温度」と「ファン回転数」の2つをチェックするのをおすすめします。(理由はおまけ扱いで最後に載せます。)
MSI GeForce RTX 2080 SUPER GAMING X TRIO_temp_1

GPUクーラーの冷却性能の評価の目安としてはRTX 3080やRTX 3070のようなハイエンドなグラボなら70~75度前後(60度台ならかなり良い)、RTX 3060のようなミドルクラスのグラボなら60~70度のGPU温度で、ファン回転数は1200~1500RPM前後で安定動作するならGPU温度とファン回転数の釣り合いが良好で、1000RPM以下で動作するなら非常に高性能なクーラーと考えて良いと思います。GPUクーラーは上記の片方ではなく両方の数字のバランスが重要になってきます。

また製品公式ページで記載があったり、画像検索でレビュー記事等のGPUクーラー分解写真が見つかるなら、GPUコアとヒートシンクとの接触部分は銅製ベースプレート(左)のほうがヒートパイプダイレクトタッチ(右)よりも冷却性能が安定して高いものが多いです。
ヒートパイプダイレクトタッチでも良く冷えるものもありますが、GPUコアに対してヒートパイプ数が少なくていまいち冷えない製品もあるので、銅製ベースプレート採用GPUクーラーのほうが安心感はあります。
Copper-bp-vs-hp-direct

また、最近ではGeForce RTX 3080やGeForce RTX 3090のようなハイエンドGPUに簡易水冷GPUクーラーを組み合わせたオリファンモデルも増えつつあります。
例えば、GeForce RTX 3080のようにグラフィックボード消費電力が300Wを超えるハイエンドGPUとなると、空冷では3スロット占有大型クーラーでもGPUコア温度は70~80度に達しますが、簡易水冷クーラーであればラジエーターの設置スペースを確保する必要があるものの、GPUコア温度を50度前後という非常に低い温度で運用できます。
GPU AIO Water_temp_RTX 3080
グラフィックボードの場合、空冷クーラーと比較して簡易水冷クーラーの冷却性能と静音性は抜群に優秀なので高性能なGPUを搭載するBTO PCを購入するなら、簡易水冷の導入を検討する価値は十分にあります。
また最新GPUはGPUコア温度が低いほど高いコアクロックで動作する仕様です。冷却性能の高い簡易水冷グラフィックボードは空冷よりも高いコアクロックで動作できるので、性能(PCゲームのフレームレート)においてもメリットがあります。
GPU AIO Water_Fan-and-Clock_RTX 3080





簡易水冷グラフィックボードのレビュー記事一覧へ
AIO-Water_Videocards_review



当サイトで公開中のグラフィックボードのレビュー

当サイトではGPUクーラーの性能評価において上で紹介したようなストレステスト中のソフトウェアモニタリングだけでなく、サウンドレベルメーター(騒音計)を使用した最大負荷時のファンノイズ測定や、実際にPCケースに組み込んだ時のGPU温度とファン速度のチェック、サーモグラフィーを使用してVRM電源やVRAMチップなどGPUコア以外の周辺回路の温度検証も行っています。
GPU-test-1
各GPUのグラフィック性能についても、10種類以上の最新PCゲームを使用してベンチマーク測定を行い、個別ゲームタイトルに関する比較やそれらの平均から算出したGPU/グラフィックボードの性能比較を掲載しています。
GPU-test-2

2023年最新GPUであるNVIDIAのGeForce RTX 30シリーズやAMDのRadeon RX 6000シリーズについて詳細なレビュー記事を多数公開しています。
GeForce RTX 40シリーズのレビュー記事一覧へ
GeForce RTX 40シリーズのレビュー記事一覧へ

GeForce RTX 30シリーズのレビュー記事一覧へ
GeForce RTX 30

Radeon RX 7000シリーズのレビュー記事一覧へ
AMD Radeon RX 7000 Series

Intel Arc A770/A750のレビュー記事一覧へ
Intel Arc A770/A750のレビュー記事一覧へ


当サイトのGPU別レビュー記事一覧については下記リンクを利用してください。





高性能なGPUには、高性能なゲーミングモニタを

高性能なグラフィックボードを使用するのであれば、144Hzや240Hzなど一般的な60Hzよりも高いリフレッシュレートで動作するゲーミングモニタを組み合わせるのがオススメです。
NVIDIA公式のブログポストで高フレームレートなPCゲーミング、つまりハイリフレッシュレートなゲーミングモニタと高性能なグラフィックボードの組み合わせが、PlayerUnknown’s Battlegrounds、Fortnite、Call of Duty: Black Ops 4 - Blackout、Apex Legendsなど近年流行りのバトルロイヤルゲームにおいて勝率に影響するのか調べた統計データが公表され、話題になりました。
フレームレートが高ければ、バトルロイヤルゲームを優位に進めることが可能
高いフレームレートがEスポーツに重要な理由


バトルロイヤルゲームにおけるキル/デス比とモニタリフレッシュレートおよびGPU性能の関係を示したNVIDIAによる調査結果のグラフが次のようになっています。
GeForce GTX 1050シリーズと60Hzリフレッシュレートモニタというエントリークラス環境のユーザーにおけるキル/デス比を基準(100%)として、より高性能なGPUや、よりハイリフレッシュレートなゲーミングモニタを使用しているユーザーのキル/デス比がどのように伸びているか示しています。
battle-royale-fortnite-pubg-increase-in-kd-monitor
「ゲームをやり込んでいるプレイヤー、もしくはもっと単純にゲームが上手いプレイヤーが高性能なGPUやハイリフレッシュレートなゲーミングモニタを使っているだけ」という身も蓋もない言い方もできるものの、ハイリフレッシュレートなゲーミングモニタ(と高フレームレートな高性能GPU)では表示が滑らかになる、物理的な残像が減る、表示遅延が小さくなる、といった定量的なメリットがあることもまた間違いありません。高性能なGPUやゲーミングモニタは(程度の差こそあれ)勝率に対してプラスに影響すると考えていいと思います。


ハイリフレッシュレートで表示遅延が小さいメリットも簡単に紹介しておくと、視認と操作の繰り返し応答が良くなるというのは直感的に分かると思いますが、その他にも、例えば下の動画のように壁に隠れたターゲットが壁から出てきた時、画面に表示されるのが実際に速くなります。
240~360Hz・FPSでシステム遅延が小さい環境の攻撃側に敵(守備側)が見えているのに対して、システム遅延が大きい環境の守備側は敵(攻撃側)が見えていない様子がハッキリと映っています。


主観の画面表示を基準にしてみると、クロスヘア中央にターゲットをエイムしてから撃ち始めた場合、240Hzのほうが60Hzより先に着弾します。ターゲットが逃げる場合は50ms程度の差で撃ち漏らす場合もあります。
技術云々ではなく、単純に、クロスヘア中央にエイムするという同じタイミングで撃ちあっていたら、リフレッシュレートが高いモニタを使っている方が勝ちます。加えて操作と画面表示の繰り返し応答も早いので、当然、リフレッシュレートが高い方がエイムもスムーズになります。



AAAクラスの高画質PCゲームや近年流行りのオンライン対戦バトルロワイアルなどe-Sports系PCゲームなど用途、組み合わせるGPU、そして予算に合わせて、2023年最新製品の中からオススメなゲーミングモニタを紹介しているのでこちらの記事も参考にしてください。
予算と性能で選ぶオススメのゲーミングモニタを解説
PCモニタ・ディスプレイのレビュー記事一覧へ

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補助電源不要も含む、エントリークラスのグラボ

最新GPU早見表の章で触れた通り、2020年末に発売された最新コンソールゲーム機についてはPlayStation 5がGeForce RTX 3060と同じくらい、Xbox Series XがGeForce RTX 3070よりもやや遅いくらいの性能です。(GPUスペックから想定したざっくり評価ですが)
マウス&キーボードの操作に標準で対応しているなどPCゲーミングならではの魅力はありますが、すでにPlayStation 5の時点でグラフィック性能はRTX 3060程度まで達しているので、2023年にPCゲーミング用途でグラフィックボードを新調するのであればGeForce RTX 3060 TiやRadeon RX 6700 XTよりも高速な製品を選択するのがオススメです。






【2022年モデル】フルHDゲーミングに最適なグラボ

AMD/NVIDIAからは2023年最新の次世代ミドルクラスGPUが発売済みですが、2021~2022年モデルのGeForce RTX 3060やRadeon RX 6600 XTも併売が続いているので、バックアップとして紹介を残しています。





【2023年モデル】フルHDゲーミングに最適なグラボ

2023年発売の最新ミドルクラスGPU、GeForce RTX 4060はフルHD解像度・ハイフレームレートやWQHD解像度に最適なGPUとされており、従来のラスタライズ型3Dグラフィック性能において前世代で同価格帯のRTX 3060に対して20%程度上回ります。
具体的な性能としては、2020年以降の最新高画質PCゲームを最高画質でフルHD/60FPSで安定してプレイでき、レイトレーシング表現についてもNVIDIA独自の超解像技術DLSSを併用することでフルHD/60FPSをキープできます。近年流行りのバトルロイヤルやe-Sports系で比較的軽量なPCゲームであればフルHD/144Hz+でプレイすることもでき、フルHD解像度のPCゲーミングに最適かつ高コストパフォーマンスなモデルです。
GeForce RTX 4060 8GB_pefsum
またGeForce RTX 40シリーズの大きな特徴の1つであるAIによるAI中間フレーム生成機能DLSS 3にもGeForce RTX 4060は対応しているので、同機能を使用すれば、非対応のRTX 30シリーズと比較して、RTX 3060なら70%程度、もう1つ前の世代のRTX 2060なら130%程度と大幅に上回る性能を発揮できます。
GeForce RTX 4060_perf-sum
GeForce RTX 4060_Gaming


PlayStation 5のGPU性能がシェーダー数等のスペック概算でちょうどRTX 3060くらいなので、PCゲーミング用にグラフィックボードを選択するのであればRTX 3060 Ti以上のGPUを選択したい』と2021~2022年頃は評価していました。
(21:9ウルトラワイドなど特殊なアスペクト比に対応や、キーボード&マウス操作との互換性の高さなど、PCゲーミングならではの魅力はありますが)

GeForce RTX 4060は3Dグラフィック性能がRTX 3060 Tiとほぼ同等なので、コンソールゲーム機の性能から相対的に考えると、ゲーミングPC用のグラフィックボードとして及第点ではあるのですが、2022年末から現在にかけて発売されている最新PCゲームは次世代GPUを見据えてより高画質に、より高負荷になっています。
そういった事情も踏まえると、PCゲーミング用にグラフィックボードを選択するのであればRTX 4060 Ti以上のGPUを選択したい、というのが正直なところです。
PS5_Xbox-SX




 ・RTX 4060 販売ページ:   
 <Amazon><PCアーク><パソコン工房><PC4U
 <TSUKUMO><ソフマップ><ジョーシン><ドスパラ


AMDからはGeForce RTX 4060の競合モデルとしてRadeon RX 7600が発売されています。

ゲームタイトルによって得手不得手があるのですが、3Dグラフィック性能はほぼ同じような感じです。AV1ハードウェアエンコードにはどちらも対応していますが、AI中間フレーム生成機能には非対応(FSR3の登場が予告されていますが)となっており、代わりにRadeon RX 7600のほうが少し安価な傾向です。



 ・RX 7600 販売ページ:   
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 <TSUKUMO><ソフマップ><ジョーシン><ドスパラ


ちなみに、2023年最新GPUのGeForce RTX 4060との違いは、AI中間フレーム生成機能 DLSS 3とAV1ハードウェアエンコードへの対応の有無となっており、素の3Dグラフィック性能は大差ないので、2022年モデルのGeForce RTX 3060 TiやRadeon RX 6700 XTが処分価格で安く購入できるなら、そちらも検討してみても良いと思います。


 ・RTX 3060 Ti 販売ページ:   
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 ・RX 6700 XT 販売ページ:   
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 ・RX 6750 XT 販売ページ:   
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FHD・WQHD/144FPS+の入門に最適な新定番グラボ

2023年発売の最新ミドルクラスGPU上位モデル、GeForce RTX 4060 Tiは、現在お手頃な価格で普及しつつあるWQHD解像度で144Hz+の高速リフレッシュレートなIPS液晶ゲーミングモニタと組み合わせた高画質かつハイフレームレートなPCゲーミングの入門に最適なグラフィックボードです。
WQHD_144Hz_IPS

GeForce RTX 4060 Tiは、前世代同クラスのRTX 3060 Tiを10~15%程度上回る性能を発揮し、前世代アッパーミドル RTX 3070と比較してもフルHD解像度やE-Sports系タイトルのWQHD解像度なら同等の性能を実現しています。
最新アーキテクチャによる高い動作クロックと大容量キャッシュメモリのおかげでハイフレームレートに対するボトルネックが解消されているので、フルHD解像度のハイフレームレートなPCゲーミングに最適なGPUです。
GeForce RTX 4060 Ti 8GB_pefsum
VRAM帯域の影響でネイティブ4Kのような高解像度における性能は鈍化する傾向はあるものの、GeForce RTX 4060 Tiは最新のDLSS 3に対応しているので、フルHDをソースにアップスケールするDLSS SRやAIフレーム補間機能DLSS FGを併用すれば、4Kゲーミングでも大幅な性能向上が期待できます。
GeForce RTX 4060 Ti_perf-sum
GeForce RTX 4060 Ti_Gaming_8GB




 ・RTX 4060 Ti 販売ページ:   
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AMDからはGeForce RTX 4060 Tiの競合モデルとしてRadeon RX 7700 XTが発売されています。
RTX 4060 Tiよりも1万円程度高いものの、ゲームタイトルにも依りますが好適なタイトルなら最大で+30%、平均的に10%程度上回る性能を発揮します。
Radeon RX 7700 XT_performance_vs-RTX4060Ti



 ・RX 7700 XT 販売ページ:   
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ちなみに、2023年最新GPUのGeForce RTX 4060 Tiとの違いは、AI中間フレーム生成機能 DLSS 3とAV1ハードウェアエンコードへの対応の有無となっており、素の3Dグラフィック性能は大差ないので、2022年モデルのGeForce RTX 3070やGeForce RTX 3070 Tiが処分価格で安く購入できるなら、そちらも検討してみても良いと思います。

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DLSS3&AV1対応の3080置き換えモデル RTX 4070

GeForce RTX 4070、前世代同クラスのRTX 3070を30%程度上回る性能を発揮し、ハイエンドモデルながらコストパフォーマンスの高さで好評を博したRTX 3080とフルHD/WQHD解像度なら同等の性能を実現しています。
最新アーキテクチャによる高い動作クロックと大容量キャッシュメモリのおかげでハイフレームレートに対するボトルネックが解消されているので、フルHD/WQHD解像度のハイフレームレートなPCゲーミングに最適なGPUです。
VRAM帯域の影響でネイティブ4Kの性能は鈍化する傾向はあるものの、GeForce RTX 4070は最新のDLSS 3に対応しているので、フルHD/WQHDをソースにアップスケールするDLSS SRやAI中間フレーム生成機能DLSS FGを併用すれば、4Kゲーミングにも対応可能かつ大幅な性能向上が期待できます。
GeForce RTX 4070_pefsum

GeForce RTX 4070については、フルHD/WQHDの性能は同等、ネイティブレンダリングでやや劣る4K性能をAIフレーム生成機能DLSS 3でカバー、AV1ハードウェアエンコード対応 、国内価格は税込み9万円後半から、という特長なので、70番台の数字さえ無視すれば、 RTX 3080がDLSS 3とAV1に対応してそのままスライドしたようなGPUです。
TGP320WからTGP200Wへと大幅に消費電力が削減されているので、全長220~250mm以下、2スロット占有のコンパクトモデルが登場し、PCIE 8PIN×1の補助電源で運用できるようになった、というメリットもありますが、




 ・RTX 4070 販売ページ:   
 <Amazon><PCアーク><パソコン工房><PC4U
 <TSUKUMO><ソフマップ><ジョーシン><ドスパラ


AMDからはGeForce RTX 4070の競合モデルとしてRadeon RX 7800 XTが発売されています。
ゲームタイトルによって得手不得手があるのですが、3Dグラフィック性能はほぼ同じような感じです。AV1ハードウェアエンコードにはどちらも対応していますが、AI中間フレーム生成機能には非対応(FSR3の登場が予告されていますが)となっており、代わりにRadeon RX 7800 XTのほうが少し安価な傾向です。
Radeon RX 7800 XT_performance_vs-RTX4070



 ・RX 7800 XT 販売ページ:   
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TSUKUMO><ソフマップ><ジョーシン><ドスパラ


対応タイトルのまだ少ないDLSS 3や、高圧縮率な最新ビデオコーデックAV1のハードウェアエンコーダーといったRTX 40シリーズの特長が不要なら、RTX 4070の3Dグラフィック性能自体はRTX 3080やRX 6800 XTとほぼ同じなので、型落ち特価で安いものがあればRTX 3080やRX 6800 XTを選ぶのもアリだと思います。

 ・RTX 3080 販売ページ:   
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 ・RX 6800 XT / RX 6800 販売ページ:   
 <Amazon><PCアーク><パソコン工房><PC4U
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3080にちょい足し性能&DLSS 3対応のRTX 4070 Ti

GeForce RTX 4070 Tiは、前世代ハイエンドモデルGeForce RTX 3080と比較して従来のラスタライズ型のPCゲームにおいて平均的に20%程度、ベストケースなら最大で30%という大幅な性能向上を実現しています。
ガチゲーマー向けフルHD/360FPSや有機ELテレビなどの4K/60~120FPSに対応可能な性能となっており、GeForce RX 40シリーズではアッパーミドル相当のナンバリングですが、現行のGeForce RX 3080の上位に位置する超高性能なGPUです。

GeForce RTX 4070 Ti_pefsum
GeForce RTX 4070 Ti_4K-Gaming-perf

ただし国内価格で15万円からという値段設定を見ての通り、ターゲットとなる層は従来の70番台ユーザーではなく、RTX 3080を狙うようなハイエンドGPUユーザーになっています。
20%程度の性能向上とDLSS3対応(やAV1エンコードといったAdaアーキの特長)に+5万円以上を払う価値があると判断するかどうか、それ次第な製品です。個人的にはコスパを重視するなら10万円前後で買えるRTX 3080を選ぶ方がオススメですが。





RTX 4070 Tiのオリファンモデルはどれも巨大なGPUクーラーを搭載しており冷却性能や静音性は十分高いので、見た目とかメーカーとかお好みで選べばOKです。
ただ、ELSAとINNO3DのオリファンモデルはPCIEスロット2スロットにちょうど収まるサイズです。PCIEスロットを3~4スロット占有するとマズい、という人はこちらがオススメです。


 ・RTX 4070 Ti 販売ページ:   
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競合メーカーのAMDからも次世代ハイエンドGPUのRadeon RX 7900シリーズが発売中です。
GeForce RTX 4070 Tiと比較するとレイトレーシング性能では劣りますが、従来のラスタライズ性能(レイトレーシング表現を使用しない通常の3Dグラフィックス)なら上位互換の性能を発揮し、コストパフォーマンスで上回ります。
Radeon RX 7900 XT_vs_RTX4070Ti_2160p






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AI倍速補間DLSS 3対応のRTX 4080

GeForce RTX 4080は、前世代最上位モデルGeForce RTX 3090 Tiと比較して従来のラスタライズ型のPCゲームにおいて平均的に15~20%程度、アーキテクチャ的にボトルネックを解消できるPCゲームなら最大2倍という大幅な性能向上を実現しています。
ガチゲーマー向けフルHD/360FPSや有機ELテレビなども対応する4K/120FPS+、そして新時代を象徴する8Kゲーミングにも手が届くハイエンドGPUです。

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GeForce RTX 4080 16GB_4K-Gaming-perf

またGeForce RTX 40シリーズは倍速補間フレーム生成機能 Frame Generationに対応したDLSS 3が大きなトピックです。AIによって破綻のない映像を生み出し、テレビ機能の倍速補間と違ってNVIDIA Reflexによりゲーム操作にラグを感じない低遅延な表示を可能にしています。
素のGPU性能そのものが1.2~2.0倍程度であるのに加えて、Frame Generationはフレーム数を2倍にするだけでなく、CPUボトルネックの影響も軽減するので、DLSS 3に対応する次世代のPCゲームにおいてGeForce RTX 4080はGeForce RTX 3090 Tiを3倍以上も上回る性能を発揮できます。

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RTX 4080のオリファンモデルはどれも巨大なGPUクーラーを搭載しており冷却性能や静音性は十分高いので、見た目とかメーカーとかお好みで選べばOKです。
ただ、MSI VENTUSとINNO3DのX3やICHILLはPCIEスロット3スロットにちょうど収まるサイズです。PCIEスロットを4スロット占有するとマズい、という人はこちらがオススメです。


 ・RTX 4080 販売ページ:   
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競合メーカーのAMDからも次世代ハイエンドGPUのRadeon RX 7900シリーズが発売中です。
GeForce RTX 4080と比較するとレイトレーシング性能では劣りますが、従来のラスタライズ性能(レイトレーシング表現を使用しない通常の3Dグラフィックス)なら同等以上の性能を発揮し、コストパフォーマンスで上回ります。





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ゲーマーにもクリエイターにも最強なRTX 4090

GeForce RTX 4090は、前世代最上位モデルGeForce RTX 3090 Tiと比較して従来のラスタライズ型のPCゲームにおいて1.5~2倍という大幅な性能向上を実現し、下位モデルRTX 4080と同様にAI倍速補間DLSS 3に対応しているので、DLSS 3に対応する次世代のPCゲームなら4倍以上も上回る性能を発揮できます。
VRAM容量も旧TITANシリーズや実質的な後継だったGeForce RTX 3090/Tiと同じく、24GB GDDR6Xを積んでいるので、ゲーマーにもクリエイターにも最強のグラフィックボードです。

geforce-rtx-40-series-gaming-performance



GeForce RTX 4090は非常に高いGPU性能を備えていますが、同時にCPUボトルネックによってGPU性能を十分に発揮できない可能性があります。
下はRTX 3090で検証したグラフですが、CPUボトルネックの厳しいPCゲームだと4K/120FPSをターゲットにしてもCPU性能が足を引っ張ります。
RTX 4090を購入する場合は、Intel Core i9 12900K/13900KやAMD Ryzen 9 7950XなどCPUボトルネックを最大限に緩和できるCPUを選択してください。
Intel Core i9 12900K_game_1_3840_4_spider









RTX 4090のオリファンモデルはどれも巨大なGPUクーラーを搭載しており冷却性能や静音性は十分高いので、見た目とかメーカーとかお好みで選べばOKです。
AIO水冷クーラー採用モデルを除いてほぼ全ての空冷モデルは4スロット占有ですが、ICHILL X3などINNO3DのオリファンモデルはPCIEスロット3スロットにちょうど収まるサイズです。PCIEスロットを4スロット占有するとマズい、という人にオススメです。


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ハイエンドグラボなら抜群に冷える簡易水冷もおすすめ

序盤でも説明したようにRTX 2080 TiやRTX 2080のようなハイエンドグラボを購入するならラジエーターの設置スペースを別途確保する必要がありますが空冷よりも抜群に冷える簡易水冷クーラー搭載モデルもおすすめです。
AIO-Water_Videocards_review









国内のBTO PCメーカー サイコムからはGeForce RTX 40/30を独自に簡易水冷化したグラフィックボードを搭載したG-Master Hydroシリーズが発売されています。
G-Master Hydroシリーズの標準モデルZ690やX570A IIは、PCケースに自作向け人気製品のFractal Design Define 7を採用し、マザーボードや電源ユニットなどにも自作PC向けの高品質パーツが採用されているので、高性能かつ高品質なBTO PCとして当サイトで特にオススメのモデルです。
G-Master Hydro RTX 30_cooling-performance



当サイトでは簡易水冷グラフィックボード搭載したG-Master Hydroシリーズから、Core i9 11900KなどIntel第11世代CPUと簡易水冷GeForce RTX 30シリーズを搭載したゲーミングBTO PC「G-Master Hydro Z590」のレビュー記事を公開中です。G-Master Hydroシリーズの購入を検討する際には参考になると思います。
簡易水冷GeForce RTX 30搭載「G-Master Hydro Z590」をレビュー
Sycom G-Master Hydro Z590

簡易水冷化GeForce RTX 40搭載G-Master Hydroシリーズの販売ページへ



おまけ:静音性に優れてよく冷えるクーラーはどれ?

GPUクーラーの性能については一定時間(少なくとも5分以上)フル負荷をかけた時の「GPU温度」と「ファン回転数」の2つをチェックするのをおすすめします、と書きましたがその理由を大雑把ですが説明していきます。

最初にGPUを選んだと思いますが、グラフィックボードの消費電力はGPU別で大体決まっています。実際はメーカーによるファクトリーOCの度合いで若干前後するのですが、リファレンス基板の消費電力(TGP/TCP/TDP:グラフィックボード全体の消費電力の指標値)を参考にすれば基本的に問題ありません。

例えばGeForce GTX 1070はGPU負荷が100%のとき150Wの電力を消費します。ものすごく簡単化すると「この消費電力=GPUコアの発熱」となります。
同じクーラーでもGPUコアの温度が高いほどクーラーの冷却性能(放熱性能)は高くなります。例えば100度のお湯と50度のお湯があったとして室温25℃でそれぞれのお湯が20度冷える(100→80、50→30)までの時間は100度のお湯のほうが速いというのは経験的になんとなく分かると思います。
GPUファンの回転数(GPU温度依存)が高い程、クーラーの冷却性能(放熱性能)は高くなり、同時にファンノイズも高くなります

GeForce GTX 1070がフル負荷の150Wで動作している時、GPU温度が50度、ファン回転数が1000RPMでクーラーの放熱性能が120Wの場合、放熱性能が30W足りないのでGPU温度が徐々に上がっていきます。
この時、GPU温度による放熱性能の上昇とGPU温度依存のファン回転数の上昇によって、放熱性能は
「55度:1200RPM:130W」→「60度:1400RPM:140W」→「65度:1600RPM:150W」
という具合に上がっていきます。最終的にクーラーの放熱性能が150Wに達したら発熱と放熱が釣り合うので、この例のグラフィックボードはGPU温度が65度、ファン回転数が1600RPMで動作することになります。

また上では5度毎に200RPMずつ回転数が増えていきましたが、3度で300RPM増えるとすると、
「53度:1300RPM:130W」→「56度:1600RPM:140W」→「59度:1900RPM:150W」
今度はGPU温度が59度、ファン回転数が1900RPMで動作することになります。GPU温度は下がりますがファン回転数が大きくなる、つまりファンノイズが大きくなっていますね。
つまりGPUクーラーを選ぶ時のポイントは100%負荷時に、GPU温度とファン回転数がどれくらいでGPUコアの発熱とクーラーの放熱が釣り合うのかが重要になってきます。

また上の例では「5度&200RPM」や「3度&300RPM」で放熱性能が10Wずつ増えていますが、EVGAのACX3.0クーラーのようにフィンが大型で銅製ベースの高品質なヒートシンクが採用されていれば、より低いGPU温度差やファン回転数で同程度の放熱性能の向上が得られ、結果として静音性・冷却性能の高いクーラーになります。
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GPUクーラーの冷却性能についてはグラボメーカーの製品ページから推し量ることは難しく、個人や情報サイトのレビューを調べるしかありません。GPUクーラーの性能について調べる時に見るべき情報は「フル負荷時のGPU温度」と「フル負荷時のファン回転数」の2つです。
ファンノイズについては騒音計(dBメーター)よりもファン回転数のほうがわかりやすいと思います。ファンの径や羽の形状でもファンノイズは若干違いますが、基本的にファン回転数を見るのが手っ取り早いです。

簡単な目安としては、TGP250Wオーバーのハイエンドグラボなら70~75度前後、TGP200W以下のミドルクラスのグラボなら60~70度のGPU温度で、ファン回転数は1200~1500RPM前後で安定動作するならGPU温度とファン回転数の釣り合いが良好で、1000RPM以下で動作するなら非常に高性能なクーラーと考えていいと思います。



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