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TeamのゲーミングブランドT-FORCE Gamingからリリースされた、アドレッサブルLEDイルミネーションの光が透ける幻想的なデザインを採用し、メモリ周波数3600MHz/CL14のOCプロファイルを収録する16GB2枚組32GB容量のDDR4メモリキット「Team T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4(型番:TF13D432G3600HC14CDC01)」をレビューします。
レビュー後半ではメモリ周波数3600MHz/CL14の高速&低レイテンシなOCプロファイルがCore i9 11900K&Z590やRyzen 9 5950X&X570のメインストリーム向け環境で安定動作するのか検証していきます。

製品公式ページ:https://www.teamgroupinc.com/jp/product/xtreem-argb-white-ddr4
Team T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4 レビュー目次
1.Team T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4の外観
2.Team T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4のLEDイルミネーション
3.メモリOC検証機材、メモリOCの基本と手順
4.Team T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4 TF13D432G3600HC14CDC01のメモリOCを試す
5.Team T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4のレビューまとめ
---【注意】--------------------------
メモリOCで有名なXMPプロファイルは「インテル エクストリーム・メモリー・プロファイル」の略称でありIntelの策定した規格なので、AMD Ryzen/Ryzen Threadripper環境において”XMPでOCする”等の表現をするのは厳密には正しくありません。ただしXMPプロファイルに収録されたメモリ周波数とタイミングの設定値からAMD Ryzen環境に合わせたメモリOCプロファイルを自動生成する機能として、「ASUS D.O.C.P」や「MSI A-XMP」などが各社マザーボードのBIOS上に機能として用意されているので、AMD製CPU環境においてもXMPプロファイルを流用したメモリOCを当記事中では便宜上細かいことを気にせずに”XMPを使用したOC”などXMPとして表記します。
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【機材協力:Team Japan】
Team T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4の外観
まず最初に「Team T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4」の外観をチェックしていきます。カラープリントのスリーブの下には黒色の紙製パッケージがあります。

紙製の内パッケージを開けると「Team T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4 TF13D432G3600HC14CDC01」はデュアルチャンネル対応の16GB×2枚組メモリキットなのでプラスチック製スペーサーに2枚のメモリが収められていました。
「Team T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4」にはメモリ以外の付属品としてロゴシールやクリーニングクロスがあります。

「Team T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4」の中で今回レビューするTF13D432G3600HC14CDC01は、メモリ周波数3600MHz/メモリタイミング14-15-15-35のXMPプロファイルによるOCに対応したモデルです。選別品なのでメモリモジュール毎にシリアルナンバーが割り振られています。

「Team T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4」の外観は次のようになっています。
「Team T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4」の全高は約49mmです。ヒートシンク付きの各種メモリと比較してみると、全高43mm程のG.Skill Trident Zシリーズよりは高く、全高50mm超のCorsair Dominator Platinum RGBよりは低いといった塩梅です。

後ほど紹介するように、「Team T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4」にはアドレッサブルLEDイルミネーションが内蔵されていますが、LEDイルミネーション消灯時のままでもスマートで美しい外観です。

外装の中央には同じく鏡面のシルバーラインがあり、右側にはXtreem ARGBのロゴが描かれています。

ヒートシンク上面についてチェックすると、Team T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4では天面もマットな白色プレートで覆われており、中央にはT-FORCEのロゴが描かれています。

外装の大半はプラスチック製ですが、メモリモジュール上でメモリチップが実装されている裏側、PCB基板に被さる部分は金属製のメモリヒートシンクになっています。

「Team T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4」をマザーボードに装着するとこんな感じになります。次章で紹介するLEDイルミネーションを点灯していない状態でも非常に美しいメモリです。


Team T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4のLEDイルミネーション
続いてTeam T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4のメモリヒートシンク上面に搭載されたマジックミラー構造アドレッサブルLEDイルミネーションをチェックしていきます。
Team T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4はソフトウェア制御を行わない標準動作では、白色で明滅する発光パターンになります。
なおソフトウェア制御を行わない場合、起動直度は色の変化が一致しているのですが徐々にズレてきてランダム然とした発光パターンになってしまいます。複数のメモリ間で発光パターンを綺麗に同期させたい場合はASUS AURA Syncなどマザーボードのライティング制御機能で同期させるのがおすすめです。
Team T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4に搭載されたLEDイルミネーションは、マザーボードの国内主要4社であるASRock、ASUS、GIGABYTE、MSI製のマザーボードの一部がサポートするライティング制御機能に対応しています。
ASRockではASRock Polychrome RGB Sync、ASUSではASUS AURA Sync、GIGABYTEではGIGABYTE RGB Fusion、MSIではMSI Mystic Lightなど主要4社のマザーボードで使用可能なライティング制御機能と互換性があります。なお各ライティング制御機能ごとに選択可能な発光パターンは異なります。

MSI Mystic Lightの場合は「Team T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4」が正常に検出されると、MBアイコンの隣にDRAMアイコンが表示され、対応機器との同期設定や、DRAM単独でのライティング設定を行うことができます。



Team T-FORCE Xtreem ARGB DDR4の標準モデルでは艶のある幻想的なライティングでしたが、「Team T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4」で白色以外の発光カラーを適用するとパステル感のあるライティングになります。


マザーボードの制御機能がサポートしている場合、「Team T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4」はアドレッサブルな発光パターンも適用することができます。

標準モデルとWHITEでは見た目の印象がかなり違うので、Team T-FORCE Xtreem ARGB DDR4 標準モデルのレビューも是非参考にしてみてください。
・「Team T-FORCE Xtreem ARGB DDR4」をレビュー

メモリOC検証機材、メモリOCの基本と手順
「Team T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4」の定格動作やXMP/手動設定を使用したオーバークロックの検証を行う前に、検証機材の紹介と、メモリOCの基本・手順についての説明をしておきます。「Team T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4」の検証を行う環境としては、Core i9 11900K&Z590マザーボード、Ryzen 9 5950X&X570マザーボードで構成される検証機を用意しました。
テストベンチ機の構成 | ||
CPU |
Intel Core i9 11900K (レビュー) |
AMD Ryzen 9 5950X (レビュー) |
M/B | MSI MEG Z590 ACE (レビュー) ASUS ROG MAXIMUS XIII HERO (レビュー) |
MSI MEG X570 ACE (レビュー) ASUS ROG Crosshair VIII Dark Hero (レビュー) |
CPUクーラー | Fractal Design Celsius S36 (レビュー) Noctua NF-A12x25 PWM (レビュー) |
Corsair H150i PRO RGB (レビュー) Noctua NF-A12x25 PWM (レビュー) |
グラフィックボード |
MSI GeForce GT 1030 2GH LP OC ファンレス (レビュー) |
|
システム ストレージ |
Samsung SSD 980 PRO 500GB (レビュー) |
|
OS | Windows10 Home 64bit | |
電源ユニット |
Corsair HX1200i (レビュー) | |
ベンチ板 | STREACOM BC1 (レビュー) |

ベンチ機のシステムストレージには「Samsung SSD 980 PRO 500GB」を使用しています。Samsung SSD 980 PROは、PCIE4.0対応によって連続アクセススピードを最大で2倍に飛躍させただけでなく、ランダム性能の向上によってSSD実用性能においても前世代970 PROから大幅な向上を果たし、PCIE4.0アーリーアダプターなPhison PS5016-E16採用リファレンスSSDよりも高速なので、これからPCIE4.0対応プラットフォームの自作PCを組むなら、システム/データ用ストレージとして非常にオススメな製品です。
・「Samsung SSD 980 PRO 1TB」をレビュー。堂々の最速更新

メモリについては必要な容量(現在のゲーミングデスクトップPCなら16~32GBあれば十分)さえ満たせば、OCによる性能の向上はCPUやGPUのOCに比べると実感しにくい部類である、というのがIntel環境における通説でした。そのため管理人も一口にOCメモリと言っても性能向上を狙うよりはオシャレなヒートシンク目当てに自作PCの装飾的な感覚で購入するのが個人的にはオススメな買い方だと思っていました。
しかしながらAMD RyzenおよびAMD Ryzen Threadripper環境では、『Infinity FabricというCPU内外のコンポーネントを相互接続するインターコネクトの動作周波数がメモリ周波数に同期する』という構造上、メモリ周波数がエンコードや3Dゲームを含めた総合的なパフォーマンスに大きく影響することが知られています。 またIntel環境においても144FPS~240FPSのハイフレームレートなPCゲーミングではCPUボトルネックの緩和にメモリ周波数のOCが効いてきます。
OCメモリの選び方や具体的なオーバークロックの設定方法については、こちらの記事を参考にしてください。
・【できる!メモリOC】 OCメモリの選び方から設定まで完全解説

Team T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4のメモリOCを試す
「Team T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4 TF13D432G3600HC14CDC01」を使用し、Intel第11世代CPU&Z590マザーボードやAMD Ryzen 5000シリーズCPU&X570マザーボードの検証機材にセットアップして、メモリオーバークロックの動作検証を行っていきます。Team T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4シリーズにはメモリ周波数3200MHz~4000MHzまでのXMPプロファイ、メモリ容量16GB(8GB×2)~64GB(32GB×2)など多種多様なモデルがラインナップされています。
なおOCプロファイル(XMP)についてはあくまでメーカーによる”動作確認済み”の選別品であって”動作保証ではない”ので注意してください。マザーボードやCPUとの相性によってはXMPプロファイル通りに動作しない場合もあります。

OCプロファイルによるメモリ周波数3600MHz/メモリタイミングCL14のオーバークロックに対応する16GB×2=32GBのメモリキット「Team T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4 TF13D432G3600HC14CDC01」については、選別によって高メモリ周波数かつ低レイテンシな個体が生まれやすいSamsung B-Dieの2Rankメモリモジュールが採用されていました。(製品型番およびスペックはそのままでも、メモリモジュールについてはロットやバージョンで変更される可能性があります。)

前置きはこの辺りにして「Team T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4 TF13D432G3600HC14CDC01」を2セット(メモリ4枚)使用し、各種プラットフォームでメモリOCを実践していきます。
まずはIntelのメインストリーム向けCPUである第11世代Core-Sの8コア16スレッドモデルCore i9 11900KとZ590マザーボードの環境で「Team T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4 TF13D432G3600HC14CDC01」のOCプロファイルによるOCを実践してみました。
MSI MEG Z590 ACEの環境では、TF13D432G3600HC14CDC01の1キットだけであれば、3600MHz/CL14のXMPプロファイルが安定動作しましたが、2キット使用した16GB×4枚組み64GB容量では、XMPプロファイルを適用してもOS起動直後にBSODになってしまいました。

MSI MEG Z590 ACEの環境では、2キット使用した場合にXMPや手動設定による3600MHz/CL14の安定動作は確認できませんでしたが、メモリ周波数&主要タイミングのカジュアル設定で3600MHz/CL16なら安定動作を確認できました。

Core i9 11900KとMSI MEG Z590 ACEの環境では、TF13D432G3600HC14CDC01を2キット使用して、3600MHz/CL14の安定動作を確認できませんでしたが、Z590マザーボードをASUS ROG MAXIMUS XIII HEROに変えてみたところ、XMPプロファイルを適用するだけで、3600MHz/CL14が安定動作しました。IMC周波数も1:1で同期するGear1です。

2キット使用した16GB×4枚組み64GB容量では3600MHz/CL14がすんなりと動作するかどうかはマザーボードにも依りますが、上のスクリーンショットではASUS ROG MAXIMUS XIII HEROで安定動作時のサブタイミング等も掲載しているのでこれを参考に試してみてください。
続いてAMDのメインストリーム向けCPUであるRyzen 5000シリーズの16コア32スレッドモデルRyzen 9 5950XとX570マザーボードを組み合わせた環境で「Team T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4 TF13D432G3600HC14CDC01」のOCプロファイルによるOCを実践してみました。
AMD X570マザーボードにはMSI MEG X570 ACE、ASUS ROG Crosshair VIII Dark Heroを使用していますが、いずれの環境でもXMPプロファイルを適用するだけで3600MHz/CL14が安定動作しました。

Team T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4 TF13D432G3600HC14CDC01のレビューまとめ
最後に「Team T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4 TF13D432G3600HC14CDC01」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。良いところ
- ホワイトカラー1色のメモリ外装
- LEDイルミネーションをRGB有色にするとパステルっぽい発色に
- 簡単にメモリのオーバークロックが可能なIntel XMP 2.0に対応
- Intel第11世代Core-S環境で16GB*2=32GBの3600MHz/CL14が正常動作
- AMD Ryzen 5000環境で16GB*2=32GBの3600MHz/CL14が正常動作
- 2キット4枚組みでも各種プラットフォームで3600MHz/CL14が正常動作
(マザーボードのメモリOC耐性にも依る)
- 2021年5月現在、4枚組みのメモリキットがラインナップされていない
Team T-FORCE Xtreem ARGB DDR4の標準モデルで最大の魅力は何といっても、マジックミラー構造のアドレッサブルLEDイルミネーションが演出する幻想的なライティングで、当サイトでも見た目が最も美しいメモリと絶賛していたのですが、カラーバリエーションモデルの「Team T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4」は単に鏡面外装のカラーをホワイトもしくはシルバーに変えたのではなく、ペンキのようなホワイト外装に変わっており、標準モデルとは受ける印象が完全に別物です。
個人的には標準モデルの方が美しいと感じますが、最近ではホワイトで統一した魅せるゲーミングPCを組むユーザーも増えているので、全体が綺麗なホワイト外装で、LEDイルミネーションを有色にするとパステル感のある発色になる「Team T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4」はそういう層にウケるメモリだと思います。
「Team T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4 TF13D432G3600HC14CDC01」ではメーカー動作確認済みのOCプロファイルを使用することによって、Intel第11世代Core-S&Z590環境やAMD Ryzen 5000/3000&X570の環境においてデュアルチャンネル2枚刺し32GB容量で、メモリ周波数3600MHz&メモリタイミング14-15-15-35のオーバークロックがOCプロファイルによって手軽に行え、安定動作が確認できました。
Team T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4には残念ながら2021年5月現在、4枚組みの大容量モデルが発売されていませんが、同じ型番のメモリキットを2つ組み合わせることで、Intel/AMDのメインストリーム向けプラットフォームにおいて、メモリ周波数3600MHz&メモリタイミング14-15-15-35の安定動作も確認できました。
高速・低レイテンシな設定なので、マザーボードのOC耐性にも依りますが、メモリ的には2キット4枚組みでも安定動作を狙えるので、試してみる価値はあると思います。
以上、「Team T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4」のレビューでした。

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アドレッサブルLEDイルミネーションの光が透ける幻想的なデザインを採用したDDR4メモリ「Team T-FORCE Xtreem ARGB WHITE DDR4」をレビュー。
— 自作とゲームと趣味の日々 (@jisakuhibi) June 2, 2021
メモリ周波数3600MHz/CL14のOCプロファイルが2キットでもCore i9 11900KやRyzen 9 5950Xで安定動作するか徹底検証。https://t.co/llx2Xn6KoH pic.twitter.com/gfrSi8D8ax
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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)
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