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GeForce RTX 4060グラフィックボードとしてPNYからリリースされた、全長249mmかつ2スロット占有のスタンダードサイズ「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB(型番:NE64060019P1-1070D)」をレビューしていきます。
RTX40シリーズのミドルクラスRTX 4060が、前世代同クラスRTX 3060をどの程度上回り、RTX 3060 Tiにどれくらい迫るのか、実ゲームのベンチマークでグラフィック性能を徹底比較します。
製品公式ページ:https://www.palit.com/palit/vgapro.php?id=4908&lang=jp
Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB レビュー目次
1.Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GBの外観
2.Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GBの分解
3.Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GBの検証機材・GPU概要
4.Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GBのゲーム性能
5.Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GBの温度・消費電力・ファンノイズ
6.Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GBのレビューまとめ
【機材協力:Palit】
Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GBの外観
早速、「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」を開封していきます。パッケージを開くと、スポンジスペーサー&静電防止ビニール袋という一般的な梱包でグラフィックボード本体が鎮座していました。
「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」のグラフィックボード本体を見ていきます。
「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」の外装は全て黒色プラスチック製です。
グラフィックボード側面右端にあるPalitロゴ下のラインにはRGB LEDイルミネーションが内蔵されており、標準では白色に点灯します。
Palit製グラフィックボード用のチューニングソフト Thunder Masterから発光カラーや発光パターンの変更が可能です。
ただし同社製グラフィックボードの一部上位モデルと異なり、「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」ではシャットダウン後にライティング設定は初期化されるので、Thunder Masterをスタートアップさせるなどして、再度設定を適用する必要があります。
「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」は全長249.9mmです。270mm超の一般に言うところのフルサイズでも、200mm前半のショートサイズでもない中間的な長さです。
「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」はグラフィックボードの背の高さもPCIEブラケットとほぼ同じなので、PCケース側面と干渉する心配もないと思います。
「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」の2連ファンGPUクーラーには2基の90mm径サイズ冷却ファンが設置されています。
「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」は2スロット占有のグラフィックボードです。
「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」の補助電源数はRTX 4060としては一般的なPCIE 8PIN×1となっています。
「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」のPCIE端子は内部帯域と同じくx8サイズになっており、右端のロック構造もありません。
GeForce RTX 4060はPCIE4.0x8帯域によって接続するGPUなので接続帯域的にはx8サイズで全く問題ないのですが、同じくPCIE4.0x8接続のRTX 4060 Ti、特に同社のRTX 4060 Ti DualはPCIE端子自体はx16サイズだったので不思議な仕様です。
「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」のビデオ出力はリファレンス仕様と同じくHDMI2.1×1、DisplayPort1.4×3の4基が実装されています。
「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」にはGeForce RTXのロゴがプリントされただけのシンプルなプラスチック製バックプレートが装着されています。基板の反りや破損を防止する保護プレートとしての役割を果たします。
バックプレート右端にはファン1基分のエアスリットが設けられており、ファンからヒートシンクを通って背面に直接風が抜けるフロースルー構造も採用されています。
なおグラフィックボードの重量はZOTAC GAMING GeForce RTX 4060 Ti 8GB Twin Edgeが678g、PowerColor Fighter Radeon RX 7600が566gに対して、Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GBは647gでした。
Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GBの分解
「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」を分解してGPUクーラーやグラフィックボード基板についてチェックしていきます。なお今回は自己責任で(もしくはレビュー用サンプル貸出先の協力のもと特別に許可を頂いて)分解を行っています。GPUクーラーの取り外し(分解行為)は、一部を除く多くのメーカーではグラフィックボードの正規保証の対象外になる行為です。
今回はレビューのために分解していますが、繰り返しますが保証対象外になるので基本的には非推奨の行為なのでご注意下さい。
「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」のGPUコア周辺の4個のネジ、バックプレート上の4個のネジとPCIEブラケット側の2個のネジを外すと、GPUクーラー本体を取り外すことができます。
さらにネジを外していくとバックプレートも取り外せます。
バックプレートはプラスチック製なので放熱板としての役割はありません。単純にGPUクーラーの保持や基板の反り防止の役割です。
「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」にはRTX 4060のリファレンス基板が採用されています。
RTX 4060のGPUコアにはAD107-400-A1が使用されていました。
RTX 40シリーズのうちRTX 4070以上の上位モデルには高速なGDDR6Xメモリが採用されていますが、RTX 4060のVRAMチップはGDDR6メモリとなっており、今回入手した「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」には、SK Hynix製の16GbのGDDR6メモリチップが4枚搭載されていました。
「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」のVRM電源回路はGPUコアの左上と右下にGPUコア向け4フェーズ、右上にVRAM向け1フェーズで計5フェーズが実装されています。
「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」のGPUクーラー本体をチェックすると、GPUコアと接する部分はヒートパイプダイレクトタッチ構造が採用され、ベースコアからは2本の銅製ヒートパイプが伸び、アルミニウム製放熱フィンが2スロットスペース内いっぱいに展開されています。
GPUコアと接する部分には熱移動に優れた銅製ヒートパイプ2本並べて平滑化したヒートパイプダイレクトタッチ構造のベースコアが採用されています。GPUダイの左右端まではカバーしているものの、2本のヒートパイプの中間には隙間がありはアルミニウム製ベースプレートが接する形です。
GPUクーラーのベースコアについて、ヒートパイプダイレクトタッチは必ずしも性能が悪いというわけではありませんが、一般には銅製ベースプレート採用のほうが冷却性能が高いケースが多いので後ほど負荷時のGPU温度や静音性を詳しくチェックします。
GPUコア周辺のVRAMチップとVRM電源回路はヒートシンクにろう付けされた金属製プレートとサーマルパッドを介してヒートシンク本体で直接冷却するという理想的な構造です。
GPUコアと接するベースプレートからは2本の銅製ヒートパイプが下へ抜ける構造で、GPUクーラーヒートシンクの放熱フィン全体へ効率的に熱を拡散します。
「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」は全長249mm、2スロットのスペースを最大限活用して放熱フィンが展開されています。
Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GBの検証機材・GPU概要
外観やハードのチェックはこのあたりにして早速、「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」を検証用の機材に組み込みました。テストベンチ機の構成は次のようになっています。テストベンチ機の構成 (ゲーム性能検証) |
|
OS | Windows11 Home 64bit |
CPU | Intel Core i9 13900K (レビュー) |
CPUクーラー | Fractal Design Celsius S36 (レビュー) Noctua NF-A12x25 PWM (レビュー) |
メインメモリ | G.Skill Trident Z5 RGB F5-7200J3445G16GX2-TZ5RK DDR5 16GB*2=32GB (レビュー) 7200MHz, 34-45-45-115 |
マザーボード |
ASUS ROG MAXIMUS Z790 HERO (レビュー) |
システムストレージ |
Samsung SSD 980 PRO 500GB (レビュー) |
ゲームストレージ |
Samsung SSD 870 QVO 8TB (レビュー) |
電源ユニット | Corsair HX1500i (レビュー) |
ベンチ板 | STREACOM BC1 (レビュー) |
検証機ではシステムメモリとして、Intel第13世代CPU向けメモリとしては4xメモリスロットのマザーボードでも動作可能な最速クラスの製品、メモリ周波数7200MHz/CL34の高メモリクロックかつ低レイテンシなメモリOCに対応した「G.Skill Trident Z5 RGB(型番:F5-7200J3445G16GX2-TZ5RK)」を使用しています。
G.Skill Trident Z5シリーズはIntel XMP3.0のOCプロファイルに対応した製品となっており、6000MHzの定番設定なモデルもあり、Intel第13世代CPUで高性能なPCを構築するお供としてオススメのOCメモリです。
ARGB LEDイルミネーションを搭載したバリエーションモデル G.Skill Trident Z5 Neo RGBもラインナップされています。
・「G.Skill Trident Z5 RGB」をレビュー。XMPで7200MHz OCに対応!
Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GBのGPU概要
Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GBに搭載されているGPU「GeForce RTX 4060」のスペックについて簡単に確認しておきます。「GeForce RTX 4060」はAD107-400コアが使用されておりCUDAコア数は3072、GPUコアクロックはベース1830MHz、ブースト2460MHzです。
VRAMには17.0GbpsのGDDR6メモリを使用し、8GB容量を搭載しています。メモリーバス幅は128bitなのでメモリ帯域は272GB/sですが、従来比で8倍となる24MBの大容量なL2キャッシュを搭載しており、実効帯域は453GB/s相当であるともアピールされています。
典型的なグラフィックボード消費電力を示すTGPは115Wに設定されており、PCIE補助電源は8PIN×1からとなります。各社の上位オリファンモデルは12VHPWRを採用する場合もありますが、その場合は基本的に変換ドングルが付属するので、既存のPCIE補助電源8PIN×2にも対応します。
「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」については、ブーストクロックはリファレンス仕様値と同じく2460MHzです。パワーリミット(TGP)は定格と同じ115Wで、手動設定による電力制限の解除には非対応です。
GPUコアの増強、コアクロックの高速化といった3Dグラフィックス関連の強化に加えて、「GeForce RTX 4060」などGeForce RTX 40シリーズの新たな特長としてハードウェアエンコーダに最新の第8世代NVEncが実装されています。
第8世代NVEncはAV1コーデックのエンコードに対応したところが、RTX 30シリーズの第7世代NVEncとの大きな違いです。(AV1コンテンツのデコード/再生はRTX 30シリーズですでに対応済み)
映像編集ソフトではDavinci Resolve、ビデオキャプチャソフトではOBS Studioなどが最新バージョンにおいてGeForce RTX 40シリーズによるAV1エンコードに対応しています。
AV1は従来のH.264(x264)よりも40%程度も圧縮効率に優れており、OBS Studioの場合、従来のH.264(x264)形式によってフルHD解像度で作成したコンテンツも、同等のビットレート、同等の映像品質で、AV1形式ならWQHD解像度にできます。
注意点として、RTX 4070 Ti以上の上位モデルが新たに2基のNVEncを搭載しているのと異なり、GeForce RTX 4060に実装されているハードウェアエンコーダNVEncは”1基”です。
最新の第8世代なのでAV1に対応しているだけでなく、H.264やHEVC(H.265)のエンコードも高速化していますが、Davinci ResolveなどデュアルNVEncによる書き出しに対応した映像編集ソフトでRTX 30シリーズと比較して2倍以上高速になる機能は使用できません。
レイトレーシング&DLSS SR/FGについて
レイトレーシング表現やDLSSについて簡単に紹介しておきます。レイトレーシング(Raytracing)とは3Dグラフィックスのレンダリング手法の1つであり、現在主流なラスタライズ方式とある種の対になる言葉です。
レイトレーシングだけで3Dグラフィックスを全て描画しきるのはGPU性能的に現実的ではないので、ベースは従来のラスタライズ方式で行い、鏡面反射などエフェクトにレイトレーシング方式を使う、というハイブリッドなレンダリング方式が現在のレイトレーシング対応PCゲームの主流です。
レイトレーシング表現では、照明や光源(エリアライト)や太陽光(グローバルイルミネーション)の影響を厳密に再現し、光の反射や透過も現実に即して忠実に描写されます。
レイトレーシングを採用したわかりやすい例としては鏡に映る反射など、視覚(視点から見た)の外にある物体もリアルに描画することができます。小さい光源や太陽光などが生み出す影、反射によって生まれる光が現実に対して忠実に再現されるので、画面の中に引き込まれるような奥行き、陰影を感じる映像が生まれます。
なお高画質機能 Raytracing(レイトレーシング)はMicrosoftが提供するAPI”DirectX 12”内包されるDirectX Raytracing(DXR)を使用したレンダリング機能となっており、後述のDLSSと違ってNVIDIA独自技術というわけではなく、AMD/Intel製グラフィックボード、PlayStation 5やXbox Series S/Xといったコンソールゲーム機にも互換性のある機能です。
下はPlayStation 5のMarvel's Spider-Man Remasteredでレイトレーシング表現のオン/オフを比較したものですが、オフでは鏡面になっている窓ガラスにスパイダーマンの身体の鏡像がないだけでなく、風景の反射も反対側と比較してデタラメなのが一目瞭然です。
「NVIDIA DLSS」は”Deep Learning Super Sampling”の頭文字を取った略称となっており、その名の通り、近年流行りのディープラーニングによって高画質化(超解像化)する機能で、AIレンダリングの名前でもアピールされています。
DLSSが具体的にどのように動作するか簡単に説明すると、フルHD~WQHDのリアルタイムレンダリングソースから4K映像を生み出すDLSSの原型があります。このDLSSの原型が作り出した4K映像を、16Kなど現実的にはリアルタイムでのレンダリングが難しい超々高解像度のレンダリング結果を比較し、DLSSの原型の改良版1をNVIDIAの専用サーバーが作ります。
DLSSの原型の改良版1で再び4K映像を生み出し、16Kレンダリング結果と比較して、DLSSの原型の改良版2を生み出す……、というプロセスを何万回も繰り返すことで、ユーザーに提供される汎用の、もしくは個別ゲームタイトルに特化した専用のDLSSプロファイルが出来上がります。
GeForce RTX 30シリーズの登場と共にアップデートされたDLSS2.0では最終出力解像度に対して3種類のオリジナルレンダー解像度が選択でき、4K解像度の場合は、Quality(2560×1440)、Balanced(2240×1260)、Performance(1920×1080)の3種類から選択できます。
オリジナルのレンダー解像度がフルHD~WQHDなので、DLSSによる超解像(SuperSampling)プロセスを挟むとはいえ、ネイティブに4K解像度をレンダリングするよりもフレームレートは大幅に向上します。
現在のDLSSでは16Kレンダリング結果を目標に学習が繰り返されているので、高画質アンチエイリアス技術として一般的なTAAと比較してフレームレートが大幅に向上するだけでなく、画質も改善するという一挙両得な高画質化機能になっています。
フルHDやWQHDのレンダリングソースを高品質な4K解像度に超解像化することから始まったDLSSですが、この超解像機能(DLSS SR:Super Resolution)に加えて、GeForce RTX 40シリーズが対応する最新バージョンの”DLSS 3”ではAI中間フレーム生成機能 Frame Generationが追加されたのが大きなトピックです。
中間フレーム生成というと、倍速補間などと呼ばれることの多いテレビの高画質化機能が有名ですが、テレビの倍速補間は完成した映像フレームを2つ以上(一部のハイエンドテレビだと7つなど)をソースに中間フレームを作成しています。
ソースとなる映像フレーム数が多いほど生成される中間フレームの映像的な破綻はなくなりますが、遅延が大きくなるのでゲーム用途では到底実用できません。逆にソースとなる映像フレーム数を減らすと遅延は減りますが、単純なスクロールのような画面変化しか綺麗に補間できず、映像的な破綻が増えてしまいます。
一方、DLSS 3のAI中間フレーム生成機能 Frame Generationは、3Dオブジェクトの動きを正しく追跡できるMotion Vector(3Dオブジェクトのピクセル単位での位置や向きの履歴)に、影のような光エフェクトを正しく追跡できるOptical Flowを組み合わせることで中間フレームを生成しています。
中間フレームの生成方法が全く異なるので、DLSS 3は2フレーム(現在と1つ前)による補間と同等かそれ以下という低遅延で倍速補間を実行でき、急にポップするオブジェクトや影などの光エフェクトが破綻しにくい、という特徴があります。
現在のビルドではUIやテキストにノイズが生じやすいといった欠点はあるものの、超解像のDLSS SRも徐々に改良されていったのでDLSS FGも対応ゲームが増えるにしたがって補間品質もアップデートされていくはずです。
あとDLSS FGの副次的な効果として、中間フレームはGPUが単独で生成するので、CPUボトルネックで伸び悩むシーンでもフレームレートが向上するという効果もアピールされています。有名どころではMicrosoft Flight Simulatorが該当します。
DLSS Frame GenerationはOptical Flow Acceleratorという専用ハードウェアを使用しているので、現在、この機能を使用できるのはGeForce RTX 40シリーズに限定されています。(Optical Flow Accelerator自体は全く同じものかは不明ですがRTX 30シリーズにも存在するので、今後、対応GPUに加わる可能性があるかも)
また上記の通り、DLSS 3による倍速補間はそれそのものが遅延を生じにくい設計ですが、”DLSS 3対応”ならNVIDIA製GPU環境の低遅延技術 Reflexも含むことになっており、よりゲーム操作にラグを感じない低遅延な表示が可能です。
Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GBのゲーム性能
「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」の性能を測るべく各種ベンチマークを実行しました。性能比較には「Radeon RX 7600」、「GeForce RTX 4060 Ti」、「GeForce RTX 3060 Ti」、「Radeon RX 6600 XT」、「GeForce RTX 3060 12GB」を使用しています。(特定のモデルや型番を指名していない場合、各GPUメーカーのリファレンスモデルもしくはリファレンス仕様のオリファンモデルです)
「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」を含めた各グラフィックボードについて、3DMarkで現在主流なDirectX11のベンチマーク FireStrikeによる比較になります。
FireStrike | Extreme | Ultra | |
RTX 4060 Palit Dual |
27979 | 13151 | 5703 |
RX 7600 |
31047 | 14502 | 7150 |
RTX 4060 Ti |
33480 | 15855 | 7161 |
RTX 3060 Ti |
29656 | 14322 | 7151 |
RX 6600 XT |
27701 | 12911 | 6375 |
RTX 3060 12GB | 21845 | 10269 | 4929 |
「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」を含めた各グラフィックボードについて、3DMarkで最新タイトルでは採用が増えつつあるDirectX12ベンチマーク TimeSpy、およびレイトレーシング表現に対応したベンチマーク Port Royalによる性能比較となります。
TimeSpy | Extreme | Port Royal |
|
RTX 4060 Palit Dual |
10501 | 4942 | 6037 |
RX 7600 |
10815 | 5133 | 5517 |
RTX 4060 Ti | 13254 | 6101 | 7956 |
RTX 3060 Ti | 11518 | 5561 | 6920 |
RX 6600 XT |
9495 | 4331 | 4456 |
RTX 3060 12GB |
8539 | 4024 | 5044 |
続いて近年の最新PCゲームを実際に用いたベンチマーク比較になります。同一のグラフィック設定で同一のシーンについてフルHD(1920×1080)とWQHD(2560×1440)の2種類の解像度で平均FPSを比較しました。
最新タイトルでは専用ハードウェアによるレイトレーシング表現や、NVIDIA DLSS/AMD FSR/Intel XeSSといったAIを活用した超解像・倍速補間に対応したものも増えていますが、それらの機能は無効化し、ここでは従来のラスタライズ方式の3Dグラフィックス性能を比較しています。
ベンチマーク測定を行ったゲームタイトルは、『Assassin's Creed Valhara』、『Battlefield V』、『CONTROL』、『Cyberpunk 2077』、『DEATH STRANDING』、『Far Cry 6』、『FINAL FANTASY VII REMAKE INTERGRADE』、『Forza Horizon 5』、『God of War』、『Marvel's Guardians of the Galaxy』、『MONSTER HUNTER: WORLD』、『Shadow of the Tomb Raider』、『Tales of Arise』、『UNCHARTED: Legacy of Thieves Collection』、『Watch Dogs Legion』、以上の15タイトルです。
Assassin's Creed Valhara(最高設定プリセット)に関する「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Battlefield V(最高設定プリセット, DirectX12, レイトレーシング表現:オフ)に関する「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
CONTROL(高設定プリセット, DirectX12, レイトレーシング表現:オフ)に関する「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
比較対象のうち、RX 7600とRX 6600 XTについては2023年現在最新ドライバを使用していますが、グラフィック設定を中プリセットに下げてもVRAM超過によるFPS低下が発生しています。得手不得手というよりハズレ値のようなデータになるので後述の平均性能の算出ではRX 6600 XTからはCONTROLの結果を外しています。
Cyberpunk 2077(ウルトラ設定プリセット, FSR:オフ, レイトレーシング表現:オフ)に関する「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
DEATH STRANDING(最高設定プリセット, TAA)に関する「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Far Cry 6(最高設定プリセット, 高解像度テクスチャ:オフ, レイトレーシング表現:オフ)に関する「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
FINAL FANTASY VII REMAKE INTERGRADE(テクスチャ解像度:高設定、シャドウ解像度:高設定、キャラクター表示数:10)に関する「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
なお、FINAL FANTASY VII REMAKE INTERGRADEは、標準では最大フレームレートが120FPSですが、アンリアルエンジン4のiniファイルによるカスタム設定を有効にするMODのFFVIIHookを使用して『フレームレート制限なし』、『可変レンダリング解像度:オフ』、『モーションブラー:オフ』の設定を適用しています。加えてNVIDIAコントロールパネルから垂直同期を無効化しています。
Forza Horizon 5(ウルトラ設定プリセット, モーションブラー:オフ, レイトレーシング表現:オフ)に関する「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
God of War(ウルトラ設定プリセット, モーションブラー:オフ)に関する「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Marvel's Guardians of the Galaxy(ウルトラ設定プリセット, レイトレーシング表現:オフ)に関する「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
なお、Marvel's Guardians of the Galaxyはゲームプレイ時の最大フレームレートは144FPSですが、ゲーム内ベンチマーク機能は144FPS以上で計測できるので、その結果を使用しています。
MONSTER HUNTER: WORLD(最高設定プリセット, DirectX12)に関する「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Shadow of the Tomb Raider(最高画質設定プリセット, DirectX12, TAA, レイトレーシング表現:オフ)に関する「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Tales of Arise(最高設定, モーションブラー:オフ)に関する「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
なお、Tales of Ariseは、標準ではPlayStation 5やXbox Series Xのコンソールゲーム機版よりもオブジェクトや影の遠景描画が省略されているので、アンリアルエンジン4のiniファイルによるカスタム設定を有効にするMODのArise-SDKを使用して高画質化する設定を適用しています。
UNCHARTED: Legacy of Thieves Collection(ウルトラ設定プリセット, モーションブラー:オフ)に関する「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Watch Dogs Legion(最大設定プリセット, DirectX12, レイトレーシング表現:オフ)に関する「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GBなど6種類のGPUについて実ゲーム性能の比率の平均を出してみたところ、Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GBは、前世代同クラスのRTX 3060を平均的に20%程度、ベストケースでは最大30%程度、上回る性能を発揮しました。
前世代同クラスとの比較では性能向上を見せていますが、2023年6月末、RTX 4060の販売解禁時点において価格帯の近い、もしくはさらに安価なRTX 3060 Tiと一般的なラスタライズ性能を比較すると、ターゲットとなるフルHD/WQHD解像度において10%下回ります。
RTX 3060比で+20%、RTX 3060 Tiに対してあと10%のところまで迫る性能なので、CSゲーム現行機がPS5の現状において”CSゲーム機よりも高性能”という意味では及第点であり、ゲーミングPC用GPUとして性能が低いと評価するのは違うと思いますが、やはり前世代比でのコスト感が微妙です。
もちろんAI中間フレーム生成機能のDLSS 3(DLSS SR&FG)を使用できるRTX 4060とDLSS 2(DLSS SR)までのRTX 3060/Tiを、DLSS 3も込みで性能を比較したら、NVIDIAのマーケティング資料の通りにRTX 4060のコストパフォーマンスは跳ね上がりますが、そのDLSS 3対応タイトルがまだ少ない点がネックです。
付け加えると、今後発売される新作で採用が増えるとはいっても、赤と緑の綱引きでメジャータイトルですら採用されないケースもあったり、また、旧作(2020年から2022年中に発売されたものですら)になるとこれからアップデートで対応することもまず期待できませんし。
もう1つ補足として、2023年最新世代においてGeForce RTX 4060と価格の近いAMDの最新ミドルクラスGPU、Radeon RX 7600との比較です。
GeForce RTX 4060の方がRadeon RX 7600よりも平均的に5%弱は高速であり、今回ベンチマークに使用した15タイトルだと、GeForce RTX 4060に特に有利なゲームでは10~15%上回ることもありました。
他所のレビューを眺めていても、7割くらいのタイトルで五分五分、残り2~3割くらいのタイトルがGeForce RTX 4060寄りで+10~15%という傾向のように思います。
ただRadeon RX 7600は発売から1ヵ月以上たって、未だに他Radeon GPUと別ドライバになっており、最適化が微妙っぽいのと、希望小売価格がGeForce RTX 4060よりも30ドル安く、国内価格でも5000円程度、1割くらいは安価なので、総合評価は似たり寄ったりというのが正直なところ。
今、最新世代を買うならRTX 4060 Ti以上のものを選びたいところですし、5万円以下のGPUということなら、在庫があるうちにRTX 3060 Ti(もしくはRTX 6700/6700XT)を選ぶ方がいい気が。
Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GBの温度・消費電力・ファンノイズ
「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」の負荷時のGPU温度やファンノイズや消費電力についてチェックしていきます。「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」のGPU温度とファンノイズの検証負荷としては約20分間に渡たり連続してGPUに100%近い負荷をかける3DMark TimeSpy(Extreme) Stress Testを使用しています。
「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」のテスト終盤におけるGPU温度は最大67度と十分に低く、ファン速度も最大1500~1600RPM程度と標準的です。
「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」はアイドル時にファンが停止するセミファンレス機能に対応しており、GPU温度50度前後が始動閾値、GPU温度35度前後が停止閾値でヒステリシスも採用されています。製品によっては回転数が上下してふらつくことの多い始動や停止の直前も、閾値を上下した瞬間にピタッと切り替わります。
GPUコアクロックについて、今回入手した「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」の負荷テスト中の実動平均は2630MHzでした。
【補足】
コアクロック比較グラフはAIBモデル別の優劣を決めるための比較ではなく、特定のGPUがだいたいどの程度のコアクロックで動作するのか確認するために掲載しています。
AMD、NVIDIAともに最新GPUでは実動コアクロックはGPUコア個体毎に異なる内部設定のV-Fカーブが最も支配的なファクターです。加えて負荷中のGPU温度も5~10度刻みでブーストクロックの制御に影響します。
そのため、ファクトリーOCが施されたオリファンモデルの公式仕様値として公表されているブーストクロックは各メーカー内におけるOC耐性選別という意味で1つの指標にはなると思いますが、実動コアクロックの優劣にはあまり当てになりません。
今回検証している個体Aが他社AIBと比較して実動コアクロックが低くても、市場製品の個体Bは高い、個体Cは同程度…のように、本当に御神籤状態です。
GeForce RTX 4060のようにTGPが200Wを下回ると、下記のような参考環境のミドルタワーPCではベンチ板測定とあまり差が出ないので、PCケース組み込み時の検証については割愛しています。
PCケースのエアフローファンには空冷ヒートシンク、水冷ラジエーター、PCケースエアフローの全ての用途で一般的な140mmサイズファンを上回る性能を発揮する「Thermaltake TOUGHFAN 14」を使用しています。140mmサイズファン選びに迷ったらこれを買っておけば問題ない、高性能かつ高静音性なファンです。
・「Thermaltake TOUGHFAN 14」をレビュー。最強140mmファンの登場か!?
「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」を含めていくつかのグラフィックボードについてサウンドレベルメーターを利用してゲーム負荷時のノイズレベルを測定・比較しました。
検証機材はベンチ台の上に平置きにしているので、サウンドレベルメーターをスタンドで垂直上方向に50cm程度離して騒音値を測定しています。
この測定方法において電源OFF時の騒音値は30dB未満です。目安として騒音値が35dBを超えたあたりからファンノイズがはっきりと聞こえるようになりますが、35~38dB以下であればPCケースに入れてしまえばファンノイズが気になることはそうそうないと思います。40dB前後になるとベンチ台上で煩く感じ始め、45dBを超えるとヘッドホンをしていてもはっきり聞き取れるくらいになります。
A特性で測定しているのである程度は騒音値にも反映されていますが、同じ騒音値でも周波数(ファン回転数)が高いほど体感としては大きな音に感じやすく、また不快に感じたり感じなかったりは音の性質(細かい乱高下の有無や軸ブレ)にもよるので注意してください。
ノイズレベルの測定結果は次のようになっています。
「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」はベンチ板上で1500~1600RPM程度とファン速度は標準的ですが、ファンノイズは33dB未満に収まっています。
RTX 4060はTGPが115Wと低く、そこそこの設計のGPUクーラーなら十分冷えるので、ファン径が小さい、フィン密度も高くないということで、ファンノイズは控えめです。PCケースに組み込んだ状態ではファンノイズもほぼ気にならないと思います。
上で見た通りGPU温度にはまだ余裕があるので、さらに静音性重視で運用したい人は、純正アプリのThunder Masterや、GPUチューニングでは定番のMSI Afterburner等からファン制御設定を各自で調整してみるのがオススメです。
「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」の消費電力と瞬間的な最大電源負荷を測定しました。
グラフィックボードの消費電力測定には、当サイトの検証に使用するためワンオフで特注した測定ツール「GPU Power Tester」を使用しています。GPU Power TesterはPCIEスロット経由とPCIE補助電源の消費電力を直接に測定しているので、シンプルにグラフィックボードそのものの消費電力をしることができます。
消費電力の測定にあたって検証するGPUランクによって負荷を変えており、通常はTime Spy(Extreme) グラフィックテスト1、一部のウルトラハイエンドGPUにはPort Royal 4K(GPU名に*マークを併記)をループ再生させ、各GPUがMaxTGPに張り付く状態を検証しています。
テスト全体から1ms間隔でモニタリングを行い、平均値を”消費電力”、最大値を”瞬間的な最大電源負荷”とします。
「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」の消費電力は129W、最大瞬間負荷は193Wでした。
仕様値TGPの115Wを若干上回ったのは近年の傾向からすると意外でしたが、近いグラフィック設定を発揮する前世代アッパーミドル RTX 3060 Tiよりも大幅に消費電力が低減しており、前世代エントリークラスのRTX 3050と同等の消費電力でRTX 4060は動作します。
ユーザーが恩恵を感じ難い上位GPUのワッパアピールと違って、RTX 4060の場合は低消費電力によりMini-ITX対応や全長200mmを下回るようなコンパクトモデルも展開されているので、SFFなPCケースで自作PCを組みたい人にも最適なGPUです。
Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB レビューまとめ
最後に「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。良いところ
- フルHD/ハイフレームレートに最適、DLSS 3でWQHD/4Kにも対応可能なGPU
- RTX 3060と比較して平均して20%程度、ベストケースでは30%も高速
- RTX 3060 Tiにあと10%弱まで迫る(高解像度になるほど性能は鈍るが)
- GeForce RTX 40の最新機能であるAI中間フレーム生成機能 DLSS 3に対応
- 高圧縮かつ高画質な次世代コーデックAV1のハードウェアエンコードに対応
- 全長249.9mm、2スロット占有のコンパクトサイズ
- PCIE補助電源は従来規格のPCIE 8PIN×1
- TGP115WのRTX 4060をノイズレベル33dB以下で十分冷やせるGPUクーラー
- RTX 4060 オリファンモデルの中で最安値クラス
- RTX 4070 Ti以上の上位モデルと異なり、デュアルNVEncによる高速エンコードには非対応
- RTX 4060一般に価格が税込み5万円からとミドルクラスにしては高価 (2023年7月現在)
GeForce RTX 4060は、前世代同クラスのRTX 3060を平均して20%程度、ベストケースでは30%も上回り、前世代アッパーミドル RTX 3060 Tiに対してもあと10%弱のところまで迫るグラフィック性能を実現しています。
最新アーキテクチャによる高い動作クロックと大容量キャッシュメモリのおかげでハイフレームレートに対するボトルネックが解消されているので、フルHD解像度のハイフレームレートなPCゲーミングに最適なGPUです。
VRAM帯域の影響でネイティブ4Kのような高解像度における性能は鈍化する傾向はあるものの、GeForce RTX 4060 Tiは最新のDLSS 3に対応しているので、フルHDをソースにアップスケールするDLSS SRやAIフレーム補間機能DLSS FGを併用すれば、WQHDや4Kの高解像度なゲーミングシーンでも大幅な性能向上が期待できます。
GeForce RTX 4060 Tiについては、良く言えばRTX 3060 TiにフルHDであと10%弱のところまで迫る性能、ネイティブレンダリングでやや劣るWQHD/4K性能をAIフレーム生成機能DLSS 3でカバー、AV1ハードウェアエンコード対応 、国内価格は税込み5万円前後から、という特長なので、RTX 3060 TiがDLSS 3とAV1に対応してそのままスライドしたようなGPUです。(多少、下駄を履かせた評価ですが)
一長一短あるものの、単純なラスタライズ性能のコストパフォーマンスに関して言えば、販売解禁直後の2023年7月現在、単純なグラフィック性能で上回る前世代のRTX 3060 TiやRX 6700/6700XTが、同等~1割安価くらいの値段で購入できてしまうので、魅力が薄いというのが正直なところです。
RTX 3080/3070の単純なスライドだったRTX 4070/4060Tiの時と結局言うことは同じですが、DLSS 3に将来性を感じるか、AV1エンコードを使いたいか、それ次第でお好きにどうぞという感じです。
「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」については、RTX 4060がTGP115Wで省電力性能の高いGPUなので、2スロット占有かつデュアルファン搭載のスタンダードなGPUクーラーで余裕をもって冷やせていました。ノイズレベルも33dB以下なので、ファンノイズが煩く感じることもないはずです。
PCIE補助電源も12VHPWRではなく従来規格のPCIE 8PINが採用されているので、既存環境のアップグレードに選びやすいところも魅力です。
あと、「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」はRTX 4060オリファンモデルとしては下限MSRPちょうどの製品なので、国内でも2023年7月現在、税込み49,800円の最安値で販売されています。
前述の通りGPUクーラーの性能もTPG 115WのRTX 4060に対して必要十分なので、RTX 4060でコストパフォーマンスを重視なら検討する価値のあるモデルだと思います。
以上、「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」のレビューでした。
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全長249mmかつ2スロット占有のスタンダードサイズ「Palit GeForce RTX 4060 Dual 8GB」をレビュー。
— 自作とゲームと趣味の日々 (@jisakuhibi) July 3, 2023
RTX 3060、RTX 3060 TiやRX 7600に対してどの程度の性能を発揮するのか、実ゲームベンチマークで徹底比較https://t.co/9BvOsGr9JO pic.twitter.com/WiRH7ueWTJ
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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)
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