TP-Link Archer GE800


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10Gb対応WAN&LANを搭載し、Wi-Fi 7による19Gbpsトライバンドで無線通信でも超高速通信が可能なゲーマー向けハイエンド無線LANルーター「TP-Link Archer GE800」をレビューします。
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TP-Link Archer GE800 レビュー目次


1.TP-Link Archer GE800の外観とスペック
  ・LEDイルミネーション
  ・ハードウェアスペック

2.TP-Link Archer GE800の初期設定

3.TP-Link Archer GE800の管理画面
  ・ネットワークマップ
  ・ゲームセンター (QoSやゲーム通信最適化)
  ・インターネット (LANやDHCP)
  ・ワイヤレス (Wi-Fi設定、MLO、ゲストアカウント)
  ・HomeShield (セキュリティや保護者制限)
  ・USBストレージ共有機能
  ・その他のシステム設定

4.TP-Link Archer GE800を10Gb光回線で試す
  ・eo光 10Gb光回線に接続する方法
  ・TP-Link Archer GE800と10Gb光の回線速度や遅延

5.TP-Link Archer GE800のレビューまとめ




製品公式ページ:https://www.tp-link.com/jp/home-networking/wifi-router/archer-ge800/v1/






【機材協力:TP-Link】



TP-Link Archer GE800の外観・付属品

最初に「TP-Link Archer GE800」の外観や付属品についてチェックしていきます。
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「TP-Link Archer GE800」は無線LANルーター製品では珍しく、豪華な化粧箱で梱包されています。サイズも30cm×25cm×25cmと非常に巨大で、一般的な高級無線LANルーター2つ分くらいの大きさがあります。
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上蓋を外すと台座状のパッケージ下側にルーター本体があり、アンテナを内蔵する2つの柱の中央には各種付属品が収められた箱があります。
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「TP-Link Archer GE800」には本体以外に、ACアダプタ&ACケーブル、LANケーブル、リセットピンツール、クイックマニュアル等冊子類が付属します。
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「TP-Link Archer GE800」は10Gbpsに対応したWAN/LANポートを搭載したルーターなので、付属する有線LANケーブルも10GbpsをサポートするCAT6Aです。
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「TP-Link Archer GE800」に付属するACアダプタのサイズは長さ11cm×幅5.5cm×厚み3.5cm、重さは290gです。ルーター本体は巨大ですが、ACアダプタのほうは標準的なサイズ感です。
コンセントケーブル側端子はC13コネクタ(自作PC電源ユニットと同じ)なので、付属のコンセントケーブは太くて固いですが、市販のスリムケーブルも問題なく使用できます。
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SSIDやパスワードが記載されたシールタイプのセットアップカードがあります。同じ情報はルーター本体底面に貼り付けられたシールにも記載されています。
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続いて「TP-Link Archer GE800」のWi-Fiルーター本体についてチェックしていきます。
「TP-Link Archer GE800」は平置きルーターの左右から垂直に壁がそそり立つという、無線LANルーター製品としては見慣れない独自形状です。
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正面や内側はマットなブラック、そそり立つ壁面の外装はメタリックグレーのツートンカラーになっていて、サンプルイメージだとLEDイルミネーションによる有色アクセントが加わりますが、素の状態は落ち着きのあるシックな装いです。
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「TP-Link Archer GE800」は横幅19cm×奥行き30cm×高さ22.5cmと非常に大きいです。設置スペースをかなり広く要求します。構造上は外装内部にアンテナは収納されていますが、”アンテナ内蔵式”と呼ぶには、外付け式に近い感覚です。
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特に一般的な無線LANルーターに比べて厚みが大きく、A4用紙サイズ程度のフットプリントが必要になるので、設置場所は予めよく検討しておいてください。
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左右にそそり立つ壁面構造にはWi-Fi7規格に対応した19Gbpsトライバンドの超高速でも安定した無線通信を可能とする8基の高性能アンテナが内蔵されています。
全方位に対して適切な無線電波強度を発揮し、広範囲で通信できるように最適化されています。
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左右壁の中央にある天面部分、壁面の下側、底面には放熱用エアスリットが大きく設けられています。
「TP-Link Archer GE800」は10Gb LANやWi-Fi7など高速通信に対応したハイエンド機器で、これら通信を制御するSoCにも高性能(高発熱)な4コアCPUが使用されているので、冷却構造として大型ヒートシンクかつ冷却ファンのアクティブ冷却が採用されています。
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TP-Link Archer GE800_inside

設置してしまえばあまり目に付かない部分、背面や側面はシンプルな黒色のプラスチック製です。
平置き前提なので壁掛け用のネジ穴類はなく、シンプルに四隅にゴム足、中央に製品情報シールだけあります。
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「TP-Link Archer GE800」の正面には4つのボタンがあり、機能は左から順に次の通りです。
  • WPSボタン: 押下するとWPS接続認証プロセスが開始
  • Wi-Fiボタン: 2秒長押しで無線機能をON/OFF切り替え
  • ゲームボードボタン: 押下でゲームモード有効、2秒長押しで無効化
  • LEDボタン: 2秒長押しでLED機能をON/OFF切り替え
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「TP-Link Archer GE800」の各種IOポートは本体背面、上記のボタンがある側面の逆側にまとめて配置されています。
左から順に、電源スイッチ、リセットスイッチ、2.5Gb有線LAN×4(Gaming Port含む)、10Gb有線WAN/LAN コンボポート(RJ45 or SFP+)、10Gb有線WAN/LAN、USB3.0 Type-A、DC端子です。
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TP-Link Archer GE800のLEDイルミネーション

「TP-Link Archer GE800」はゲーマー向け製品らしい機能として本体外装にLEDイルミネーションが搭載されています。
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LEDイルミネーションは標準ではFireエフェクトという赤色でアドレッサブルに変化する発光カラー・パターンが適用されていますが、本体のLEDスイッチやWeb UIの管理画面から発光カラー・パターンを変更できます。
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TP-Link Archer GE800_settings_LED (2)
TP-Link Archer GE800_settings_LED (3)
ルーターは基本的に24時間稼働させ続けるものなので、夜間にLEDイルミネーションが点灯すると邪魔に感じるかもしれませんが、「TP-Link Archer GE800」はナイトモードという機能にも対応していて、指定した時間帯になるとLEDイルミネーションだけ自動的に消灯させることができます。
ナイトモードの設定は詳細設定メニュー内に配置されています。
TP-Link Archer GE800_settings_LED (5)

「TP-Link Archer GE800」のLEDイルミネーションは外観にアクセントを加える要素であると同時に、エラー発生など一定条件で動作状況を表すステータスインジケーターの役割も果たします。
  • 赤色と青色で交互に点灯 : ルーターの起動中
  • 赤色で点滅: インターネット接続なし
  • 黄色で点滅: Wi-Fiオフかつインターネット接続なし
  • 青色で点滅: FWアップデート中、WPS接続中、ファクトリーリセット中
TP-Link Archer GE800_LED


TP-Link Archer GE800のハードウェアスペック

「TP-Link Archer GE800」は、高性能なクアッドコアCPUを搭載というハイスペックなハードウェア仕様になっているところも魅力の1つです。(CPU型番やメモリ等の詳細仕様は非公表)
高速通信を支えるだけでなく、Web UI上でルーターの管理画面を操作する時もページ移動にもたつかず、設定の変更適用も1,2秒で済むので、ローカルPCをそのまま操作するようなサクサク感です。
TP-Link Archer GE800_inside

「TP-Link Archer GE800」は10Gb有線LANやWi-Fi 7の高速通信に対応するため、高性能CPUを搭載しており、その冷却は市販の無線LANルーターで一般的なパッシブ式ではなく、アクティブ冷却ファンを内蔵しています。
ファンは固定回転ではなく、内部温度依存のファンカーブによってファン速度が制御されているようです。

1m以内の距離、卓上など自分の傍に置いていると、ヘッドホン・イヤホンで耳が塞がれていなければファンの動作は分かります。小さめのファンが高速回転するので、ジージーという感じの高周波ノイズが気になるかもしれません。
2mも離れれば聞こえない程度の音量なので煩いというわけではありませんが、卓上など自分の傍には置かない方が良いと思います。


同じWi-Fi 7対応ルーターでも各周波数帯のストリーム数(MIMO)や帯域幅(チャネル幅)の実装・対応状況によって最大速度が異なります。
「TP-Link Archer GE800」の場合、2.4GHz帯(40MHz幅、4x4ストリーム)で1376Mbps、5GHz帯(160MHz幅、4x4ストリーム)で5764Mbps、6GHz帯(320MHz幅、4x4ストリーム)で11528Mbpsに対応しています。
TP-Link Archer GE800_Wi-Fi7

最新規格 Wi-Fi 7について簡単にまとめると特長は次の3つです。Wi-Fi 7の特長についてはTP-Linkでも特集記事として解説されています。
  • 従来の2.4Hz/5GHz帯に加えて、6GHz帯に対応 (Wi-Fi 6Eでも対応済み)
  • 5GHz/6GHz帯で5.8~11.6Gbpsなど各周波数帯の高速化
  • 1つのルーター-子機間で複数周波数帯を使用できるMLO(Multi-Link Operation)
WiFi7_Feature
WiFi7_MLO

ゲーマーにとってWi-Fi 7導入のメリットで一番気になるのはやはり『低遅延化』の部分だと思いますし、よくWi-Fi 7の特長の1つとしてアピールされています。
実のところ、Wi-Fi 7が特別に何か低遅延化を実現する新機能を実装しているかというとそうではありません。

スマホ等の子機側もWi-Fi 7に対応している必要はありますが、新たな6GHz帯の導入や、複数周波数帯を併用できるMLO(Multi-Link Operation)によって、『電波障害を解消、軽減できる結果として無線通信でもゲーム中の通信遅延が軽減できる』という感じです。

なので下記のような無線電波が悪い環境に当てはまるなら「TP-Link Archer GE800」を導入することで、これまでよりも低遅延化が期待できます。
  • 同じルーターで無線通信している家族が多い、IoT系の接続機器も多い
  • マンション、集合住宅等で無線電波が混雑している
  • 戸建てで距離が離れていて電波強度が弱い
逆に下記のようなすでに理想的な状態だとそもそも軽減できる遅延がないので、ルーターを更新しても遅延に差は出ません。
  • 戸建てで近隣家庭からの電波が少ない
  • 同じ部屋のすぐ近くに無線LANルーターがある
  • 同じルーターに接続している家族が1人か2人、接続機器も少ない


Wi-Fi 7を代表する新機能 MLO(Multi-Link Operation)にはいくつかバリエーションがあるので、Wi-Fiルーター・中継機(あとスマホ・PC等の子機)がどれに対応しているのかは注意が必要です。
『STR MLMR』に対応していれば、複数電波帯を束ねることによるスループットの向上、電波干渉回避による遅延軽減といった効果をフルに発揮できると考えてOKです。
「TP-Link Archer GE800」は2.4/5/6GHz帯のトライバンドによるSTR MLMRに対応しているので、同様に子機も対応していれば、約19Gbpsのスループット(理論値)を発揮できます。

TP-Link RE655BEが対応するMLOの種類
対応
MLO方式
送受信に使用する
電波帯の数
特長
O
MLSR
(Multi-Link Single Radio)
1
1つの電波帯でリンク
周波数帯の切り替えは可能
従来規格のバンドステアリングに近い
O EMLSR
(Enhanced Multi-Link Single Radio)
1
複数の電波帯でリンク(待機)
実際の送受信では1つだけ使用
MLSRよりも電波帯を変える時に低遅延
O STR MLMR
(Simultaneous Transmit and Receive Multi-Link Multi Radio)
2つ以上
複数の電波帯で送受信が可能
X
NSTR MLMR
(Non-Simultaneous Transmit and Receive Multi-Link Multi Radio)
2つ以上 複数の電波帯を使用可能
送信と受信は同時に実行できない
STR MLMRより効果が限定的
X
EMLMR
(Enhanced Multi-Link Multi Radio)
2つ以上 電波帯を低遅延で動的に切り替え
IEEE802.11beでは未規定



「TP-Link Archer GE800」は2.5Gb対応×4、10Gb対応×2(片方はWAN用)で5基の有線LANポートを搭載しています。
TP-Link Archer GE800_LAN

「TP-Link Archer GE800」は通常のLANポート×4基が、従来一般的だった1Gbpsではなく、自作PC向けマザーボードではエントリークラスでも標準搭載として普及しつつある2.5Gbpsに対応しています。
また右上のポートはGaming Portと名付けられていて、同ルーターの独自機能 ゲーミングモードを有効にすることで、このポートに接続されたゲーム機の通信を最優先にしたり、通信遅延を最小化することが可能です。
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「TP-Link Archer GE800」は、光回線として一番有名なフレッツ光でも”フレッツ光クロス”として提供が始まり、筆者も利用するeo光など他サービスも含め全国的にサポート範囲が広がっている10Gbpsの光インターネット回線に対応した10Gb対応WANポートを搭載しています。
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①が併記されている方は普通のご家庭で使用する一般的なLAN端子規格のRJ45と、エンタープライズなど業務ネットワーク機器で採用されるSFP+のコンボポート(どちらかを排他利用で選択)になっています。
SFP+はサーバー・ワークステーション用途で使用されるやや特殊な端子となっており、PCやNASで使用するにはPCIE拡張ボードで対応NICの増設が必要になります。RJ45と選択式なので、一般家庭で高性能ゲーミングルーターとして導入するだけなら付属のキャップを嵌めたまま放置でOKです。

②と記載されている方はシンプルにRJ45のLAN端子による10Gb有線ポートです。

①と②のどちらをインターネット接続用のWANポート(光回線の終端端末に接続するポート)として使用するかはユーザーが任意に選択できます。一方をWANにすると、もう一方は自動でLANになります。
欲を言えば、インターネット回線は1Gbpsだけど、ローカルで10Gbpsにしたいという人もいると思うので、2.5Gb LANポートのどれかもWANにできる機能があればなお良かったなと。


「TP-Link Archer GE800」の背面にはUSB3.0ポートが実装されており、USBメモリやUSB外付けHDD/SSDを接続することでFTPファイルサーバーとして使用できます。
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FTPサーバー機能の便利な使い方の1つとして、Sony製ミラーレス一眼カメラα7シリーズが対応するFTP転送との組み合わせがオススメです。SDカードの差し替えやUSBケーブルの着脱なし、無線環境で簡単にPCと写真ファイルを共有できます。
ミラーレス一眼カメラの最新機種だとスマホ転送機能もあったりしますが、容量のスケーラビリティや編集PCとの共有を考えるとFTP共有もまだまだ便利です。



電源スイッチも押下してON/OFFの状態が切り替わるタイプ、リセットスイッチは誤押下の心配がない深穴式で押下用のピンツールも付属しています。
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TP-Link Archer GE800の初期設定

「TP-Link Archer GE800」の初期設定方法について紹介します。
「TP-Link Archer GE800」を使用する上で最初にインターネットやワイヤレスSSID等の初期設定が必要になります。
まずは「TP-Link Archer GE800」のWAN端子と光回線の終端装置(ONU)をLANケーブルで接続し、LAN端子にPCを接続します。
WAN端子については10Gb有線WAN/LAN コンボポート(RJ45とSFP+を選択できる、①の刻印があるもの)に接続すればOKです。
TP-Link Archer GE800_start
光回線とPC、ACアダプタを接続したら、本体背面にある電源スイッチを押下すると、電源が入ってルーターのスタートアップが始まります。
電源ボタンをONにした直後は本体のLEDイルミネーションが赤色と青色で交互に点滅しますが、スタートアップが完了すると、LEDイルミネーションの初期設定であるFireエフェクトで動作します。
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「TP-Link Archer GE800」は外観にアクセントを加える要素としてLEDイルミネーションが搭載されていて、通常時は設定した発光カラー・発光パターンで動作しますが、エラー発生など一定条件で動作状況を表すステータスインジケーターの役割も果たします。
  • 赤色と青色で交互に点灯 : ルーターの起動中
  • 赤色で点滅: インターネット接続なし
  • 黄色で点滅: Wi-Fiオフかつインターネット接続なし
  • 青色で点滅: FWアップデート中、WPS接続中、ファクトリーリセット中
TP-Link Archer GE800_LED


無線接続で初期設定を行う場合は「TP-Link Archer GE800」のSSID(無線ネットワーク)にPCを接続します。
TP-Link Archer GE800_start_w
「TP-Link Archer GE800」には初期設定で使用する専用のSSIDはなく、初期設定後も継続して使用する、標準設定のSSIDが2.4GHz/5GHz/6GHzの電波帯ごとに予め用意されています。
標準設定のSSIDとパスワードは本体背面のシールや、セットアップカードに記載されているのでこれを確認してください。
有線ポートのMACアドレスについては、管理画面にアクセスするまでは本体背面のシールのみから確認が可能です。
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「TP-Link Archer GE800」の初期設定画面(管理画面)を開くには、適当なWebブラウザ(Microsoft Edge、Google Chrome、Mozilla Firefoxなど)でURLに”http://tplinkrwifi.net”、もしくは”http://192.168.0.1”と入力します。
192.168.0.1などIPアドレスを直接入力した時に発生しやすいですが、過去に使用していたルーターの管理画面のキャッシュや履歴が残っていて表示エラーになることがあります。上手くいかないときはウェブブラウザのキャッシュ削除を試してみてください。
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「TP-Link Archer GE800」は上記手順で初期設定画面にアクセスすると、まず最初に管理画面に入るためのパスワードを設定します。
初期設定を含め、「TP-Link Archer GE800」の管理画面は日本語UIに対応しています。環境言語を自動的に検出しているのか、筆者環境では最初から日本語UIでしたが、英語等で表示される場合も、右上の言語設定から日本語UIに変更できます。
TP-Link Archer GE800_initial-settings_2

管理画面パスワードを設定したら、タイムゾーンとWANポートの設定を行います。
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またこのタイミングで言語設定の隣にある『モードを変更する』から「TP-Link Archer GE800」の機器動作モードをWi-Fiルーターモードとアクセスポイントモード(ブリッジモード)で切り替えることができます。
基本的に初期設定のWi-Fiルーターモードのままで問題ありません。
初期設定が完了した後は、”詳細設定 - システム - 動作モード”に同じ設定が配置されています。
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なお、「TP-Link Archer GE800」は、インターネット接続されているメインルーターに無線通信によって接続する、ワイヤレスブリッジモード(中継機モード)には対応していません。
メッシュネットワークを構築するEasyMesh機能でサテライトルーターにすることで類似の動作は可能ですが、TP-Link製品同士の組み合わせに限定されるので注意してください。
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一般家庭において、ローカルネットワーク内に複数のルーターが存在してしまう可能性として考えられるのは、光電話を使用していてホームゲートウェイを取り外せないケースくらいだと思います。
こちらの記事で解説していますが、光電話用ホームゲートウェイのLANポートに「TP-Link Archer GE800」だけが繋がっていて、「TP-Link Archer GE800」を介してPCやゲーム機など各種クライアントデバイスが繋がっているという木構造であれば、特に気にする必要もありません。
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インターネット接続タイプとして一般によく使用されるPPPoEに対応するのは当然として、「TP-Link Archer GE800」はIPoE(IPv4 over IPv6)の接続方式についても、BIGLOBE等のv6プラス(IPv6オプション)、フレッツ光回線&OCNプロバイダのMAP-E(OCN)など有名どころに対応しています。
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フレッツ光回線&OCNプロバイダでIPoEの申し込みが完了している場合、接続タイプの選択以外に個別の設定が必要ないため、回線の自動判別機能によって初期設定をスキップしてインターネットに繋がるルーターもあります。

「TP-Link Archer GE800」の場合、特に回線の自動判別機能はアピールされておらず、インターネット接続設定にも表示されませんが、同等の機能が初回起動時に実行されるようで、『フレッツ光回線&OCNプロバイダでIPoEの申し込み済み』という環境なら、初期設定を済ませる前からインターネットに接続できていました。


続いてWi-Fi設定です。
「TP-Link Archer GE800」は初期設定において2.4GHz帯と5GHz帯を共通のSSIDにまとめて実際にクライアントデバイスと接続する電波帯は自動的に切り替える機能 スマートコネクト(バンドステアリング)が有効になっています。
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スマートコネクトのチェックを外すと、2.4GHz帯と5GHz帯のSSIDを個別に設定できます。
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あとは画面の指示に従ってポチポチとクリックしていけば初期設定も完了です。
最後にSSIDのQRコードも表示されるのでスマホなど対応機器は簡単に「TP-Link Archer GE800」の無線ネットワークへ接続できます。QRコードは後ほど管理画面から再表示することも可能です。
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TP-Link Archer GE800の管理画面

「TP-Link Archer GE800」の管理画面について紹介します。
Webブラウザを開いて、URLボックスに”http://tplinkrwifi.net”、もしくは出荷時設定のLAN側IPアドレス”http://192.168.0.1”を入力すると、ログイン画面が表示されるので、初期設定で設定してパスワードを入力します。

パスワードを入力すると「TP-Link Archer GE800」の管理画面が表示されます。
スクリーンショットのように、接続状況の確認や基本的な設定が可能な簡易設定画面が表示されます。ネットワークマップ、ゲームセンター、ワイヤレスなど上端のアイコンで表示・設定する項目を切り替えます。
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一方でアイコン右端にある詳細設定を選択すると、左端にテキストメニュータブのある、全ての項目にアクセス可能な詳細設定画面が表示されます。
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10Gb有線LANやWi-Fi 7の高速ネットワークに対応するため高性能CPUを搭載しているので、管理画面のページ切り替えも非常にサクサクと動き、変更した設定を適用する時の待ち時間も1,2秒しかかかりません。ネットワーク越しに機器を操作している遅延感もなく、快適に使用できると思います。

「TP-Link Archer GE800」の設定については一般ユーザーが使う分には上部アイコンの簡易設定だけでも十分な内容になっているので、簡易設定をベースに紹介しつつ、詳細設定にしかない項目は補足する形で説明していきます。


1.ネットワークマップ

「TP-Link Archer GE800」の管理画面、上部アイコンメニューのうち、ネットワークマップではその名前の通り、インターネット接続状況や、Wi-Fi電波状況、クライアントデバイス接続状況など現在の接続ステータスを確認できます。
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2.ゲームセンター (QoSやゲーム通信最適化)

「TP-Link Archer GE800」の管理画面、上部アイコンメニューのうち、ゲームセンターではLEDイルミネーションの設定や、QoS、特定デバイスやゲーム関連通信の優先などの設定が可能です。
TP-Link Archer GE800_settings_4_Game-Center_1

ゲームセンターで主に使用する機能はLEDイルミネーション以外では、ゲーム・ストリーミングなど内容によって通信を優先させるQoSと、特定デバイスの通信を優先させるGearアクセラレーションの2つだと思います。
TP-Link Archer GE800_settings_4_Game-Center_3 (1)
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TP-Link Archer GE800_settings_4_Game-Center_4

オーバーウォッチ2やリーグオブレジェンドのように代表的なサーバーが公開されているゲームの場合、「TP-Link Archer GE800」の検知機能によって事前にサーバーの遅延 Pingを確認することも可能です。
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その他にゲームサーバー接続を高速化させるWTFast(有料サービス)、ゲームポート転送等の機能もあります。
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3.インターネット (LANやDHCP)

「TP-Link Archer GE800」の管理画面、上部アイコンメニューのうち、インターネットはその名の通りインターネット接続に関する設定画面です。

WANポートは『① 10Gb有線WAN/LAN コンボポート(RJ45 or SFP+)』と『② 10Gb有線WAN/LANポート』の3種類から任意に選択できます。
スペック解説でも簡単に触れましたが、欲を言えば、インターネット回線は1Gbpsだけど、ローカルで10Gbpsにしたいという人もいると思うので、2.5Gb LANポートのどれかもWANにできる機能があればなお良かったなと。2
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初期設定同様に、一般的にインターネット接続でよく使用されるPPPoEに加えて、IPoE(IPv4 over IPv6)の接続方式についても、BIGLOBE等のv6プラス(IPv6オプション)、フレッツ光回線&OCNプロバイダのMAP-E(OCN)など有名どころに対応しています。
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TP-Link Archer GE800_settings_5_intenet_2a


上側アイコンメニューで変更できるLANやネットワーク関連の基本的な設定は上の2つくらいしかなく、残りは『詳細設定 - ネットワーク』にまとめられています。
ルーターのIPアドレスは初期設定で『192.168.0.1』になっていますが、LANの項目から変更が可能です。
DHCPについても自動で割り当てるIPアドレスプールの変更、特定デバイスに対する固定IPアドレスの割り当て、割り当て済みIPアドレスの確認など定番の機能は一通り揃っています。
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少々変わり種な設定として、「TP-Link Archer GE800」は2つの2.5Gb LANを束ねて5Gb LANとして接続するリンクアグリゲーションに対応していました。市販のWi-Fiルーターでは珍しい機能です。
例えば2.5Gb LAN端子を2基搭載していて、リンクアグリゲーションに対応したNASを所有している場合、「TP-Link Archer GE800」に接続された2台(以上)のPCからそれぞれ2.5Gbps、つまり合計で最大5Gbpsの速度でデータを転送できます。なお1台のPCとNASの間の通信速度は最大2.5Gbpsのままです。
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4.ワイヤレス (Wi-Fi設定、MLO、ゲストアカウント)

「TP-Link Archer GE800」の管理画面、上部アイコンメニューのうち、ワイヤレスはその名の通りWi-Fi無線接続に関する設定画面です。

ワイヤレスの設定内容は基本的に初期設定で行ったWi-Fi設定とほぼ同じです。2.4GHz帯と5GHz帯を束ねるスマートコネクト(バンドステアリング)や、各SSIDの接続用QRコードもここで再確認できます。
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「TP-Link Archer GE800」ではWi-Fi無線通信を高速・安定化させる機能であるOFDMAやMU-MIMOがデフォルトでは無効化されています。初期設定が済んだらOFDMAとMU-MIMOは有効にしておくのがオススメです。(むしろなぜデフォルトで無効なのか謎)
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同じくデフォルトで無効化されているTWT(Target Wake Time)はスマホなどバッテリーで動作するIoT機器の省電力性能を高める機能です。自宅で使う分にはすぐに充電できますし、TWTはオンでもオフでもどちらでも良いと思います。
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最新規格 Wi-Fi 7の特長的な機能であるMLO(Multi-Link Operation)について、「TP-Link Archer GE800」は専用のSSIDを発行する形で対応しています。
MLO対応機器がMLO用SSIDで「TP-Link Archer GE800」に接続すれば自動的にMLOが使用されます。
またMLO非対応のスマホ・PCがMLO用SSIDに接続した場合、単純に非MLOで接続され、Wi-Fi 6Eにも非対応なら2.4GHz帯か5GHz帯が使用されます。
極論として「TP-Link Archer GE800」はMLO用SSIDだけ有効にして運用しても全く問題ありません。
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「TP-Link Archer GE800」に接続されたプリンター、スマートカメラなどIoT機器にアクセスできるローカルネットワークからは隔離して、インターネット接続だけを提供するゲストネットワーク(ゲストSSID)も発行できます。
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詳細設定からはゲストネットワークからローカルネットワークへの接続を許可する設定も可能です。
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IoTデバイスの管理を一括でまとめてできるように、IoTネットワーク(IoTデバイス用SSID)も発行できます。
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5.HomeShield (セキュリティや保護者制限)

「TP-Link Archer GE800」の管理画面、上部アイコンメニューのうち、HomeShieldはセキュリティや保護者制限に関する設定画面です。

簡易設定画面の方で使う機能は基本的に、保護者制限だと思います。
デバイス別でコンテンツフィルターや特定サイトのブロック、利用時間の制限が可能です。
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ちなみにトップアイコンの名前になっている”HomeShield”はTP-Linkが提供している有料サブスクリプション型のWebセキュリティサービスです。
ルーターの標準機能だけで十分だと思いますが、保護者制限関連もHomeShieldの有料サブスクリプションでさらに多機能に強化されます。
TP-Link Archer GE800_settings_7_HomeShield_3

詳細設定にはファイアウォール等のその他のセキュリティ関連設定もあります。
TP-Link Archer GE800_settings_7_HomeShield_4


6.USBストレージ共有機能 (FTP)

「TP-Link Archer GE800」はUSB3.2 Gen1端子(USB3.0)を搭載しており、USBストレージを接続すれば簡易ファイルサーバー的な使い方ができます。
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「TP-Link Archer GE800」では、管理画面の詳細設定、USB - USB ストレージデバイスに、USBストレージ共有機能の設定が配置されています。

「TP-Link Archer GE800」のUSBストレージ共有機能はFAT32、exFAT、NTFS、そしてHFS+のファイルフォーマットに対応しています。
Windows環境のUSB接続外付けHDD/SSDで一般的なexFATやNTFSに対応していないルーターも少なくないので対応ファイルフォーマットが豊富なところはシンプルに魅力です。
TP-Link Archer GE800_settings_USB-Storage (1)
TP-Link Archer GE800_settings_USB-Storage (2)
読み取りと書き込みの両方が可能なユーザーと、読み取りのみを許可するユーザー(安全な共有を有効時)の2種類が設定でき、それぞれデフォルトのユーザーネームはadminとvisitです。ユーザー名とパスワードは任意に変更できますが、パスワードの無効化には非対応です。
TP-Link Archer GE800_settings_USB-Storage (3)
フォルダーを選択の項目ではUSBストレージのフォルダーツリーを表示でき、アクセスを許可するフォルダと許可しないフォルダを任意に選択できます。
TP-Link Archer GE800_settings_USB-Storage (4)


「TP-Link Archer GE800」のUSBストレージ共有機能は対応するフォーマットのUSBストレージであれば、ルーターのUSBポートに挿すだけで、Windows/MACのPCからファイルを共有できます。
Windows PCからアクセスする方法は、エクスプローラーを開いてアドレスバーに『\\192.168.0.1』を入力するだけです。(”\\”の後ろは現在のルーターIPアドレスを入力します)
TP-Link Archer GE800_settings_USB-Storage (5)
ネットワーク資格情報の確認ダイヤログが表示されるので、管理画面で確認できるユーザー名・パスワードを入力します。
TP-Link Archer GE800_settings_USB-Storage (6)

以上の手順だけで簡単に「TP-Link Archer GE800」のUSBポートに挿したUSBストレージにアクセスできます。
TP-Link Archer GE800_settings_USB-Storage (7)
TP-Link Archer GE800_settings_USB-Storage (8)


7.その他のシステム設定について

詳細設定 - システムにはファームウェアアップデートや設定の復元、初期化など設定が配置されています。
TP-Link Archer GE800_settings_8 (1)
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TP-Link Archer GE800_settings_8 (3)

「TP-Link Archer GE800」にはスパンや時間帯を指定してルーターを再起動させるスケジュール機能があります。
ルーターは24時間365日連続稼働で安定動作がするのが理想ではありますが、現実にはやはり難しかったりします。スケジュール機能によって自動的に再起動することで安定動作を続けられるのは実用面で嬉しい機能です。
TP-Link Archer GE800_settings_8 (4)

初期設定のところで簡単に触れましたが、ルーターモードとアクセスポイントモードを切り替える機能も、詳細設定 - システムに配置されています。
TP-Link Archer GE800_settings_8 (5)



TP-Link Archer GE800を10Gb光回線で試す

「TP-Link Archer GE800」を実際に10Gbpsの光回線環境で試してみました。

eo光 10Gb光回線に接続する方法

eo光の10Gb光回線は契約時に10Gb WAN/LANに対応したルーターを貸借できるのでそれを使用している人も多いと思いますが、「TP-Link Archer GE800」などサードパーティ製ルーターも使用できます。

「TP-Link Archer GE800」とeo光 10Gb光回線でインターネットに接続するには、インターネット接続方式としてPPPoEを使用します。
eo-10gbps_pppoe
ユーザー名とパスワードはeo光の光回線を契約した時に渡されるeo光登録証を確認してください。
eo-10gbps_user-pass

eo光はIPv6にも対応していますが、インターネット接続方式はPPPoEであり、IPoE(IPv4 over IPv6)には非対応です。

PPPoE接続を使用するフレッツ光回線&OCNプロバイダのようなユーザーの多い環境で、夜間に速度が低下するので、『PPPoE接続は遅く、IPoE接続は速い』と考えられがちですが必ずしもそうではありません。
事実としてeo光はPPPoE接続でもIPoEのフレッツ光&OCNなど定番の光回線&プロバイダよりも高速・低遅延です。


eo光は光回線とプロバイダを1つのサービスとして提供しています。
通信量が増えた時にボトルネックとなりやすい網終端装置を含め、自社で回線設備を全て所有していて、現在の契約者数に応じて必要なだけ設備を柔軟に増強できるので、eo光はPPPoE接続でも高速、低遅延を実現できます。
eo-PPPoE




TP-Link Archer GE800と10Gb光の回線速度や遅延

前節で解説した手順で簡単にeo光の10Gb光回線に繋がります。
なおルーターと光終端端末やPC(ローカルネットワーク)が10Gbpsで接続できているかはネットワークマップから確認できます。

回線速度を判定するウェブサービスで確認してみましたが、「TP-Link Archer GE800」でも5.7Gbpsを発揮できていました。有線接続時の性能は純正の有償貸与ルーターと同等の性能です。
1Gbpsの光回線(フレッツ光&OCN)でも200~300Mbps程度になるのは珍しくないので、理論値の半分以上が出るeo光の10Gb光回線はやはり高速です。
TP-Link Archer GE800_10gb

有線接続の場合、土日の昼間に測定したところオーバーウォッチのサーバー遅延は26ms、原神で14msでした。
プレイに支障の出ない標準的な数字です。良い光回線とまともなルーターならこれくらいになります。
Overwatch 2025_03_15 13_16_29
原神 2025_03_15 13_12_41

有線接続時の遅延が理想値として、スマホやモバイルゲーミングPCを無線で接続した場合、ここにルーターとの無線通信による遅延が加わります。
高性能アンテナを内蔵し、電波障害に強いWi-Fi 7に対応する「TP-Link Archer GE800」なら、電波のコンディションが悪い環境であっても有線接続の理想値に近い低遅延でゲームをプレイできます。
TP-Link Archer GE800_Wi-Fi7
TP-Link Archer GE800_anntemna



TP-Link Archer GE800のレビューまとめ

最後にWi-Fi無線ルーター「TP-Link Archer GE800」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。

良いところ
  • ブラック&グレーで素の状態なら落ち着きのある外観
  • LEDイルミネーション搭載なのでゲーミング機器的な派手さもある
  • 内蔵型のスマートデザインながら、電波強度の強いアンテナ構造
  • 10Gb対応のWANポートとLANポートを搭載(+通常の1Gb LANポート 3基)
  • OCN IPoEやBIGLOBE IPv6オプションなど国内のIPoEサービスにも対応
  • 従来の2.4GHz&5GHz帯に6GHz帯を加えたトライバンドのWi-Fi 7(802.11be)対応
  • 最大通信速度は5GHz帯が5764Mbps、6GHz帯は11528Mbps
  • ゲストユーザー用やIoT機器用のSSIDを発行できる
  • USB3.2 Gen1(USB3.0)端子搭載で、FTPなど簡易ファイルサーバーの構築が可能
悪いところor注意点
  • A4相当のフットプリントが必要で、一般的な高性能ルーター2台分のスペースを占有
  • 冷却ファン内蔵なので、卓上など傍に置くとファンノイズの高周波が気になるかも
  • メインルーターと無線接続する、中継機モードには非対応
  • 税込7.5万円程度と非常に高価(2025年3月現在)

「TP-Link Archer GE800」は、11Gbpsの超高速通信が可能な6GHz帯や、複数電波帯で同時に通信できるMLOを特徴とする新規格 Wi-Fi 7に対応し、WAN&LANで2基の10Gb有線ポートや簡易FTPサーバーの構築が可能なUSB3.2 Gen1ポートを搭載など、2025年のWi-Fi 7対応無線LANルーターとして最高峰のスペックです。

「TP-Link Archer GE800」は2025年3月現在、税込み7.5万円ほどと無線LANルーターとしては非常に高価なので万人に勧められる製品ではありませんが、近年普及の進んでいる10Gb光回線を契約しているユーザーや、周辺環境やルーター接続機器が多い等の理由で電波コンディションが悪い中でも無線通信で理想的な低遅延に近づけたいゲーマーなら検討してみる価値があると思います。

有線なら実用的な遅延なのに、スマホやゲーミングモバイルPCの無線接続だと遅延が酷くなるというケースならルーターとの無線通信が遅延の原因なので、無線通信の安定性が高い「TP-Link Archer GE800」を導入することでゲーム時の遅延軽減に期待できます。


「TP-Link RE700X」は日本語の詳細マニュアルこそないものの、管理ページは日本語UIに完全対応、翻訳も正確です。ある程度、ネットワーク機器に関する知識があれば問題なく使用できるはずです。
また、10Gb有線WAN/LANやWi-Fi 7に対応するため高性能なクアッドコアCPUを搭載しているので、副次効果として管理ページの操作切り替えや設定変更でもたつくことがなく、サクサクと操作できます。

TP-Linkは自社で完結する製造ラインを備えているので動作の安定性や信頼性が高く、またワイヤレスチップセットの大手BroadcomやQualcommの最新技術をいち早く入手し、処理速度、通信速度が高速な製品を投入する、できるメーカーです。
国内ではやはりバッファロー、NEC、アイ・オー・データといった国内メーカー製ネットワーク機器の知名度・人気が高いですが、ハードウェアスペックを重視するユーザーにはオススメです。


以上、「TP-Link Archer GE800」のレビューでした。
TP-Link Archer GE800



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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)



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