KIOXIA EXCERIA with Heatsink SSD 4TB_PS5


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PS5互換サイズのヒートシンクを標準で搭載するPCIE4.0x4対応NVMe M.2 SSD「KIOXIA EXCERIA with Heatsink SSD」を使用して、新型PS5ことPlayStation 5 Slimモデルの本体ストレージを増設し、標準搭載ヒートシンクでも十分に冷えるのか検証、さらにPS5ネイティブ対応タイトルを使用してゲームロード時間を比較してみました。
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目次


1.KIOXIA EXCERIA with Heatsink SSDをPS5増設用M.2 SSD要件からチェック

補足.PS5にM.2 SSDを増設する手順・システム設定や予備知識


2.KIOXIA EXCERIA with Heatsink SSDの冷え具合をチェック

3.PS5に増設したKIOXIA EXCERIA with Heatsink SSDのゲームロード時間を比較

4.レビューまとめ



【機材協力:KIOXIA】



KIOXIA EXCERIA with Heatsink SSDはPS5の増設用M.2 SSD要件に適合

PlayStation公式から公表されているPS5増設用M.2 SSD要件と照らし合わせて、「KIOXIA EXCERIA with Heatsink SSD」の概要をチェックしてみます。

まず、PS5増設用M.2 SSD要件をおさらいしておきましょう。
PlayStation 5の拡張スロットで本体ストレージを増設するのに使用するM.2 SSDは、CSゲーマーには不慣れな自作PC向け部品のSSDを使用することになります。
PS5公式サポートページで公開されている『PlayStation 5にM.2 SSDを取り付ける方法』の要件を重要ポイントに絞ってまとめなおしました。
PS5-SSD-Expantion-Requirement_023Q4

PS5公式サポートページを見ての通り、PS5のストレージ増設に使用するM.2 SSDには放熱ヒートシンクが必須となっています。
いくつか図解がありますが公式サポートページで掲載されている一番最後の両面ヒートシンク取り付け時の図が一番分かりやすいと思います。難しく考えず、単純に『M.2 SSD基板から上8.0mmまで』、『M.2 SSD基板から下2.45mmまで』の2つの要件を抑えておけばOKです。
ps5-ssd-dimension




「KIOXIA EXCERIA with Heatsink SSD」には容量1TB(型番:SSD-CK1.0N4HS/N)、容量2TB(型番:SSD-CK2.0N4HS/N)、容量4TB(型番:SSD-CK4.0N4HS/N)の3モデルがラインナップされています。
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「KIOXIA EXCERIA with Heatsink SSD」はPlayStation 5の拡張スロットを使用したSSD増設に互換性のあるヒートシンク標準搭載SSDとしてアピールされています。
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「KIOXIA EXCERIA with Heatsink SSD」のSSD本体の外観は次のようになっています。普通にM.2 2280サイズ、M-Key型のM.2 SSDです。PCB基板は青色です。
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「KIOXIA EXCERIA with Heatsink SSD」のSSD基板の表面にはM.2端子のすぐ傍にDRAMキャッシュ、その隣にメモリコントローラー、左側半分のスペースには4枚のメモリチップが実装されています。
1TB/2TBモデルについてはSSD基板背面に実装のない片面実装ですが、最大容量の4TBモデルはSSD基板背面にメモリチップ等の実装がある両面実装です。
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メモリコントローラーにはPCIE4.0x4帯域のNVMe接続に対応するKIOXIA製コントローラー(TC58NC0L1XGSD)が採用されているなど、実装を見る限り、KIOXIA製のOEM向けSSDであるXG7にオリジナルヒートシンクを搭載したというのが「KIOXIA EXCERIA with Heatsink SSD」の正体のようです。
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「KIOXIA EXCERIA with Heatsink SSD」はマットで質感の高い塗装が施されたアルミニウム製ヒートシンクには、天面にメーカーロゴが白字で刻印されています。
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「KIOXIA EXCERIA with Heatsink SSD」のヒートシンクはバックプレートを挟んで左右2カ所でしっかりネジ止めされており、見ての通り頑丈で高級感も感じる仕上がりです。
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「KIOXIA EXCERIA with Heatsink SSD」のヒートシンクを含むSSDの寸法は幅24.0mm×高さ11.0mm(バックプレート含む)となっており、PS5の増設SSD要件をギリギリで満たすように大型ヒートシンクが設計されているのがわかります。
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もちろん「KIOXIA EXCERIA with Heatsink SSD」はPS5拡張スロットと干渉せず、問題なく設置できました。2023年11月発売の新型PS5ことPlayStation 5 Slimモデルにも対応です。
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連続読み出し5500MB/s以上というPS5増設M.2 SSDの性能要件について、「KIOXIA EXCERIA with Heatsink SSD」は1TB/2TB/4TBモデルのいずれも連続読み出しの仕様値は6200MB/sをマークしています。
今回検証する「KIOXIA EXCERIA with Heatsink SSD」の4TBモデルはPC上のCrystalDiskMark8による実測値で、連続読み出し速度6200MB/s超と公式の推奨性能を余裕で上回ります。
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ちなみに「KIOXIA EXCERIA with Heatsink SSD」の製品スペック一覧は次のようになっています。
「KIOXIA EXCERIA with Heatsink SSD」のMTTF(平均故障時間)は150万時間、製品保証条件でもある書込耐性は1TBが600TBW、2TBが1200TBW、4TBが2400TBWとなっており、メーカーによる製品保証期間は5年間です。
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PS5にM.2 SSDを増設する手順や予備知識

検証に移る前に、PS5にM.2 SSDを増設する手順やシステム設定、その他の予備知識について簡単に紹介しておきます。

PS5にM.2 SSDを増設する際、拡張スロットカバーの取り外しとM.2 SSD自体の固定で、”1番”という規格のプラスドライバーが必要になります。
対応するプラスドライバーを持っていない人は、マグネット付き、軸長75mmでコンパクトな細軸、信頼性の高いベッセル製の「クリスタライン ドライバー 6100 +1×75mm」がオススメです。1本で購入できて価格も200~300円です。
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PS5にM.2 SSDを増設する手順やシステム設定についてはこちらの記事で解説しています。初めてM.2 SSDを増設するという人はご一読ください。



手っ取り早くPS5の空き容量を増やすなら標準でヒートシンクを搭載している製品がオススメですが、ヒートシンク付きSSDにはヒートシンクを各自で着脱すると製品保証が切れるというデメリットがあります。
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各自でヒートシンクを用意して装着する必要があるものの、ヒートシンクなしのSSDなら当然、ヒートシンクを着脱しても製品保証が継続します。
将来的に、さらに大容量なSSDに買い替えた時にこれまで使用していたSSDをUSB変換ケースでUSB外付けストレージとして活用できるというのはヒートシンク非搭載のSSDを選ぶメリットです。
ヒートシンクなしSSDを選ぶメリットや、オススメのSSDとヒートシンクなどについてまとめた記事を公開しているので、気になるひとはチェックしてみてください。



その他にもPS5のM.2 SSD増設に関連する内容をまとめた記事を公開しているので、気になる項目があればチェックしてみてください。








KIOXIA EXCERIA with Heatsink SSDの冷え具合をチェック

続いて、「KIOXIA EXCERIA with Heatsink SSD」の冷え具合、長期的に負荷がかかっても安定動作するのかをチェックしていきます。
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PlayStation 5の増設ストレージとして「KIOXIA EXCERIA with Heatsink SSD 4B」を使用した、実用シーンにおけるSSD温度の検証結果は次のようになっています。
「KIOXIA EXCERIA with Heatsink SSD 4TB」は標準搭載ヒートシンクによる冷却によって、メモリコントローラーとメモリチップともに60度以下の温度に収まっており、PS5増設用SSDとしては十分な冷え具合です。熱暴走の心配もなく、安心して運用できます。
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サーモグラフィーでも簡単にチェックしてみました。撮影直前まではカバーは閉じた状態です。
PS5のシステム消費電力が220~240W前後になるHorizon Forbidden Westを高画質モードでしばらく放置してからファストトラベルを繰り返すという、比較的に重いゲーム負荷でもヒートシンク表面温度は50~60度程度です。
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PS5に増設したKIOXIA EXCERIA with Heatsink SSDのゲームロード時間を比較

さて、ここからは最も重要な項目、PlayStation 5に市販のM.2 SSD「KIOXIA EXCERIA with Heatsink SSD」を増設した時に、標準搭載SSDと同等、もしくはそれ以上に高速にPS5ネイティブ対応タイトルをプレイできるのか、ゲームロード時間を比較してみました。

「KIOXIA EXCERIA with Heatsink SSD 4TB」はPC上でアクセススピードを測定すると連続読み出し速度は6200MB/s程度を示しますが、PS5でフォーマットした際に表示される読み出し速度は6200MB/s程度でした。どちらもPS5増設SSDの性能要件を十分に上回っています。
KIOXIA EXCERIA with Heatsink SSD 4TB_PS5_PS5_Speed
「KIOXIA EXCERIA with Heatsink SSD」の4TB容量モデルをPS5の増設ストレージに使用すると4.10TBを新たにストレージとして使用できました。
KIOXIA EXCERIA with Heatsink SSD 4TB_PS5_PS5_Volume




続いてM.2 SSD増設でインストール先として指定して起動も可能になったPS5ネイティブ対応タイトルのゲームロード時間を比較します。
ゲームロード時間の比較には、PS5ネイティブ対応タイトルから、「Final Fantasy VII REMAKE INTERGRADE」、「FORSPOKEN (Demo)」、「Ghost of Tsushima Director's Cut」、「Horizon Forbidden West」、「Marvel's Spider-Man Remastered」、「ラチェット&クランク パラレル・トラブル」、「Tales of ARISE」、以上の7タイトルを使用しています。
PlayStation5_M.2 SSD_Game-Load



「KIOXIA EXCERIA with Heatsink SSD 4TB」をPS5の増設ストレージとして使用した時のゲームロードやコピーインストールの性能を標準内蔵SSDと比較すると次のようになっています。
PS5内蔵SSDと増設SSDで若干前後するものの、ほとんど測定誤差のような違いです。今回の検証においてPS5内蔵SSDより遅くなっているシーンでも差は大きくても1秒以下となっており体感的に遅くなったと感じることもないはずです。
KIOXIA EXCERIA with Heatsink SSD 4TB_PS5-Test_vs-inSSD



レビューまとめ

「KIOXIA EXCERIA with Heatsink SSD 4TB」でPlayStation 5の拡張スロットで本体ストレージを増設し、PS5ネイティブ対応タイトルを使用してゲームロード時間を比較してみた結果について箇条書きで簡単にまとめると次の通りです。
  • PS5のロード時間は内蔵SSDと増設M.2 SSDでほぼ同じ
  • SSD容量をそのままPS5ネイティブ対応タイトルのインストール先に使用できる
  • KIOXIA EXCERIA with Heatsink SSDは1TBから最大4TBまで幅広くラインナップされている
  • 標準搭載ヒートシンクはPS5増設用として十分な冷却性能

ゲームロードやUSBストレージからのコピーインストールの検証結果の通り、「KIOXIA EXCERIA with Heatsink SSD 4TB」をはじめとして、拡張スロットで増設したM.2 SSDの性能はPS5の内蔵SSDとほぼ同等です。
将来的に差が出る可能性は否定できないのでSSD性能が高いに越したことはありませんが、今回検証したタイトルについて言えば、PC上で連続読み出し7000MB/s超の最新製品でも、5000MB/s程度のPCIE4.0対応初期製品でもパフォーマンスには大きな差はありませんでした。
PCIE4.0対応で連続読み出し性能が3500MB/s~5000MB/sの変わり種な製品、PS5が非サポートのHMBをPC利用では前提とするDRAMキャッシュレスの製品などでも同様です。

2023年現在市販されているPCIE4.0対応NVMe M.2 SSDについてはどれを使用しても基本的にゲームロード性能には製品個別の比較でも内蔵SSDとの比較でも大差はないようなので、『1.容量に対して価格が安価である(別売りの場合はヒートシンクも込みで)』、『2.PS5互換サイズのSSDヒートシンクを搭載している』、以上2点を優先して選べばOKだと思います。


「KIOXIA EXCERIA with Heatsink SSD」に関しては、PS5の拡張スロットに互換サイズのM.2 SSDヒートシンクが標準で装着されており、PS5への組み込み用途であれば安定したSSD性能を発揮できる冷却性能を備えています。

「KIOXIA EXCERIA with Heatsink SSD」はヒートシンクが標準で装着されているので、ストレージを増設する時にPS5の拡張スロットに装着するだけでよく、自作PC部品に不慣れなCSゲーマーにも推奨できる製品です。

国内の取り扱い・サポートはPC周辺機器メーカー大手のBUFFALO(バッファロー)、旧東芝メモリのKIOXIA(キオクシア)というタッグの製品なので、自作PC関連に不慣れな人にとって安心感は圧倒的だと思います。

なお「KIOXIA EXCERIA with Heatsink SSD」は標準搭載のヒートシンクを取り外すと正規保証対象外になってしまいます。
将来的にさらに大容量なSSDに換装して、既存のSSDはUSBケースで外付けUSBストレージとして活用しようと思っている人は、EXCERIA PROなど同社製のヒートシンクなしSSDと社外製ヒートシンクの組み合わせも検討してみてください。


以上、『EXCERIA ヒートシンク付き 4TBでロード時間を比較検証』でした。
KIOXIA EXCERIA with Heatsink SSD 4TB_PS5



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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)



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