Intel Core i9 12900K


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Intel第12世代Alder Lake-Sシリーズから16コア24スレッドで倍率アンロックなOC対応の最上位モデル「Intel Core i9 12900K」をレビューします。
前世代最上位モデルのCore i9 11900Kや、競合製品のRyzen 9 5900X/5950Xと比較して、クリエイティブタスクやPCゲーミングにおいてどれくらい性能を発揮するのか、各種ベンチマーク比較によって徹底検証していきます。
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製品公式ページ:https://ark.intel.com/content/www/jp/ja/ark/products/134599/intel-core-i912900k-processor-30m-cache-up-to-5-20-ghz.html






Intel Core i9 12900K レビュー目次


1.Intel Core i9 12900Kの外観・付属品・概要
2.Intel Core i9 12900Kの検証機材・動作設定


3.Intel Core i9 12900Kの動作クロック・消費電力・温度

4.Intel Core i9 12900Kの基礎ベンチマーク

5.Intel Core i9 12900Kのクリエイティブ性能
  ・3Dレンダリング性能
  ・動画編集・エンコード性能
  ・RAW現像・写真リタッチ性能
  ・PCゲーム/スマホアプリのビルド性能
  ・AIアップスケール・自動分類性能

6.Intel Core i9 12900Kのゲーミング性能
  ・4K解像度/60FPSターゲット
  ・フルHD解像度/ハイフレームレート

7.CPUエンコーダとリアルタイム配信について

8.Intel Core i9 12900Kのレビューまとめ



【2022年8月12日】-----
CPU詳細レビューの2022年バージョンとして、ゲーム性能の比較データを追加しました。CPU性能を比較するデータについては一通りで揃った形です。
次回、さらに細かい補足や修正、レビューまとめを追加して、CPU詳細レビューが完成する予定です。

14日:ゲーム性能比較にMarvel’s Spider-Man Remasteredを追加しました。
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Intel Core i9 12900Kの外観・付属品・概要

「Intel Core i9 12900K」の外観や付属品について簡単にチェックしておきます。またこの章では「Intel Core i9 12900K」の仕様等について簡単に触れておきたい概要もあれば紹介します。

「Intel Core i9 12900K」の製品パッケージについて、外形はシンプルな立方体ですが、内部にIntel第12世代CPUダイをプリント後のシリコンウェーハを模した金色の円盤が内蔵されているところがユニークです。
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サンプルイメージを見た時は、金色の円盤が見える左右側面はアクリル窓になっているかと思ったのですが、そのまま貫通していました。
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第10世代と第11世代のCore i9-Kシリーズのパッケージを比較するとこんな感じです。サッカーボールと呼ばれた第9世代から第11世代までは順調にサイズが小さくなっていたのですが、第12世代で再び大きくなってしまいました。個人的には第11世代くらいのサイズがちょうどいいと思いました。
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これまでのCore i9-Kシリーズと同じくパッケージ外装はシリアル番号などが記載された白色シールで封印されており、シールをカットすると外装が1枚に開きます。
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内容品はシンプルで金色の円盤があり、金色の円盤を安置している黒色スペーサーの下には冊子とロゴシールがあります。
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金色の円盤は半時計周りに回すと蓋が開き、見慣れた透明プラスチックスペーサーに収められたCPU本体が現れます。
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パッケージのチェックはこの辺りにして、肝心の「Intel Core i9 12900K」のCPU本体を見ていきます。
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「Intel Core i9 12900K」ではCPUソケットがLGA1700に変わり、CPUサイズも従来の正方形から縦長の長方形に変わっています。
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前世代Core i9 11900Kと比較するとこんな感じです。横幅はほぼ同じですが縦が1cm弱伸びています。
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CPUソケット名”LGA1700”の数字部分はCPUソケットのピン数を示しています。「Intel Core i9 12900K」は基板面積の変化に比べてピン数の増加が大きいので、底面の電極を見ると1つ1つが細かくなっているのが分かります。
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重量を比較してみるとCore i9 11900Kは27gに対して、「Intel Core i9 12900K」は36gでした。
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CPU基板本体の重量は6~7gでほぼ同じですが、第11世代CPUのIHSの重量が21gに対して、「Intel Core i9 12900K」など第12世代CPUのIHSの重量は29g、約40%も質量が増していました。
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Intelの公式リリースによると、第12世代CPUでは『CPUダイとヒートスプレッダの間にはTIMとしてSTIMが採用され、前世代よりもさらにCPUダイとSTIM層を薄くし、放熱バッファとなるヒートスプレッダを厚くすることでCPU温度的にも改良が施されている』とのこと。
Intel 12th-Gen AlderLake-S_Thermal Improvement
第11世代ではIHS周辺の素子レイアウトが非常にタイトで難しかったのですが、第12世代CPUは余裕があり殻割りそのものは難しくなさそうなので、殻割りクマメタル化どれくらい冷えるのか気になるところ。






パッケージや外観の話はこの辺りにして、続いて「Intel Core i9 12900K」のスペックについて見ていきます。

Alder Lake(アルダーレイク)のコードネームで呼ばれるIntel第12世代Core-S CPUでは、高性能コア「P-Core」と高効率コア「E-Core」の2種類の混成でCPUを構成するIntel Hybrid Computing Architectureが採用されており、最上位モデルの「Intel Core i9 12900K」は、8コア16スレッドの高性能P-Coreと8コア8スレッドの高効率E-Coreを組み合わせた16コア24スレッド(8C/16T+8C8T)のCPUです。
P-Coreの単コア最大ブーストクロックは5.2GHz(TBM3.0有効時)、全コア最大ブーストクロックは4.9GHzとなっています。CPU消費電力の指標となるProcessor Base Powerは125W、Maximum Turbo Powerは241Wです。
「Intel Core i9 12900K」の北米希望小売価格(1/1000個あたり)は589ドルからとのことで、国内では11月4日解禁時の予定販売価格は税込み7.9万円となっています。
Intel Core i9 12900K_top

Intel第12世代Alder Lake-SシリーズCPUの高性能P-Coreは、第10世代Core CPUを基準にしてコアクロック当たりのシングルスレッド性能が28%も向上しているとアピールされています。
また高効率E-Coreは省電力に性能を振っており、もともとAtomシリーズ、Montの系譜なので性能に不安を感じる人もいるかもしれませんが、第10世代Core CPUと同等のシングルスレッド性能です。AMD製CPUでいうとRyzen 3000シリーズと同等なので、E-Coreの性能についても心配は全くありません。
Intel 12th Core_Core i9 12900K_Perf_IPC
分かりやすさを優先するなら、Core i9 12900Kは、性能が10~20%向上した8コア16スレッドのCore i9 11900Kと、省電力性能が向上した8コア8スレッドのCore i7 10700(マルチスレッディング無効化)を2個1にしたようなCPUです。
下位モデルのCore i7シリーズやCore i5 12600K(F)なら4コア4スレッドのCore i3 10300(マルチスレッディング無効化)が補助のE-Coreとして動作するようなイメージです。
Core i9 12900K_hybrid

CPU消費電力に関する表記として、従来では”TDP(Thermal Design Power)”が使用されていましたが、Intel第12世代Core-Sからは、長期間電力制限PL1(=旧TDP)に当たる数値を「Processor Base Power (Base, PBP)」、短期間電力制限PL2に当たる数値を「Maximum Turbo Power (Turbo, MTP)」として、公式仕様に明記されるようになりました。
Intel 12th-Gen AlderLake-S_Base Power and Turbo Power
従来ではデータシートにこそ記載されているものの、半ば隠しパラメーターのような扱いだった短期間電力制限PL2、「Maximum Turbo Power (Turbo, MTP)」もCore i9 12900Kなど第12世代CPUではIntel公式ページでしっかりと明記されています。
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「Intel Core i9 12900K」を、前世代最上位のIntel Core i9 11900Kや、競合AMDのメインストリーム向け上位モデルであるRyzen 9 5950XやRyzen 9 5950Xと比較すると次のようになっています。
Intel Core i9 12900K スペック簡易比較

Core i9 12900K
Core i9 11900K Ryzen 9 5950X
Ryzen 9 5900X
コアスレッド 16コア
24スレッド
8コア
16スレッド
16コア
32スレッド
12コア
24スレッド
P-Core
8C16T 8C16T 16C32T 12C24T
E-Core 8C8T - - -
ベースクロック
P-Core (E-Core)
3.2GHz
(2.4GHz)
3.5GHz 3.4GHz 3.7GHz
全コア最大
P-Core (E-Core)
4.9GHz
(3.9GHz)
4.8GHz ~4.4GHz ~4.4GHz
単コア最大
P-Core (E-Core)
5.2GHz
(3.7GHz)
5.3GHz 4.9GHz 4.8GHz
オーバークロック
O
L3キャッシュ 30MB 16MB 64MB 64MB
PBP (TDP) 125W 105W
MTP (max PPT) 241W 250W 141W
CPUクーラー X
iGPU
O X
対応メモリ
DDR5
DDR4
(MBに依存)
DDR4
メモリ ch / pcs
2 / 4
CPU直結PCIEレーン
PCIE5.0 x 16
+
PCIE4.0 x 4
PCIE4.0 x 16 + 4
おおよその国内価格
(北米希望小売価格)
7.9万円
(589ドル)
7.2万円
(488ドル)
9.8万円
(799ドル)
7.2万円
(549ドル)
iGPU非搭載モデル
の価格
7.7万円
(564ドル)
6.1万円
(472ドル)


Intel第12世代Core-Sプラットフォームの特長を順番に説明していくと、まず、従来のDDR4メモリ(DDR4-3200)に加えて、次世代システムメモリのDDR5メモリ(DDR5-4800)をサポートしています。
Intel 12th-Gen AlderLake-S_System-Memory
なお初期の情報では単純に”メモリ周波数4800MHzに対応”と伝えられていましたが、『メモリ周波数4800MHzが定格としてサポートされるのは、メモリスロットが2基のマザーボードで2枚までのメモリを使用した場合』とのこと。
Intel 600シリーズチップセット搭載ATXマザーボードで一般的な1チャンネル当たり2基のメモリスロットがあり4基のメモリスロットを搭載したマザーボードの場合、メモリを2枚搭載した場合の定格メモリ周波数は4400MHzになるようです。
さらに4枚組みにした場合、1Rankのメモリなら4000MHz、2Rankのメモリなら3600MHzが定格メモリ周波数となります。
Intel 12th Core_DDR5 Memory Support Summary

Intel第12世代Core-Sでは組み合わせて使用するマザーボードによってサポートされるメモリ規格が変わるので注意が必要です。
ASRock、ASUS、GIGABYTE、MSIの主要4社の製品を見たところ、ハイエンドからアッパーミドルまでの上位製品は基本的にDDR5対応となっています。ミドルクラス以下ではDDR5対応とDDR4が混在し、メーカー毎にラインナップ展開が異なります。
ASUS製Z690マザーボードを例に挙げるとDDR5対応の「ASUS PRIME Z690-P」とDDR4対応の「ASUS PRIME Z690-P D4」のようにほぼ似た名前、対応メモリ以外の仕様もほぼ同じ、といった製品もあるので使用するメモリに合わせて購入するマザーボードには注意してください。(各社表記なしはDDR5対応、DDR4対応の場合は”DDR4”や”D4”の表記が末尾に付くことが多いようです)
ASUS PRIME Z690-P_and_D4

PCIEレーンについてはCPU直結PCIEレーンとして、前世代同様にNVMe SSD用のPCIE4.0x4レーンを備えますが、主にグラフィックボード接続使用されるx16レーンは、PCIE4.0と比較して2倍の帯域で最大64GB/sの通信が可能な次世代規格のPCIE5.0対応へアップデートされています。
またIntel第12世代Alder Lake-Sがサポートする600シリーズチップセットの最上位Z690チップセットでは、CPU-PCH間の接続は前世代とレーン数ですがPCIE4.0相当のDMI4.0に更新されて帯域は倍増しており、PCHを介してPCIE4.0x12レーンとPCIE3.0x16レーンを利用できます。
Intel 12th-Gen AlderLake-S_PCE5

Intel第12世代CPUをサポートするZ690チップセットをZ590やZ490の歴代Zシリーズチップセットと比較すると、CPU-PCH間帯域やPCH経由のPCIEレーンの増強はやはり目に留まりやすいポイントですが、その他にもZ690チップセットの特長として、USB3.2 Gen2x2 (20Gbps)対応、内部コントローラーによるWiFi 6E対応、外部コントローラーによるThunderbolt4対応などが挙げられます。
Intel Z690 Chipset_vs-Z590-and-Z490

Intel 600シリーズマザーボードの関連記事一覧へ
Intel Z690



Intel Core i9 12900Kの検証機材・動作設定

以下、「Intel Core i9 12900K」の各種検証を行うベンチ機、および比較対象となる各CPUのベンチ機の詳細となります。

Intel LGA1700(Z690)環境 テストベンチ機の構成
CPU Intel Core i9-12900K(レビュー
マザーボード ASUS ROG MAXIMUS Z690 HERO
レビュー
CPUクーラー Fractal Design Celsius S36 (レビュー
Noctua NF-A12x25 PWM x3 (レビュー
メインメモリ G.Skill Trident Z5 RGB
F5-6000U3636E16GX2-TZ5RS
DDR5 16GB*2=32GB (レビュー
6000MHz, CL36-36-36-76
ビデオカード(共通) ZOTAC RTX 3090 AMP Extreme Holo
レビュー
システムストレージ(共通) Samsung SSD 980 PRO 500GB
レビュー
OS(共通) Windows 11 Home 64bit
電源ユニット(共通) Corsair HX1200i (レビュー
ベンチ板 STREACOM BC1 (レビュー

Intel Z690_Test-System

比較に使用しているその他のテストシステムについてはこちらを参照してください。



Intel Core i9 12900KなどIntel第12世代CPUを検証するIntel LGA1700(Z690)環境では、検証機材マザーボードとして「ASUS ROG MAXIMUS Z690 HERO」を使用しています。


ASUS ROG MAXIMUS Z690 HEROではBIOS設定のASUS Multicore Enhancementを”Disabled - Enforce All limits”にすれば、Intel公式仕様通りの電力制限が適用されます。
ASUS ROG MAXIMUS Z690 HERO_BIOS_Multicore Enhancement

なおIntel第12世代Alder Lake-Sシリーズについて、長時間電力制限PL1、短時間電力制限PL2、短期間電力制限時間TauのIntel公式仕様は下のテーブルの通りです。
通常はPL1=PBP(Processor Base Power)ですが、倍率アンロックのK付きCPUについては、PL1=PL2=MTP(Maximum Turbo Power)が公式仕様となります。
Intel第12世代CPUの電力制限仕様値

PBP PL1 PL2 Tau
Core i9
(8C16T+8C8T)
125W 241W
241W (56s)
65W 65W 202W 28s
35W 35W 106W 28s
Core i7
(8C16T+4C4T)
125W 190W 190W (56s)
65W 65W 180W
28s
35W 35W 99W 28s
Core i5
(6C12T+4C4T)
(6C12T)
125W 150W 150W (56s)
65W
65W 117W 28s
35W
35W 74W 28s
Core i3
(4C8T)
65W 65W 89W 28s
35W
35W 69W 28s


電力制限以外にもCPU動作に大きく影響する項目についてまとめました。
Turbo Boost Max 3.0はアクティブなタスクに対して単コア最大動作倍率など最も高速に動作している(電圧特性に優れた)コアを割り当てる機能です。
Thermal Velocity Boostは閾値温度70度以下においてブーストクロックを引き上げる機能と説明されていますが、機能の実装としてはBy Core Usage倍率に対してTVB Ratio Clippingという設定によってCPU温度が閾値(一般に70度)以上の時に動作倍率を-1倍に、正確にはCPU毎に設定された倍率に引き下げるという形になっています。
AVX Voltage Guardband ScaleはAVX2やAVX512を実行時のコア電圧を調整する機能です。0~255の整数値で設定し、定格設定は128です。128以下では低電圧化、128以上では高電圧化します。(マザーボードに依っては1.00を基準に0.01~1.99で設定)
低電圧化というよりもAVX実行時の電力制限(AVX限定のPL1)に近い動作なので、Scale=1でもクラッシュすることはありませんが、性能は低下するものと思われます。

Turbo Boost Max 3.0は多くの600シリーズマザーボードで基本的に有効になっています。Thermal Velocity Boostは600シリーズマザーボードでも機能強化版が実装されていますが標準ではオフになっています。マザーボードによっては電力保護や省電力化の一環で同機能を使用した電力制限が設けられていることがあります。
さらに備考として、Z690マザーボードの中にはCPU個体毎のV-Fカーブ(Adaptive Mode)にマイナスオフセットを適用する低電圧化や、CPU Package Powerのモニタリング値にマイナスオフセットを適用してブーストを引き上げるチューニングが標準が施されているものがあります。

検証機材として採用しているASUS ROG MAXIMUS Z690 HEROに関しては、ASUS Multicore Enhancementを”Disabled - Enforce All limits”にすれば、Intel公式仕様通りの電力制限が適用されます。Intel公式仕様を外れるようなチューニングは施されていないはずです。
ASUS ROG MAXIMUS Z690 HERO(BIOS:1505)
Core i9 12900K 動作設定(MCE:Disabled)

標準設定 定格
単コア最大倍率 52 52
全コア最大倍率 49 49
Turbo Boost Max 3.0 On On
TVB Ratio Clipping Off Off
PL1, PL2, Tau 241W, 241W, 56s
241W, 241W, 56s
AVX2 Offset 0 0
AVX2 Voltage Guardband 128 (1.00)
128 (1.00)
備考
-


ディスクリートGPU、グラフィックボードがゲーミング性能において重要なのは言うまでもありませんが、近年ではクリエイティブタスクでもGPU支援による性能向上が主流になっているので、CPU性能比較の統一検証機材として、2022年最新のウルトラハイエンドGPUを搭載したグラフィックボード「ZOTAC GAMING GeForce RTX 3090 AMP Extreme Holo」を使用しています。
CPU Test System
ZOTAC GAMING GeForce RTX 3090 AMP Extreme Holoは、NVIDIA GeForce RTX 30のAIBパートナーの中でも屈指のOCチューニング力を誇るZOTACによって良質なGPUコアが選別され、リファレンスよりも大幅に高いブーストクロック、さらにTGPを400W超に引き上げるという、RTX 3090グラフィックボードで最速を狙えるファクトリーOCが施されています。
加えて、ZOTACを高品質メーカーとして一躍ブランド力を押し上げたAMP Extremeシリーズの代名詞とも言える3スロットを占有する超弩級な大型GPUクーラーが採用されています。
「ZOTAC GAMING GeForce RTX 3090 AMP Extreme Holo」をレビュー
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ベンチ機のシステムストレージには「Samsung SSD 980 PRO 500GB」を使用しています。
Samsung SSD 980 PROは、PCIE4.0対応によって連続アクセススピードを最大で2倍に飛躍させただけでなく、ランダム性能の向上によってSSD実用性能においても前世代970 PROから大幅な向上を果たし、PCIE4.0アーリーアダプターなPhison PS5016-E16採用リファレンスSSDよりも高速なので、これからPCIE4.0対応プラットフォームの自作PCを組むなら、システム/データ用ストレージとして非常にオススメな製品です。
「Samsung SSD 980 PRO 1TB」をレビュー。堂々の最速更新
Samsung SSD 980 PRO 1TB

360サイズや240サイズなど120mmファンを複数搭載できるマルチファンラジエーターの簡易水冷CPUクーラーを使用するのであれば、「Noctua NF-A12x25 PWM」への換装もおすすめです。
「Noctua NF-A12x25 PWM」は、超硬質かつ軽量な新素材「Sterrox LCP」の採用によってフレーム-ブレード間0.5mmの限界を実現させた次世代汎用120mm口径ファンとなっており、1基あたり3500円ほどと高価ですが、標準ファンよりも静音性と冷却性能を向上させることができます。
「Noctua NF-A12x25 PWM」を360サイズ簡易水冷に組み込む
Noctua NF-A12x25 PWM x3


CPUとCPUクーラー間の熱伝導グリスには当サイト推奨で管理人も愛用しているお馴染みのクマさんグリス(Thermal Grizzly Kryonaut)を塗りました。使い切りの小容量から何度も塗りなおせる大容量までバリエーションも豊富で、性能面でも熱伝導効率が高く、塗布しやすい柔らかいグリスなのでおすすめです。


グリスを塗る量はてきとうでOKです。管理人はヘラとかも使わず中央山盛りで対角線だけ若干伸ばして塗っています。Thermal Grizzly Kryonautは柔らかいグリスで適量が塗布されていれば、CPUクーラー固定時の圧着でヒートスプレッダ全体へ自然に伸びるので塗り方を気にする必要もありません。
Thermal Grizzly Kryonaut_apprication

サーマルグリスの代用品として、数年スパンの長期使用においても性能低下が基本的になく再利用も可能、グリスが零れてマザーボードが汚れたり壊れる心配もないので、炭素繊維サーマルシート「Thermal Grizzly Carbonaut」もオススメです。




Intel Core i9 12900Kの動作クロック・消費電力・温度

「Intel Core i9 12900K」に関する検証のはじめに、「Intel Core i9 12900K」の動作クロック、消費電力、温度など同CPUの基本的な動作についてチェックしていきます。

「Intel Core i9 12900K」は、8コア16スレッドの高性能P-Coreと8コア8スレッドの高効率E-Coreで構成された16コア24スレッドのCPUです。
Intel Core i9 12900K_CPU-Z
「Intel Core i9 12900K」の高性能P-Coreは8コア16スレッドのCPUであり、定格動作において1コア~8コアまで同時に負荷がかかった時の最大動作倍率は最大コア数から順番に[52, 51, 50, 50, 49, 49, 49, 49]です。P-Coreでは全8コアへ同時に負荷がかかっても最大で4.9GHz動作が可能となっています。
一方、高効率E-Coreは8コア8スレッドのCPUであり、定格動作において1コア~8コアまで同時に負荷がかかった時の最大動作倍率は最大コア数から順番に[39, 39, 39, 39, 37, 37, 37, 37]です。E-Coreでは全8コアへ同時に負荷がかかっても最大で3.7GHz動作が可能となっています。
Intel Core i9 12900K_XTU
参考までに、「Intel Core i9 12900K」のコアtoコア遅延は次のようになっています。P-Core同士の遅延は25~30ns程度、P-Core同士の遅延は40~50ns程度、P-Core/E-Core間の遅延は35~40ns程度です。P-CoreとE-Coreの別種コア間で遅延が増す傾向はなく、単純にコアの速さで遅延が決まっていると見ていいと思います。
Intel Core i9 12900K_latency-heatmap

HWiNFOから「Intel Core i9 12900K」のコアクロックの挙動を確認したところ、確かに負荷の軽い場面では最大5.2GHz程度で動作するコアがありました。
Intel Core i9 12900K_Boost-Clock_Single
またIntel第12世代Core-S CPUの製品仕様では、Processor Base Power(従来で言うところのTDP)が長期間電力制限/Power Limit 1(PL1)に、Maximum Turbo Powerが短期間電力制限/Power Limit 2(PL2)に一致します。
ただし今回レビューする「Intel Core i9 12900K」など倍率アンロックのK付きCPUは特例的に”PL1=PL2=MTP”なので、電力制限はPL1=PL2=241Wとなります。PL1とPL2が共通なのであまり意味はありませんが、Turbo Boost Power Time Window(短期間電力制限時間/Tau)は56sです。
Intel Package Power Control
「Intel Core i9 12900K」をZ690マザーボードのASUS ROG MAXIMUS Z690 HERO(BIOS:1505)」と組み合わせる場合、BIOS設定においてASUS Multicore Enhancementを”Disabled - Enforce All limits”にすればIntel公式仕様と一致する電力制限で動作します。
ASUS ROG MAXIMUS Z690 HERO_BIOS_Multicore Enhancement

「Intel Core i9 12900K」の定格仕様である『PL1:241W、PL2:241W、Tau:56s』で動作させたところ、Cinebenchやx264エンコードなど、全コアへ同時に大きな負荷がかかった時の動作クロックはP-Coreなら4.9GHz、E-Coreなら3.7GHzのようにBy Core Usage最大倍率の全コア値に張り付きました。
全コア負荷時のCPU Package PowerはタスクがAVX命令をどれくらい使用するかによって変動しますが、PBP:125Wを大幅に超過し200~220W程度を示します。
Intel Core i9 12900K_Boost-Clock_Multi

「Intel Core i9 12900K」の全コアにフル負荷がかかった時のCPU消費電力は、タスクがAVX命令をどれくらい使用するかによって大きく変わります。
上のスクリーンショットはx264エンコードとなっており、CPU Package Powerは200~220Wくらいで変動するので、Core i9 12900KのMTP:241Wの範囲内に概ね収まり、最大動作倍率に張り付きますが、MTPを超えるような電力が発生すると最大動作倍率よりも実際のコアクロックが低くなります。
AVX命令を多く使用するタスクほどCPU消費電力が増大し、冷やすのも難しくなるのですが、Intel第12世代CPUではAVX実行時のコアクロックを引き下げるオフセット設定に加えて、AVX Voltage Guardband Scaleと呼ばれるAVXに限定した電力制限的な機能もあります。この辺りは各自で上手く調整してください。
AVX Voltage Guardband Scale


続いてCPU消費電力やCPU温度の検証結果をチェックしていきます。
当サイトのCPUレビューでは主として”CPU温度への影響要因”という意味においてCPU消費電力を評価しているので、動画のエンコードによって長期間電力制限が効いている状態の平均的な消費電力をCPU消費電力として比較します。

個人的な意見としては短期間電力制限は短期間かつCPU温度によっても制御されるのでCPU温度への影響要因として比重は小さく、また瞬間ピーク電力はせいぜいがTDP+100W程度なので、マザーボードVRM電源の破損を心配するほどではなく、その程度の電力超過は電源ユニットで十分吸収できるので、評価対象としてあまり意味がないと思っています。
またCPU製品仕様のTDPについては、定義がIntel/AMDで厳密には異なり、各社の具体的な測定・算出方法も不明なので、CPU動作クロックを含めて総合的に判断する必要があるものの、基本的には長期間電力制限時の消費電力がTDP仕様値とほぼ一致、もしくはTDP仕様値を下回れば正常であると評価します。
当レビュー記事では簡単のため割愛しますが、CPUの消費電力に関する評価基準の補足として下記の記事も参考にしてください。


CPUの消費電力測定には、当サイトの検証に使用するためワンオフで特注した測定ツール「CPU Power Tester」を使用しています。
CPU Power TesterはEPS電源端子、ATX24PIN電源、PCIEスロット経由の各消費電力を直接測定できるツールです。5分間程度の負荷に対して、1ms間隔でモニタリングを行い、平均値を”消費電力”、最大値を”瞬間的な最大電源負荷”とします。


消費電力の測定にあたってCPU負荷には、FF14ベンチマークの動画(再生時間6分40秒、4K解像度、60FPS、容量5.7GB)を変換ソースとして、HandBrakeによるx264動画エンコードを使用しています。
メニーコアになるほど単独のエンコードではCPUが遊ぶので、CPU使用率が100%前後に張り付くように、動画エンコードの同時実行数については4~6コアは並列なし、8~14コアは2並列、16コア以上は3並列のように適宜調整しています。
Power-Consumption-Test
注:CPUのストレステストについてはOCCTやPrimeなど専用負荷ソフトを使用しているレビューもありますが、管理人の私見としてはCPU負荷が非現実的なので、当サイトではPCゲームや動画のエンコードなど一般的なユースを想定した場合、ほぼ最大のCPU負荷となるx264による動画エンコードとストレステストに採用しています。


定格仕様や検証用設定で指定する電力制限を適用した状態で動画エンコードによるフル負荷をかけると、「Intel Core i9 12900K」など各CPUについてCPU Package Powerは次のようになりました。 全CPU比較データ
CPU Package PowerはIntelのPL1/PL2、AMDのPPTといったパラメーターによる電力制限の制御ソースとなる数値です。メーカー純正ソフトウェアのIntel Extreme Tuning Utility (XTU)やAMD Ryzen Master、サードパーティー製ソフトHWiNFOなどでソフトウェアモニタリングが可能です。
Intel Core i9 12900K_power_3_cpp

続いてCPU Power Testerを使用して実際の消費電力をチェックしていきますが、注意点として、マザーボード独自のコア電圧調整によってCPU消費電力は変化します。Intel/AMDともに現状ではCPU動作のリファレンスになるようなマザーボードがないので、あくまで今回のレビューに使用している検証機材マザーボードを組み合わせた場合の数値となります。
また組み合わせるマザーボードによってはCPU Package Powerにマイナスオフセットをかけて事実上の電力制限解除が行われる場合があります。管理人の判断で定格っぽい動作のものを選んでいますが、こういった事情も念頭に置いて検証結果をご確認ください。

定格仕様や検証用設定で指定する電力制限を適用した状態で動画エンコードによるフル負荷をかけると、「Intel Core i9 12900K」など各CPUについてEPS 8PIN電源の消費電力は次のようになりました。 全CPU比較データ
Intel Core i9 12900K_power_1_eps

定格仕様や検証用設定で指定する電力制限を適用した状態で動画エンコードによるフル負荷をかけると、「Intel Core i9 12900K」など各CPUについてEPS 8PIN電源&ATX 24PIN電源の消費電力は次のようになりました。 全CPU比較データ
Intel Core i9 12900K_power_2_eps+arx

絶対性能を重視した電力設定が定格となっており、ワットパフォーマンス的なスイートスポットから大きく外れているため、「Intel Core i9 12900K」を始めとしてIntel第12世代CPUの一部モデルはCPU温度と消費電力が非常に高いとレビューで評価される傾向にあります。
しかしながらCinebench R23とEPS消費電力の関係、ワットパフォーマンスを確認してみると、「Intel Core i9 12900K」の電力効率は決して悪くありません。
Intel Core i9 12900K_Performance_per-Wtt


空冷CPUクーラーでも検証したかったのですが、今回は時間の都合で360サイズ簡易水冷CPUクーラーのみを使用して「Intel Core i9 12900K」の温度や消費電力を検証してみました。

「Intel Core i9 12900K」はCPU Package Powerが125W、少し上を見て160Wくらいの負荷であれば120サイズ空冷CPUクーラーでも問題なく運用できると思いますが、200Wを超えると大型のハイエンド空冷クーラーやマルチファンの簡易水冷CPUクーラーが要求されます。220~250W辺りで360サイズ簡易水冷CPUクーラーでもやや厳しくなってきます。

流石にDIY水冷を導入するのはハードルが高いと思いますが、最近のPCケースなら360サイズラジエーターを問題なく設置できるはずなので、「Intel Core i9 12900K」を電力制限無効や全コア5GHz超の手動OCで使い倒したい人には「MSI MEG CORELIQUID S360」や「ASUS ROG RYUJIN II 360」や「Fractal Design Celsius S36」のような360サイズ簡易水冷CPUクーラーがオススメです。

組み合わせて使用するマザーボード次第で、その標準設定が実はCPUメーカーの指定する定格動作を無視していることがあります。
そういったマザーボードを使用したレビューにおいてはIntel Core i9 12900Kは消費電力(発熱)が非常に大きく、CPU温度が高温になるためハイエンド空冷やマルチファン大型簡易水冷のCPUクーラーが必要である、と評価される恐れがありますが、仕様値通りにTDP125Wの動作設定であれば当然ながら消費電力は抑制され、一般的な空冷CPUクーラーでも問題なく運用できます。
当サイトでは約4年前のCore i9 7900Xのレビューから指摘していたことですが、『IntelはES品等の検証において定格動作設定を使用するガイドラインを示す』、『マザーボードベンダーはBIOS標準設定に定格動作を満たす設定を採用する』の2点を徹底してもらいたいというのが管理人の意見です。




Intel Core i9 12900Kの基礎ベンチマーク

Intel Core i9 12900Kの基本的なCPU性能を専用ベンチマークソフトで検証しました。
この章ではPCMark 10という総合ベンチマークソフトを使用していますが、デスクトップ向けの高性能CPUの性能比較ベンチマークとしては頭打ちな傾向があります。レビュー項目の1つとして参考までにスコア比較していますが、実用的なCPU性能については後半の個別性能比較を参考にしてください。
「PCMark 10 Extended」のベンチマーク結果をチェックしていきます。「PCMark 10」は動画再生能力、DirectX11のグラフィック性能、Webブラウジング、ビデオチャットなど一般ユースにおけるPCの総合的な性能を測定するためのベンチマークソフトです。
Intel Core i9 12900K_PCM10_ss

「Intel Core i9 12900K」を含めた各CPU環境について、PCMark 10ベンチマークの総合スコアを比較すると次のようになっています。 全CPU比較データ
Intel Core i9 12900K_bench_PCM10_1

「PCMark 10 Extended」にはPCの基本性能を測る「Essentials」、ビジネスアプリケーション性能を測る「Productivity」、クリエイティブ性能を測る Digital Content Creation」、ゲーム性能を測る「Gaming」の大きく分けて4つのテストグループがあるので、個別にベンチマークスコアを比較してみました。

PCの基本性能を測る「Essentials」は、アプリケーションの起動に要する時間を測る「App Start-up」、 ウェブブラウジングの性能を測る「Web Browsing」、1対1または多対多のビデオ会議をシミュレートする「Video Conferencing」の3つのワークロードで構成されています。
モバイル版向けCPUのCore i7 1165G7を搭載するSurface Pro 7+との比較でわかりますが、一般的なPC利用において大半のデスクトップ向けCPUは十分な性能を備えています。
「Essentials」について「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果を比較すると次のようになっています。 全CPU比較データ
Intel Core i9 12900K_bench_PCM10_2

ビジネスアプリケーション性能を測る「Productivity」は、ワープロソフト(マイクロソフトWordなど)の処理性能をシミュレートする「Writing」、表計算ソフト(マイクロソフトExcelなど)の処理性能をシミュレートする「Spreadsheets」の2つのワークロードで構成されています。
モバイル版向けCPUのCore i7 1165G7を搭載するSurface Pro 7+との比較でわかりますが、一般的なオフィスワークにおいて大半のデスクトップ向けCPUは十分な性能を備えています。
「Productivity」について「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果を比較すると次のようになっています。 全CPU比較データ
Intel Core i9 12900K_bench_PCM10_3

クリエイティブ性能を測る「Digital Content Creation」は、写真に対するフィルタリング処理の性能をシミュレートする「Photo Editing」、動画編集の性能をシミュレートするワークロード「Video Editing」、レイトレーシングによる3Dグラフィクス制作(3Dレンダリング)をシミュレーションする「Rendering and Visualization」の3つのワークロードで構成されています。
「Digital Content Creation」について「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果を比較すると次のようになっています。 全CPU比較データ
Intel Core i9 12900K_bench_PCM10_4

ゲーム性能を測る「Gaming」は、グラフィックボードの性能測定で幅広く活用されているベンチマークソフト「3DMark」に収録された「Fire Strike」と同じベンチマークテストを実行するワークロードです。
「Gaming」について「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果を比較すると次のようになっています。 全CPU比較データ
Intel Core i9 12900K_bench_PCM10_5



Intel Core i9 12900Kのクリエイティブ性能

Intel Core i9 12900Kについて3Dレンダリング、動画編集・エンコード、RAW現像・写真リタッチ、PCゲーム/スマホアプリのビルド、AI機能による超解像・写真分類などクリエイティブ作業に関する性能を各種ベンチマークソフトや実際のアプリケーションで検証しました。

Intel Core i9 12900Kの3Dレンダリング性能

まずは「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUの3Dレンダリング性能を比較していきます。
CPUのマルチスレッド性能を比較するベンチマークソフトとして国内外で最も知られているCinebenchの2021年リリース最新バージョン「Cinebench R23」、オープンソース3DCGソフト「Blender」の公式ベンチマークソフト、3Dレンダラー「V-Ray」の公式ベンチマークソフトの4種類を使用してベンチマーク測定を行いました。

Cinebench R23は3Dレンダリング性能を測定するベンチマークソフトになっており、マルチスレッド性能を測定するテストとシングルスレッド性能を測定するテストの2種類を実行しています。
Intel Core i9 12900K_Cinebench R23

Cinebench R23 マルチスレッド性能テストについて「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果を比較すると次のようになっています。 全CPU比較データ
Intel Core i9 12900K_rendering_1_cine_r23_multi

Cinebench R23 シングルスレッド性能テストについて「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果を比較すると次のようになっています。 全CPU比較データ
Intel Core i9 12900K_rendering_1_cine_r23_single

3DCGソフト「Blender」の公式ベンチマークソフト(ver3.2.1)
について「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果を比較すると次のようになっています。 全CPU比較データ
Blender Benchmark 3.0ではmonster/junkshop/classroomの3つのレンダリングが実行され、それぞれ分間サンプル数がベンチマークスコアとして表示されます。Core i5 12400Fを基準にして(全CPU比較データではCore i5 12400Fが基準)、3つのスコアについて性能比率を算出し、その平均値をグラフ化しています。
Intel Core i9 12900K_rendering_2_blender

3Dレンダラー「V-Ray」の公式ベンチマークソフト(ver5.2.0)について「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果を比較すると次のようになっています。 全CPU比較データ
V-Rayのベンチマークソフトのレンダリングサンプル数が結果として表示されますが、性能差が直感的にわかりにくいので、Core i5 12400Fを基準にして(全CPU比較データではCore i5 12400Fが基準)、各種CPUのレンダリング速度を性能比としてグラフ化しています、
Intel Core i9 12900K_rendering_3_vray


Intel Core i9 12900Kの動画エンコード・動画編集性能

続いて「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUの動画編集や動画エンコードの性能を比較していきます。
検証には、無料で利用できる動画編集ソフトとして国内外で多数のユーザーがいる「Aviutl」、大量の動画ファイルを一括エンコードする時に便利なフリーソフト「HandBrake」を使用しています。
またアマチュアからプロまで動画編集ソフトとして幅広く使用されている「Adobe Premiere Pro」の実用性能を検証するベンチマークとしてULMarkのUL Procyon Video Editing Benchmarkも測定しています。


まずは単純に動画ファイルをそのまま圧縮するエンコード作業の性能比較として、HandBrakeを使用したエンコード性能をチェックします。
HandBrakeは、現在主流なH.264 (MPEG-4 AVC) ビデオストリームへエンコードを行う「x264」エンコーダ、そしてH.264より高圧縮・高画質で次世代規格として期待されているH.265(HEVC) ビデオストリームへエンコードを行う「x265」エンコーダが使用できるので、CPUをリソースとして各エンコーダで共通の動画ファイルのエンコードを行いました。
エンコードを行う動画ファイルについては、Tom Clancy's Ghost Recon Wildlandsのゲーム内ベンチマーク(60秒ほど)をNVIDIA ShadowPlayで録画したものを使用しています。1920×1080/60FPS/50Mbpsと3840×2160/60FPS/120Mbpsの2種類の動画ファイルを作成し、それぞれ解像度はそのままにCRF値指定でエンコードを行っています。
HandBrake_test
比較グラフのx2/x3/x4のバーについては同じエンコードを添え字の数だけ並列実行した時の合計変換フレームレートを示しています。
ソースファイルやエンコード設定にも依りますが、フルHD解像度では8コア16スレッド程度、4K解像度では16コア32スレッド程度でマルチスレッド分散がボトルネックになり始め、単独エンコードではCPUが遊び始めます。
20コアオーバーのウルトラメニーコアCPUでマルチスレッド性能をフルに活用しようと思うと、8K解像度のような超高解像度のエンコード、もしくは複数並列エンコードを行う必要があるので注意してください。

x264エンコーダによって1920×1080解像度の動画をH.264 (MPEG-4 AVC)の1920×1080解像度へエンコードした時のエンコード速度について、「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果を比較すると次のようになっています。 全CPU比較データ
Intel Core i9 12900K_encode_1_handbrake_x264_1920-1920

x264エンコーダによって3840×2160解像度の動画をH.264 (MPEG-4 AVC)の3840×2160解像度へエンコードした時のエンコード速度について、「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果を比較すると次のようになっています。 全CPU比較データ
Intel Core i9 12900K_encode_2_handbrake_x264_3840-3840

x265エンコーダによって1920×1080解像度の動画をH.265(HEVC)の1920×1080解像度へエンコードした時のエンコード速度について、「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果を比較すると次のようになっています。 全CPU比較データ
Intel Core i9 12900K_encode_3_handbrake_x265_1920-1920

x265エンコーダによって3840×2160解像度の動画をH.265(HEVC)の3840×2160解像度へエンコードした時のエンコード速度について、「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果を比較すると次のようになっています。 全CPU比較データ
Intel Core i9 12900K_encode_4_handbrake_x265_3840-3840

続いてAviutlで編集した動画プロジェクトのエンコード速度について、「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUの性能を比較していきます
編集プロジェクト自体は単純で、4K解像度とフルHD解像度(4K解像度に拡大)の2つの動画ファイルを使用し、それぞれの動画を左右にフェードイン/アウト、後は画面上にテキストをオーバーレイさせているだけです。YouTubeにアップしている下の動画が完成物となっており、冒頭1分間部分のエンコード速度を測定しています。


Aviutlで作成した3840×2160解像度の4K動画プロジェクトをH.264 (MPEG-4 AVC)の3840×2160解像度へエンコードした時のエンコード速度について、「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果を比較すると次のようになっています。 全CPU比較データ
動画編集ソフトにも依りますが、Aviutlの場合、動画開始直後のように単独の4K映像に文字をオーバーレイするだけでもエンコード出力のCPU使用効率が下がります。
カット編集だけならAviutlもHandBrakeも大差ありませんが、編集したプロジェクト1つをエンコード出力した場合、上で見たHandBrakeによる単純エンコードと比較してマルチスレッド性能やシングルスレッド性能に比例したスケーリングは鈍ります。
Intel Core i9 12900K_encode_5_aviutl_x264_3840-Project

続いてAdobe Premiere Proの実用性能を検証するベンチマークソフト、UL Procyon Video Editing Benchmarkのベンチマーク結果から、「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUの動画編集性能を比較していきます
UL Procyon Video Editing BenchmarkにはフルHD解像度と4K解像度の2種類のプロジェクトがあり、それぞれにおいてCPUのみを使用するテストとGPU支援を有効にするテストを行い、トータルのベンチマークスコアを算出しています。

Adobe Premiere Proの実用性能を検証するベンチマークソフト、UL Procyon Video Editing Benchmarkについて、「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果を比較すると次のようになっています。 【全CPU比較データ:Total Score / FHD(CPU) / FHD(CPU&GPU) / 4K(CPU) / 4K(CPU&GPU)
Intel Core i9 12900K_encode_6_ul-procyon_1

この章の最後に、映画/ポストプロダクション/放送業界に向けて世界最高品質の製品を開発しているBlackmagic Design社製の動画編集ソフト DaVinci Resolveの実用性能について、Puget Systemsから配布されているベンチマークソフト PugetBench for DaVinci Resolveを使用して、「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUの動画編集性能を比較していきます。
DaVinci Resolveは有償版のDaVinci Resolve Studio(ver17.4.6)を使用し、PugetBench for DaVinci ResolveのExtended Testを実行しています。
PugetBench for DaVinci Resolve Extended Testには4K Media、8K Meida、GPU Effect、Fusionの4つのテストが実行され、それぞれのサブスコアからトータルのベンチマークスコアが算出されます。

DaVinci Resolveの実用性能を検証するベンチマークソフト PugetBench for DaVinci Resolveについて、「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果を比較すると次のようになっています。 【全CPU比較データ:Total Score / 4K Media / 8K Meida / GPU Effect / Fusion
Intel Core i9 12900K_encode_7_davinci-resolve_1


Intel Core i9 12900KのRAW現像・写真リタッチ性能

続いて「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUのRAW現像や写真リタッチの性能を比較していきます。
検証には、強力なノイズ除去機能PRIMEや最新版DeepPRIMEで評判の写真編集ソフトDxO PhotoLab 5によるRAW現像に加えて、アマチュアからプロまで動画編集ソフトとして幅広く使用されている「Adobe Lightroom Classic」と「Adobe Photoshop」の実用性能を検証するベンチマークとしてULMarkのUL Procyon Photo Editing Benchmarkも測定しています。

まずはDxO PhotoLab 5によるRAW現像について、「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUの性能を比較していきます
ミラーレス一眼カメラSONY α1で撮影した8640×5760解像度のRAW画像ファイル 100枚に対して、DxO PhotoLab 5の画質プリセット「DxO 標準」をベースにノイズ除去をPRIMEに変更したプリセットを適用し、RAW現像を行いました。
なおDxO PhotoLab 5によるRAW現像は並列処理数を設定できますが、CPUコア数の半分前後の並列処理で最速になるようです。
DxO Photolab_test

DxO PhotoLab 5によるRAW現像速度について、「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果を比較すると次のようになっています。 全CPU比較データ
Intel Core i9 12900K_photo_1_DxO


続いてAdobe Lightroom ClassicとAdobe Photoshopの実用性能を検証するベンチマークソフト、UL Procyon Photo Editing Benchmarkのベンチマーク結果から、「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUのRAW現像と写真リタッチの性能を比較していきます
UL Procyon Photo Editing BenchmarkにはAdobe Lightroom Classicを使用したバッチ処理テスト(Batch Processing test)に加えて、Adobe Lightroom Classicで簡易処理を施した写真セットをAdobe Photoshopで編集するテスト(Image Retouching test)の2種類を行い、トータルスコアが算出されます。

Adobe Lightroom ClassicとAdobe Photoshopの実用性能を検証するベンチマークソフト、UL Procyon Photo Editing Benchmarkについて、「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果を比較すると次のようになっています。 【全CPU比較データ:Total Score / Retouch / Batch
Intel Core i9 12900K_photo_2_ul-procyon_1


Intel Core i9 12900KのPCゲーム/スマホアプリのビルド性能

最後に「Unreal Engine 4/5」や「Unity」などフリーウェアながら高画質なPCゲームやスマホゲームを製作可能なゲームエンジンを使用したゲーム制作におけるCPU性能の検証として、Unreal Engine 4で「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUの性能を比較していきます。
Epic Games Storeで無料配布されているUnreal Engine 4のデモプロジェクト Infiltratorを使用したビルド時間の比較を行います。検証設定としてリアルタイム表示はオフ、ライティングの品質をプロダクションとしています。Unreal Engine 4のバージョンは4.27.2で統一しています。
Unreal Engine 4_Infiltrator_test

「Unreal Engine 4 - Infiltrator」のビルド時間について、「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果を比較すると次のようになっています。 全CPU比較データ
「Unreal Engine 4 - Infiltrator」のビルド時間だけを見ても性能差が直感的にわかりにくいので、Core i5 12400Fを基準にして(全CPU比較データではCore i5 12400Fが基準)、各種CPUのビルド速度を性能比としてグラフ化しています、
Intel Core i9 12900K_dev_Unreal-Engine


Intel Core i9 12900KのAI性能

ディープラーニングや人工知能(AI:Artificial Intelligence)の流行に合わせて、近年の最新CPUではAI支援機能の実装も目玉の1つになっているので、一般ユースに近い活用方法として、AIによる写真の超解像化や写真の自動分類で「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUの性能を比較していきます。

まずはAIによって低解像度の写真を高精細な高解像度にアップスケールできる「Topaz Gigapixel AI」を使用して、「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUの性能を比較していきます。
500×500解像度前後の写真を50枚用意し、AIモデルStandardによって4倍の解像度にアップスケールするのにかかる時間を測定しました。

Topaz Gigapixel AIのAIアップスケール速度について、「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果を比較すると次のようになっています。 全CPU比較データ
処理時間だけを見ても性能差が直感的にわかりにくいので、Core i5 12400Fを基準にして(全CPU比較データではCore i5 12400Fが基準)、各種CPUのAIアップスケール速度を性能比としてグラフ化しています、
Intel Core i9 12900K_ai_1_topaz-gigapixel-ai

続いてAIによって写真の被写体(人物、犬猫、自動車など)を自動で分類できる「Nero AI Photo Tagger」を使用して、「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUの性能を比較していきます。
500×500解像度前後の写真を計1300枚(犬、猫、自動車の3種類)用意し、AI認識によって自動分類するのにかかる時間を測定しました。
ちなみにNero AI Photo TaggerはOpenVINOツールキットにより、第10世代以降のIntel Core CPUで採用されているDL Boostと呼ばれるディープラーニングを支援する新しい命令に対応しています。

Nero AI Photo TaggerのAI自動分類速度について、「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果を比較すると次のようになっています。 全CPU比較データ
処理時間だけを見ても性能差が直感的にわかりにくいので、Core i5 12400Fを基準にして(全CPU比較データではCore i5 12400Fが基準)、各種CPUのAI自動分類速度を性能比としてグラフ化しています、
Intel Core i9 12900K_ai_2_nero_ai_photo_tagger



Intel Core i9 12900Kのゲーミング性能

「Intel Core i9 12900K」のPCゲームに関する性能を実ゲームを用いたベンチマーク測定で検証しました。
なお章タイトルではゲーミング性能と表記してはいますが、近年発売された4コア4スレッド以上のCPUであればフルHD解像度~4K解像度の60FPSターゲットにおいてCPUボトルネックが発生するケースは多くありません。そのためCPUゲーム性能比較の具体的な内容は”高フレームレートにおけるCPUボトルネック比較”と表現するのが実状に即しています。
ただし最新の超高画質で重いゲームの場合、ゲームプレイの裏で次のシーンのロード作業が動くとロードが遅くなったりスタッター(カクツキ)が発生することがあるので、ゲーミングPCに搭載するなら、Intel Core i5 12400(F)やAMD Ryzen 5 5500など6コア12スレッド以上のCPUを当サイトでは推奨しています。


各CPUのゲーミング性能を測定するため統一検証機材として、2022年最新のウルトラハイエンドGPUを搭載したグラフィックボード「ZOTAC GAMING GeForce RTX 3090 AMP Extreme Holo」を使用しています。
CPU Test System




CPU別ゲーミング性能の比較には近年の高画質PCゲームから、Assassin’s Creed Valhalla、Cyberpunk 2077、F1 2022、Far Cry 6、Fortnite、Marvel’s Guardians of the Galaxy、Shadow of the Tomb Raider、Tom Clancy's Rainbow Six Extraction、Forza Horizon 5、MONSTER HUNTER RISE : SUNBREAK、Marvel’s Spider-Man Remasteredの11タイトルを使用しています。
前述の通り、CPUがゲーム性能に与える影響の多くは100FPS以上の高フレームレートにおけるボトルネックの解消なので、フルHD(1920×1080)解像度/高画質設定について、各ゲームで平均フレームレートと1% Lowフレームレートを測定しました。
また参考としてAssassin’s Creed Valhalla、Cyberpunk 2077、Shadow of the Tomb Raider、Marvel’s Spider-Man Remasteredの4種類については4K解像度/60FPSをターゲットとしたベンチマーク測定も行っています。
CPU-Review_Game-Bench_2022

ゲームタイトルにもよりますがPCゲームにおけるCPU負荷であれば、CPU Package PowerはIntelのPBPやAMDのTDPよりも十分に低い数値に収まることが多く、CPUコアクロックは全コア最大動作倍率に張り付きます。
フレームレートに対するCPUボトルネックの緩和においては、この全コア最大動作倍率の高さが重要になり、クリエイティブタスクと違って電力制限は支配的ではなくなります。(PCゲームではIntel製CPUのPL1、AMD製CPUのPPTは影響をほとんど及ぼさなくなる)

Intel Core i9 12900やAMD Ryzen 7 5700Xのように定格の電力制限に対して全コア動作倍率の高いCPUの場合、PCゲームにおいてもCPU使用率が高くなるハイフレームレートでCPU消費電力がPBPやTDPを超過するタイミングもありますが、短期間電力制限PL2によるターボブーストやTDPよりも余裕をもって設定されたPPTによって高いコアクロックを維持し続けることができるので、影響は軽微です。
クリエイティブタスクの検証において複数の電力制限で測定していたCPUもPCゲームでは極端に大きい消費電力になることはないので、電力制限が緩い方を代表として測定しています。


Intel Core i9 12900Kのゲーム性能 - 4K解像度/60FPSターゲット

まずは60FPSの標準フレームレートをターゲットとした4K(3840×2160)解像度のゲーミング性能について「Intel Core i9 12900K」や比較対象CPUのベンチマーク結果をチェックしていきます。
上述の通り4K高解像度の60FPSターゲットでは基本的にCPUボトルネックは発生しません。グラフの掲載順は平均フレームレートによる昇順ですが、4コア8スレッドや6コア6スレッドよりもコアスレッド数が多いCPUについては、ほぼ測定誤差の範囲内です。

Assassin's Creed Valhara(4K解像度、画質プリセット:高)に関する「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。 全CPU比較データ
Intel Core i9 12900K_game_1_3840_1_acv

Cyberpunk 2077(4K解像度、画質プリセット:高)に関する「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。 全CPU比較データ
Intel Core i9 12900K_game_1_3840_2_cyber

Shadow of the Tomb Raider(4K解像度、DirectX12、画質プリセット:最高、アンチエイリアス:オフ)に関する「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。 全CPU比較データ
Intel Core i9 12900K_game_1_3840_3_sottr

Marvel’s Spider-Man Remastered(4K解像度、DLSS:品質、画質プリセット:非常に高い、レイトレーシング:高/高/6)に関する「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。 全CPU比較データ
Marvel’s Spider-Man Remasteredは非常にCPUボトルネックが強いタイトルです。4K解像度かつレイトレーシング表現有効でもCPU性能に応じてフレームレートが大きく変わります。
Intel Core i9 12900K_game_1_3840_4_spider


Intel Core i9 12900Kのゲーム性能 - フルHD解像度/ハイフレームレート

続いて100FPS以上のハイフレームレートをターゲットとしたフルHD(1920×1080)解像度/高画質設定のゲーミング性能について「Intel Core i9 12900K」や比較対象CPUのベンチマーク結果をチェックしていきます。

Assassin's Creed Valhara(フルHD解像度、画質プリセット:高)に関する「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。 全CPU比較データ
Assassin’s Creed ValhallaはNVIDIA GeForce RTX 30シリーズGPUのハードウェア/ドライバがボトルネックになっており、AMD Radeon RX 6000シリーズGPUよりも性能が伸びません。今回の統一検証機材グラフィックボードの場合、平均フレームレート130FPS前後であれば測定誤差の範囲内です。
Intel Core i9 12900K_game_2_1920_01_acv

Cyberpunk 2077(フルHD解像度、画質プリセット:高)に関する「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。 全CPU比較データ
Intel Core i9 12900K_game_2_1920_02_cyber

F1 2022(フルHD解像度、画質プリセット:高)に関する「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。 全CPU比較データ
Intel Core i9 12900K_game_2_1920_03_f1

Far Cry 6(フルHD解像度、画質プリセット:高)に関する「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。 全CPU比較データ
Intel Core i9 12900K_game_2_1920_04_fc6

Fortnite(フルHD解像度、画質プリセット:高、レンダースケール:100%)に関する「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。 全CPU比較データ
Intel Core i9 12900K_game_2_1920_05_fortnite

Marvel's Guardians of the Galaxy(フルHD解像度、画質プリセット:高)に関する「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。 全CPU比較データ
Intel Core i9 12900K_game_2_1920_06_goh

Shadow of the Tomb Raider(フルHD解像度、DirectX12、画質プリセット:高、アンチエイリアス:オフ)に関する「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。 全CPU比較データ
Intel Core i9 12900K_game_2_1920_07_sottr

Tom Clancy's Rainbow Six Extraction(フルHD解像度、画質プリセット:高、レンダースケール:固定100%)に関する「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。 全CPU比較データ
Intel Core i9 12900K_game_2_1920_08_rse

Forza Horizon 5(フルHD解像度、画質プリセット:高)に関する「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。 全CPU比較データ
Intel Core i9 12900K_game_2_1920_09_fh5

MONSTER HUNTER RISE(フルHD解像度、画質プリセット:高)に関する「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。 全CPU比較データ
Intel Core i9 12900K_game_2_1920_10_mhr

Marvel’s Spider-Man Remastered(フルHD解像、アンチエイリアス:オフ、画質プリセット:高い、レイトレーシング:オフ)に関する「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUのベンチマーク結果は次のようになっています。 全CPU比較データ
Intel Core i9 12900K_game_2_1920_11_spider


最後に、今回検証した10種類のゲームについて各タイトルについて平均FPSと1% Low FPSでそれぞれ、Core i5 12400Fを基準にした性能比率を算出し、さらに平均値としてグラフにまとめました。(全CPU比較データではCore i5 12400Fが基準)
フルHD解像度/ハイフレームレートの相対的なPCゲーミング性能に関する「Intel Core i9 12900K」を含めた各種CPUの比較結果は次のようになっています。 全CPU比較データ
Intel Core i9 12900K_game_3_1920_relative



CPUエンコーダとリアルタイム配信について

ゲーム実況やライブ配信と呼ばれるPCゲームのリアルタイム配信について、現在ではNVIDIA GeForce RTX 3050やAMD Radeon RX 6600などハードウェアエンコード機能を使用できるエントリー~ミドルクラスのGPUを使用することでフルHD解像度で必要十分な画質とフレームレートが得られます。

GPUエンコーダは動作自体も軽いので、これらGPUエンコーダの登場によってリアルタイム配信やプレイ動画の録画におけるCPUエンコーダの役目は終わったというのが一時期の私見でしたが、メインストリーム向けCPUのコアスレッド数の増加に伴い、x264 Mediumのような高画質プリセットのプレイ&録画が一般ユーザー的にも現実的になってきています。

Youtube LiveやTwitchなどリアルタイム配信(ライブストリーミング)サービスで、PlayStation 5/Xbox Series X|S/Nintendo Switch等のコンシューマーゲーム機や、PCゲームのプレイ動画・ゲーム実況を快適に配信するのに必要なCPU性能については、現在、連載を続けている【快適配信】シリーズで詳細に解説しています
一口にゲーム実況と言っても、『1.ビデオキャプチャを使用してPCは録画配信作業のみを行う』、『2.PC1台で同時にゲームプレイと録画配信を行う』の2つのケースに大別され、どちらで使用するのかで要求されるCPU性能やCPUメーカー毎の得手不得手など事情が変わってくるので注意してください。

ざっくりと現状でCPUを使用したリアルタイム配信・ゲーム実況に要求されるCPU性能だけ述べておくと、『ビデオキャプチャを使用した配信の最低水準は6コア12スレッドのCPU』、『ゲームをプレイしながら配信の最低水準は8コア16スレッドのCPU』です。


【快適配信】シリーズの記事一覧へ
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画質と快適性を求めるなら録画・配信専用マシンもオススメ

ビデオキャプチャ業界の進歩も目覚ましく、2018年に発売された「AVerMedia Live Gamer Ultra」を皮切りに、各社から4K/60FPS/HDRやフルHD/240FPSの映像ソースを無遅延なパススルー表示しつつ、フルHD/60FPSのプレイ動画として録画・配信できるUSB接続外付け機器型ビデオキャプチャが各社から発売されています。


前述の通りフルHD/60FPSの録画・配信であれば、GTX 1060程度の性能のGPUをエンコーダとすることで必要十分な画質が得られて動作も軽いので、録画配信のために高性能な反面、非常に高額なCPUに投資するよりも、多少コストがかかっても「AVerMedia Live Gamer Ultra」などのビデオキャプチャと組み合わせて録画・配信用サブ機を構築するほうが、録画・配信の手法としてはわかりやすくてハードルが低いと思います。
Intel Core i9 12900K review_00899







Intel Core i9 12900Kのレビューまとめ

「Intel Core i9 12900K」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。

良いところ or 概要
  • 8コア P-Coreと8コア E-Coreによる16コア24スレッドCPU
  • PL1:125W制限下において、実動平均はP-Coreが4.0~4.1GHz程度、E-Coreが3.2GHz程度
  • PL1:125Wなら空冷CPUクーラーでも問題なく運用可能
  • IPC向上によりCore i9 11900KやAMD Ryzen 5000よりも高速なシングルスレッド性能
  • 144FPS~360FPSのハイフレームレートなPCゲーミングで最速クラス
悪いところ or 注意点
  • 7.9万円程度と高価(2022年8月現在)
  • PL2:240Wは360サイズ簡易水冷でもギリギリ
  • VRM電源が弱いMBでの運用は非推奨(Z690なら基本問題なし)

温度・消費電力について

温度・消費電力に関する章や補足記事で解説した通り、Intel Core i9 7900Xの登場以降、Intel CPUは検証機材に使用するマザーボードに依るとはいえ基本的にIntelの仕様を満たす電力制限が無効化されていることが多かったのですが、Intel第12世代CPUでは一部例外はあるものの電力制限周りが明文化されました。

一方で絶対性能を重視した電力設定が定格となっており、ワットパフォーマンス的なスイートスポットから大きく外れているため、Intel第12世代CPUではCore i9 12900Kを始めとして一部のモデルはCPU温度と消費電力が非常に高いとレビューで評価される傾向にあります。
しかしながらCinebench R23とEPS消費電力の関係、ワットパフォーマンスを確認してみると、「Intel Core i9 12900K」の電力効率は決して悪くありません。
組み合わせたCPUクーラーで冷却が追いつかない、シンプルに消費電力を下げたい、という場合は、長期間電力制限PL1を各自で調整してみてください。
Intel Core i9 12900K_Performance_per-Wtt


クリエイティブ性能について

「Intel Core i9 12900K」のクリエイティブ性能については、


ゲーム性能について

ゲーム性能検証の冒頭でも述べたようにフルHD~4K解像度の60FPSターゲットであれば4コア4スレッド以上の最新CPUであればどれを使用しても大差はありません。
Ryzen 2000/3000の頃だとゲーム側の最適化の問題で60FPSターゲットであってもCPUによって差が出るケースも散見され、ゲーム用ならどちらかというとIntelという感じでしたが、Ryzen 5000以降ではこの差もほぼ無視できるレベルだと思います。
ただし最新の超高画質で重いゲームの場合、ゲームプレイの裏で次のシーンのロード作業が動くとロードが遅くなったりスタッター(カクツキ)が発生することがあるので、ゲーミングPCに搭載するなら、2万円台半ばから購入できることもありCore i5 12400(F)やAMD Ryzen 5 5500など6コア12スレッド以上のCPUを当サイトでは推奨しています。

「Intel Core i9 12900K」は、PCゲームにおけるCPUボトルネックを最も緩和できるCPUの1つであり、240Hz+の超ハイリフレッシュレートなゲーミングモニタの性能を最大限発揮できるので、バトルロイヤル系などオンライン対戦PCゲームをプレイし、勝つためのゲーミングPCに搭載するCPUとしては間違いなく最良の選択肢です。

またプレイ動画の配信についてはNVIDIA GeForceグラフィックボードで使用可能なハードウェアエンコーダNVEncの動作が軽快で、画質もRTX20/GTX16世代以降ではCPUによるx264の実用プリセットに迫る品質に改良されているので主流になりつつあります。
この分野ではCPUの存在感は薄まりつつありますが、プレイ動画の作成や編集においては依然として動画のエンコード性能しかりCPUの性能が重要であることは間違いないので、プレイ動画の作成という面もゲーム性能と捉えるなら、その意味でも「Intel Core i9 12900K」は優れたゲーミングCPUです。


総評 -




以上、「Intel Core i9 12900K」のレビューでした。
Intel Core i9 12900K



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